光の減衰の法則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/11 02:21 UTC 版)
光の減衰に関する逆2乗の法則は、光の強さが光源からの距離の2乗に反比例することを述べる。これは初期に発見された逆2乗の法則の一つである。証明の概略は次のとおり。 光源からの距離が一定である球面を想定する。光源から出た光は直進する(ユークリッドの光の直進の法則)ため、すべてがこの球面を通過する。つまりどんな直径の球面を想定しても、その球面を通過する光の量は等しい。一方で球の表面積は半径の 2 乗に比例するので、光の強さは光源からの距離の2乗に反比例する。 ヨハネス・ケプラーは、1596年に発表した著作『宇宙の神秘』の中で、平面上に等方的に光が放出される場合について上記の考察と同様の議論をした。ケプラーはまた、天体に及ぼされる引力についても同様の考えが成り立つと推察し、重力に関する理論を展開した。ケプラーは重力の広がりを球面ではなく円によって捉えたがために逆2乗の法則を導くことはなかった。ケプラーが、天体を動かす原動力が同心円状に広がると考えたのは、当時知られていた惑星の軌道がほぼ同一平面状にあったためである(当時は彗星の軌道は計算されていなかった)。
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