木手家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 22:24 UTC 版)
「キテレツ大百科の登場人物」の記事における「木手家」の解説
木手英一(きて えいいち) 主人公で、通称キテレツ。表野小学校5年1組に在籍する、発明や工作の大好きな少年。一人称は「僕」。祖先から伝わる『奇天烈大百科』に記載された数々の発明品を復元することを趣味としており、一度発明品の復元に没頭すると周りが見えなくなる傾向にあり、思いを寄せているはずのみよ子が遊びに来ている時ですら、自分の世界に入ると完全に無視してしまい、相手にされないことに呆れたみよ子が帰ってしまったことにさえもまったく気がつかないほどである。登場する発明品はすべて手作りで、コロ助もそのうちの一体である。その為周囲からまた妙な物を作ってると言われている。 常に神通鏡(じんつうきょう)と黄色のサンバイザーを身につけている。アニメ版 声 - 藤田淑子 身長146cm。学業成績は比較的優秀だが、勉強家・努力家タイプではない。理数科目は得意だが、国語は苦手のようである。また、地理や歴史の知識があり、日ごろから発明品を作るため手先も器用である。真面目な性格で友人たちからの人望も厚い。 当初はコロ助と一緒に騒動の中心となっていたが、次第にブタゴリラなど脇役が騒動の中心となり、発明品を使って様々なトラブルを解決する頼れる存在になる。 発明資金は小遣いやお年玉からやりくりしているため、発明品が壊れた場合、修理費用が貯まるまで故障したまま放置されたりする。 工作や発明に関わる技能と知識に長けており、自分で電化製品や自動車までも修理するほどの腕前を持っている。一方で、大百科の説明文を読み忘れたり、相手に説明する際に上手く伝えきれない不器用な一面も持つ。不用意な発言でみよ子やトンガリを怒らせることも多い。勉強している姿を見てコロ助が驚くなどの描写もある。父親譲りなのか運動も苦手で、生真面目な性格からインチキしてまで好成績を収めたくはないとコロ助らに言い聞かせる反面、体育のテストをサボるためだけの発明品を作ったこともある。乳児期に風邪をこじらせ、生命の危機に瀕した。 運動神経は鈍いが、鉄棒で逆上がりを成功させるために母やコロ助に支えられながら一生懸命練習し、成功させたこともある。 小学2年生の頃から近眼になり普通の眼鏡をかけていたが、神通鏡の機能を知ってからはこちらにかけ変えている。「K」マークの入った赤いサンバイザーをいつも被っている。 初期はいたずらやインチキ目的で発明をすることが多かったが、一度父に諭されて改心して以降、そういった描写は少なくなる。また、当初はだらしないお調子者な側面があったが、物語が進むにつれて落ち着いた性格になり、友人からの信頼も厚くなり、後期には相談や発明の話を持ち込まれることが多くなっている。 小学生にしてコンピュータを使いこなしており、自室には勉強机とは別にパソコンデスクが置かれている。 みよ子に想いを寄せ、時折両想いの姿が描かれている一方、同級生や上級生からアプローチをされるとその気になってしまうなど、気が多いところもある。 苦手なものは地震、ニンジン・セロリなどの野菜。野菜は食物変換ふりかけで味を変えて食べていたが、ブタゴリラにバレた後、普通に食べた時に美味しさを知り克服した。また怪談話も苦手で、小学3年生の頃に怖さのあまり失禁したこともある。口癖は「そんなの無理だよ〜!」。幼稚園時代は「泣き虫えいちゃん」と言われていた。 将来はアメリカの大学に留学して科学をもっと勉強したいと考えている。後の未来では日本の家庭から包丁をなくすほどの発明家となる。高校卒業後は高尾大学に進学した。 コロ助(コロすけ) 詳細は「コロ助」を参照 意思や感情を持ち、しゃべることも可能なロボット。キテレツが『奇天烈大百科』を参考にして最初に作った発明品であり、以降キテレツの助手を務める。一人称は「我輩」。頭に丁髷を結い、語尾に「〜ナリ」をつけて話す。斜視である。身体の構成部品はゴムマリ・風呂桶・掃除機のホースなど。ケーキが好物。アニメ版 声 - 小山茉美(TVSP、1988年3月27日 - 1990年3月25日)→杉山佳寿子(1990年4月15日 - 1996年6月9日) 原作の斜視という設定はなくなっている。また、色設定が変更されている。コロッケが大好物。 キテレツの父親 原作中に名前は登場しない。たらこ唇で眼鏡をかけているが、最終回ではのび太のパパのような顔で描かれており、やや厳しい人物に変わっている。穏やかな性格でキテレツの発明に関する才能を認め、伸ばしてやりたいと思っている。アニメ版 声 - 田中秀幸(TVSP)→屋良有作 名前は木手英太郎(きて えいたろう)。穏和な性格であまり怒らないが、いざ怒ると怖い。エイト物産の課長。仕事上、キテレツらの助けを借りることもあった。 小さい頃は、真面目で非の打ち所のない性格だったが、唯一おねしょが欠点だった。若い頃、蒸気機関車や路面電車に興味を持っていた。鉄棒の逆上がりができないなど、運動神経は良いとはいえないが、中学時代にマラソン大会で踏切事故を防いだことが評価され、トロフィーをもらったことがある。 