エリンディル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/31 07:09 UTC 版)
「アリアンロッドRPG」の記事における「エリンディル」の解説
「大海の亀裂」の東側に位置する大陸。「無限の砂漠」と呼ばれる大砂漠を境に「西方世界」と「東方世界」という文化圏に分かれる。主な国家として「(西方)四大国家」「東方三国」がある。そのほかにも西方のディアスロンドやエルクレストに代表される都市国家や、東方のメーナームヤイ王国のような中小国家も存在する。エリンディル西方の北部はコナカタ山脈の北に広がる「沈黙の氷原」と地中海「大腐海」に阻まれており、大腐海に浮かぶトリー島南端にある“魔都”ベルヴェ以外は詳細が明らかでない。またエリンディル東方の北部は「大荒野」と呼ばれる荒野の北にある山脈と、その北にある凍土地帯に阻まれ、南部はメーナームヤイのあるケムムート川沿岸を除いて密林に覆われている。東西文化圏はキルディアから「無限の砂漠」北部を経由しセーリア北西部に至る「砂漠の道」と、メーナームヤイ経由でエルーランとダイワ、セーリアを結ぶ海路の2ルートで交流がある。 エリンディル大陸の主な国家・都市 神聖ヴァンスター帝国 「四大国家」の一つ。鱈の海に浮かぶフィンジアス島と、大陸西方中部のミッショネン平野地方を領土とする。聖暦719年建国と比較的古い歴史を持つが、現神聖皇帝ゼダンが即位してから急激に勢力を伸ばした。四大国家の中で最も早くアルディオン諸国と交流を持った国で、アルディオンから伝来した錬金術に力を入れている。また皇帝の意向もあって神具(「“聖都”ディアスロンド」を参照)や宝具を集めているのが特徴。ヒューリンの他にドゥアン(オルニス)が多い。帝都はフィンジアス島のヴァンスター。 エルーラン王国 「四大国家」の一つ。西を「死人の沼地」と呼ばれる湿地帯、北をエリン山脈に区切られている。聖暦300年代に成立した、現在ある西方諸国の中では最古の王国だが、現国王エル13世の政治への無関心もあり、近年は内部腐敗が進んでいる。「赤枝の騎士団」と「円卓騎士団」の二大騎士団を所有しているのも特徴。東方諸国へと向かう海路の出入り口でもある。王都ログレスはかつてこの地にあった「地の時代」の遺跡の上に建設されている。 パリス同盟 「四大国家」の一つ。ヴァンスター帝国の勢力拡大に対抗するため、ミッショネン平野の北を流れるネルス川沿岸平野部(通称「中原」)の都市国家が同盟して聖暦1002年に成立した。所属している都市国家は“遺跡の町”ライン(ライン王国)、“水の街”クラン=ベル、“機械の街”カナンなど。評議会議長はカナン選出のミューズ・アルドゥーラ。 「パリス」という国号は、聖暦500年代に中原を支配していた「パリス王国」に由来する。ライン王国 パリス同盟の指導都市。聖暦750年に建国され、一時は中原西部を支配するなどしたが、“不老王”ヴェルフィンの圧政によってクラン=ベルなどの諸都市が離脱。992年に冒険者エレヴォンドがヴェルフィンを倒して王位に就き、200年余りに及ぶ悪政に終止符が打たれた。現在の実質的領土は王都である“遺跡の町”ラインとその周辺のみだが、歴史的経緯から「王国」を名乗り続けている。 キルディア共和国 「四大国家」の一つ。聖暦996年に建国された新興国家。「無限の砂漠」と呼ばれる砂漠全域を領土と宣言している。エリンディル西方で唯一君主制を採らない国である。この地はドゥアンの遊牧民が多く、傭兵出身の現共和国主席キルドが「ドゥアンの民族的自立」と「周辺国家からの侵略への対抗」を訴え、彼らを10年かけて説得して成立した。「砂漠の道」を渡ってエリンディル東西を行き交う商人を手厚く保護しており、商業立国を目指すが、同時期に東方で成立したタルタル・ハン国の西進政策の影響を受けている。またキルドの進歩的政策(特に遊牧民の定住促進)から、内部では進歩主義者と伝統主義者の派閥がある。首都ミースはキルドがドゥアンの造物主たるグランアインから国家建設の啓示を受けた地に建設された。 “聖都”ディアスロンド エリン山脈の山中に位置する。神殿の教典「白の書」によれば「風の時代」にエルダが建設した都市という。「風の粛清」で一旦は滅亡したが、「火の時代」聖暦200年代に冒険者ルキアノス(初代教皇とされる)がこの地で神の啓示を受け、神殿を建てた。以来約800年の間、エリンディル西方の信仰の中心であり続けている。エリンディル東方にもその影響は及び、セーリア大帝国では国教とされている一方、約100年前に布教が始まったダイワ群島国では、布教初期には異端とされた時期があった。 ルキアノスが受けた啓示の中に「魔族との戦いに備え、神の武具(神具)を集めよ」というものがあったため、各地の神殿を通じて冒険者達の監視と支援もしている。