陰函数微分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/04 12:31 UTC 版)
微分積分学において陰函数微分法 (implicit differentiation) と呼ばれる手法は、連鎖律を用いて陰伏的に定義された函数を微分する。 陰伏函数 y(x) を微分するに際して、定義方程式 R(x, y) = 0 を y について陽に解いてからそれを微分するということは、一般には可能でない。その代わり、R(x, y) を x および y に関して微分して、それから dy⁄dx に関する一次方程式を解いて x および y の式として陽に書かれた導函数を得るということができる。方程式が陽に解けるという場合であってさえも、陰函数微分で得られる式は、一般により単純で扱いが容易である。 陰函数微分の一般公式 ― R(x, y) = 0 のとき、陰伏函数 y(x) の導函数は d y d x = − ∂ R / ∂ x ∂ R / ∂ y = − R x R y {\displaystyle {\frac {dy}{dx}}=-{\frac {\partial R/\partial x}{\partial R/\partial y}}=-{\frac {R_{x}}{R_{y}}}} で与えられる:§ 11.5。ここに、Rx および Ry はそれぞれ R の x および y に関する微分を表す。 上記の公式は、R(x, y) = 0 の両辺の(x に関する)全微分を得るために多変数の連鎖律を適用すれば、 ∂ R ∂ x d x d x + ∂ R ∂ y d y d x = 0 {\displaystyle {\frac {\partial R}{\partial x}}{\frac {dx}{dx}}+{\frac {\partial R}{\partial y}}{\frac {dy}{dx}}=0} となることから導かれる。
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