ソーディ
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ヒョウカ ソーディの頂点に立つ〈七剣〉の一人である〈剣聖〉にして、クロウとラーシュの剣の師匠でもあるソーディの女性。愛剣は代々の〈剣聖〉に受け継がれてきた『久遠彼方(クオンカナタ)』。一年半前から行方不明になっており、クロウとの剣の立ち合いが原因と思われるが、真相はクロウに致命傷を負わされた後で、ヒョウカだけの自身しか癒せない術法で命を繋ぎとめていたからであった。 ウィニアによるとヒョウカはソーディアの生まれで、未来を知る術法を使う者たちから救世主と呼ばれ期待されていたが、幼い頃に妹のマナカと共にソーディアのどこかに自然に開いた“大地の扉”(地球では“空の扉”と呼ばれている)を通って、地球にやって来たと語っている。そして当時の〈剣聖〉ジルンシェードにブレイズであることを隠して弟子入りし、十年前に〈剣聖〉の称号を譲られた。 本気で伝説の存在である〈剣神〉を目指しており、〈剣神〉に至る為には通常とは異なるアプローチが必要だと考えて、人間とソーディの交流を研究していた葛城義友を誘拐同然に連れてきて、ジルンシェードに同行していた永久と四人で古流を完成させようとしていた。しかし、クロウが二歳の時に永久が死亡した事に意外な程に打ちのめされて、古流の完成を断念した。そして、八年前に反政府運動を鎮圧する為に出動した際にクロウと再会したが、再会した時にはそれが幼い九郎だとは気付かなかった。しかし、後にジルンシェードに「運命を感じた」と語っており、それでクロウを男性ソーディのラーシュと共に弟子にしたと思われる。 本編では黒いコート姿で暗躍し、日奈子を攫って命の危機に陥ったクロウの元へ向かわせたり、日本刀を失ったクロウに新たな日本刀を戦場に投げ込んで二度に渡ってクロウの窮地を救ったり、妹のマナカの最期を見届けて墓に埋葬したりしていた。しかし、事態の急変によって自らも動かねばならないと悟り、9巻の終盤でクロウとラーシュの前に突然現れて、師匠である〈大剣聖〉ジルンシェードの最期を見届けた。そして、〈大剣聖〉の形見の剣をクロウに手渡し、ラーシュに〈剣聖〉の称号を譲ると、クロウに剣を向ける。10巻でクロウと立ち会っている最中に、ラーシュがこの場所にいる三人の中で一番弱いことを指摘した事で、ラーシュが激昂してクロウに斬りかかったことで立ち合いが中断された。そしてクロウが無想でラーシュを撃退すると、クロウにジルンシェードの埋葬を託して、その場に現れたリンネと共にクロウがその場を立ち去ると、斬流を極めたいラーシュと斬り合いを始める。しかし10巻の終盤で、巨大な“空の扉”が現れたことと巨大な爆発が起こったことで斬り合いは中断され、ラーシュに斬流を極める為にはあるものを捨てなければならないことを伝えた。 その二か月後、〈太陽の乙女〉の故郷でクロウの前に現れて、マナカの墓へ案内する。そして、“第一の扉”で待つとクロウに告げて、クロウにキスして去っていった。その途中でシルフィと再会し、クロウへの思いから思わず涙を流し、それぞれの目的を完遂する為に動くことを再確認した。そして、斬流をほぼ極めたラーシュがウィニアに重傷を負わせた直後に彼らの前に現れて、ラーシュにわざと斬られるが倒れもせず死にもしない上に、傷口から血がほとんど出ていない上に白い光が傷口だけでなく全身から溢れているという異常な様子を見せた。ヒョウカはそれを〈剣神〉の高みに至った証だとラーシュたちに告げた直後に、日奈子が強制送還の術を使用しようとしたことで、その場から撤退した。 ラーシュ ソーディの少年で、幼馴染のセフィと同じく四将家の息子でもある。クロウとは兄弟弟子であると同時に、〈剣聖〉の継承者候補の一人であり、〈セイバーズ〉の同僚でもある。