証明の概略
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「ウィーナー=池原の定理」の記事における「証明の概略」の解説
素数定理は、リーマンゼータ関数 ζ(s) の対数微分で定義される f ( s ) = − ζ ′ ( s ) ζ ( s ) = ∑ n = 1 ∞ Λ ( n ) n s {\displaystyle f(s)=-{\frac {\zeta '(s)}{\zeta (s)}}=\sum _{n=1}^{\infty }{\frac {\Lambda (n)}{n^{s}}}} にウィーナー=池原の定理を適用することで示すことができる。実際、ζ(s) はRe(s)=1上で零点を持たず、かつ s=1 での留数1の1位の極を除いて、半平面Re(s) ≥ 1で解析的である。 よって、 g ( s ) = f ( s ) − 1 s − 1 {\displaystyle g(s)=f(s)-{\frac {1}{s-1}}} ψ ( x ) ∼ x x → ∞ {\displaystyle \psi (x)\sim x\quad x\to \infty } を満たす。
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証明の概略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/05 19:17 UTC 版)
定理の1を証明するために、ファトゥの補題を用いる: ∫ X | f | d μ ≤ lim inf n → ∞ ∫ X | f n | d μ {\displaystyle \int _{X}|f|d\mu \leq \liminf _{n\to \infty }\int _{X}|f_{n}|d\mu } 一様可積分性により、 μ ( E ) < δ {\displaystyle \mu (E)<\delta } であるような集合 E {\displaystyle E} に対して、 ∫ E | f n | d μ < 1 {\displaystyle \int _{E}|f_{n}|d\mu <1} where E {\displaystyle E} が得られる。 エゴロフの定理(英語版)より、 f n {\displaystyle {f_{n}}} は集合 E C {\displaystyle E^{C}} 上で一様収束する。 p {\displaystyle p} を十分大きいとしたとき、すべての n > p {\displaystyle n>p} に対して ∫ E C | f n − f p | d μ < 1 {\displaystyle \int _{E^{C}}|f_{n}-f_{p}|d\mu <1} が成立する。三角不等式により ∫ E C | f n | d μ ≤ ∫ E C | f p | d μ + 1 = M {\displaystyle \int _{E^{C}}|f_{n}|d\mu \leq \int _{E^{C}}|f_{p}|d\mu +1=M} を得る。 これらの上界に関する不等式を、初めのファトウの補題による不等式の右辺に適用することにより、定理の1は示される。 定理の2のために、不等式 ∫ X | f − f n | d μ ≤ ∫ E | f | d μ + ∫ E | f n | d μ + ∫ E C | f − f n | d μ {\displaystyle \int _{X}|f-f_{n}|d\mu \leq \int _{E}|f|d\mu +\int _{E}|f_{n}|d\mu +\int _{E^{C}}|f-f_{n}|d\mu } を用いる。ここで E ∈ X {\displaystyle E\in X} であり μ ( E ) < δ {\displaystyle \mu (E)<\delta } である。 この右辺の項はそれぞれ、上の定理の1と f n {\displaystyle f_{n}} の一様可積分性、すべての n > N {\displaystyle n>N} に対するエゴロフの定理を用いることにより、有限であることが分かる。
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証明の概略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 01:52 UTC 版)
選択公理を仮定したツォルンの補題の証明を概略する。補題が成り立たないと仮定する。このとき半順序集合 P を、全ての鎖が上界を持つにも関わらず、どの元もそれより大きな元を持つように取れる。各鎖 T について、それより真に大きな元 b(T) が存在する。なぜなら、T は上界を持ち、さらにそれより大きな元が存在するからである。関数 b を実際に定義するには選択公理を使う必要がある。 この関数 b を使うことで、P の元の列 a0 < a1 < a2 < a3 < ... を定めることができる。この列は本当に長い、添え字の範囲は単なる自然数ではなく、全ての順序数を動く。実は P と比較しても長すぎる。順序数の全体は真クラスを成すほど大きすぎて、普通の集合より大きくなる。そして、この長さにより集合 P の元を使い尽くすことで矛盾を得る。 aiは次の超限帰納法で定義する。まず、a0 は P の元から勝手に選ぶ(これは P が空の鎖の上界を持ち、空でないことから可能である)。他の順序数 w については、aw = b({av: v < w}) で定める。{av: v < w} は全順序であるので、この定義は正しい超限帰納法である。 実際には、この証明はより強い形のツォルンの補題が正しいことを示している。 命題 Pを半順序集合で、その全ての整列部分集合が上界を持ち、xをPの元とする。このとき、Pの極大元で、x以上のものが存在する。すなわち、xと比較できる極大元が存在する
