可積分性とは? わかりやすく解説

可積分性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/02 17:10 UTC 版)

エルンスト方程式」の記事における「可積分性」の解説

エルンスト方程式は完全可積分であり、ラックス表現を持つことやパンルヴェ性が示されている。特に、エルンストポテンシャル E = f + i b {\displaystyle {\mathcal {E}}=f+ib} から J = 1 f ( 1 − b − b f 2 + b 2 ) {\displaystyle J={\frac {1}{f}}{\begin{pmatrix}1&-b\\-b&f^{2}+b^{2}\end{pmatrix}}} という行列導入するとき、エルンスト方程式ヤン方程式 ∂ ρ ( ρ ( ∂ ρ ) J − 1 ) + ∂ z ( ρ ( ∂ z J ) J − 1 ) = 0 {\displaystyle \partial _{\rho }(\rho (\partial _{\rho })J^{-1})+\partial _{z}(\rho (\partial _{z}J)J^{-1})=0} に書き換えられることから、エルンスト方程式S L ( 2 , R ) {\displaystyle SL(2,\mathbb {R} )} -シグマ模型等価である。

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可積分性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 05:50 UTC 版)

エルミート多様体」の記事における「可積分性」の解説

ケーラー多様体可積分条件満たすエルミート多様体である。この条件はいくつかの同値方法述べることができる。 ( M , g , ω , J ) {\displaystyle (M,g,\omega ,J)} を実 2 n {\displaystyle 2n} 次元の概エルミート多様体とし、 ∇ {\displaystyle \nabla } を g {\displaystyle g} のレヴィ・チヴィタ接続とすると、以下は M {\displaystyle M} がケーラーとなる同値な条件である。 ω {\displaystyle \omega } が閉で、 J {\displaystyle J} が可積分である ∇ J = 0 {\displaystyle \nabla J=0} ∇ ω = 0 {\displaystyle \nabla \omega =0} ∇ {\displaystyle \nabla } のホロノミー群(英語版)(holonomy group)が J {\displaystyle J} に関するユニタリ群 U ( n ) {\displaystyle U(n)} に含まれる これらの条件同値性は、ユニタリ群の「3 から 2(2 out of 3)」の性質対応する。 特に、 M {\displaystyle M} がエルミート多様体であれば条件 d ω = 0 {\displaystyle d\omega =0} が一見、非常に強く見え条件 ∇ ω = ∇ J = 0 {\displaystyle \nabla \omega =\nabla J=0} と同値である。ケーラー多様体理論豊かさは、これらの性質によるところもある。

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可積分性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 07:14 UTC 版)

リーマン積分」の記事における「可積分性」の解説

有界関数リーマン可積分性はルベーグ測度用いて以下のように特徴づけられる: 定理ルベーグ) ― ℝn有界閉区間 I 上の有界関数 f: I → ℝ に対し、f が I 上リーマン可積分であることと、f がほとんど至るところ連続である(すなわち f の不連続点全体集合零集合である)ことは同値である。 可算集合測度 0 であるので、上の定理から特に、有界閉区間上の有界函数不連続点高々可算個ならリーマン可積分である。 この定理様々な方法証明できるが、そのうち一つは以下のようなのである証明 最も簡単な証明は可積分性の定義にダルブー積分厳密にリーマン可積分条件)を用いるものである。すなわち、リーマン可積分とは、適当な分割選べば上ダルブー和と下ダルブー和の差がいくらでも小さくできることをいう。 ルベーグ条件必要性は、振幅による連続性の定義を用いれば非常に簡潔に示せる。f の不連続点集合が正の測度を持つならば、適当な正の数 ε に対して f が少なくとも ε の振幅を持つような集合 Xε で測度が m(Xε) > 0 となるようなものが存在するから、f の上積分と下積分との差は ε⋅m(Xε) よりも大きい。 ルベーグ条件が十分であることの証明直接的だ多少長くなる。f が殆ど至る所連続ならば、有界閉区間 I の任意の分割に対して、まずその分割を二つ区間族 C, D に分け、D が全ての不連続点含み、C には不連続点含まれないようにする。直観的には、D は「幅」を任意に小さく他方 C は「高さ」を任意に小さくすることができる。これをきちんと書けば、任意の正の数 ε に対し D の適当な再分割で、長さ総計高々 ε であるよう区間族が全ての不連続点を含むようなものが取れる。従って、D 上の上ダルブー和と下ダルブー和の差は ε(M − m) で抑えられる(但し、m および M はそれぞれ f の下限および上限)。ここで、函数有界性、およびコンパクト集合上でジョルダン測度が 0 であることとルベーグ測度が 0 であることが同値になる(従って有限分割使える)ことを用いた残りの C の上では函数有界閉区間上の連続函数で、従って一様連続になるから、分割 C の再分割で、その各区上で f が高々 ε しか変化しないようなものが取れる。従って上ダルブー和と下ダルブー和の差は高々 ε|I| である(ここでコンパクト性用いた)。以上から、差の合計 ε((M − m) + |I|) =: Kε は ε の定数倍で、これはいくらでも小さくすることができるから、この函数リーマン可積分であることがわかる。 有界集合指示函数リーマン可積分であるための必要十分条件は、その集合ジョルダン可測となることである。 閉区間 I 上の実数単調函数は、不連続点集合可算(つまりルベーグ測度が 0)であるからリーマン可積分である。 閉区間 I 上の実数値函数リーマン可積分ならば、ルベーグ可積分でもある。つまり、リーマン可積分性はルベーグ可積分性よりも「強い」(つまり満たすことが難しい)条件である。 {fn} を閉区間 I 上の一様収束列で、その極限を f とするとき、すべての fnリーマン可積分であるならば f もまたリーマン可積分で ∫ I f d x = ∫ I ( lim n → ∞ f n ) d x = lim n → ∞ ∫ I f n d x {\displaystyle \int _{I}f\,dx=\int _{I}(\lim _{n\to \infty }f_{n})dx=\lim _{n\to \infty }\int _{I}f_{n}\,dx} が成立する。しかし、(点ごと収束単調なときの)ルベーグの単調収束定理成り立たない

