最大エントロピー原理とは? わかりやすく解説

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最大エントロピー原理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/18 14:11 UTC 版)

最大エントロピー原理(さいだいエントロピーげんり、: principle of maximum entropy)は、認識確率分布を一意に定めるために利用可能な情報を分析する手法である。この原理を最初に提唱したのは Edwin Thompson Jaynes である。彼は1957年統計力学ギブズ分布を持ち込んだ熱力学最大エントロピー熱力学英語版)を提唱した際に、この原理も提唱したものである。彼は、熱力学やエントロピーは、情報理論や推定の汎用ツールの応用例と見るべきだと示唆した。他のベイズ的手法と同様、最大エントロピー原理でも事前確率を明示的に利用する。これは古典的統計学における推定手法の代替である。

概要

今確率変数 X について、X が条件 I を満たす事だけが分かっており、それ以外に X に関して何1つ知らなかったとする。このとき、X が従う分布はどのようなものであると仮定するのが最も自然であろうか。今我々は X について条件 I 以外には何も知らないのだから、条件 I の下で X の「不確かさ」が最大になるような分布を選ぶのが適切だと思われる。

最大エントロピー原理は、「不確かさ」を図る尺度であるエントロピーを条件 I の下で最大にするよう分布を選ぶべきである、という原理である。ただし X の取る値が連続的な場合は、技術的な理由により微分エントロピーではなく、後述の相対エントロピーを最大化する(Jaynesによれば、様々な理由により、こちらの方が「真の」エントロピーの概念である。)。

X が従う確率分布を p とするとき、束縛条件 I として


最大エントロピー原理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 13:08 UTC 版)

気体」の記事における「最大エントロピー原理」の解説

詳細は「最大エントロピー原理」を参照 自由度無限大近づくにつれて、系は極めて多様性が高い「巨視的状態 (macrostate)」となる。例えば、冷凍した金属棒の表面温度観測しサーモグラフィ映像表面温度分布見てみればよい。ある時点温度分布観測によって「微視的状態 (microstate)」が得られ時間をおいて何度も温度分布観測することで一連の微視的状態が得られる。この微視的状態の履歴から、それらを全て1つ分類属す巨視的状態を選ぶことが可能である。

※この「最大エントロピー原理」の解説は、「気体」の解説の一部です。
「最大エントロピー原理」を含む「気体」の記事については、「気体」の概要を参照ください。

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