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証明の概略
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コンツェヴィッチは、リボングラフのことばでのモジュライ空間の組合せ的な記述を用いて、 ∑ d 1 + ⋯ + d n = 3 g − 3 + n ⟨ τ d 1 , … , τ d n ⟩ ∏ 1 ≤ i ≤ n ( 2 d i − 1 ) ! ! λ i 2 d i + 1 = ∑ Γ ∈ G g , n 2 − | X 0 | | Aut Γ | ∏ e ∈ X 1 2 λ ( e ) {\displaystyle \sum _{d_{1}+\cdots +d_{n}=3g-3+n}\langle \tau _{d_{1}},\ldots ,\tau _{d_{n}}\rangle \prod _{1\leq i\leq n}{\frac {(2d_{i}-1)!!}{\lambda _{i}^{2d_{i}+1}}}=\sum _{\Gamma \in G_{g,n}}{\frac {2^{-|X_{0}|}}{|\operatorname {Aut} \Gamma |}}\prod _{e\in X_{1}}{\frac {2}{\lambda (e)}}} となることを示した。 ここに右辺は、n 個のマークした点を持つ種数 g のコンパクトリーマン面のリボングラフ X の集合 Gg,n を渡る和である。辺(edge)の集合 e と X の点の集合は、X 0 と X1 で表される。函数 λ はマークした点から実数への函数と考えられ、辺の両側に対応する 2つのマークした点での λ の値の和に等しいとすることにより辺からの函数 λ へ拡張する。 ファインマン・ダイアグラムのテクニックにより、これは、F(t0,...) は、Λ が無限になるに伴い、 log ∫ exp ( i tr X 3 / 6 ) d μ {\displaystyle \log \int \exp(i{\text{tr}}X^{3}/6)d\mu } の漸近展開となることを意味する。ここに Λ と Χ は正定値な N×N のエルミート行列であり、ti は、 t i = − tr Λ − 1 − 2 i 1 × 3 × 5 × ⋯ × ( 2 i − 1 ) {\displaystyle t_{i}={\frac {-\operatorname {tr} \Lambda ^{-1-2i}}{1\times 3\times 5\times \dotsm \times (2i-1)}}} により与えられ、正定値なエルミート行列上の確率測度 μ は、 d μ = c Λ exp ( − tr X 2 Λ / 2 ) d X {\displaystyle d\mu =c_{\Lambda }\exp(-\operatorname {tr} X^{2}\Lambda /2)dX} で与えられる。ここの cΛ は正規化定数である。この測度は、 ∫ X i j X k l d μ = δ i l δ j k 2 Λ i + Λ j {\displaystyle \int X_{ij}X_{kl}d\mu =\delta _{il}\delta _{jk}{\frac {2}{\Lambda _{i}+\Lambda _{j}}}} という性質を持っていて、このことはファインマン・ダイアグラムのことばでの展開がリボングラフのことばでの F の展開を意味する。 このことから、コンツェヴィッチは exp F {\displaystyle \exp {F}} が KdV階層の τ-函数であることを導き、従って、ウィッテン予想が証明される。
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証明の概略
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「コーシーの函数方程式」の記事における「証明の概略」の解説
加法性から明らかに f(0) = 0 および x は任意として、自然数 n に対して f(nx) = n⋅f(x) が分かる。これにより 0 = f(x + (−x)) = f(x) + f(−x) から f((−1)⋅x) = (−1)⋅f(x) および自然数 d に対して f(d⋅x/d) = d⋅f(x/d) から f((1/d)⋅x) = (1/d)⋅f(x). ゆえに任意の有理数 q = ±n/d (n, d は自然数) に対して、f(qx) = f((±n/d)⋅x) = f(n⋅((±1/d)⋅x))= n⋅f((±1/d)⋅x) = n⋅f((1/d)⋅((±1)⋅x)) = (n/d)⋅f((±1)⋅x) = (±n/d)⋅f(x) = q⋅f(x).
