県立北高校
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「長門有希ちゃんの消失」の記事における「県立北高校」の解説
長門 有希(ながと ゆき) 声 - 茅原実里 本作の主人公。北高に通う1年生(物語途中より2年生)で文芸部部長。市立図書館での出来事がきっかけで、同じく北高に通う男子生徒「キョン」に恋をしてしまい、ゾッコンな面を持っている。原作での無感情、『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』での無感情で天然ボケな長門と違い、内気で少々抜けているが、とても感情豊かで、パニックになると奇行を起こす。キョンにはいつか自分の気持ちを告白したいと考え、何度か実行しているが、毎回肝心な所で邪魔が入り失敗していた。また、かなりの食いしん坊で、食べ物に釣られて行動してしまうことも多い。趣味は読書とゲーム。服装についても、原作は制服のみ、『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』が一部シーンのみが私服であったのに対して、本作はほとんどが私服であり、逆に制服は学校以外で着ることはない。字が非常にうまく、コンピューターの書体のような文字を手書きすることができるほか、進学校レベルの数学も解くことができるほど頭がいい。しかし、説明は下手で、朝倉曰く「宇宙語」。住まいはマンションで、一人暮らし。また、極度の近眼で、メガネを外すと歩くのもおぼつかない。脳内会議の際には、頭の中に『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』に登場したウサギ型ヘッドホンを付けた長門が現れる。2年生に進級する際のクラス替えで、キョンや朝倉と同じクラスになった。その後、文芸部での活動や文化祭などを経てキョンとの関係を深めていき、鶴屋邸で開催された二回目のクリスマスパーティーの最中に告白。遂にキョンと恋愛関係になったが、その事実を周囲には公言していなかった。単行本10巻では朝倉が自身に全く相談せずに留学を決めたことに憤慨してしまうが、キョンからの仲裁を経て和解し、涙ながらに彼女の留学を見送った。単行本の幕間には、髪を伸ばしてポニーテールにした未来の姿、通称:嫁長門が描かれており、最終話「Episode1 エピローグ」で描かれた二年後の未来では実際にこの姿になっている。 別人格の長門 声 - 茅原実里 単行本4巻に登場。 車と接触しかけて転倒した際に一時的に現れた人格で、医師からは事故の際の衝撃に起因する記憶障害が原因で現れたと診断されている(本人曰く、記憶がなくなったわけではないが、それを自分の記憶とは認識できない状態)。性格は原作『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門に近く、寡黙であり、表情もほとんど変化しない。また、自身の存在を「脳の異常で発生した存在」と自覚していたため、当初は朝倉やキョンに対して自身の正体を隠そうとしていた。ゲーム好きから本好きに変わったり、「宇宙語」を使わずにキョンに勉強を教えられるなど嗜好や能力が変化したが、朝倉曰く「食べ方や量は変わっていない」とのこと。本来の長門が抱いていたキョンへの恋愛感情は「今の私には分からない」と感じていたが、彼と日常生活を送る中でそれを理解し、自らもキョンに惹かれていく。だが、それを自覚した直後、睡眠するにつれて記憶が統合されていくこと、そしてあと一回眠れば自身が消えることに気付いてしまう。最期は親友である朝倉と共に穏やかな一日を過ごし、想い人のキョンへ電話越しに告白した後、あえてその返事を聞かないまま消失した。なお、元の人格に戻った本来の長門は、戻る直前の夢の中でこの別人格の長門と会話をしており、別人格の長門が経験した出来事についての記憶を教えてほしいと頼んだが、別人格の長門が断ったため、人格が変わっていた間の記憶は有していない。更に本来の長門はこの夢の中で交わした会話すらも覚えていなかった。 キョン 声 - 杉田智和 北高に通う1年生(物語途中より2年生)で文芸部部員。「キョン」というのは原作の設定と同じくあだ名で、本名は不明。本作では元からこの世界の住人として登場している。図書館で貸し出しカードを作れず困っていた長門を助けたことで知り合い、その後、長門に廃部寸前の文芸部に誘われて入部する。また、文芸部に入部した直後に朝比奈みくると廊下でぶつかったことがあり、それをたまたま目撃していた鶴屋さんが、キョンがみくるを襲っていると勘違いしてしまい、それ以来なぜか勝手に「みくるファン倶楽部」に入会させられている(会員証のナンバーは119番)。キョン自身はこの件をとても迷惑がっており、そのためか、原作のようにみくるを過剰に持ちあげる言動は取っていない。