Low-Gの用語
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「終わりのクロニクル」の記事における「Low-Gの用語」の解説
全竜交渉(レヴァイアサンロード/ぜんりゅうこうしょう) 来たる2005年12月25日のマイナス概念活性化に向け、異Gの生き残り達から概念核の使用権を得るにする交渉。佐山・薫によって提案され、その交渉役には彼の孫である佐山・御言が推薦されている。全竜交渉には5つの前提条件が存在する。一、佐山・御言の探索に対し、同意する各G代表は自G以外の情報を漏洩せぬこと。また、G崩壊に関係する情報は原則として全竜交渉部隊が自ら調査、判断する者であり、他の何者かが指導する事をしてはならない 二、UCAT関係者は、全竜交渉の開始前提情報と、友好Gの代表紹介以外、全Gの情報と、崩壊に関する情報を指導、公開する事をしてはならない 三、協力者の補充は不問とするが、強制してはならない 四、UCATは佐山・御言が自ら行動する際、全力を持って協力体制をとること 五、6th-G、10th-Gの2つのGの交渉は既に終了しているので改めて交渉を行わず、他Gとの交渉を早急にあらゆる手段を持って行うこと 全竜交渉部隊(チーム・レヴァイアサン) 全竜交渉を遂行するために設立された特設部隊。選りすぐりの優秀な課員のみが所属される。監督には大城・至、交渉役は佐山・御言が勤める。 UCAT(ユーシーエーティー) 正式名称は「Universal Counter Attack Team」。世界各地に出現する未確認生物(実際は他Gの生物だった)に対応するため、世界単位で設立された機密組織。表面上は別の組織を名乗っており、日本ではIAIがそれに該当するが、それ以外では各国軍の名を使っている。 自国に対応するGがあるUCATは発言力が強いらしく、中でも独逸UCAT、米国UCAT、中国UCAT、日本UCATの発言力が特に強い。他にも露西亜UCATと仏蘭西UCATも発言力が強いが、対応するGを持たないため、上記の4つのUCATには及ばない。3rd-Gはギリシャ、4th-Gにはアフリカ、6th-Gにはインド、8th-GにはオーストラリアのUCATが対応しているのでそれぞれも発言力がある筈だが、目立った発言力は見せず、作中に登場もしない。 作中に登場したUCATは以下の通り。日本UCAT かつての護国課を前身とする、概念戦争を終結に導いたUCAT。装甲服のカラーリングは白と黒。確認されている部署は奥多摩UCAT、横須賀UCAT、出雲CUAT、鳥取UCAT、長崎UCAT、静岡UCATの6つ。所属する者達は方向性こそ違うものの、全てハイレベルな変態である。神州世界対応論によって最も概念に触れたため、概念戦争に深く関わった。 独逸UCAT 1st-G概念を元にした「術式」の技術に優れたUCAT。魔女達が多く所属しているため、装甲服は魔女の服を模している。自動人形の開発にも長けており、Sfを開発したのも独逸UCATである。概念戦争時代はジークフリート・ゾーンブルクが護国課顧問を勤め、その後に姪にあたるディアナ・ゾーンブルクを派遣している。 米国UCAT 機竜の開発と操縦に長けたUCAT。装甲服のカラーリングは青。機竜と戦闘機が多く、航空戦力が豊富である。戦勝国側UCATのリーダー格であったためか数あるUCATの上に立ち、指揮する立場にある。正義と自由を重要視し、自らに味方する者には悉くそれを与えようとする。日本UCAT発足時にリチャード・サンダーソンを派遣、その後に孫にあたるジェームズ・サンダーソンとその妻が亡命している。 中国UCAT 様々な体技に溢れ、多種の道具の扱いに長けたUCAT。装甲服のカラーリングは緑。7th-Gと縁が深いため身体能力用の高性能な概念符を多数開発、所有している。概念戦争時代に趙・晴を派遣しており、その後も逗留させている。だが7th-Gとの全竜交渉で趙・晴が死亡し、損害を与えられたとして一時は他のUCATを率い、日本UCATと敵対した。 中東UCAT 日本UCAT発足時にアブラム・メサムを派遣したUCAT。9th-Gに対応した国として発言力を持っている筈だが、目立った行動を見せていない。 伊太利亜UCAT イタリアに存在しているUCAT。