県別マップルの改訂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 08:06 UTC 版)
改訂は全都府県(発行全46冊)毎年一斉ではなく数年又は数ヶ月の周期に分け、1年ごと又は1~2ヶ月ごとに数点のペースで行われている。 初代(第一世代) 1990年代前半 県別マップルシリーズ創刊。図式は、マップル(非SiMAP)の図式。しかし当時の都市地図やニューエストと違い、国道・県道を色分け・県道番号を図示するなど従来の書式からは進歩したものであった。 1999年版 「滋賀県」などの発行をもって、46点のシリーズ全点発行が完了。なお、後期に発行された都府県は当初より「SiMAP」を用いている。 第1世代のものであっても発売時期によって多少の違いがある。例えば茨城県版において1998年版には存在する主要都市詳細図が1994年版には存在しない(県庁所在地であっても1/30000より詳しい図はない)、国道表記がマークではなく文字のみで示されていた等の違いがあった。 第二世代 2000年7月 表紙を刷新し、第一世代図式で発行された都府県の、「SiMAP」を用いた図式を採用した第二世代への改訂開始。第一弾として「大阪府」・「岡山県」などを発行。 2001年版 第一世代図式の都府県も含めた全46点の表紙を、第二世代版と同じデザインの表紙に統一。 2010年からは第四世代への図式改訂が急速に進行(群馬県以外は2009年に表紙を第四世代の新デザインに変更)。最後まで残った長野県も2011年1月下旬に第四世代へ改訂され、スーパーマップル及び県別マップルシリーズより第二世代図式は(長野県を最後に)消滅した(今後は「都市地図」シリーズにのみ残存)。なお長野県版は主要観光地拡大図のみ2015年現在も第二世代SiMAPとなっていたが、次世代図式「第五世代SiMAP」改訂に伴い「県別マップル」シリーズから第二世代は(2015年11月を以て)完全消滅する。 第三世代 2004年版頃 「スーパーマップル第三世代図式」とほぼ同じ「県別マップル第三世代図式」を採用。残存する第一世代図式の都府県の、第三世代図式化改訂を開始する。 2007年版 「山形県」・「島根県」などの改訂をもって、全46点の「SiMAP」化が完了。 以前の第二世代では一部ルビ振りが無い大字名があったが、この世代からはほぼ全ての大字にルビが降られている(6万分の1縮尺までの詳細道路図に地名ルビ振り実施。一部市町村は小字名にもルビ振りしている箇所あり。但しポイント数及びスペースの関係上ルビ無しの大字も一部あり。また本図となる詳細道路図が10万分の1・12万分の1縮尺のページはスペースの関係上地名ルビ振り無し。「スーパーマップル」は地名ルビ振りが3万分の1縮尺のページまでで、6万分の1縮尺以上の詳細道路図には地名ルビ振り無し)。さらに大字を地域毎に色分けして境界をわかりやすくし(県別マップルは6万分の1までの本図で、スーパーマップルは3万分の1縮尺までの本図で各々実施)、その字体も従来のゴシック体から太字明朝体へ変更(但し小字を太字表記でルビ振りしている場合、大字名は従来通りゴシック体表記)。 高さ制限(4.0M未満)及び踏切のアイコンを新設(但し10万分の1及び20万分の1広域図にこれらアイコンは非掲載。なお踏切アイコン表記は幹線道路が中心で、全ての道路&鉄道線平面交点に書かれるとは限らない。さらに5千分の1・6千分の1・1万分の1・1万5千分の1・2万5千分の1の各市街地拡大図には昭文社で独自制定した「歩行者専用踏切」アイコンも追加表記されているが、この「歩行者専用踏切」標識は実際には=道路交通法上は存在しない)。 この図式は秋田・岩手・山形・福島の各県を最後に2010年7月を以て消滅した(後述の「第四世代」図式に改訂された為)。また「ライトマップル」はこの図式を採用せず、2010年からは第二世代から第四世代へと2段跳びで図式改訂が行われている。 表紙も新デザイン(第四世代)への改訂が急速に進み、第三世代デザイン表紙は徳島・宮崎両県を最後に2011年2月を以て消滅した。 