変数分離とは? わかりやすく解説

変数分離

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/29 05:25 UTC 版)

変数分離(へんすうぶんり、: Separation of variables)は、常微分方程式偏微分方程式を解くための手法。方程式を変形することにより、2つあるいはそれ以上の変数が式の右辺・左辺に分かれるようにすること。


  1. ^ a b 長島 隆廣『常微分方程式80余例とその厳密解』近代文芸社、2005年。ISBN 4-7733-7282-6  国立国会図書館蔵書, 請求記号:MA117-H55(東京 本館書庫)
  2. ^ 長島 隆廣 (2018年12月). “常微分方程式80余例と求積法による解法” (PDF). researchmap. 2020年6月29日閲覧。


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変数分離

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/06/15 17:59 UTC 版)

ハミルトン-ヤコビ方程式」の記事における「変数分離」の解説

ハミルトン–ヤコビ方程式は変数分離によって解かれる場合に最も便利であり、その場合には保存量直接的に求められる例えば、ハミルトニアン陽に時間 に依ってない場合、 を分離する事が出来る。そのとき時間微分定数通常 )となる必要があり、分離された解 を与える。時間依存しない関数時にハミルトンの特性関数呼ばれる簡約されたハミルトン–ヤコビ方程式は以下のようになる。 他に変数分離が可能な状況として、ある一般化座標 とその微分一つ関数通してのみハミルトニアン中に現れるような場合考える。 この場合関数二つ関数分離でき、片方は だけに依存して他方残り一般化座標依存する。 この形でハミルトン–ヤコビ方程式置き換えると、関数定数(以下 )となる事が示されに関する一階常微分方程式得られる幸運な場合では、関数 は 個の関数 に完全に分離され以下のようになる。 この場合問題は 個の常微分方程式帰着する。 が変数分離可能かどうかは、ハミルトニアンの形と一般化座標選び方の両方依存する直交座標ハミルトニアン時間依存せず一般化運動量について二次式である場合に、以下の条件満たせば は分離可能である。 すなわち、ポテンシャルエネルギーの項が加法的各々座標について分離可能で、各々座標対すポテンシャルエネルギーの項がハミルトニアン対応する運動項と同じ座標依存因子掛けられている場合である(ステッケルの条件)。 直交座標におけるいくつかの例を以下の節に示す。

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変数分離

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 06:36 UTC 版)

ハミルトン–ヤコビ方程式」の記事における「変数分離」の解説

ハミルトンヤコビ方程式は変数分離によって解かれる場合に最も便利であり、その場合には保存量直接的に求められる例えば、ハミルトニアン陽に時間 t {\displaystyle t} に依ってない場合、 t {\displaystyle t} を分離する事が出来る。そのとき時間微分 ∂ S ∂ t {\displaystyle {\frac {\partial S}{\partial t}}} は定数通常 − E {\displaystyle -E} )となる必要があり、分離された解 S = W ( q 1 , … , q N ) − E t {\displaystyle S=W(q_{1},\dots ,q_{N})-Et} を与える。時間依存しない関数 W ( q ) {\displaystyle W(\mathbf {q} )} は時にハミルトンの特性関数呼ばれる簡約されたハミルトンヤコビ方程式は以下のようになる。 H ( q , ∂ S ∂ q ) = E {\displaystyle H\left(\mathbf {q} ,{\frac {\partial S}{\partial \mathbf {q} }}\right)=E} 他に変数分離が可能な状況として、ある一般化座標 q k {\displaystyle q_{k}} とその微分 ∂ S ∂ q k {\displaystyle {\frac {\partial S}{\partial q_{k}}}} が一つ関数 ψ ( q k , ∂ S ∂ q k ) {\displaystyle \psi \left(q_{k},{\frac {\partial S}{\partial q_{k}}}\right)} を通してのみハミルトニアン中に現れるような場合考える。 H = H ( q 1 , … , q k − 1 , q k + 1 , … , q N ; p 1 , … , p k − 1 , p k + 1 , … , p N ; ψ ; t ) {\displaystyle H=H(q_{1},\dots ,q_{k-1},q_{k+1},\ldots ,q_{N};p_{1},\dots ,p_{k-1},p_{k+1},\ldots ,p_{N};\psi ;t)} この場合関数 S {\displaystyle S} は二つ関数分離でき、片方q k {\displaystyle q_{k}} だけに依存して他方残り一般化座標依存するS = S k ( q k ) + S r e m ( q 1 , … , q k − 1 , q k + 1 , … , q N ; t ) {\displaystyle S=S_{k}(q_{k})+S_{rem}(q_{1},\dots ,q_{k-1},q_{k+1},\ldots ,q_{N};t)} この形でハミルトンヤコビ方程式置き換えると、関数 ψ {\displaystyle \psi } は定数(以下 Γ k {\displaystyle \Gamma _{k}} )となる事が示されS k ( q k ) {\displaystyle S_{k}(q_{k})} に関する一階常微分方程式得られる。 ψ ( q k , d S k d q k ) = Γ k {\displaystyle \psi \left(q_{k},{\frac {dS_{k}}{dq_{k}}}\right)=\Gamma _{k}} 幸運な場合では、関数 S {\displaystyle S} は N {\displaystyle N} 個の関数 S m ( q m ) {\displaystyle S_{m}(q_{m})} に完全に分離され以下のようになるS = S 1 ( q 1 ) + S 2 ( q 2 ) + ⋯ + S N ( q N ) − E t {\displaystyle S=S_{1}(q_{1})+S_{2}(q_{2})+\cdots +S_{N}(q_{N})-Et} この場合問題は N {\displaystyle N} 個の常微分方程式帰着する。 S {\displaystyle S} が変数分離可能かどうかは、ハミルトニアンの形と一般化座標選び方の両方依存する直交座標ハミルトニアン時間依存せず一般化運動量について二次式である場合に、以下の条件満たせば S {\displaystyle S} は分離可能である。すなわち、ポテンシャルエネルギーの項が加法的各々座標について分離可能で、各々座標対すポテンシャルエネルギーの項がハミルトニアン対応する運動項と同じ座標依存因子掛けられている場合である(ステッケルの条件)。2自由度系( N = 2 {\displaystyle N=2} )の場合、系が直交座標極座標放物線座標楕円座標いずれかで変数分離可能であるとき、またそのとき限り運動量について2次運動の積分存在し求積可能であることが知られている(ベルトラン・ダルブーの定理)。 直交曲線座標におけるいくつかの例を以下に示す。

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