部分空間としての零空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 05:42 UTC 版)
「零ベクトル空間」の記事における「部分空間としての零空間」の解説
与えられた体 K 上の任意のベクトル空間 V をとると、V にはベクトルの加法に関する単位元として零ベクトル 0V が一意的に存在する。部分集合 U := {0V} はベクトルの加法およスカラー乗法に関して閉じている—式で書けば U ≠ ∅ {\displaystyle U\neq \emptyset } 0 V + 0 V = 0 V ∈ U {\displaystyle 0_{V}+0_{V}=0_{V}\in U} α ⋅ 0 V = 0 V ∈ U ( ∀ α ∈ K ) {\displaystyle \alpha \cdot 0_{V}=0_{V}\in U\qquad (\forall \alpha \in K)} が成り立つ—から、U は V の部分空間となる。よって U はそれ自身零ベクトル空間に同型な一元ベクトル空間を成し、V の(部分)零ベクトル空間などと呼ばれる。部分空間は少なくとも一つの元を含まなければならないから、零ベクトル空間は最小の部分空間である。U1, U2 が V において互いに補な部分空間ならば常に U 1 ∩ U 2 = { 0 V } {\displaystyle U_{1}\cap U_{2}=\{0_{V}\}} である。
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