軍によってTop-Gの存在が明かされた時、日本UCATへの糾弾会議で先陣を切って名乗りを上げた。 サウジUCAT サウジアラビアに存在しているUCAT。軍によってTop-Gの存在が明かされた時、日本UCATへの糾弾会議で3番目に名乗りを挙げた。 英国UCAT イギリスに存在しているUCAT。レヴァイアサンとの最終決戦では第3区画の援護に現れた。自動人形の開発に長けており、また妖物退治が盛んな国である。 仏蘭西UCAT フランスに存在しているUCAT。レヴァイアサンとの最終決戦では第4区画、後に第1区画の援護に現れた。武神の開発に長けており、槍を使用する武神で大隊を組み参戦した。 露西亜UCAT ロシアに存在しているUCAT。対応するGが無いため、発言力に欠けた。 南アフリカUCAT ケニヤUCAT 作中で存在を語られるUCAT。目立った行動を見せていない。 神田研究所 日本UCATが有する概念関係の研究・開発施設。黒陽やリヴァイアサンとの最終決戦に用いられた大型概念空間発生装置を開発した。1995年の概念活性化によって動ける様になった3rd-G自動人形たちに一時占拠された。UCATに属する3rd-G自動人形の多くはここか出雲UCATに所属している。 尊秋多学院(たかあきたがくいん) 東京都秋川市(現在のあきる野市)に存在する私立高校。佐山・御言や新庄・運切(新庄・切の名で在学)を始めとする全竜交渉部隊メンバーが通い、他にもブレンヒルト・シルトやジークフリート・ゾーンブルク、リール・大樹など日本UCAT関係者も多く所属している。過去に佐山の両親や新庄の母親も在籍していた。学生寮を備え、マラソン用のトラックもあるなど設備が整っている。設定ではJR五日市線秋川駅に近いとされている。 在籍者(職員、生徒を含む)には日本UCAT関係者が多く、他Gからの帰化者やその子供達、もしくは何らかの理由で巻き込まれた者達は基本的にこの学園に入学するとされたが、在学生徒の全てが日本UCAT、あるいは全竜交渉部隊に所属していた。 衣笠書庫(きぬがさしょこ) 尊秋多学院内にある図書室。創立者は衣笠・天恭で、現在はジークフリート・ゾーンブルクが司書を勤めている。非常に大規模で、尊秋多学院2年時普通校舎の1階の8教室分と更にその廊下、地下等にも広がっている。その何処かには衣笠・天恭の「書斎」がある。 書斎(しょさい) 衣笠・天恭が仕事場として開発した施設。奥多摩山系奥地の自宅と衣笠書庫に存在する。 IAI(アイエーアイ) 日本UCATが表向きに掲げている総合企業。 出雲社の出雲航空技研が前身となっており、元々は航空技術を専攻する企業だった。だが神州世界対応論遂行のために設立された護国課が概念戦争に関わったために他Gの技術を触れ、それを解析して製品に用いる事で数々の成果を上げ、世界有数の大企業にのし上がった。 手掛ける事業は幅広く、航空旅客事業(企業名はIAL)から自動車・家電製品等の製造、清涼飲料水販売まで取り扱っている。現社長は出雲・烈。息子である覚が次期社長候補である。 護国課(ごこくか) 第二次世界大戦直後、衣笠・天恭が提唱した神州世界対応論を遂行するために出雲社(後のIAI)に設立された部署。 衣笠・天恭を中心にして佐山・薫、新庄・要、出雲・全、大城・宏昌、飛場・竜徹が所属し、ドイツから来たジークフリート・ゾーンブルクが顧問を勤めた。神州世界対応論によって世界中の地脈に干渉したことで概念に対する知識と技術を早い段階から取得していた。 後にUCATに見つかり、吸収されるという体裁を取る事でUCATの面目を保ちつつ協力、日本UCATに発展した。なお、衣笠・天恭と新庄・要は日本UCATに所属しなかった。 神州世界対応論(しんしゅうせかいたいおうろん) 衣笠・天恭が提唱した理論。その内容は「日本は世界の地形と対応する、世界全体の地脈の中心である。各国の地脈をそれと対応した日本の地脈と接続、そして日本側の地脈を活性化させれば接続先の国の地脈の活性化につながり、世界全体の情勢を左右出来る」とするものである。実際本編中では成功しており、日本は世界全体の情勢管理を担い、その災厄を一身に背負う事で占領を免れたとしている。 日本列島を世界大陸に当てはめており、この論によると東北沿岸部は中国大陸からロシアの東側沿岸、東京湾は黄海、伊豆半島はタイ、静岡はインド、伊勢湾はペルシャ湾、紀伊半島はアラビア半島。