南関東 定義

南関東

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/04 01:19 UTC 版)

定義

南関東とは、関東地方南部を指す通称である。区域について明確な定義はなく、分野や場面に応じて様々な分類で定義されるが、以下の地域を指す場合に用いられることが多い。

  • 一般には、関東地方1都6県のうち、利根川以南である中南部地域一帯(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)1都3県域を指す場合が多い。
  • 首都圏1都7県のうち東京都を含めるのではなく、山梨県を加え、「千葉県・神奈川県・山梨県」3県域を指す名称である場合もある(国政選挙の比例南関東ブロックなど)。
  • 東京都を南関東に含める場合は東京都島嶼部も南関東である。

都道府県を単位とする分類

1都3県(東京都+埼玉県+千葉県+神奈川県)
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県を指して「南関東」と呼ぶ定義は、行政等でも広く見られる[1]。これら1都3県は、行政区域が東京都区部を中心とする東京都市圏に含まれており、3,000万人以上の人口を擁する(東京都1,400万人、神奈川県919万人、埼玉県736万人、千葉県630万人)。これら1都3県は人口密集による特有の問題や政策課題を持っていることから、行政においてこれら課題に対する共通の取り組みが行われることが多い。この代表的な枠組みとして「九都県市首脳会議」(1都3県とこの範囲に含まれる5政令指定都市の首長による会議)が設けられている。
国政選挙の南関東ブロック(千葉県+神奈川県+山梨県)
関東地方1都6県には、日本の総人口の1/3が集中しているので、国政選挙の比例区では東京ブロック、南関東ブロック、北関東ブロックの3地域に分割されている。この場合、東京都は、区部・多摩地域・東京都島嶼部の全域が東京ブロックである。南関東ブロックは東京都を境に南側の千葉県と神奈川県、さらに山梨県を含み、北関東ブロックは東京都を境に北側の茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県を含む。
南関東防衛局の管轄範囲(神奈川県+山梨県+静岡県)
防衛省の組織で、防衛施設管理業務を管轄する組織である南関東防衛局は、神奈川県、山梨県静岡県の3県を管轄範囲としている。
日本郵便南関東支社の管轄範囲(神奈川県+山梨県)

歴史的分類

毛野川・利根川流域以南(前期相模国+安房国+上総国+下総国/後期相模国+武蔵国+安房国+上総国+下総国
律令制が敷かれた奈良時代から中世までの南関東。
桓武平氏流諸氏(鎌倉氏三浦氏千葉氏北条氏秩父氏長尾氏等)が支配した地域。藤原北家流諸氏(宇都宮氏小田氏小山氏結城氏佐野氏川野辺氏比企氏那須氏等)や清和源氏流諸氏(足利氏新田氏佐竹氏武田氏、等)が支配した地域は北関東。なお、畿内が日本の中心だった時代の陸上交通を元にした地方区分(五畿七道)では、表記の5国に加え常陸国は東海道に属し、桓武平氏大掾氏平将門らが支配した時代のみ南関東とみなす考え方もあるが、中世以降は小田氏や佐竹氏の治世であったため事実上は北関東と同一地域とする。
鎌倉周辺の国(相模国+武蔵国+上総国+安房国)
鎌倉時代の南関東。桓武平氏流諸氏の領地内に清和源氏の嫡流源頼朝鎌倉幕府を開き、北関東以北を基盤とする清和源氏が南関東に進出する第一歩となった。鎌倉を中心とした相模国が南関東の中心だった。
利根川以南
戦国時代後期、小田原に本拠を構え関東を席巻した伊勢平氏後北条氏豊臣秀吉宇都宮国綱佐竹義重らが制圧し、清和源氏新田氏徳川家康が関東に入封すると、関東一帯は当時の北関東の勢力であった藤原北家清和源氏流諸氏の体制で統一された。徳川家康は利根川東遷事業を号令し、江戸湾に注いでいた暴れ川・利根川や太日川(現在の渡良瀬川 - 江戸川)を東遷し、それまで多雨期の氾濫によって湿地帯であった入間川 - 江戸川中下流域低地を開拓(干拓)して江戸の町を確立した。これ以降、利根川を境とした南側を南関東とみなす。現在の一都三県に相当する。関東平野一帯の河川東遷により、以前は自然障壁として関東平野の中央部に広がっていた入間川 - 毛野川に亘る幾多の河川や広大な低湿原地帯が一気に干拓され、従前から藤原北家清和源氏流諸氏が治めていた一部地域も含め利根川以南地域一帯が南関東の勢力に組み込まれた。この時代、相模国(鎌倉や小田原)から武蔵国(江戸)に南関東の中心が北上した。なお、南関東の重要拠点であった小田原城には藤原北家宇都宮氏流を称す大久保氏が入封し明治時代まで続いた。

南関東と東京

南関東には、日本の首都である東京が位置している。東京都区部を中心とする都市圏を指す「首都圏」あるいは「東京圏」という用語が、東京都+神奈川県+千葉県+埼玉県の1都3県のことを指す場合がある[2]。従って、「首都圏」あるいは「東京圏」という用語と、「南関東」という用語とが、同一の範囲のことを指す場合がある。なお、「首都圏」あるいは「東京圏」という場合は、前述の1都3県に加え、東京都心から50km以内の距離に位置し、かつ東京への通勤者も多い茨城県南西部(旧新治県地域と旧西葛飾郡西南端部)も含まれる場合もある。


注釈

  1. ^ 東京都神奈川県千葉県埼玉県
  2. ^ 大阪市は1925年に近隣の東成郡西成郡を併合したため、人口だけでなく面積の上でも当時の東京市を凌駕していた(大大阪時代)。
  3. ^ 1977年までは東京都多摩地区と横浜・川崎以外の神奈川県も南関東に属していた。また、2013年以降神奈川は山梨と西関東ブロックを構成している
  4. ^ ば(千葉県、担当声優:室井海人)・ながわ(神奈川県、担当声優:立花芽恵夢)・いたま(埼玉県、担当声優:梶裕貴)・うきょう(東京都、担当声優:結名美月

出典

  1. ^ 例えば 内閣府
  2. ^ 例えば 首都圏整備に関する年次報告(首都圏白書)
  3. ^ 岡野 友彦『家康はなぜ江戸を選んだか』 教育出版 1999年 ISBN 978-4316357508
  4. ^ 2月放送総局長定例記者会見要旨”. NHK広報局(2020年2月13日作成). p. 3. 2020年3月2日閲覧。
  5. ^ 常時同時配信・見逃し番組配信サービスの開始について”. 日本放送協会(2020年1月15日作成). p. 1. 2021年12月30日閲覧。


「南関東」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「南関東」の関連用語

南関東のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



南関東のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの南関東 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS