ライバルたちの支援者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:12 UTC 版)
「はじめの一歩の登場人物」の記事における「ライバルたちの支援者」の解説
浜 団吉(はま だんきち) 声 - 加藤精三、安元洋貴(戦後編) 鴨川会長と猫田の青年時代のライバルで、白髭に鋭い目つきの老人。二人の古い友人だが、執念深い性格で恐れられている。 現役時代は天才とまで称された頭脳派のテクニシャンで、手首から先の急激な捻りによって軌道を変化させるジャブ「飛燕」の使い手だったが、顎が脆いという弱点があった。鴨川戦で顎を割られて以降さらに顎が弱くなり、やがて現役を引退した。最終的に鴨川には2敗、猫田には3敗し、ラルフ・アンダーソンにも敗戦している。 引退後はトレーナーとして海外に拠点を構え、メキシコを中心に世界ランカーや世界チャンピオンを何人も輩出、名伯楽としてその名を知られるようになった。海外の選手や同僚からは「ダン」の愛称で呼ばれる。 リカルド・マルチネスを倒せる日本人ボクサーを育てることを目標として日本に帰国し、ジュニアフェザー級の日本王者だった真田に「飛燕」「燕返し」を伝授、鴨川と一歩に挑戦する。真田が敗れて引退した後はアメリカ合衆国に拠点を移し、鴨川の紹介を受けてヴォルグ・ザンギエフのトレーナーを務め、IBF王者へと育て上げた。 その育成方針は、鴨川から「教え魔」と称されている。得意技(現役時代) 飛燕(手首から先の捻りでパンチの軌道をトリッキーに変化させるジャブ) コンビニ店長 宮田のバイト先のコンビニの店長。未亡人で宮田に惚れており、彼を愛人にしようとするが彼からは気持ち悪がられている。また、時給2500円を餌に彼を雇っていることを鷹村に非難されている。 千堂の祖母 声 - 杉山佳寿子 千堂武士の父方の祖母。大阪で駄菓子屋を経営しており、5歳で両親を失った武士を引き取って育てた。現在も千堂と二人で暮らしている。千堂が頭の上がらない数少ない存在の一人である。息子(千堂の父親)に先立たれたが、孫に「父親(息子)のような男になれ」というなど、生き様は認めていた。 千堂ファンの子供たち 声 - 重松朋(マナブ)、伊藤亜矢子、松岡由貴、ひと美(女の子)、丹羽紫保里(タカシ) 千堂の近所に住む5人の子供。1人は女の子。名前が判明しているのは赤鼻で阪神タイガースの帽子をかぶったリーダー格のマナブと、ひ弱なタカシのみ。千堂を「ロッキー」と呼んでいる。練習中の千堂にまとわりつき、千堂の試合があるとファイトマネーを見込んで「なんか買うてくれ」とねだっている。 千堂の恩師 千堂の中学時代の恩師の女性。彼に好意を持っており、また彼自身も彼女にほのかな好意を持っていた。現在は元夫のDVに耐えかね、千堂の家に居候することになる。 ミロ・スカマラス メキシコのレスラー。陽気で親切な性格で千堂と懇意。一歩が女性に泥棒と間違われた際は彼を「デカマラス」に仕立て上げた。 マラスカス・スカマラス スカマラスの弟で同じくメキシコのレスラー。兄同様、陽気で親切な性格。 田中理恵(たなか りえ) 間柴の勤務先の社長の娘。間柴を「了ちゃん」と呼び彼に恋しているが、基本妹以外に興味のない彼からはそっけない態度をとられている。 ヴォルグの母 声 - 有馬瑞香 ヴォルグの母。彼が赤ん坊のころからずっと一人で育ててきたが、体調を崩してしまった。息子が幼いころには「狼のように強くなって」と言っていたが、ボクシングにのめりこんでいく彼に「あなたは優しい子だったのに」と次第に嫌気がさしていった。その後ヴォルグの敗戦後に死亡。 チーム・ホワイトファング ヴォルグの所属するマーベラス・ジム所属のチームで彼のジムメイト。金髪と黒人と黒髪の3人組。 Mr.サカグチ 声 - 稲葉実 主に東洋太平洋圏で活躍している世界的なプロモーター。小柄で肌の浅黒い中年男性で、その狡猾なやり口から悪い噂が絶えない人物。計量や試合での様子から相手の弱点や性格を見抜くなど観察力は鋭いが、自分の思い通りに事が運ばないと悪しざまにボクサーを罵倒する。一歩らは彼の相手を騙して道具扱いするやり方に対して快く思っていない。また、後述のことで一歩達鴨川ジムと宮田親子を仲違いさせ、一歩が鴨川に依存するようになった元凶でもある。 東洋太平洋王者だったアーニー・グレゴリーのマネージャーとして金儲けを企んでいたが、試合中にアーニーの逆鱗に触れ解雇された上にアーニーが宮田に敗北し、それ以来宮田を逆恨みし激しく敵視。捨て駒としてメッガン・ダッチボーイを宮田の試合にあてがい、その後刺客としてランディー・ボーイ・ジュニアを送り込んだ。その際、宮田のことは眼中にないこと、ビジネスのための踏み台としか見ていないことを一歩に言い放った。ランディが敗れた後、ロナルド・ダック戦を終えて苛立ちのあまり会場の外で暴れ回っていた鷹村の拳が偶然直撃、互いに顔を見ていなかったため何者かに闇討ちされたと勘違いし、新聞に「もう日本には来ない」とコメントしていた。上述のような強欲で非情な性格のため、最後まで彼に同情する者は誰1人としていなかった。 伊達 愛子(だて あいこ) 声 - 玉川紗己子 伊達の妻。良家の出身で、兄がいる。友達に誘われ、付き添いという形で伊達の1度目の日本タイトルマッチに観戦に来ていたことがきっかけで伊達と出会い(彼女自身は当時、ボクシングにあまり興味がなかった)、後に結婚した。伊達の世界初挑戦の時に子供を身篭るが流産してしまい、世界戦に惨敗して帰って来た伊達はそのショックで意気消沈して、現役を引退。その後、伊達はサラリーマンとなって仕事で成功し、新しく出来た息子・雄二も無事産まれたが、夫がボクシングに未練を残していることを知り、「父親の本当の姿を雄二に見せて欲しい」と励ましカムバックを後押しした。 伊達 雄二(だて ゆうじ) 声 - 若林直美 伊達の一人息子。世界王座に挑む伊達の姿に憧れ、リカルド・マルチネスとの再戦に挑む父の姿を、目をそらさず気丈に最後まで見届けた。 その後一歩に父の敵討ちを懇願するが、一歩が引退した時はその時の約束を反故にしたことに失望。そのまま彼を見限った。 木下 つぐみ(きのした つぐみ) 声 - 桃森すもも 木下ジム会長の娘。風邪をひいて寝込んでいた時に看病されて以来、真田一機を「せんせえ」と呼び慕っている。 河辺(かわべ) 声 - 村上裕哉 下伊利井中学校の数学教師。沢村竜平の恩師で、彼が心を開いている唯一の人間。腰の低い穏やかな性格をしており、在学時から沢村の事を気にかけ何かと世話を焼いている。沢村と同じく養護施設の出身。 サチ子 声 - 小林真麻 今江克孝の恋人。学生時代から今江と付き合いがあり、不美人な容姿だったことから周囲にからかわれていた。自分を守るために始めたボクシングに入れ込み、プロとして真剣に練習に取り組むようになった今江に別れを告げられたが、その後も思いを寄せ続け、青木戦後に縒りを戻した。 土屋 あつし(つちや あつし) 難病で病院に長期入院している少年。車椅子生活を送っており、病院の近くでロードワークをしていた牧野文人に声をかけて以来、牧野と親しくしている。 英坊(ヒデぼう) 武恵一の一人息子。本名は不明。かつて父が自分の看病のために伊達英二とのタイトルマッチを棒に振り、それを「逃げた」となじったことに負い目を抱いていた。一歩戦後、何度強打を受けても勇敢に立ち向かっていった父の姿に憧れ、ボクシングを教えてほしいと父に懇願していた。 武 桂子(たけ けいこ) 武恵一の妻。息子と共に後楽園ホールまでタイトルマッチの応援に駆けつけた。 バロン栗田(バロンくりた) フリーのトレーナー。鷹村達からは「マロン」と呼ばれている。鴨川ジムに突如現れ、「鴨川会長から留守を預かるように言われた」と一歩達を騙し、オーバーワークの練習を課して己の傀儡にしようとするも、一歩のミット打ちについていけず跳ね飛ばされる。その後、鴨川ジムに所属していた元練習生で、鷹村のスパーリングパートナーを務めさせられていた心身の負担から、プロデビュー直前にジムをやめていたことが明らかになった。青木・木村と入れ替わる時期にジムを去ったため、二人とは互いに面識がなかった。 実績は全くなく、トレーナーとしての評判も良くない。鴨川ジムに来る前は仙台の塚原ジムに雇われており、その時に福井の対戦相手であるマルコム・ゲドーから提案された八百長試合を勝手に契約、試合後にそのことが発覚して塚原ジムを解雇されている。しかしその後、別のジムに雇われて伊賀忍の才能を見出し、自らの手で育成し日本王者にした。 鴨川ジムの事件の時に、木村と青木に一方的に叩きのめされたことから青木を強く恨み、A級トーナメント決勝では青木を嬲りものにするよう伊賀に指示していた。 東洋太平洋ライト級タイトルマッチで間柴の弱点を研究し、伊賀にそれを実行させるが、ボクサーとしての自覚・冷静さを維持した間柴に敗れる。ここでも思い通りに動かない選手を引っ叩く、自分の命令しか聞かぬよう強要する、敗北すると選手を置いて帰るなどサカグチ並みの言動が目立った。また、サカグチ同様最後まで周囲に同情されなかった。 