琵琶湖はカスピ海、大阪湾は黒海、児島半島はギリシャ、呉周辺がイタリア、対馬はイギリス、島根半島はノルウェー、四国がオーストラリア大陸、九州はアフリカ大陸、佐渡が北極の島々となる。北海道については、渡島半島がアラスカ、中部が北米、根室・北方領土が南米となる。この理論における日本は伊豆七島に、富士山はエベレストに相当する。 この理論は異GのLow-Gにおける勢力図にも関わっており、異Gは自らの世界に対応した国か、あるいは神州世界対応論で対応した地域に門を開いて亡命、居留地やUCATに従わない残党の拠点の位置もこれに寄る。 八大竜王(はちだいりゅうおう) 概念戦争において10のGを滅ぼした8人の総称で、護国課の中心人物5名と後の日本UCAT発足時に他のUCATからやって来た3名の事を言う。元々は他Gの調査員だったが、紆余曲折の果てに担当したGの崩壊に携わる事となる。佐山・薫と出雲・全がそれぞれ2つのGを担当したため、Gの総数と同数ではない。 概念戦争時代に1名、本編開始までに2名が死亡しており、本編が始まった段階では5名が生存していた。だが期間中、更に2名が死亡したこと、1名が既に死んでいたことが判明し、最終的に生きているのは2名のみである。以下に該当メンバーを示す。佐山・薫(護国課からの継続。4th-Gと8th-Gを担当)、本編開始前に死亡。 出雲・全(護国課からの継続。6th-Gと10th-Gを担当)、本編開始前に死亡。 大城・宏昌(護国課からの継続。2nd-Gを担当)、概念戦争時代に死亡。 飛場・竜徹(護国課からの継続。3rd-Gを担当)、生存。 ジークフリート・ゾーンブルク(護国課からの継続。1st-Gを担当)、生存。 趙・晴(中国UCATから派遣。7th-Gを担当)、全竜交渉中に死亡。 リチャード・サンダーソン(米国UCATから派遣。5th-Gを担当)、全竜交渉中に死亡。 アブラム・メサム(中東UCATから派遣。9th-Gを担当)、概念戦争時代に死亡していたことが判明。 UCAT空白期(-くうはくき) 日本UCAT内における、1985年から1995年代の従業員資料が大量消失している事実と該当時期のこと。空白期の後に幹部陣の大刷新が行われており、その時期が日本UCATの「旧」と「現」を分ける節目となっている。 同時期に発生した関西大震災が原因とされたが、Top-Gの存在を秘匿するために、旧日本UCATがTop-Gに繋がりうる情報の全てを処分したことが原因である。 関西大震災(かんさいだいしんさい) 1995年12月25日に大阪で突如発生した大規模地震。その禍根は10年が経過した本編においても色濃く残っている。主要人物の親達の多くは救助隊として向かい、そこで死亡した。 その原因は、Low-G旧日本UCATによるノア内マイナス概念の暴走とTop-G滅亡を起こすために発生した戦い、しかし実際は概念創造が不可能なTop-Gでマイナス概念の創造を行ったためにマイナス概念が活性化し、暴走したノアに逆封印を施した戦いであった。 五大頂(ごだいちょう) UCAT空白期に旧日本UCATに存在していた5人の総称。実際は最前線に立って戦い、平行して現場の指揮をとる臨時の部署であった。それぞれが機竜と正面から戦い、打ち勝つ程の実力者だったが、関西大震災でディアナ・ゾーンブルクを除く全員が死亡した。該当メンバーは佐山・浅犠、飛場・竜一、ジェームズ・サンダーソン、アルベルト・ノースウィンド、ディアナ・ゾーンブルク。 Tes.(テス/テスタメント) 各国UCAT共通の言葉で、返事や相打ちの際に用いられる。聖書において「契約」を意味する。 押忍(おす) 3rd-G残党に連れ去られた月読・京が、そこで自動人形達に教え、後々「Tes.」に相当するものとして使われ続ける言葉。 バベル 近畿地方の何処かに聳える巨大な塔型施設。内部にはマイナス概念が収められており、関西大震災の震源地となったとされる。侵入者を拒むが、衣笠・天恭、佐山・浅犠、新庄・由起緒の3人だけは内部に入る事が出来、3人はそれぞれ中から概念関係の技術を持ち出した。その正体は原初の時代に送られたノアである。
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