第四世代 2007年4月 表紙を刷新し,第二世代図式で発行された都府県の、図式を全面的に改めた第四世代化改訂に着手。 第四世代の図式の主な特徴として、有料・高速道路の色を、青緑から紫に。ブランドロゴの記号化をより一層充実。町域(丁目及び大字・一部小字)名表記の字色を黒から薄紫に変更(市区町村名の字色はこれまで通り黒)。 この第四世代の図式は、スーパーマップル(第四世代・2008年版~)やライトマップルにも用いられている。 ページ左上部の本図範囲中心地名にルビが振られ、数字書体も(第三世代までの)角ゴシックから丸ゴシックに変更(但し「スーパーマップル」は本図が第四世代に改訂されてもページ上部の数字は従来通り第三世代までの角ゴシック体表記となっており、本図中心地名のルビ振りも無し)。 警察庁及び全国の警察本部発表の資料を基に、交通事故多発地点や通行上の注意点表記が新たに追加された(但し全県ではなく関東・中京・関西・福岡などの一部大都市圏版のみ)。 巻頭に地図の読み方や記号・標識の意味などを記した写真付きカラーコラムが、巻末には収録エリアの高速・有料道路通行料金表に加え収録県の鉄道案内図や主要都市中心部の駐車場案内図及び駐車料金表が各々新設された(但し鉄道・駐車場案内図掲載は全県ではなく関東・中京・関西・福岡等の大都市圏版のみ)。 表紙及び本図各頁の頭注部には観光地等の詳しい情報が携帯電話で確認可能なQRコードを新設(スーパーマップル及びMAXマップル2010年以降版にも新設。但し表紙のみを第四世代に改訂し本図は以前の第二及び第三世代SiMAPを継続、及び本図のみを第四世代に改訂し表紙は旧デザインを継続している県の地図はQRコード及びMGコード非掲載)。さらに昭文社が独自に定めた「MGコード」をパソコン及び携帯電話の昭文社サイト上に入力すれば、その観光地等の詳しい情報が表示される(第三・第四世代SiMAPに改訂された2006年以降版より採用)。 巻末の掲載県周辺図は「○○県総図」として図式が全面リニューアルされた(但し全県ではなく関東・中京・関西・福岡等の大都市圏版のみで、第二世代から第四世代へ改訂された県が中心。本図である3万分の1・5万分の1・6万分の1の各詳細道路図が第四世代に改訂されても広域図や巻末の掲載県周辺図は従来の第二・第三世代デザイン図式のままとなっている県もある)。 右上端・左上端に表記されている当該ページの中心地名には、平仮名によるルビが振られるようになった(「文庫地図」・「でっか字まっぷ」改訂版にもページ地名に平仮名ルビ振りを実施。なお「スーパーマップル」・「街の達人」・「マックスマップル」にはページ地名へのルビ振り無し)。 2015年からは次世代図式「第五世代SiMAP」への改訂が「県別マップル」・「ライトマップル」・「GIGAマップルでっか字」・「分県地図」各シリーズで進められており、2016年中にはこれらシリーズの全地域版&都道府県版より第四世代図式は消滅する(「スーパーマップル」・「文庫地図」・「でっか字まっぷ」・「街の達人」・「都市地図」・「マックスマップル」各シリーズは2016年版以降も第四世代図式を継続使用)。 第五世代 以前の第四世代までとは表紙デザインを大幅リニューアル。(従来からの「主要市区町村中心部・観光地拡大図」と「地図の使い方ガイド」に加え)「発行都府県みどころマップ」が巻頭に新設され、発行都府県の特色・観光名所・年中行事・特産品などを紹介している(発行都府県の位置・当該都府県の一言PR・年中行事・特産品&観光名所の紹介で構成)。本シリーズ同様に第五世代SiMAPへ改訂された「分県地図」シリーズにも(「発行都府県みどころマップ」の類似版である)「旅のみちしるべ」と題した発行都道府県観光ガイドが裏面に掲載されている(第五世代SiMAPへ改訂された「分県地図」シリーズは定価を以前の税込み864円から「税込み1,080円」へ引き上げ。同様に「ライトマップル」と「都市地図の一部大都市版」も第五世代へ改訂された版は定価を税込み972円から「税込み1,080円」へ引き上げ)。