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証明の概略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 00:43 UTC 版)
「グロンウォールの不等式」の記事における「証明の概略」の解説
証明は三つの段階に分けられる。アイデアとしては、仮定に現れた積分不等式をそれ自身に n 回代入するという方法が考えられ、これは数学的帰納法を用いることにより、以下の「主張1」において行われる。「主張2」では、積測度の順列の不変性を用いることにより、単体の測度をある便利な形状へと書き換える。最後に、求めるグロンウォールの不等式の変形版を得るために、n を無限大とすることを考える。
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証明の概略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 06:33 UTC 版)
「ケルビン・ストークスの定理」の記事における「証明の概略」の解説
主定理の証明は、以下のステップで行われる。以下に紹介する証明は、厳密な証明であり、かつ直接的には微分形式の予備知識を必要としない証明である。本証明では、グリーンの定理(本定理の平面曲線版)は既知とし、空間曲線における数理現象を平面曲線の問題に帰着する過程に重きを置く。 (1) P ( u , v ) {\displaystyle \mathbf {P} (u,v)} の定義: P ( u , v ) = ( P 1 ( u , v ) , P 2 ( u , v ) ) {\displaystyle \mathbf {P} (u,v)=({P}_{1}(u,v),{P}_{2}(u,v))} を、 P {\displaystyle \mathbf {P} } が” F {\displaystyle {\textbf {F}}} の引き戻しとなるように定める。 P ( u , v ) {\displaystyle \mathbf {P} (u,v)} は R 2 {\displaystyle \mathbb {R} ^{2}} に値をとる関数で、2つのパラメータ u , v を持つ。 (2)以下の等式の証明: ∮ Γ F d Γ = ∮ γ ( F ∘ ψ ) d γ {\displaystyle {\oint }_{\Gamma }\mathbf {F} d\Gamma ={\oint }_{\gamma }(\mathbf {F} \circ \psi )d\gamma } (3)以下の等式の証明: ∬ S ∇ × F d S = ∬ D ( ∂ P 2 ∂ u − ∂ P 1 ∂ v ) d u d v {\displaystyle \iint _{\mathbb {S} }\nabla \times \mathbf {F} \ d\mathbb {S} =\iint _{D}\left({\frac {\partial {P}_{2}}{\partial u}}-{\frac {\partial {P}_{1}}{\partial v}}\right)dudv} (4)グリーンの定理への帰着: 最後に、本定理をグリーンの定理に帰着する。
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証明の概略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/22 15:51 UTC 版)
「ミッチェルの埋め込み定理」の記事における「証明の概略」の解説
L ⊂ Fun ( A , A b ) {\displaystyle {\mathcal {L}}\subset \operatorname {Fun} ({\mathcal {A}},\mathbf {Ab} )} をアーベル圏 A {\displaystyle {\mathcal {A}}} からアーベル群の圏 Ab への左完全関手の圏とする。まず反変埋め込み H : A → L {\displaystyle H\colon {\mathcal {A}}\to {\mathcal {L}}} を、すべての A ∈ A {\displaystyle A\in {\mathcal {A}}} に対して H ( A ) = h A {\displaystyle H(A)=h_{A}} によって構成する。ただし hA は共変 hom 関手 h A ( X ) = Hom A ( A , X ) {\displaystyle h_{A}(X)=\operatorname {Hom} _{\mathcal {A}}(A,X)} である。米田の補題により H は忠実充満であり、また hA は既に左完全であるから H の左完全性が非常に容易に分かる。H の右完全性の証明の方は難しく、Swan (1968) に書いてある。 その後、 L {\displaystyle {\mathcal {L}}} がアーベル圏であることを局所化の理論を用いて証明する(再び Swan を参照)。