変数分離可能性の判定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/06 14:23 UTC 版)
「ベルトラン・ダルブーの定理」の記事における「変数分離可能性の判定」の解説
可積分かどうかわからないハミルトニアンに対してベルトラン・ダルブーの定理を適用することにより、その系が変数分離可能であれば運動の積分を求めることができる。例えば4次の同次ポテンシャル V = 1 4 ( x 4 + y 4 ) + ϵ 2 x 2 y 2 {\displaystyle V={\frac {1}{4}}(x^{4}+y^{4})+{\frac {\epsilon }{2}}x^{2}y^{2}} の場合、定理の条件2.から ϵ = 0 , 1 , 3 {\displaystyle \epsilon =0,1,3} のときに限って変数分離可能(従って可積分)であることが示される。なお ϵ {\displaystyle \epsilon } がそれら以外の値のとき、ベルトラン・ダルブーの定理からは系は変数分離不可能であることが従うが、Ziglin 解析に基づいてその場合の非可積分性が証明できる。また、一般化されたエノン・ハイレス系 H = 1 2 ( p x 2 + p y 2 + ω 1 x 2 + ω 2 y 2 ) + a x 2 y − b 3 y 3 {\displaystyle H={\frac {1}{2}}(p_{x}^{2}+p_{y}^{2}+\omega _{1}x^{2}+\omega _{2}y^{2})+ax^{2}y-{\frac {b}{3}}y^{3}} の b = − 6 a {\displaystyle b=-6a} の場合もまた同様にベルトラン・ダルブーの定理によって変数分離可能性が証明できる。
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