変数分離
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変数分離
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/06/15 17:59 UTC 版)
「ハミルトン-ヤコビ方程式」の記事における「変数分離」の解説
ハミルトン–ヤコビ方程式は変数分離によって解かれる場合に最も便利であり、その場合には保存量が直接的に求められる。例えば、ハミルトニアンが陽には時間 に依っていない場合、 を分離する事が出来る。そのとき、時間微分 は定数(通常 )となる必要があり、分離された解 を与える。時間に依存しない関数 は時にハミルトンの特性関数と呼ばれる。簡約されたハミルトン–ヤコビ方程式は以下のようになる。 他に変数分離が可能な状況として、ある一般化座標 とその微分 が一つの関数 を通してのみハミルトニアンの中に現れるような場合を考える。 この場合、関数 は二つの関数に分離でき、片方は だけに依存して、他方は残りの一般化座標に依存する。 この形でハミルトン–ヤコビ方程式を置き換えると、関数 は定数(以下 )となる事が示され、 に関する一階の常微分方程式 が得られる。 幸運な場合では、関数 は 個の関数 に完全に分離され以下のようになる。 この場合、問題は 個の常微分方程式に帰着する。 が変数分離可能かどうかは、ハミルトニアンの形と一般化座標の選び方の両方に依存する。直交座標でハミルトニアンが時間に依存せず、一般化運動量について二次式である場合に、以下の条件を満たせば は分離可能である。 すなわち、ポテンシャルエネルギーの項が加法的に各々の座標について分離可能で、各々の座標に対するポテンシャルエネルギーの項がハミルトニアンの対応する運動項と同じ座標依存の因子を掛けられている場合である(ステッケルの条件)。 直交座標におけるいくつかの例を以下の節に示す。
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