学力の方はあまりよくないようだが、原作でキョンの成績は明言されていないため、メタ発言でぼやかされている。ただし、ものわかりは良く、別人格の長門に、一度勉強を教わっただけで理解し、次のテストでは余裕を見せた。原作と同様に妹がおり、長門と出会った日、キョンが図書館にいたのは、妹が借りる本を探すためであった。中学1年の時、中学校の校庭に宇宙へのメッセージを書こうとしたハルヒと1度出会っており、その際にハルヒに対して自身の名前を聞かれ「ジョン・スミス」と答え、年齢も「高校1年生」と偽った。ハルヒはこの時の相手がキョンであることに、キョンのある一言がきっかけで北高に出入りするようになってから気付いているが、キョンからはこの出来事の描写がないため、以前にハルヒに出会っていたことに気付いているかどうかは不明。朝倉から長門の人格が変わったことを知らされた際には、その事実を即座に受け止めて別人格の長門が負担を感じずに生活できるよう振舞うなど察しの良さを見せている。一方で、自身への恋愛感情に対しては鈍感であり、長門からバレンタインチョコをもらったり、ハルヒがキョンにチョコを渡しているのをみた長門がショックを受けるのを見ても、彼女の想いに全く気付かなかった。佐々木からの告白同然の提案に対しても真意に気付いた様子はない。別人格の長門から「好き」と告白された際には、彼女が消失しかけていることを察知して駆けつけたが、彼女の下に辿り着いたときには既に手遅れだった。その後、別人格の長門からの告白を意識して本来の長門への態度もぎこちなくなってしまうが、夏祭りの日に別人格の長門の告白に対する自身の答えを、本来の長門に向かって聞こえないよう花火が上がる中で話し、吹っ切ることができた。その後は改めて長門のことを異性として意識し始めていき、12月の時点で恋愛感情を自覚。二度目のクリスマスパーティーの最中に長門からの告白を受け、自らも告白を返して恋愛関係となった。当初は「ちゃんと付き合おう」というプレッシャーを感じていたためか、付き合い始めたことを周囲に隠していたが、バレンタインでの初デートをきっかけに公言している。 物語上、彼の周りには個性的すぎるメンバーが多いため、『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』のキョンと同様、損な役回りになったり、ツッコミ役になることが非常に多い。一方、単行本5巻以降は彼の視点で物語が進行するエピソードも多く、原作主人公らしい活躍を見せることも多い。また、この作品のアニメ化以降は、全シリーズの全話に登場する唯一の人物となった。 朝倉 涼子(あさくら りょうこ) 声 - 桑谷夏子 北高に通う1年生(物語途中より2年生)で、長門と同じマンションに住む長門の親友で、幼馴染的な間柄。しかし、一人暮らしの長門を気遣って、ほぼ毎晩長門の部屋に行っては夕食を作ったり、ゲームばかりする長門を叱ったりと、作中ではよくお母さん的存在とされる。両親はカナダに赴任中で、本人も一人暮らしである。また、キョンのクラスの委員長でもあり、優等生。そのため、最初は部活動に参加していなかったが、廃部寸前の文芸部を守るために部員を集めていた長門に誘われ、キョンと同時期に入部している。基本的には長門に甘いものの、彼女が甘え過ぎと感じる時は厳しい態度を取るなど、さらに母親属性を発揮している。また、長門がキョンを好きな気持ちをもっとも理解しており、さりげなく長門に助言やアドバイスを行っている。とにかく何でもこなすことができ、1度鶴屋さんと激闘(料理対決など20本)を繰り広げ、それ以降お互い仲がよい。本作では完全に一般人なので、原作や『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』のような、キョンを殺そうとする描写や考えはまったくなく、むしろ上記のように他の人を助けてくれる存在なのだが、時にはハルヒでさえも驚く(またはドン引きする)ほど大胆な行動に打って出ることがある。「美人」など自分の容姿を褒められると興奮して取り乱す傾向にある。なお、自分の容姿がいいことを否定はしない。 単行本4巻では長門の人格が変わったことを真っ先に看破し、「あなた誰ですか」と辛辣な質問を投げかけた。当初は動揺して病院に長門を連れて行くなど回復方法を模索したが、やがて別人格の長門も大切な存在だと認識して自然と元に戻ることを待つようになり、いつも通りの親友として接した。このことは別人格の長門にも非常に感謝されていた。 最終巻にあたる10巻では事実上の主人公として扱われた。高校二年生の12月に母親からカナダへの留学を打診されたが、当初は家事もままならない長門の身を案じて断っていた。しかし、長門がキョンと付き合いだして料理を覚えたことで断る理由がなくなり、更にハルヒとの会話で自分こそが長門に依存していたことに気付き、留学と長門からの自立を決意した。