これが証明の難しい部分である。 L {\displaystyle {\mathcal {L}}} が単射的余生成対象(英語版) I = ∏ A ∈ A h A {\displaystyle I=\prod _{A\in {\mathcal {A}}}h_{A}} を持っていることを確認することは易しい。自己準同型環 R := Hom L ( I , I ) {\displaystyle R:=\operatorname {Hom} _{\mathcal {L}}(I,I)} が R 加群の圏として欲しい環である。 G ( B ) = Hom L ( B , I ) {\displaystyle G(B)=\operatorname {Hom} _{\mathcal {L}}(B,I)} により別の反変完全忠実充満埋め込み G : L → R - M o d {\displaystyle G\colon {\mathcal {L}}\to R\operatorname {-Mod} } を得る。合成 G H : A → R - M o d {\displaystyle GH\colon {\mathcal {A}}\to R\operatorname {-Mod} } が求める共変完全忠実充満埋め込みである。 完全圏(英語版)に対するガブリエル・キレンの埋め込み定理の証明はほとんど同一であることに注意する。
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証明の概略
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「ウェダーバーンの小定理」の記事における「証明の概略」の解説
A を有限域とする。A の各元 x ≠ 0 に対し、2 つの写像 ただし和は Z(A) に入っていないすべての代表元 x を渡り、d は上で議論された数である。qn−1 と qd−1 はともに円分多項式 のことばによって分解できる。 多項式の恒等式 および は qn−1 と をともに割り切る . , . .
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証明の概略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/27 06:17 UTC 版)
「ホプキンス・レヴィツキの定理」の記事における「証明の概略」の解説
以下の主張の証明を書く:R を半準素環で M を左 R-加群とする。M がアルティン的あるいはネーター的であれば、M は組成列を持つ。(この逆は任意の環上正しい。) J を R のジャコブソン根基とする。Fi = Ji − 1M/JiM とおく。すると R-加群 Fi を R/J-加群と見ることができる。J は Fi の零化イデアルに含まれているからである。各 Fi は半単純 R/J-加群である、なぜならば R/J が半単純環だからである。さらに、J は冪零イデアルであるから、Fi のうち 0 でないのは有限個しかない。M がアルティン的(あるいはネーター的)であれば、Fi は有限の組成列を持つ。Fi の組成列をつないでいって、M の組成列を得る。
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証明の概略
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「ピカール=リンデレーフの定理」の記事における「証明の概略」の解説
この定理の証明は、微分方程式を変換し、不動点定理を応用することで行われる。両辺を積分すれば、その微分方程式を満たす関数は、積分方程式 y ( t ) − y ( t 0 ) = ∫ t 0 t f ( s , y ( s ) ) d s {\displaystyle y(t)-y(t_{0})=\int _{t_{0}}^{t}f(s,y(s))\,ds} をも満たすことになる。解の存在と一意性の証明は、ピカールの逐次近似法によって得られる。この方法はピカール反復(Picard iteration)とも呼ばれる。 ここで関数列 φk を φ 0 ( t ) = y 0 , {\displaystyle \varphi _{0}(t)=y_{0},} φ k + 1 ( t ) = y 0 + ∫ t 0 t f ( s , φ k ( s ) ) d s {\displaystyle \varphi _{k+1}(t)=y_{0}+\int _{t_{0}}^{t}f(s,\varphi _{k}(s))\,ds} と定義する。バナッハの不動点定理を用いることで、関数列 φk が一様収束し、その極限関数が初期値問題の解であることを示すことができる。グロンウォールの補題を |φ(t) − ψ(t)| ( φ と ψ は2つの解)に適用すると、 φ(t) = ψ(t) となり、大域的な一意性が証明される(局所的な一意性は、バナッハ不動点の一意性の結果である)。
