アーベル圏
アーベル圏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 06:56 UTC 版)
詳細は「アーベル圏」を参照 数学において、アーベル圏 (abelian category) は、射や対象を足すことができ、核や余核が存在し望ましい性質をもった圏である。動機付けるプロトタイプのアーベル圏の例はアーベル群の圏 Ab である。理論の起源は アレクサンドル・グロタンディーク (Alexander Grothendieck) によるいくつかのコホモロジー論を統合しようとする試験的な試みである。アーベル圏はとても安定 (stable) である。例えば、正則(英語版)であり、蛇の補題を満たす。アーベル圏のクラスはいくつかの圏論的構成で閉じている。例えば、アーベル圏のチェイン複体の圏や、小さい圏からアーベル圏への関手の圏は、再びアーベル圏である。これらの安定性によってアーベル圏はホモロジー代数学やその先で必要不可欠なものである。理論は代数幾何学、コホモロジー、そして純粋に圏論において、主要な応用をもつ。アーベル圏は ニールス・アーベル (Niels Henrik Abel) にちなんで名づけられている。 より具体的には、圏がアーベル圏であるとは以下を満たすことである。 零対象をもつ。 すべて二項の積と二項の余積をもつ。 すべて核と余核をもつ。 すべてのモノ射とエピ射は正規射(英語版)である。
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