ズとは? わかりやすく解説

「す」の濁音歯茎有声破擦子音dz]と母音[u]とから成る音節。[dzu]

[補説] 清音「す」に対す濁音としては、本来、歯茎有声摩擦子音[z]と母音[u]とから成る音節zu]が相当するが、現代共通語では一般に[dzu]と発音する。しかし、[zu]とも発音し両者音韻としては区別されない古くは[ʒu](あるいは[dʒu][dzu])であったかともいわれる室町時代末には[zu]と発音され近世江戸語以降[dzu]と発音された。


[助動][ざら|ざり|○|ざる|ざれ|ざれ]活用語未然形付き断定的な否定判断を表す。ない。ぬ。→ざり →ぬ

あらたまの年の緒長く逢はざれど異(け)しき心を我が思(も)はくに」〈万・三七七五〉

おろかにそ我は思ひし乎布(をふ)の浦の荒磯巡り見れど飽かけり」〈四〇四九

風波やまば、なほ同じ所にあり」〈土佐

誰もいまだ都なれほどにて、え見つけ」〈更級

[補説] 「ず」の活用は「ず」の系列「(ず)・ず・ず・〇・〇・〇」と、「ぬ」の系列「(な)・(に)・〇・ぬ・ね・〇」とからなるが、さらにその不備を補うため、連用形「ず」に動詞「あり」の付いた「ずあり」の音変化形「ざり」系列「ざら・ざり・〇・ざる・ざれ・ざれ」が生じた未然形「な」と連用形「に」は奈良時代用いられたが、「ず」は、この「に」に動詞「す」が付いて成立したものという。「な」は、接尾語「く」の付いた「なく」の形で後世にも用いられた。また、中世以降終止形は「ず」に代わり「ぬ」が用いられるようになり、未然形「ず」は室町時代以降「ずば」の形で用いられた。なお、現代では、連用形「ず」は中止法として主に書き言葉用いられ終止形は「べからず」の形で禁止の意を表すのに用いられる


ず【事】

読み方:ず

⇒じ


ず〔づ〕【出】

読み方:ず

[動ダ下二「で(出)る」の文語形


ず【×厨】

読み方:ず

⇒ちゅう


ず【図〔圖〕】

読み方:ず

[音](ヅ)(呉) (漢) [訓]はかる

学習漢字2年

[一]〈ズ〉ある中にものの形をえがいたもの。「図案図画図鑑図形図示図書(ずしょ)・図表絵図系図構図縮図製図地図付図略図

[二]〈ト〉

絵。また、本。「図書(としょ)/画図

地図。「版図

思いはかる。「意図

計画はかりごと。「企図壮図雄図

名のり]のり・みつ

難読]図図(ずうずう)しい・図体(ずうたい)


ず〔ヅ〕【図】

読み方:ず

物の形や状態を描いたもの。絵図地図・図面など。「掛け—」「見取り—」

点・線・面が集まって一つの形を構成しているもの。図形

物事のようす。状態。「見られた—ではない」

考えどおり。思うつぼ。

「謀(はかりごと)の—を外させ」〈浄・矢口渡

くふう。計画

「何にてもあたらし思ひつき、今迄ない—を案ずるに」〈浮・敗毒散・一〉

十二律の各音階正し調子書き表したもの。

当寺の楽は、よく—を調べ合はせて」〈徒然二二〇〉


ず〔づ〕

[接頭]動詞・形容詞などに付いてとびぬけている、度外れている、などの意を添える。「—抜ける」「—太い」

[補説] 「図」「頭」を当てて書くことが多い。


ず〔ヅ〕【徒】

読み方:ず

律の五刑の一。今の懲役刑にあたる。1年から3年まで半年ごとの五等級があり、流(る)より軽く(じょう)より重い刑。徒罪徒刑


ず【×杜/途】

読み方:ず

〈杜〉⇒と

〈途〉⇒と


ず【豆/頭】

読み方:ず

〈豆〉⇒とう

〈頭〉⇒とう


ず〔ヅ〕【頭】

読み方:ず

あたま。かしら。



読み方:ズ(zu

古代の律に定められ刑罰の一。懲役刑


名前 DuZu

( から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/13 08:55 UTC 版)

五十音撥音


  1. ^ a b 日本国語大辞典』(第2版)小学館、2001年。 


「ず」の続きの解説一覧

…ズ(カ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 20:13 UTC 版)

上伊那地域の方言」の記事における「…ズ(カ)」の解説

意志表現として用いられる「…ズ」は勧誘としても用いられる共通語の「…うよ」に相当する。ただし使用頻度は低い。

※この「…ズ(カ)」の解説は、「上伊那地域の方言」の解説の一部です。
「…ズ(カ)」を含む「上伊那地域の方言」の記事については、「上伊那地域の方言」の概要を参照ください。

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出典:『Wiktionary』 (2021/08/06 12:20 UTC 版)

接尾辞

  1. 口語冗談風で)たち。…のグループ

語源

英語 -s (複数形語尾)の音写

同音の漢字


「ズ」の例文・使い方・用例・文例

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