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証明の概略
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「アーベルの連続性定理」の記事における「証明の概略」の解説
証明 — 必要なら a 0 {\displaystyle a_{0}} に定数を加えて ∑ n = 0 ∞ a n = 0 {\displaystyle \sum _{n=0}^{\infty }a_{n}=0} と仮定してよい。第 n {\displaystyle n} 部分和を s n {\displaystyle s_{n}} と書くと、 a n = s n − s n − 1 {\displaystyle a_{n}=s_{n}-s_{n-1}} である。これを利用すると、 s n ( z ) = a 0 + a 1 z + ⋯ + a n z n = s 0 + ( s 1 − s 0 ) z + ⋯ + ( s n − s n − 1 ) z n = s 0 ( 1 − z ) + s 1 ( z − z 2 ) + ⋯ + s n − 1 ( z n − 1 − z n ) + s n z n = ( 1 − z ) ( s 0 + s 1 z + ⋯ + s n − 1 z n − 1 ) + s n z n {\displaystyle {\begin{aligned}s_{n}(z)&=a_{0}+a_{1}z+\cdots +a_{n}z^{n}\\&=s_{0}+(s_{1}-s_{0})z+\cdots +(s_{n}-s_{n-1})z^{n}\\&=s_{0}(1-z)+s_{1}(z-z^{2})+\cdots +s_{n-1}(z^{n-1}-z^{n})+s_{n}z^{n}\\&=(1-z)(s_{0}+s_{1}z+\cdots +s_{n-1}z^{n-1})+s_{n}z^{n}\end{aligned}}} となる。 s n z n → 0 {\displaystyle s_{n}z^{n}\rightarrow 0} であるから、 f ( z ) = ( 1 − z ) ∑ n = 0 ∞ s n z n = ( 1 − z ) ∑ n = 0 m − 1 s n z n + ( 1 − z ) ∑ n = m ∞ s n z n {\displaystyle f(z)=(1-z)\sum _{n=0}^{\infty }s_{n}z^{n}=(1-z)\sum _{n=0}^{m-1}s_{n}z^{n}+(1-z)\sum _{n=m}^{\infty }s_{n}z^{n}} と表せる。 s n → 0 {\displaystyle s_{n}\rightarrow 0} より、任意の正の実数 ε に対して十分大きな m {\displaystyle m} 以降の項 s n {\displaystyle s_{n}} は | s n | < ε {\displaystyle |s_{n}|<\varepsilon } にできるので、十分大きな m {\displaystyle m} 以降の項の和の絶対値 | ∑ n = m ∞ s n z n | {\displaystyle \left|\sum _{n=m}^{\infty }s_{n}z^{n}\right|} は幾何級数 ε ∑ n = m ∞ | z | n = ε | z | m / ( 1 − | z | ) < ε / ( 1 − | z | ) {\displaystyle \varepsilon \sum _{n=m}^{\infty }|z|^{n}=\varepsilon |z|^{m}/(1-|z|)<\varepsilon /(1-|z|)} で上から評価される。ゆえに、三角不等式により、 | f ( z ) | < | 1 − z | | ∑ n = 0 m − 1 s n z n | + ε | 1 − z | 1 − | z | . {\displaystyle |f(z)|<|1-z|\left|\sum _{n=0}^{m-1}s_{n}z^{n}\right|+\varepsilon {\frac {|1-z|}{1-|z|}}.} 第1項は z → 1 {\displaystyle z\rightarrow 1} として < ε {\displaystyle <\varepsilon } にできる。第2項はストルツの角から近づくという条件により < M ε {\displaystyle <M\varepsilon } にできる。したがって、 | f ( z ) | < ( 1 + M ) ε {\displaystyle |f(z)|<(1+M)\varepsilon } にできるので、定理に述べた条件のもとで z → 1 {\displaystyle z\rightarrow 1} とすれば f ( z ) → 0 {\displaystyle f(z)\rightarrow 0} となることが証明された。
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