なお(第五世代SiMAP版)重版時は「発行都府県みどころマップ」へ掲載される当該都府県の名産品・観光名所・歳時記(年中行事)が前年までの版と一部変更される場合あり。 「県別マップル2015年以降版」については、他シリーズが改訂を機に定価を引き上げるケースが多い中にあっても(第五世代SiMAPへ改訂後も)定価をこれまで通り「税込み2,700円」に据え置いている。 本図&広域図の大字・丁目・市区町村名書体は以前の(第三・第四世代SiMAPで用いられていた)「明朝体似の太字」から「丸ゴシック」に変更(小字は通常のゴシック体或いは明朝体表記のまま書体変更なし。同様の書体は「GIGAマップルでっか字」シリーズにも採用。なお一つの大字地区が広いため当該地区内の小字にもルビ振りしている地区の場合、大字名は以前の第四世代まで同様に明朝体とし小字のみ丸ゴシック表記に変更)。加えて左右の上端に書かれている本図各ページ中心地名の平仮名ルビ書体は、以前(第四世代)のゴシック体から明朝体に変更されている(漢字表記はゴシック体のまま書体変更なし)。なお本図に書かれている都道府県名の書体はこれまで通り(第四世代まで同様)明朝体のままだが、第五世代SiMAPは(同じ明朝体でも)太字表記になった。また都府県及び市区町村の正確な境界が定まっていない地区は「境界未定」とカッコ書きで表記している。 発行都府県によっては巻末に「道の駅一覧」や「(発行都府県とその周辺の)交通案内図」が掲載されている。 兵庫・岡山・広島3県版の場合、以前の第四世代SiMAPでは(6万分の1縮尺の本図において)「平成の大合併」により市へ編入された旧町村名を大字名に用いている地区の旧町村名大字はポイントが他の字名より一回り小さくされルビが振られていなかったが、第五世代では6万分の1縮尺の本図においても大字名のポイント数が(他の大字と同様に)統一され、平成の大合併以前の旧町村名を大字に用いている地区にも(旧町村名大字に)全てルビが振られている。 福島・新潟・東京・島根・長崎・鹿児島・沖縄7都県版は収録範囲が他府県版より広いため、離島部(福島県は会津地方南西部)の縮尺が(以前の第四世代SiMAP同様)10万分の1又は12万分の1(東京の島しょ部は20万分の1、島根県隠岐諸島は8万5千分の1)となっており、それら地区の大字名にルビは振られていない(ルビ振りは巻末の「各市区町村地名読み方索引」項のみで実施。また平成の大合併以前の旧市町村名を大字に用いている地区のうち「●●町××」・「△△村○○」・「○○区▼▼」という表記をする地区では、8万分の1以上の縮尺になると「町」・「村」・「区」表記がそれぞれ省かれる)。 沖縄県版では第四世代以前の版に無かった「那覇空港構内図&那覇空港及び那覇港を中心とした沖縄県内航空路線&フェリー航路図」が巻末に新設された(航空路線図&フェリー航路図は沖縄県内各地を結ぶ離島路線を路線&就航会社別に色分けして掲載。那覇と本土各地を結ぶ路線は毎月実施のダイヤ改正に伴う便数&路線数の変動が大きい事から簡略化して掲載)。逆に「1万分の1那覇都市圏詳細図におけるリバーシブルレーン区間表記」は廃止されている(バスレーン区間表記のみ「5千分の1那覇市中心部拡大図」にて継続)。同様の路線図は鹿児島県版にも「鹿児島県内の本土と離島を結ぶフェリー航路&航空路線図」として掲載されているが、「鹿児島空港構内図」は非掲載。 背表紙の「県別マップル ○○県(都・府)道路地図」という題名表記は以前(第四世代までの版)よりポイント数が大きくなり見やすくなった。また表紙の題名は(第四世代までの版の中央部表記から)左寄せ表記に変更された(シリーズ題名「県別マップル」の表記位置は中央部から右上端に変更)。 巻頭の「地図の使い方ガイド」項には、携帯電話やスマートフォンをかざせば(地図本編に掲載しきれなかった)発行都府県の様々な情報が表示される「QRコード」が新設された。これに伴い第四世代までの版に採用されていた昭文社独自の「MGコード」表記は廃止されている。 