パヤオ 声 - 渋谷茂 タイ人ボクサー。海外遠征でタイに拠点を構えていた時の宮田のスパーリングパートナーで、片言ながら日本語を話し、私生活でも何かと宮田を気遣っていた。30:1のオッズのかかった宮田・ジミー戦で、宮田の実力を信じて一か月分の生活費を宮田に賭けて大勝ち、そのカネで手に入れた自家用車で宮田を空港まで送っていた。 チャナ 声 - 神代知衣 パヤオの弟。宮田を尊敬しており、宮田のようなカウンターパンチャーになることを夢見ている。宮田のジョルト・カウンター開発のきっかけを与えた。 マリア 声 - 小堀幸 メッガン・ダッチボーイの娘。チャナの友達。病気を患っている。自分のために父が危険な試合をしに日本へ行ったことに負い目を感じており、無事に帰ってきてほしいと願っていた。宮田と父の試合後は病気は治っていた。 ビル・スチュワート 声 - 小室正幸 リカルド・マルチネスのトレーナー兼マネージャー。過去に7人の選手を世界王者にしている名トレーナーであり、そのキャリアに裏打ちされた観察力も本物である。ミゲル同様、「暴力(バイオレンス)と科学(サイエンス)の融合した姿」こそが理想のボクサー像であると考えており、彼によればリカルドの本来の姿がまさにそれであるという。 ルスラン・ラムダ 声 - 清川元夢 ヴォルグのアマチュア時代からの専属トレーナー。ロシア人。旧ソ連では名伯楽として知られた。鴨川会長や日本のボクシングを精神論に傾倒したものと批判していたが、一方で鴨川に対しては素晴らしい理論の持ち主だとも評していた。ヴォルグとの引退と共にロシアへ帰国、その後再起を誓うヴォルグに対し母の墓を守ることを約束し、出国を見送った。 ミゲル・ゼール 声 - 飯塚昭三、勝杏里(戦後編) 米国でその名を知られるトレーナー兼マネージャーで、6人の世界チャンピオンを輩出させた名伯楽。ブライアン・ホークのセコンドを務め、ホークが引退した現在はウォーリーのトレーナーを務めている。英語・日本語に通じる。ニューヨーク在住。 青年時代、進駐軍の一員として日本を訪れたことがあり、その時にラルフ・アンダーソンの通訳や彼のセコンドに付くなどして、鴨川会長や団吉と何度か出会い面識があった。後に海外でトレーナーとなった団吉とはよく顔を合わせ、彼を「ダン」と呼ぶ間柄になっている。 鷹村・ホーク戦で来日し、鴨川と顔を合わせた時は互いに気づいていない様子だったが、帰国後に団吉から話を聞いて当時の事を思い出し、一歩・ウォーリー戦での再来日の際には鴨川も同様に彼のことを思い出しており、試合の前後に二人で語り合うなどしていた。 ホークとはニューヨークの路地裏で喧嘩していたところを偶然出会い、ボクシングの道に引き入れた。彼の才能と変則的な実力、狂気を帯びた気質にほれ込み、リングに入れたらどうなるのかという興味本位でボクサーにしたが、不利な状況におびえてしまったホークをみて、メンタルを強くする指導をしなかったことから「無能を露呈した」と反省した。 帰国後、ホークが引退して手持無沙汰になったところで、テレビ番組で見たサルと戯れるウォーリーの姿に心を奪われ、インドネシアの離島まで赴いて彼をスカウト、現地でボクシングを教えた。彼に対しては並ならぬ愛情と情熱を注いでおり、周囲には彼のことを「マイボーイ」、もしくは自分の人生の最後を照らす光になぞらえて「最後の太陽(ラスト・サン)」であると話している。 信条として、ボクサーには理論と野性味の両方が必要であると考えており、それらを兼ね備えた鷹村を「野性と科学の融合した姿」「ボクサーの理想像」と評していた。また、努力と根性で不可能を可能にする古来の日本人の精神には尊敬と畏怖の念を抱いており、非常に打たれ強い一歩の姿を当時の鴨川と重ねて高く評価しているが、同時に頑なにタオルを投げないセコンド・鴨川の姿勢には選手を大切にしていないとして異を唱えている。しかし彼が選手を強く信頼しているという点には理解を示した様子であった。 ウォーリー戦での敗北後、鴨川に互いの「最後の太陽(ラスト・サン)」同士の更なる再戦を望む旨を伝え、去って行った。 小島亜樹(こじま あき) 小島寿人の妻。子供を孕っている。夫の一歩に対する入れ込み様に理解を示しているが、彼が一歩たちを罵倒していることを知らない。また、生まれてくる子供に一人と名付けたのも彼女である。 リサ ゴンザレスの恋人。彼のリカルドへの執念に理解を示すも同時に辟易しているところがある。
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