解析解とは? わかりやすく解説

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かいせき‐かい【解析解】

読み方:かいせきかい

厳密解


微分方程式

(解析解 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/26 18:59 UTC 版)

解析学において、 微分方程式 びぶんほうていしき: differential equation)とは、未知関数とその導関数の関係式として書かれている関数方程式である[1]

数学の応用分野においてしばしば、異なる2つの変数の関係を調べることが行われる。2変数を対応付ける関数があらわになっていなくても、その導関数(の満たすべき方程式)を適当な仮定の下で定めることができ、そこから目的とする関数を探し出すことができる。

物理法則を記述する基礎方程式は、多くが時間微分、空間微分を含む微分方程式であり、物理学からの要請もあり微分方程式の解法には多くの関心が注がれてきた。

方程式論は解析学の中心的な分野で、フーリエ変換ラプラス変換等は元々、微分方程式を解くために開発された手法である。また物理学における微分方程式の主要な問題は境界値問題固有値問題である[1]

微分方程式は大きく線型微分方程式と非線型微分方程式に分類される。線形微分方程式の例として、例えばシュレーディンガー方程式が挙げられる。シュレーディンガー方程式は、量子系の状態の時間発展を記述する方法の一つとして広く用いられている。非線型微分方程式の例として、例えばナビエ–ストークス方程式(NS方程式)が挙げられる。NS方程式は流体の運動を記述する基本方程式であり、物理学の応用としても重要な方程式である。しかし、NS方程式の解の存在性は未解決問題でありミレニアム懸賞問題にも選ばれている。

概要

微分方程式は方程式に含まれる導関数階数[注釈 1]によって分類され、最も高い階数が n 次である場合、その微分方程式を n 階微分方程式[注釈 2]と呼ぶ[1]

いずれの場合も未知関数は一つとは限らず、また、連立する複数の微分方程式を同時に満たす関数を解とするような連立方程式の形を取る場合もある[1]。これは連立 n 階微分方程式などと呼ばれる。

常微分方程式と偏微分方程式

一変数関数の導関数の関係式で書かれる常微分方程式と多変数関数の偏導関数を含む関係式で書かれる偏微分方程式に分かれる[1]

常微分方程式とは例えば、

外部リンク


解析解

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/19 23:12 UTC 版)

移流拡散方程式」の記事における「解析解」の解説

1次元で、係数c , D が定数移流拡散方程式 ∂ ϕ ∂ t + c ∂ ϕ ∂ x = D ∂ 2 ϕ ∂ x 2 {\displaystyle {\frac {\partial \phi }{\partial t}}+c{\frac {\partial \phi }{\partial x}}=D{\frac {\partial ^{2}\phi }{\partial x^{2}}}} については、ラプラス変換利用して解析解を求めることができる。ここで、境界条件として次の単位ステップ関数仮定する: ϕ ( t , 0 ) = U 0 ( t ) = { 0 ( t < 0 ) 1 ( t ≥ 0 ) {\displaystyle \phi (t,0)=U_{0}(t)={\begin{cases}0&(t<0)\\1&(t\geq 0)\end{cases}}} lim x → ∞ ϕ ( t , x ) < ∞ ( t ≥ 0 ) {\displaystyle \lim _{x\rightarrow \infty }\phi (t,x)<\infty \quad (t\geq 0)} また、初期条件としては次を仮定する: ϕ ( 0 , x ) = 0 ( x ≥ 0 ) {\displaystyle \phi (0,x)=0\quad (x\geq 0)} (実質的にt > 0, x > 0 の解にのみ興味がある。) このとき、解は ϕ ( t , x ) = 1 2 exp ⁡ ( c 2 D x ) [ exp ⁡ ( − c 2 D x ) erfc ⁡ ( 1 2 D t ( x − c t ) ) + exp ⁡ ( c 2 D x ) erfc ⁡ ( 1 2 D t ( x + c t ) ) ] {\displaystyle \phi (t,x)={\frac {1}{2}}\exp \left({\frac {c}{2D}}x\right)\left[\exp \left(-{\frac {c}{2D}}x\right)\operatorname {erfc} \left({\frac {1}{2{\sqrt {Dt}}}}(x-ct)\right)+\exp \left({\frac {c}{2D}}x\right)\operatorname {erfc} \left({\frac {1}{2{\sqrt {Dt}}}}(x+ct)\right)\right]} となる。ここで、erfc(z )は相補誤差関数である。

※この「解析解」の解説は、「移流拡散方程式」の解説の一部です。
「解析解」を含む「移流拡散方程式」の記事については、「移流拡散方程式」の概要を参照ください。

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