第四世代までの版に描かれていた円形の「SiMAP」ロゴ表記は廃止され、第五世代SiMAPへの改訂版はリンゴを模した柄の「MAPPLE」ロゴ表記に統一された(第五世代SiMAPへの改訂が発行46都府県全ての版で完了すれば、旧来の円形「SiMAP」ロゴ表記は県別マップルシリーズより消滅。今後旧「SiMAP」ロゴは「都市地図」・「マックスマップル」両シリーズの一部に残るのみとなる)。 地図記号には昭文社オリジナルとして「家電量販店」を示す電源プラグアイコンと「ホームセンター」を示すDIYアイコンを新設。一方で以前の第四世代SiMAPで採用されていた(広域図を除いた)本図及び拡大図への「事故多発地点」記号掲載は廃止され、交通規制内容・道路状況・運転上の注意などを文字情報で表記する方式のみへと改められた。 発行都府県によっては5千分の1・6千分の1・1万分の1・1万5千分の1各縮尺の(主要市区町村中心部&観光地の)拡大図ページと3万分の1・6万分の1本図(発行都府県内全域道路図)ページを以前(第四世代までの版)より増やしたため全体ページ数が多くなった他、拡大図の収録範囲も従来版より若干広げられている(例として富山県版では、北陸新幹線金沢開業に伴い1万分の1高岡市中心部拡大図に「新高岡駅周辺地区」を新規追加すると共に、富山市中心部拡大図についてもこれまでの1万分の1に加え「富山駅周辺・総曲輪両地区6千分の1拡大図」を新設。愛知県版では旧第四世代版まで20万分の1広域図のみの収録だった「新城市黄柳野地区」も6万分の1県内全域道路図へ新規収録。岩手県版では1万5千分の1盛岡市詳細図に「都南地区=岩手飯岡駅周辺」を、その他県内主要都市&観光地拡大図に「平泉町&滝沢市中心部」をそれぞれ新規追加)。 巻末の「発行都府県とその周辺広域図」は(第5世代改訂に際し)一部県版を除いて縮尺が「20万分の1」へと統一され「GIGAマップルでっか字」シリーズと同一デザインになった(発行都府県によっては広域図の収録範囲が従来版より若干拡大されている。なお青森・福島・栃木・群馬・長野・岐阜・福井・広島・山口・愛媛・高知・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島16県版に掲載の広域図は25万分の1縮尺。静岡・和歌山・徳島3県版の広域図は30万分の1縮尺)。 本図は種類・縮尺ごとに枠が色分けされているが、新たに紫枠が加わり枠の色は(第四世代までの4種類から)5種類に増えた(「5千分の1及び1万5千分の1都道府県庁所在地&大都市拡大図、8万5千分の1・10万分の1・12万分の1離島部図」は青枠、「1万5千分の1その他主要市町村・観光地拡大図」は紫枠、「3万分の1主要都市圏道路図」はオレンジ枠、「3万分の1・5万分の1・6万分の1・12万分の1発行都府県内全域道路図」は赤枠、「20万分の1・25万分の1・30万分の1発行都府県とその周辺広域図」は緑枠でそれぞれ区分。但し同じ第五世代SiMAPでも2015年改訂版と2016年改訂版とでは拡大図枠の色分けが異なり、2015年発行の前期改訂版は市区町村&観光地中心部拡大図と離島部図を青枠で統一。2016年発行の後期改訂版は都府県庁所在地中心部拡大図を青枠で、それ以外の主要市町村中心部&観光地拡大図と離島部図は紫枠でそれぞれ区別表示)。なお巻頭の拡大図項目に掲載しきれなかった観光地及び主要市区町村中心部拡大図は「3万分の1・5万分の1・6万分の1発行都府県内主要部&全域道路図」及び「20万分の1・25万分の1・30万分の1広域図」項の各余白に掲載。 巻末の「発行都府県内各市区町村の地名読み方索引」項は背景色が(第四世代までの茶色から)変更され、「都府県庁所在地」は青色・それ以外の市区町村は紫色でそれぞれ背景色を区別している。加えて地名読み方索引のルビ書体は全て「ゴシック体」に統一され、ルビは全て(本図同様)当該地名漢字の上部に振られている(第四世代では秋田・山形両県版のみ地名索引ルビが明朝体表記され、ルビは当該地名漢字の右隣に書かれていた)。
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