愛剣は『獣斬(じゅうざん)』。 クロウとは兄弟弟子で親友同士だが、クロウと同様にいつかクロウと本気で斬り合うことを予感している。また、四将の後継者という立場には何の興味も持っていない。 9巻で、自らが斬気そのものとなって敵の斬気を飲み込んで敵を斬る流儀(スペシャル)である斬流(ザンリュウ)を会得する。そして、クロウやヒョウカと共に〈大剣聖〉ジルンシェードの最期を見届けた後、ヒョウカから〈剣聖〉の称号を譲られた。10巻でクロウとヒョウカの立ち合いの最中に、ヒョウカからこの場にいる三人の中で一番弱いと指摘され激昂しクロウに斬りかかるが、クロウの無想によって撃退され愕然とする。そしてクロウとリンネがその場を立ち去ると、斬流を極める為にヒョウカと斬り合いを始める。しかし10巻の終盤で斬り合いが中断されると、ヒョウカから自分には剣と殺意とクロウとの友情しかないことを指摘され、斬流を極める為にはクロウとの友情を捨てなければならないことに気付き、その為にはクロウの大切なものを壊して奪わなければならないと考え、凄惨な笑みを浮かべた。 その二か月後、シルフィの元に身を寄せており、エイジンを斬り続けた事で斬流をほぼ極めた。また、ラーシュが〈剣聖〉の座を継いだことはソーディ政府に認知されている。そして、クロウたちが“第一の扉”へ向かったという情報を知ったことでシルフィの元から単身姿を消した。そして、クロウたちと合流しようとしている日奈子とウィニアと遭遇し、クロウの仲間を誰でもいいから斬る為にウィニアたちに襲い掛かる。そして、斬流でウィニアに重傷を負わせた直後にヒョウカが現れて、もう用はないと告げてヒョウカを斬る。しかし、斬られたヒョウカが倒れもせず死にもしない上に、傷口や全身から白い光を放出する異常な姿を見て驚愕する。その直後、日奈子が強制送還の術を使おうとした為、その場から撤退する。そして、リンネがシルフィのナイフを弾き飛ばしてとどめを刺そうとした時、リンネの胸を背後から貫いた上に背中を斜めに袈裟懸けにして致命傷を負わせた。 イシュト ソーディの少女で、〈剣の学院〉の生徒会長を務めている3年生の少女。小説第3巻の表紙に描かれている。学院内最強の実力者で〈剣姫〉の称号を持つ。クロウのことは「少年」と呼んでいる。貧乳が悩みである。愛剣は、槍のような円錐状の剣の『雷狼牙(ライロウガ)』。3巻で、調査チームとして再編成された〈セイバーズ〉のリーダーに任命された。 7巻で、人間の父親とソーディの母親の間に生まれたハーフであることが本人の口から語られ、クロウと共に〈牙の道〉をクリアした事で『光』が飛躍的に上昇した。その後も〈剣仙衆〉からの審査を受ける為に〈剣仙衆〉の里に残り、8巻でクロウに〈剣将〉の〈継承印〉の腕輪を見せて、〈剣将〉の継承者として認められたことを伝えた。 9巻で、ジーネルたちによって正式に〈剣将〉に任命されるが、ジーネルは「かなりおまけして」と語っている。10巻では、“堕ちたる宮殿”でジーネルたち〈七剣〉四人と共に八ツ首の蛇と交戦するが決着がつかず、八ツ首の蛇が女王リーゼベルを傷つけたジルンシェードを始末する為にクロウの元へ向かうと、ジーネルたちと共に後を追い、クロウと再会する。そしてクロウを守る為に、クロウの命を狙う〈天剣〉ソーシャと〈竜剣〉リドと交戦するが、桜井美月の介入によって交戦は中断された。 その二か月後、シュナークやリドと共に“第一の扉”へ向かう途中のクロウたちの前に現れて、クロウたちを先に行かせる為にエイジンたちの相手を買って出た。その際にクロウに胸を揉まれるが、言葉とは裏腹に嫌がっている様子を見せなかったことから、いつの間にかクロウに好意を抱いていた模様。 