裏で「神聖騎士団」や「長き腕(ラヴァーダ)」などの組織を所持する。現教皇(第61代)はヴェラシオ・ハーヴェイ。 “賢者の街”エルクレスト ヴァンスター帝国(大陸領土)西部国境に近いロアセル湖畔の都市。もとは小さな集落に過ぎなかったが、聖暦900年代初頭、ロアセル湖でエルダが作ったと言われる遺跡が発見されたのをきっかけにら多くの研究者が移住し都市化した。その二つ名の通り多くの知識が集まり、エリンディル西方の冒険者のメッカとなっている。現評議会代表はアルフレッド・ヨーク。エルクレスト・カレッジ 国家権力機関ではないが、エルクレスト市の成り立ちにもかかわるのでここで記述する。 冒険者を養成する7年制の全寮制高等教育機関。ロアセル湖遺跡発見後、同地を探索していた冒険者の一人リュー・マクールが組織したギルド「輝きの剣」を母体として開学した。 神学、法学、魔法学、錬金術学、使徒学の5学部から構成され、学生は6つある学寮のどれかに属して学ぶ。校地は市の版図の約半分を占め、エルクレスト市の政治や産業、住民の職業構成にも影響を与えている。現学長はエルヴィラ・アルディリケ。市評議会代表のアルフレッド・ヨークもカレッジの理事兼教授である。 ダイワ群島国 「東方三国」の一つ。ダイワ群島はエリンディル大陸の東にある大洋「東海」に浮かぶ大小数百の島から成り、「地の時代」末期に移住したネヴァーフが島を開拓して先住民族を形成していたが、「火の時代」に入り少数のエルダナーンが出現し、現在の最多数種族であるヒューリンは聖暦100年代にセーリア大帝国からが移住した。約200年前にアオイ家による統一がなされたものの、それまで続いた小国乱立の時代の名残から、元首「タイクーン」たるアオイ家に「ダイミョウ」と呼ばれる領主が忠誠を誓う封建制度に基づく連邦国家と言える状態である。現タイクーンのアオイ・カゲユキが病弱ということもあり中央権力たる「幕府」の力は弱く、国内ではダイミョウの間で争いが絶えない。また支配者階級である「サムライ」と庶民階級は政治面で隔絶されており、庶民階級は「ダイワ群島国」という国家の存在すら知らない。クラスのサムライやニンジャの祖国である。首都はホントウ島のオオド。 セーリア大帝国 「東方三国」の一つ。「火の時代」に中央平原に出現したヒューリンの農耕民族が起こした国で、人口は億を超えている。成立は聖暦33年と東西を通じてエリンディル最古の歴史を持つ。元首である大皇帝は超常能力を有するばかりか、世襲ではなく転生によって承継されるなど謎が多く、「初代大皇帝はある日突然『出土』し、その姿を見た者はたちまち平伏した」という伝承がある。現在大皇帝はリーファという13歳の少女に転生し、中央部の大都市フアンジンの玉座に君臨している。 支配領域は、西と北の境は天至大山脈、南の境は密林地帯が迫るジリュウ川流域、東の境は東海とほぼ三角形を構成し、その版図はエリンディル西方の既知領域の4倍近い。大皇帝中心の中央集権体制をとるが、地方政治に関しては国土を4地方に分け、それぞれに派遣される行政長官兼軍司令官たる「総督」に委ねられている。 官僚制度、教育制度、医学(「養生術」と呼ばれる)が発達している。東方での影響力の高さに対して西方での露出は低いが、これは密貿易と海賊を阻止するため海禁政策をとっていることによる。 タルタル・ハン国 「東方三国」の一つ。天至大山脈の北部に広がる「大草原」と「大荒野」の遊牧騎馬民族を統合して出来上がった国家で、「無限の砂漠」の北部も実効支配している。この地域には「火の時代」初期に存在した12部族の流れをくむ数百の遊牧部族が部族間抗争も交えながら暮らしていたが、聖暦992年に、平時の開催としては約100年ぶりとなる有力部族首長会議の決議に基づき、タルタル族を宗主とする統一国家として建国された。国土の面積はセーリア大帝国とほぼ同じだが、人口はセーリアの1割強に過ぎない。宗主部族の末裔である純タルタル人は騎馬や弓の扱いに長けている。「ムガ=モリ」と呼ばれる東方固有種の竜と、その祖たる“太祖竜”ボルテモガイを信仰し、元首である大ハンはボルテモガイに王の素質を認められた人物でなければならない。ムガ=モリに認められ、騎乗を許された独特のドラゴンライダー「バートル」を有する。セーリアとは「地の粛清」でボルテモガイが手放してしまった「太祖竜の武具」の所有権を巡って敵対関係にあり、現大ハン・フレグの西進政策からキルディア共和国とも緊張が高まっている。首都ハルは遊牧社会ゆえに「都市」という概念が希薄なタルタルには珍しい計画都市として建設された。ただしセーリアと戦争状態にあることもあり、大ハンは東部のクム渓谷に設けられたテント都市に滞在することが多い。
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