ハルカゼ飛行隊
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「荒野のコトブキ飛行隊」の記事における「ハルカゼ飛行隊」の解説
「大空のテイクオフガールズ!」および「外伝 大空のハルカゼ飛行隊」に登場。カイチのガデン商会に所属する飛行隊。テレビアニメ版10話においてはメンバーの数名が顔が見えない形で登場している。 「外伝 大空のハルカゼ飛行隊」は「荒野のコトブキ飛行隊」より月日が経過した話となっており、かつてイサオが世界征服のために行った出来事は「イケスカ動乱」として人々の記憶に残っており、彼によって焦土と化したショウトやポロッカも復興しつつある。 乗機は6人共通でガデン商会専用塗装をした九七式戦闘機に搭乗で、商会のマークは額に「G」のマークが入った青い熊である。正式に飛行隊となった後は、尾翼に各パイロットのパーソナルマークの付いた隼三型に搭乗する。隊のマークはウッズのデザインでウサギと春風をイメージしたキャラクター。 ユーカ 声 - 本渡楓 主人公。ハルカゼ飛行隊の隊長。世界中を飛ぶことを夢見て幼馴染のエリカたちとハルカゼ飛行隊を結成した。また、エース集団であるコトブキ飛行隊にも憧れており、彼女たちと同じ6人で結成しようと人員を探していたところでガーベラと出会い、意気投合して仲間に迎えた。結成して間もないため、同業者のヤマカゼ飛行隊よりも知名度の低いペーペー飛行隊なのは自覚しており、いずれ有名な飛行隊になろうと努力している。とてつもなく明るい性格で、周りをぐいぐい引っ張っていくためリーダーとしては向いているが、後先考えずにプラス思考で行動するため、時には周囲を巻き込んで迷惑をかけることもある。物事に集中すると才能を発揮させるタイプで、イベント「ツバキの歌劇団」では初めての演劇にもかかわらず、一人芝居で複数人の役割を演じきり、審査員から絶賛されるほどであった。 ラハマの孤児院出身で、孤児院の先輩であるレオナとは顔見知りであり、爆撃隊迎撃戦で活躍したコトブキ飛行隊の姿を見て飛行機乗りになることを、またレオナも自力でコトブキ飛行隊を結成したことから自分も自力で飛行隊を結成しようと決意した。 カナリア自警団の第3章でも登場する。ガデン商会が新たに設けた食品関係の取引のためにエリカと共にイヅルマに訪れ、ジョージのミルクを受け取る際にアコとシノと出会い、騒動を解決するためにアコに協力する。 ガーベラ 声 - 高野麻里佳 とある街からある事情で家出してきた少女で、ガス欠でカイチの近郊で不時着したところをユーカと出会い、意気投合してハルカゼ飛行隊に入隊する。 実はクトウを拠点とするマフィア「ルワイ組」のボスの次女で次期後継者であるのだが、自由な大空を飛ぶことに憧れ、たとえボスの娘であろうと組織への背信は最悪死を意味することを覚悟して家出した。 イベント「イヅルマ大追跡」では賞金首を捕まえて大金を手に入れるべくフィオやナツオと手を組むが、捕まえる一歩手前でアコが駆けつけたため、面倒事になるくらいならと賞金首を諦めて退散した。 エリカ 声 - 白石晴香 ハルカゼ飛行隊の副隊長。ユーカとは同じラハマの孤児院の頃からの親友の仲であり、いつも突っ走りがちなユーカを抑えるブレーキ役も務める。 ベル 声 - 石見舞菜香 隊の中では年長者で、ユーカたちのお姉さん的存在である。父親は飛行機乗りになることには反対であり、その反対を押し切ってハルカゼ飛行隊に入隊した経緯を持つ。大人びた外見とグラマーな身体をしているため周囲からユーカ達の保護者に見られがちだが、実際ユーカ達とはあまり年が離れていなく、そのことをものすごく気にしている。耳年増で、色恋沙汰になると勝手に妄想を広げることもある。 