マナカ 〈七剣〉の一人である〈剣将〉にして、〈セイバーズ〉の局長でもあるソーディの女性。ヒョウカの妹。小説第5巻の表紙に描かれている。愛剣は双剣の『舞姫(まいひめ)』。 1巻の終盤でブレイズであることが判明し、ソーディ政府に離反すると同時に〈剣将〉の称号も剥奪された。5巻の終盤でクロウとの交戦の末に致命傷を負い、黒コート姿のヒョウカに看取られて息を引き取った。死後、『舞姫』の一振りはラーシュが回収し、クロウに手渡された。もう一振りの『舞姫』はヒョウカが回収し、マナカの墓標となった。 シルフィ 四将家の後継者で、セフィの姉であるソーディの女性。妹のセフィを溺愛している。二十六歳の若さながら、二年前に元老院議員に選ばれ、政治に携わっている。 彼女の曾祖母である智将ラナフィの再来とうたわれる程、ラナフィに容姿や考え方が似ている。ブレイズたちを殲滅する為に秘かにダイナスト社のロバートと接触し、取引を行っている。8巻の終盤で、以前から画策していた“不死鳥計画”を発動し、ダイナスト社から購入した新型パワードスーツ“アームボディ”を装備した自衛軍に、ブレイズの居留地をクロウごと爆撃させてクロウを切り捨てた。その後、自国を爆撃させたことで元老院から謹慎処分を受けるが、裏で〈竜剣〉リドを動かして、〈扉の巫女〉セフィと〈太陽の乙女〉日奈子を手に入れようとしている。 東京ソーディアの上空に“第一の扉”が開かれた二か月後、謹慎を解かれて四将代行として中央行政区で指揮を執行している。東京ソーディアから避難した四将たちに代わって指揮を執っていることで、事実上のソーディ政府の指導者となっており、“不死鳥計画”を推し進めている。ヒョウカに再会した後、〈剣の学院〉でクロウやセフィに再会し、二人に計画への協力を持ちかけるが、二人が応じることは無かった。そして、クロウたちが“第一の扉”へ向かったという情報を入手すると、陸上自衛軍を出動させて自らも現場へ向かう。そして、クロウがリーゼベルに勝利すると陸上自衛軍を投入してセフィと日奈子を手に入れようとするが、死剣使いの能力を取り戻したリンネに陸上自衛軍を撃退された直後に、護衛のローミスとレーミスがローズに殺害され、更にロバート・マキシムが差し向けた七体のクローンレギオンによってセフィと日奈子が強制的に“空の扉”を世界中に開かされると、妹のセフィにすら隠していたナイフの腕前で、ローズとロバート・マキシムを殺害した。そして、リンネにナイフを弾き飛ばされて窮地に陥るが、ラーシュがリンネに致命傷を負わせたことで難を逃れた。 ローミスとレーミス シルフィの護衛を務める双子のソーディの女性剣士で、二人とも〈剣姫〉の称号を得ている。8巻の終盤で、シルフィから〈竜剣〉リドを引っ張り出すように命令され、何とかリドを引っ張り出したが苦労した模様。 11巻の終盤で、リンネが陸上自衛軍を撃退した直後に、ローズに隙を突かれて二人とも背後から殺害された。 アミラル 〈七剣〉の一人である〈剣帝〉であるソーディの女性。愛剣は四本の長剣の『覇剣帝刃(ハケンテイジン)』。二本の腕に加えて、両肩に『光』で創り出した二本の腕に剣を持たせて戦う四刀流を戦法にしている。 4巻の終盤、マナカとの交戦の最中に乱入してきたスイサーラに右腕を切り落とされ、5巻でマナカに敗れて行方不明になる。その後、ダイナスト社に回収されて、アミラルの右腕の破片を培養した上にエイジンの細胞と機械を融合させた腕を新たな右腕として移植され、8巻でクロウの前に現れ、クロウと交戦する。しかし、移植された新しい右腕が体とのバランスを僅かに崩していたことで、クロウにその隙を突かれてクロウの日本刀で胸を背中まで貫かれる致命傷を負った。そしてクロウたちが立ち去った後、ブレイズの女王として覚醒したリーゼベルによって引導を渡されて死亡した。 