伊藤の補題とは? わかりやすく解説

伊藤の補題

読み方いとうのほだい
【英】:Itô's lemma


拡散過程X_t \,微小時間dt \,での平均\mu (t, X_t) {\mbox{d}}t \,, 分散\sigma^2 (t,X_t) {\mbox{d}}t \,与えられるとき, 確率微分方程式では

{\mbox{d}}X_t=\mu(t,X_t){\mbox{d}}t +\sigma (t,X_t) {\mbox{d}}B_t \,

表現する. ここでB_t \,ブラウン運動である. さらにY_t=g(t,X_t) \,変換すると, Y_t \,は伊藤の補題により,

 \mbox{d}Y_t = g_t(t, X_t) \mbox{d}t + g_x(t, X_t) \mbox{d}X_t 

+ (1/2)g_{xx}(t, X_t)(\mbox{d} X_t)^2 \,

満たす.

ただし({\mbox{d}}X_t)^2 \,は, 計算規則

 {\mbox{d}}t \cdot {\mbox{d}}t = {\mbox{d}}t \cdot {\mbox{d}}B_t = {\mbox{d}}B_t \cdot {\mbox{d}}t = 0, \ \ {\mbox{d}}B_t \cdot {\mbox{d}}B_t={\mbox{d}}t \,

により与えられる.


伊藤の補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/21 02:36 UTC 版)

伊藤の補題(いとうのほだい、Itō's/Itô's lemma)は、確率微分方程式確率過程に関する積分を簡便に計算するための方法である。伊藤清が考案した。


  1. ^ 伊藤清 『確率論』岩波書店、1991年。  5.15 章
  2. ^ 同書 5.16 章
  3. ^ 同書定理 5.38
  4. ^ 同書補題 5.11


「伊藤の補題」の続きの解説一覧



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「伊藤の補題」の関連用語

伊藤の補題のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



伊藤の補題のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日本オペレーションズ・リサーチ学会日本オペレーションズ・リサーチ学会
Copyright (C) 2024 (社)日本オペレーションズ・リサーチ学会 All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの伊藤の補題 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS