秋田・山形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 03:40 UTC 版)
秋田では鳥海山に棲んでいたとされ、山から山に届くほど長い手足を持ち、旅人をさらって食べたり、日本海を行く船を襲うなどの悪事を働いていた。鳥海山の神である大物忌神はこれを見かね、霊鳥である三本足の鴉を遣わせ、手長足長が現れるときには「有や」現れないときには「無や」と鳴かせて人々に知らせるようにした。山のふもとの三崎峠が「有耶無耶の関」と呼ばれるのはこれが由来とされる。それでも手長足長の悪行は続いたため、後にこの地を訪れた慈覚大師が吹浦(山形県鳥海山大物忌神社)で百日間祈りを捧げた末、鳥海山は吹き飛んで手長足長が消え去ったという。また消えたのではなく、大師の前に降参して人を食べなくなったともいわれ、大師がこの地を去るときに手長足長のために食糧としてタブノキの実を撒いたことから、現在でも三崎山(にかほ市小砂川地域)にはタブノキが茂っているのだという。
※この「秋田・山形」の解説は、「手長足長」の解説の一部です。
「秋田・山形」を含む「手長足長」の記事については、「手長足長」の概要を参照ください。
- 秋田・山形のページへのリンク