ジーネル 〈七剣〉の一人である〈剣王〉であるソーディの女性で、自由剣士団の団長でもある。愛剣は斧状の『彗星瀑布(グレイトフォール)』。 10巻でシュナークたち〈七剣〉四人と共に“堕ちたる宮殿”に到着し、八ツ首の蛇と交戦するが決着がつかず、八ツ首の蛇がクロウを追いかけたことで後を追い、追いついて八ツ首の蛇とシュナークと二人で再度交戦する。やがで八ツ首の蛇が“滅びの術法”を発動したことで、シュナークにクロウの護衛を頼んでその場を離脱させ、自身は“滅びの術法”を食い止める為に死力を振り絞り、“滅びの術法”の威力を大幅に減衰させるが、自身は跡形も無いほどに砕け散って死亡した。 実はジーネルはショタコンであり、ヒョウカに弟子入りしたばかりの頃のクロウを見て一目惚れし、それ以来クロウに好意を抱き続けていたことが10巻でジーネル本人の口からシュナークに語られた。 シュナーク 〈七剣〉の一人である〈絶剣〉であるソーディの女性で、盲目でありながら手袋に付いた五つの指輪に付いた極細ワイヤーを操る〈鋼糸剣〉を操る。〈七剣〉の中で唯一の金で動く剣士だが、その理由は盲目のハンデを補うために視覚以外の感覚を極限まで磨き上げた結果、味覚まで鍛え上げてしまったことで並みの食事では満足できなくなってしまい、美食で舌を満足させる為に多くの金が必要な為である。 〈七剣〉の中で唯一金で動くソーディである為、たびたびシルフィに金で雇われている。10巻ではジーネルたち〈七剣〉四人と共に八ツ首の蛇と交戦するが決着がつかず、八ツ首の蛇がクロウを追いかけたことで後を追い、ジーネルと共に八ツ首の蛇と再度交戦する。そして、八ツ首の蛇が“滅びの術法”を使用しようとしているのを見たジーネルからクロウを守れという最後の依頼をされたことでその場を離れて(ちなみに料金はクロウに請求しろとジーネルは語った)、〈鋼糸剣〉で大幅に減衰した“滅びの術法”からクロウたちを守った。 その二か月後、イシュトやリドと共に“第一の扉”へ向かうクロウたちの前に現れて、クロウたちを先に行かせる為にエイジンたちの相手を買って出た。なお、その際に〈鋼糸剣〉は元々エイジンを一気に大量に片付ける為の剣であることを語った。 ソーシャ 〈七剣〉の一人である〈天剣〉であるソーディの少女で、〈剣の聖堂〉の師範を務めている。愛剣はソーディアの古い金属で作られた『閃影絶晶刀(ハイディング・ソウル)』。 6巻でジーネルに連れてこられたセフィと出会い、自身の肺が地球の大気に適応できずソーディアに行かなければ長くは生きられないことを語り、〈扉の巫女〉であるセフィにソーディアに連れて行ってほしいと懇願し、セフィの剣の師匠になることを引き受けた。9巻では“堕ちたる宮殿”でクロウと遭遇し、クロウが日奈子の体を心配して“空の扉”を開かせたくないことに気付いていた為に、自身がソーディアに行く為にはクロウが邪魔だと判断し、クロウに襲い掛かるがクロウの無想にてこずる。10巻では、八ツ首の蛇の後を追ってクロウに追いつき、セフィを連れて行こうとしたクロウを不意打ちし、〈竜剣〉リドと二人でクロウと交戦する。しかし、桜井美月の介入によって巨大な“空の扉”が開かれたことで交戦は中断し、リドと共に様子を窺っていたが大量のエイジンたちが“空の扉”から現れた事で、その場から撤退した。 その後、“第一の扉”を通ってソーディアへ行き命を長らえるよりクロウとの決着をつけることを優先させ、“第一の扉”が開かれた二か月後に無人となった東京ソーディアでクロウとセフィの前に現れて、クロウと交戦するが敗北し気絶した。しかしとどめは刺されず、たまたま近くにいたセフィの友人のリマに身柄を預けられた。 ジルンシェード 先代の〈剣聖〉で、大戦時から弟子のヒョウカに〈剣聖〉の座を譲る十年前までの六十年間も〈剣聖〉を務めたソーディの女性。年齢は九十歳を越えているが、外見は三十代の若さを保っている。〈大剣聖〉と呼ばれており、引退した後も〈剣仙衆〉の長を務めていた。大戦時に“空の扉”(ソーディアでは“大地の扉”と呼ばれている)を通ってソーディアから地球にやって来たことで、七十年後の現代でもソーディアの言語を話すことが出来る。また、ヒョウカがブレイズであることに気付いていたが、それでも弟子にしたことが9巻で本人の口から語られている。 6巻でクロウや日奈子たちと出会い、日奈子に先代の〈太陽の乙女〉が使用していた弓を渡した。7巻の終盤でソーディアからやって来たウィニアの通訳を務め、ソーディ政府との橋渡しを行った。9巻では、潜伏していたクロウたちの前に現れて、クロウの両親との因縁をクロウとウィニアに語った。その後、リンネを連れ戻そうとするクロウに同行してブレイズの本拠地となった“堕ちたる宮殿”に突入し、七十年前に交戦したかつての友人リーゼベルとの決着をつける為にリーゼベルと再度交戦し、致命傷を負いながらもセフィが開いた“空の扉”の影響で再び使えるようになった術法でリーゼベルに一撃を加えて、クロウとラーシュに連れられてその場を離脱した。そして、突如現れたヒョウカとクロウとラーシュに看取られて息を引き取った。死後、ジルンシェードの剣はヒョウカによって日本刀を失ったクロウに渡された。 ウィニア 7巻の終盤で日奈子が開いた“空の扉”を通って異世界ソーディアからやって来たソーディの少女で、ソーディアの〈剣聖〉。愛剣は鎌状の『ディースシーズ』でソーディアの言葉で“死を呼ぶもの”という意味である。小説第8巻の表紙に描かれている。 ソーディアに残されていた日本の文献を読んでいたことで、片言ながら日本語を話すことができる。 1巻の終盤で日奈子とセフィが“空の扉”を開いたと同時にソーディアでも“大地の扉”が開いたことで、ソーディアでは〈七剣〉を過去に“大地の扉”が開いた各地点に配備していたようで、ウィニアは7巻の終盤で開いた“大地の扉”を通って地球にやって来た。地球にやって来た目的は、ソーディアで救世主と呼ばれたヒョウカの剣を学んでエイジンたちに滅ぼされかけているソーディアを救う為であり、地球にやって来た直後にその場にいた〈大剣聖〉ジルンシェードがソーディアの言語をまだ話せたことから、ジルンシェードから事情を聞いたことで、行方不明のヒョウカの代わりにヒョウカの弟子のクロウからヒョウカの剣を教わろうと、クロウに弟子入りを志願する。当初クロウはウィニアを弟子にすることを嫌がっていたが、8巻の終盤でクロウがシルフィに切り捨てられた事で、クロウを助ける為に日奈子と共に爆撃されているブレイズの居留地に戻ってクロウの命を救った事で、弟子入りを認められた。そしてクロウや明里たちと合流した後、〈太陽の乙女〉の一族の故郷に潜伏していたが、日奈子の頼みで太陽教の本部に潜入しようとしている日奈子たちに同行する。しかし日奈子たちの潜入に気付いていた美月が差し向けた白いレギオンによって、一時的に動けなくなった。10巻では、合流したクロウが美月にセクハラ発言をした際には、日奈子の弓や明里の拳銃と共に“ディースシーズ”をクロウの後頭部に投げつけたことから、いつしかクロウに対して師匠としてだけでなく女性としても好意を抱いていたことが窺える。そして、クロウの頼みで日奈子や明里やスノウホワイトと共にその場から撤退したが、八ツ首の蛇が引き起こした大爆発を見てクロウの元へ引き返した。 その二か月後、〈太陽の乙女〉の故郷に潜伏しながらクロウに剣を教わり、格段に強くなった。しかし、強くなればなるほどクロウとの別れが近くなる事を実感し、クロウにキスをした。そして、クロウたちと共に“第一の扉”へ向かうが、途中でエイジンたちの襲撃を受けて一行はバラバラになり、日奈子と二人きりになる。そしてクロウたちと合流をしようとしている途中でラーシュと遭遇し、交戦するが斬流をほぼ極めたラーシュに重傷を負わされる。その直後、かつて探していたヒョウカが現れるが、既にクロウとの修行で強くなっていたことで、もうヒョウカへの関心は薄れていた。そして、日奈子が強制送還の術を使おうとしたことでヒョウカとラーシュが撤退すると、重傷の身を押して先に進み、クロウたちと合流した。 アルーシュ 現在の四将の一人で、ラーシュの父親であるソーディの男性。穏和な性格で、息子のラーシュがヒョウカの弟子だった縁で、クロウとも面識がある。 8巻では、〈剣の学院〉の学園祭である〈剣華祭〉に賓客として招かれて〈剣の学院〉を訪問し、クロウとラーシュにシルフィも含めて分を越えた行動をしないように告げている。 東京ソーディアの上空に“第一の扉”が開かれた二か月後、避難した静岡市に設置された臨時政府を仕切りながら、シルフィと連絡を取り合っている。しかし、息子のラーシュがシルフィの元に身を寄せていることは知らずにいる。 リド 〈七剣〉の一人である〈竜剣〉であるソーディ。外見は小柄な少女で、年齢は十七歳。 〈七剣〉の中で〈竜剣〉は唯一の世襲制で、かつてエイジンの祖先である竜がソーディに竜の因子を植え付けた「竜の一族」の中で、最も竜の因子が濃く発現した者が〈竜剣〉の称号を継承する。 何に対しても怠惰な性格で、生きる事自体にも面倒がっており死にたがっている。〈竜剣〉を継承した後も家に引きこもっていたが、シルフィに家を解体すると脅されて、しぶしぶ“堕ちたる宮殿”に出撃し、リンネと交戦する。10巻では、ソーシャたち〈七剣〉四人と共に八ツ首の蛇としぶしぶ交戦するが決着がつかず、八ツ首の蛇がクロウを追いかけたことでしぶしぶ後を追い、クロウに追いつきソーシャと共にクロウとしぶしぶ交戦する。交戦の最中に、クロウが無想の状態でリドのセーターの中に両手を突っ込んで直接リドの胸を揉みしだいた時には、さすがに面倒くさがらずに恥ずかしがっていた(当然、ブラジャーは面倒がって着けていなかった)。そして、美月の介入によって巨大な“空の扉”が開かれたことで交戦は中断し、ソーシャと共に様子を窺っていたが“空の扉”から大量のエイジンが出現した事で、その場から撤退した。 その二か月後、イシュトやシュナークと共に“第一の扉”へ向かうクロウたちの前に現れて、クロウたちを先に行かせる為にエイジンたちの相手を買って出た。その際に、イシュトからクロウに斬られるより一緒に引きこもりたいことが語られ、クロウを気に入ったことが窺える。 尋常ならざる頑丈さと回復能力を持ち、リンネの本気の一撃を受けてもかすり傷程度しか負わない。更に「竜の骨」と呼ばれるエイジンの牙に似た剣を体内から出して戦う。しかし、目や口に剣を突きこまれればさすがの〈竜剣〉も死ぬという弱点を、10巻でリド本人がクロウに語っている。 リマ 〈剣の学院〉に通うソーディの少女で、セフィの取り巻きの友人の一人。 東京ソーディアの上空に“第一の扉”が開かれた後も、エイジンを駆除する為に東京ソーディアに残った。“第一の扉”が開かれた二か月後、同様に残った〈剣の学院〉の生徒たちと共にパトロールをしている最中に“空の扉”からエイジンたちが現れて窮地に陥るが、駆け付けたクロウとセフィに助けられた。 扉の事件の直後に、〈剣姫〉の資格を取って飛び級で〈剣の聖堂〉に入り、凄い速さで腕を上げた。そして扉の事件から三年後、イシュトたちの権限で新たな〈天剣〉に任命される予定である。
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