現在も真面目らしく、授業参観で野球の試合が行われた際キテレツが脱時機を用いてインチキをしようとすると「キテレツ斎様はそんなことをするために発明品を作ったわけではない」と諭すシーンがある。 学生時代、映画のフィルムを映画館に配達するアルバイトをしていた。 キテレツの母親 原作中に名前は登場しない。美人で、怒ると少々おっかない性格。息子の発明好き・工作好きには辟易しており、堅実な人生を歩んで欲しいと願っている。アニメ版 声 - 梨羽由記子(TVSP)→島本須美 名前は木手美智子(きて みちこ)。夫と共にコロ助を息子同様に扱い可愛がっている。 原作同様に息子の発明好きには辟易しているが、壊れた家電の修理を頼んだり、キテレツの発明品に助けられることもある。 私立の名門女子高、二つ星女子学院高等学校→女子大出身。そのため同窓生を装った男性詐欺師を驚かせ撃退することもあった。 学生時代、バレー部のエースや陸上の選手を務めていたなど運動神経は良い(しかし、息子には遺伝しなかった)。器械体操の中では鉄棒が一番得意であった。料理の腕もよく、特にコロッケの味は絶品だという。 キンちゃん 原作のみ登場。キテレツの発明によりサイボーグ化した金魚。元はコロ助がペットをせがみ、キテレツの家で犬や猫が飼えないということで飼うことになった金魚だったが、肺呼吸や歩行、空を飛ぶことまでも可能となり、人語を喋れるようになる。最後はローラという小鳥の恋人ができて、共に野生へと帰っていった。 豆コロ(まめコロ) 声 - 渡辺菜生子(89回〈1990年5月6日〉〜90回〈1990年5月20日〉)→山田ふしぎ(328回〈1996年5月12日〉) キテレツがコロ助と喧嘩した際に作ったからくり人間。 コロ助より小型で動力はソーラー電源。コロ助を兄貴分と慕う。自分自身にも厳しい融通の利かない生真面目な性格が災いし、みよ子やブタゴリラを家から追い出すなどして周囲からの嫌われ者にされた上、キテレツに不良品と見なされる。コロ助との内部の組織がどう違ったのは結局不明のままであった。 初登場から2回の登場以降まったく出番がなかったが、放映終盤においてしまわれていた物置の隙間から差し込んだかすかな光によって再起動した。コロ助を木手家から追い出すためにコロ助に成りすまして迷惑な悪戯を仕掛けるが、最後は真摯に向かい合ってくれた妙子と共にアメリカへ渡る。 『新キテレツ大百科』にも助っ人役で登場。 おちゃっぴい 声 - 冬馬由美 アニメオリジナルキャラクター。 怠けてばかりいるコロ助を発奮させるお手伝いロボとして開発された。 優秀な学習機能を備え皆の(特に熊八の)信頼を得るが、宿題の意味を誤解しノートと教科書をハンドバッグにしたためブタゴリラの制裁を受け、彼に強い敵意を持った。必殺技は肘打ち、ドロップキック。 『新キテレツ大百科』にも登場したが、デザインが若干違う。 かおる アニメオリジナルキャラクター。 コロ助が飼っていたペットのカタツムリ。コロ助が「かおる」と名付けたが、呼んでいるのを聞くと、ブタゴリラが怒り出す。 キテレツ斎(キテレツさい) キテレツが尊敬している祖先で、江戸時代の発明家。リリエンタールのグライダーよりも前に飛行機を完成させたが、「怪しげな術を用いて世間を騒がせた」として捕まり、死ぬまで座敷牢に軟禁されてしまい、それでも自らの発明を密かに『奇天烈大百科』として書き残し、子孫に伝えた。その後、キテレツが江戸時代で航時機(タイムマシン)が故障して現代に帰れずにいたところを修理して救う。2人が帰還する直前、自身の名を明かした。アニメ版 声 - 肝付兼太(TVSP)→屋良有作(青年期:森功至、少年期:阪口大助) 本名木手英之進(きて えいのしん)。通称としてキテレツ斎/奇天烈斎(きてれつさい)と呼ばれており、また諱は不明で、幼名は利吉(りきち)である。 ある地方の有名なからくり師・唐栗右ェ門(から くりえもん)(声 - 屋良有作)の息子として生まれ、若き頃に発明家として密航船に同乗し、渡航しようとしたところを難破してしまい、そこをフランスの文豪であるアレクサンドル・デュマ・ペールの船に助けられ、以降はデュマの元で執事として一時期奉ずるが、その際にデュマからJaponet(ジャポネ)の名を贈られた。江戸帰朝後は自分の数々の発明を奇天烈大百科として記すが、幕末期(1859年)に人力飛行機での飛行を成功させた際、モーレツ斎の息子の讒言によって「怪しげな術を用いて世間を騒がせた」として捕縛されて終身収監となってしまい、晩年は発狂したまま亡くなってしまったとされる。 原作同様に、航時機が壊れたことで現代に帰れなくなったキテレツとコロ助の前に現れ、航時機を修復。アニメ版では、以降もキテレツたちと度々会っており、最終回では、「自身の亡き息子をモチーフにコロ助というロボット(からくり人間)を考えた」と明かす。それにより、コロ助は過去の時代に残り、キテレツ斎を守りながら共に生きていく道を選んだ。
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