マルコフ性
【英】:Markov property
確率過程のある時点から将来の振舞いがしたがう確率法則が, 現在の状態のみに依存して過去の状態推移には無関係に決まる性質. 無記憶性ともいう. この性質をもった確率過程をマルコフ過程という. 待ち行列理論などにおいて, ポアソン到着や指数サービス, あるいはそれらを拡張した相型分布やマルコフ型到着過程を仮定することにより, システムがマルコフ性をもつようにできることが多く, このことを利用して解析が行われる.
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マルコフ性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/09 05:49 UTC 版)
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概要
マルコフ性は確率過程が持ちうる特性の一種で「過程の将来状態の条件付き確率分布が、現在状態のみに依存し、過去のいかなる状態にも依存しない」ことをいう(⇒ #定義)。すなわち、過去の状態が与えられたとき、現在の状態(過程の経路)は条件付き独立である。
この性質はロシア人数学者のアンドレイ・マルコフにちなんで名付けられた。
マルコフ性のもつ確率過程はマルコフ過程と呼ばれる。マルコフ過程で最も知られているのはマルコフ連鎖だが、他にも様々な過程があり、ブラウン運動もマルコフ性を有する[2]。
定義
口語的定義
次の性質はマルコフ性と定義される[1]:
- 「現在状態が明らかなら、未来状態は過去履歴から独立して予測される」
確率論的定義
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以下が成り立つマルコフ過程を「斉時的; time-homogeneous」であるという。
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実際にはマルコフ過程でないものを「現在」状態や「将来」状態の概念を拡張することでマルコフ過程的に表現することもある。例えば、X が非マルコフ過程であるとする。ここで、X における状態間の時間間隔を過程 Y の各状態とする。これを数式で表すと次のようになる。
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