ラハマ出身でかつては孤児院の近所に父親と一緒に住んでおり、レオナやユーカ、エリカとはその頃からの顔見知りであったが、ギャンブル癖のある父親が稼ぎのほとんどをギャンブルにつぎ込んでいるため家計が圧迫していることに加え、自身も大空を飛ぶことに憧れていたこともあり、ユーカのスカウトを受け、昔からの知り合いだから騙されることはないとハルカゼ飛行隊に入隊した経緯が語られている。 本人もギャンブル癖があり、誰かがやっているところを見るときや自身がギャンブルにハマると瞳からハイライトが消える。髪留めの中には大金が隠されている。元々腕力があり、その気になったら鍵のかかったドアを軽く引っぺがしたりユーカ達3人を軽々と担ぎ上げて走れるほどで、普段は遠慮しているが酒癖も悪く、酔った場合は遠慮なくその怪力を発揮する。 アカリ 声 - 七瀬彩夏 隊の中では一番記憶力が高く、一瞬でも見たものを決して忘れない反面、やんちゃでサボりがちな所もある。実家がバーを経営しており、客の飛行機乗り達から各地のことを聞いている影響で各地へ飛ぶことに憧れハルカゼ飛行隊に入隊した経緯を持つ。 入隊の経緯は、ユーカからキャラメルを貰ってスカウトされたのがきっかけであり、本当はユーカが所持していたキャラメルの処分に困ってアカリにあげただけだったのだが、それでも飛行隊に誘ってくれたと感謝している。 ダリア 声 - 黒沢ともよ メンバーの中でも際立つ背の高さだがとても気が弱く小心者な反面、見栄っ張りで嘘をつく悪い癖がある。そんな自分を変えたくてハルカゼ飛行隊に入隊した経緯を持つ。隊の中では常識人の部類に入り、日常ではユーカ達の無茶っぷりに対するツッコミ役をしている。 ガドール出身で、ユーカ達が飛行隊を結成しようと隊員を探しにガドールに訪れているとの噂を聞き跡をつけたものの、話すきっかけがなくて途方に暮れていたのを逆にユーカに発見され、大口叩いて自己アピールしたのがきっかけで入隊した経緯を持つ。 ウッズ ハルカゼ飛行隊が契約しているガデン商会の社長。体格のいい大柄の褐色肌で、スキンヘッドにサングラスをかけ、葉巻を吸うこともありマフィアのボスと疑われてもおかしくない容姿をしているが、筋を通す性格で、何だかんだ文句を言いつつもハルカゼ飛行隊に信頼を寄せている。腕っ節も強く、「尋問」などの際には一役買っている。若い頃はイオリを隊長にした飛行隊の副長として腕を鳴らした過去を持ち、今でも相当の実力を持つ。また絵心もあり、ガデン商会機やハルカゼ飛行隊のマークは彼がデザインしたものである。 オウニ商会のルゥルゥとは同業者として知り合いであり、コトブキ飛行隊とも面識がある。 第3章で甥のサカキの謀反によりガデン商会は襲撃を受け負傷し、イオリ達により手当てを受ける。のちにハルカゼ飛行隊と合流し、身内の不始末は自分の手で始末を付けるとハルカゼ飛行隊と共に出撃し、ユーカとの共闘でサカキを撃墜した。 サカキ ガデン商会に籍を置く「ヤマカゼ飛行隊」のリーダー。ウッズの甥で、飛行技術に光るものがあるとウッズにスカウトされた経緯を持つ。彼のひねくれた性格はウッズも承知しており、仕事する上で改心してくれればと思っていたが直ろうともせず、最初はハルカゼ飛行隊をど素人の予備隊だと軽んじイヤミを言っていたが、ウッズに正式に採用され、隼三型を購入してもらってからは一変してライバルとして見るようになる。嫌味ったらしくもナイーブな所もあり、時折カイチ自然公園に訪れては鳥たちに悩みを相談している。 第3章ではオウニ商会から直々に依頼を受けたハルカゼ飛行隊を、依頼を横取りしたと勝手に解釈し、ガーベラとカスミが隠れて会っている場所に偶然出くわし、ガーベラが実家に偽装死していることを知りルワイ組に密告し、ルワイ組と結託してガデン商会を襲撃し、ウッズに深傷を負わせて追い出して新社長になる。しかし、ハルカゼ飛行隊とウッズの反撃によりルワイ組の編隊は壊滅し、自身もウッズとユーカの共闘で撃墜された。 イオリ カイチに近いサハヤに住んでいる老齢の女性。ウッズとは飛行隊を結成した過去があり、堂々と「ハゲ」と呼ぶほどで、毎年町の祭りの時期になるとウッズは祭用のニワトリを大量に送っている。現在は飛行機関係の技術屋を生業とし、色々な飛行機乗り達との情報網を築いている。隊長を務めていただけあって飛行機の操縦の腕も大したもので、所有する機体は亡き夫の形見でもある屠龍である。 イベント「ハルカゼ 愛の劇場」では夫とウッズは幼馴染みで、飛行隊時代に技術士であった夫と結婚したことや、8年前のリノウチ大空戦でウッズの僚機として夫も参戦し命を落としたこと、そしてその時に彼の愛機であった雷電が行方不明になりウッズが捜索していた経緯や、実はウッズもイオリが好きだが今でも友人として接していることなどが語られている。 カスミ ガーベラの姉でルワイ組幹部。ガーベラが後継者に選ばれたことに、周囲と父親でもあるボスまでもが自身よりもガーベラを見ていたとコンプレックスを抱いていた上に、その継承権を放棄して家出したガーベラを身勝手だと憤怒して捜索し、後に説得は無理だと判断したボスからマフィアの掟に従い抹殺せよとの命を受けた。本当は妹の身を案じていながらも組織の掟に葛藤していたが、後にガーベラと対峙し、切磋琢磨の末にガーベラを偽装死してガーベラを家の責務から解放し、妹の後の人生の成功を心から祈った。所有する機体は雷電。なお、組のマークはサングラスとソンブレロを被った、ヒゲを生やしているサボテンである。第3章では敵対している新興マフィアのゲドウ組がガーベラが護衛任務に就いている天道丸を襲撃するとの報をタクミから聞き、そのことを知らせるために天道丸へ単身向かい、苦戦していたハルカゼ飛行隊に助勢する。そしてサカキの密告により父親から掟に反した裏切り者として、ルワイ組の飛行隊により粛清されそうになるが、ハルカゼ飛行隊と、彼女を慕う部下達に救われ、父親の真意を聞くべくクトウのルワイ組へガーベラと赴き、そして彼が実の父親でないと確信し銃で撃つ。そして新たなルワイ組のボスの座に着き、ゲキテツ一家と提携を結び、シマの住民にも慕われるマフィアを目指すと心に誓った。 タクミ ルワイ組の新入りの少年でカスミの下に就いており、飛行機泥棒などをして組織に貢献している。ひょんなことからガーベラと対面し、この出来事がきっかけでカスミに居場所がバレてしまう。騒動後はカスミの命令の下でガーベラの動向を報告している。 アカリの両親 カイチの郊外にかつて経営していた空の駅を改築した自宅兼酒場を経営している。二人揃って気さくな性格で、ベルとも知り合いである。兄はカイチ自警団員で優秀なパイロットだったが、1年前に親友を空賊用心棒のギンジに撃墜され、敵討ちを挑んだが返り討ちに遭い死亡しており、第2章でギンジと対決して撃墜し、敵討ちを果たした。 ダリアの両親 ガドールの地主の家系だが、父親は生来の強面な半面常識人でいい人であり、貧しい人達を助けるために金を貸し続け、さらに借金もした結果、自分たちも借金まみれで切迫した生活を送っているが後悔していない。ダリアが護衛任務の許しを得るために久しぶりに再会し、成長した娘を(強面だが)笑顔で見送った。母親は極度に臆病な性格で、ダリアは顔も性格も母親譲り。没落貴族の娘で夫と婚約させられたが、強面だけど優しい夫を愛している。しかし、夫の強面だけは今でも苦手である。娘が護衛任務に出る際に過剰なまでにお守りを渡した。ちなみに2人ともイジツでは大変珍しいユーハングの着物を着ている。