トンネリング問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 09:27 UTC 版)
波動関数は系のすべての情報を持っている。系の波動関数を得るには、シュレーディンガー方程式(あるいはそれと等価な方程式)を解析的ないし数値的に解く必要がある。通常、波動関数は位置の関数として表されるが、この場合、波動関数はある場所に粒子を見出す確率を与える(2乗絶対値が確率密度関数に対応する)。障壁を高くもしくは広くする極限をとれば、透過する確率は下がる。 矩形ポテンシャル障壁のような単純な模型においては解析解が存在するが、一般には解析解を得ることは難しい。そのため、系に応じたいくつかの仮定の下で近似を行い、近似的な解析解または数値解を得る手法が研究されている。 例えばプランク定数が系の作用に比べて充分小さいと見なせる場合、シュレーディンガー方程式はハミルトン–ヤコビ方程式に帰着する。WKB近似は、系がこのような準古典的振る舞いをすると仮定して近似解を求める手法である。
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