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可積分性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/08 02:35 UTC 版)

函数の全微分」の記事における「可積分性」の解説

詳細は「可積分性(ドイツ語版)」を参照全微分 A = df1-形式である。即ち A ( p ) = ∑ i = 1 n a i ( p ) d x i {\displaystyle A(p)=\sum _{i=1}^{n}a_{i}(p)\,{\mathit {dx}}^{i}} と表示できる微分形式解析学においてカルタン微分 dA2-形式 d A ( p ) = ∑ i = 1 n ∑ j = i + 1 n [ ∂ a jx i ( p ) − ∂ a ix j ( p ) ] d x i ∧ d x j {\displaystyle {\mathit {dA}}(p)=\sum _{i=1}^{n}\sum _{j=i+1}^{n}\left[{\frac {\partial a_{j}}{\partial x_{i}}}(p)-{\frac {\partial a_{i}}{\partial x_{j}}}(p)\right]{\mathit {dx}}^{i}\wedge {\mathit {dx}}^{j}} である。A が実際に C2-級函数 f の全微分 df であるとき、即ち ai = ∂f⁄∂xi のとき二階微分の対称性により d A ( p ) = ∑ i = 1 n ∑ j = i + 1 n [ ∂ 2 fx ix j ( p ) − ∂ 2 fx jx i ( p ) ] d x i ∧ d x j = 0 {\displaystyle {\mathit {dA}}(p)=\sum _{i=1}^{n}\sum _{j=i+1}^{n}\left[{\frac {\partial ^{2}f}{\partial x_{i}\partial x_{j}}}(p)-{\frac {\partial ^{2}f}{\partial x_{j}\partial x_{i}}}(p)\right]{\mathit {dx}}^{i}\wedge {\mathit {dx}}^{j}=0} が成り立つ。 局所的には常にこの逆が成り立つ: 1-形式 A が dA = 0 を満足するならば、その点の適当な近傍において A の原始函数、すなわち可微分函数 f で A = df満足するものが存在する。 ゆえに dA = 0 を可積分条件と呼ぶことがある。これは具体的に任意の i, j に対してa jx i = ∂ a ix j {\displaystyle {\frac {\partial a_{j}}{\partial x_{i}}}={\frac {\partial a_{i}}{\partial x_{j}}}} , あるいは ∂ a jx i − ∂ a ix j ≡ 0 {\displaystyle {\frac {\partial a_{j}}{\partial x_{i}}}-{\frac {\partial a_{i}}{\partial x_{j}}}\equiv 0} が成り立つことである。 多く場合には、さらに大域的な原始函数存在して A はその全微分になる。これは例えば、微分形式Rn領域より一般に星型あるいは単連結領域上で定義される場合などである。 多様体 M 上任意の 1-形式可積分条件満たす(つまり、原始函数持ちその全微分となる)という主張は、一次ド・ラムコホモロジー群(ドイツ語版) H1dR(M) が自明であることと同値である。

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