のちにサカキの逆恨みにより、ハルカゼ飛行隊の縁者という理由でルワイ組の襲撃を受けるが、彼に助けられた人達の恩返しによる応戦で難を逃れた。 ベルの父親 一見人の良い優男風の容姿をしているが、根っからの博徒で、金がある毎に賭け事に使い、妻も愛想を尽かしてベルを置いて家を出ていった。ベルは家計が切迫していると言っているが、実際の所は本気を出せば負け知らずの強運を持ち、彼曰く「勝ってばかりじゃ博打は面白くない」とのことで差し障りの無い程度にわざと負けたりしており、ベルが飛行機乗りになることを反対したのも「博徒としての才能があるから」と断言しており、ナツオも一目見ただけで「本物の博徒」と評価している。 ラハマの飛行場で整備士相手に博打を打っている所をベルと再会し、父親に博打から足を洗わせることを条件に丁半博打を挑むが、一晩中勝負しても一度も勝てなかった。 ナズナ ハルカゼ飛行隊のはじめての護衛任務で、スズロカからリオンへの護衛にあたる人物。スズロカ評議会議員の孫娘でユーカ達と同年齢だが自身も評議会議員である。エリート学校であるスズロカの高等学校を首席で卒業し、ユーリアに憧れて評議会議員になったほどの才女だが、本人にとっては派閥が多く友達も作れなかった寂しい学校生活で、議員でも変わらず友達として接してくれるユーカ達を「初めての友達」として嬉しく思っている。 マジマ 元スズロカ評議員だったが、イケスカ動乱の時に反イケスカ派を主張したスズロカ評議委員会を疎ましく思い、イサオと裏で結託して裏で資金を提供されていたばかりか、自由博愛連合の要職の座を条件にスズロカの爆撃の手引きをしていたが、ナズナの祖父により計画が発覚して評議会から永久追放されたことを逆恨みし、自身を追放したナズナの祖父への復讐のためにゲドウ組と手を組み、ナズナの乗る飛行船の襲撃を計画するが失敗し、のちに汚職などの罪でナズナから告発されることとなる。 ゴンザ 空賊「アナモグラ団」の頭領で、大柄で赤鼻が特徴である。第2章でタミルが調査していたユーハングの秘密工廠に押し入り、施設内の希少金属や設計図、酒などを強奪し、以前アレシマで見かけた際に一目惚れしたタミルも誘拐してプロポーズするが断られ、ユーカ達に撃墜される。 第3章ではしぶとく生き残っており、団の再興とタミルとの結婚資金のために「夜明けの鷹」の財宝があると思われる場所に来たところへユーカ達と出くわし、同伴していたリリコに一目惚れしてルワイ組との交戦に協力する。一連の騒動後はナズナの計らいもあり用心棒飛行隊として再興した。 ギンジ 空賊専門の用心棒をしている浪人風の男で、「流れ星のギンジ」の異名を持つ。 搭乗機は流星。 アカリの兄の仇であり、第2章ではアナモグラ団に雇われており、不意打ちながらもレオナを撃墜し、アカリ達を翻弄させるが、チカとガーベラの作戦に嵌ってアカリに撃墜された。 第3章では身体中に傷跡を残しながらも生きており、ルワイ組の用心棒をしていた所でサカキと共にガデン商会乗っ取りに参加し、自身を撃墜したハルカゼ飛行隊への復讐を果たそうとするが、ムサコとヒガコに邪魔され、再びアカリに撃墜された。 ルワイ組ボス クトウ周辺を縄張りとするマフィア「ルワイ組」のボスで、ガーベラとカスミの父親。マフィアの掟に忠実で、ルワイ組を出奔したガーベラを組織の裏切り者としてカスミに抹殺を命令する。 実は本当の父親ではなく、二人の実父である先代の右腕であったが、組織を乗っ取るべく先代を殺害し、当時物心のついていなかった二人を騙して実父のように振る舞っていた。のちに真相を知ったカスミにより負傷するが、姉の手を汚したくないガーベラの説得により命までは取らず、ボスの座から失脚しその後は不明である。
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