線積分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/01 08:27 UTC 版)
数学における線積分(せんせきぶん、英: line integral; 稀に path integral[注釈 1], curve integral, curvilinear integral)は、曲線に沿って評価された函数の値についての積分の総称。ベクトル解析や複素解析において重要な役割を演じる。閉曲線に沿う線積分を特に閉路積分(へいろせきぶん)あるいは周回積分(しゅうかいせきぶん)と呼び、専用の積分記号 が使われることもある。周回積分法は複素解析における重要な手法の一つである。
注釈
出典
- ^ 高木 1983, p. 135, §40.曲線の長さ.
- ^ 長沼 2011, p. 24 http://pathfind.motion.ne.jp/
- ^ 高木 1983, p. 137, §41.線積分.
- ^ 木村 & 高野 1991, p. 34, 定義7.1.
- ^ 木村 & 高野 1991, p. 36, 定義7.3.
- ^ Ahlfors, Lars. Complex Analysis 2nd edition. p. 103
線積分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 16:01 UTC 版)
詳細は「線積分」を参照 積分の概念はもっと一般の積分領域にも拡張することができる。例えば曲線や曲面を積分領域とする積分は、それぞれ線積分や面積分と呼ばれる。これらはベクトル場を扱うような物理学に応用を持つ。 線積分は曲線に沿って評価された関数の積分である。線積分にも様々なものがあり、特に閉曲線に関する線積分を周回積分などとも呼ぶ。 積分の対象となる関数はスカラー場であるかもしれないし、ベクトル場であるかもしれない。線積分の値というのは、曲線上の各点における場の値に曲線上の適当なスカラー関数(普通は弧長、あるいはベクトル場に対しては曲線における接ベクトルとの内積)を重みとして掛けたものの和である。この重み付けこそが、線積分と通常の区間上で定義される積分とを区別するものである。物理学における簡単な公式の多くは、線積分を用いることで自然に連続的な類似対応物に書き換えることができる。例えば、力学における仕事が力 F と移動距離 s との積(ベクトル量としての点乗積) W = F ⋅ s {\displaystyle W=\mathbf {F\cdot s} } に等しいという事実から、電場や重力場のようなベクトル場 F 内の曲線に沿って動く物体に対して、その物体が場によって及ぼされる仕事の総計が、s から s + ds まで移動する間に受ける仕事を足し合わせると考えることにより、線積分 W = ∫ C F ⋅ d s {\displaystyle W=\int _{C}\mathbf {F} \cdot d\mathbf {s} } で求められる。
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