部分積分
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部分積分
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「ルベーグ=スティルチェス積分」の記事における「部分積分」の解説
函数 f が点 a において「正常」("regular") であるとは、右および左側の極限 f(a+) および f(a−) が存在して、a における値がそれらの算術平均 f ( a ) := 1 2 ( f ( a − ) + f ( a + ) ) {\displaystyle f(a):={\frac {1}{2}}\,(f(a-)+f(a+))} に一致することをいう。二つの有界変動函数 U, V が与えられたとき、U または V のいづれかが連続となるような点、若しくは U および V がともに正常となるような点では、ルベーグ=スティルチェス積分に対する部分積分公式 ∫ a b U d V + ∫ a b V d U = U ( b + ) V ( b + ) − U ( a − ) V ( a − ) , ( a < b ) {\displaystyle \int _{a}^{b}U\,dV+\int _{a}^{b}V\,dU=U(b+)V(b+)-U(a-)V(a-),\quad (a<b)} が成立する。この公式は少し一般化して、U および V に関する余分な条件を落とすことができる。 同様の結果で、確率解析(確率微積分)の理論で極めて重要なものは、有界変動な二つの函数 U, V がともに右連続で左側極限を持つとき(このような函数を右連続左極限函数 (càdlàg, RCLL) と呼ぶ)、 U ( t ) V ( t ) = U ( 0 ) V ( 0 ) + ∫ ( 0 , t ] U ( S − ) d V ( S ) + ∫ ( 0 , t ] V ( S − ) d U ( S ) + ∑ u ∈ ( 0 , t ] Δ U u Δ V u , ( Δ U u = U ( t ) − U ( t − ) ) {\displaystyle U(t)V(t)=U(0)V(0)+\int _{(0,t]}U(S-)\,dV(S)+\int _{(0,t]}V(S-)\,dU(S)+\sum _{u\in (0,t]}\Delta U_{u}\Delta V_{u},\quad (\Delta U_{u}=U(t)-U(t-))} が成立するというものである。この結果は伊藤の補題の先駆けとみることもでき、また確率積分の一般論において用いられる。最後の項 ΔU(t) ΔV(t) = d[U, V] は U と V の二次共変分から生じる。先の結果はストラトノヴィッチ積分に関連する結果と看做すこともできる。
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