そのことを長門には全く相談しないまま決めてしまった為に長門と喧嘩になってしまうが、キョンからの仲裁を経て和解、留学までの僅かな時間を大切に過ごした。最終話「Episode1 エピローグ」では、二年ぶりに帰国。彼女が長門と再開するシーンで物語は幕を閉じた。 原作小説では早期に退場したキャラクターだが、この作品では長門、キョンに次ぐ準主人公的な立ち位置であり、アニメ版にも全話に登場する。 朝比奈 みくる(あさひな みくる) 声 - 後藤邑子 北高に通う2年生(物語途中より3年生)で書道部部員。学校では男子にとても人気があり、そのため鶴屋さんによって、勝手にファンクラブが設立されている。未来人ではなくなっていること以外は原作の設定とほとんどかわりのないキャラクターであるが、本作ではハルヒではなく鶴屋さんに振り回されていることが多い。また、携帯には『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』でみくるが扮した羊に似たストラップをつけている。原作では長門を苦手とする設定があり、本作でも当初こそあまり話せなかったが、バレンタイン以降は彼女の恋を応援しており、要所でアドバイスを送るなど先輩と後輩として良好な関係を築いている。そのため、長門からも尊敬されており、卒業式の際には改めて感謝の言葉を送られている。3年生の時の文化祭で、ハルヒのバンドでタンバリンを演奏した。 原作小説では主要キャラクターの一人だが、本作では登場しないエピソードも多い。 鶴屋さん(つるやさん) 声 - 松岡由貴 北高に通う2年生(物語途中より3年生)で書道部部員。みくるの親友で、いつも行動を共にしている。勝手に「みくるファン倶楽部」を設立し、創設者として会員番号001番となっている。また、キョンを勝手にこのファン倶楽部に入会させており、当初はキョンから恐れられていた。朝倉と同様で、非常に何でもこなすことができるうえに武闘派。天敵は森先生で、なぜか森先生の気配だけが察知できなかったことに驚いている。裕福な家の子であり、長門たちが何かをしようとすると、いろいろな物を援助してくれている。卒業の際にはハルヒからも「とくに金銭面で」感謝されている。書道部部員であるが、文化祭では2年生の時は軽音楽部の欠場したメンバーの代役でギターを、3年生の時はハルヒのバンドでドラムを演奏している。ハルヒが本編に大きく関わるまでは、物語を最も引っかき回していたキャラクターである。 谷口(たにぐち) 声 - 白石稔 キョンが高校入学後に知り合った同級生の男友達。国木田と共に文芸部存続のために名前だけ貸して文芸部に在籍している(幽霊部員)。本人が初めて登場したのは単行本4巻。ただし、物語に参加するようになるのは単行本第6巻より。常に女子にモテることを考えており、女子を勝手にランク付けしている。その中で「AAランク+(プラス)」に入っている朝倉に文化祭の手伝いを頼まれ、文化祭が共同開催される光陽園学院を(女子をナンパするために)訪れた。そこで段ボール箱を運んでいた九曜と衝突、鼻血を出させてしまうが、手当てをした事がきっかけで彼女から好意を持たれ、一緒に文化祭を回っている。その後も順調に交際が継続しているらしく、キョンにバレンタインデートの相談をしたことがキョンと長門の初デートのきっかけとなった。 アニメ版では単行本2巻のエピソードに相当する第4話で早々に登場した。 国木田(くにきだ) 声 - 松元惠 キョンの同級生でキョンとは同じ中学出身の男友達。谷口と共に文芸部存続のために名前だけ貸して文芸部に在籍している(幽霊部員)。本人が初めて登場したのは単行本6巻で、谷口と共に光陽園学院へ文化祭の手伝いに行く。佐々木とも中学が同じため顔なじみ。現在でも全国模試の会場で一緒になることがあるという。そのため、文化祭では佐々木の相談を受けている場面がある。 谷口と同じく、アニメ版では第4話から登場した。 黄緑 江美里(きみどり えみり) 北高に通う3年生で生徒会長の側近。単行本5巻の巻末に掲載された番外編で初登場。本編では単行本6巻より登場。長門や朝倉より1学年上であるが2人とは幼馴染の仲良し3人組。長門曰く、朝倉は彼女には頭が上がらないらしい。また、キョンたち行きつけの喫茶店「珈琲屋 夢(ドリーム)」でウェイトレスのバイトをしており、キョンと長門の初デートの際にはあからさまに2人を祝福していた。 原作や『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』に登場する喜緑 江美里と絵柄はほぼ同一であるが、一文字違いになっている。 森 園生(もり そのう) 声 - 小見川千明 北高の体育教師。暴走した鶴屋さんを簡単に止めることができるなど、謎の多い人物。原作では機関のメンバーであり、パートタイムでメイドをしていたという立場から考えると、もっとも原作との立ち位置が違うキャラクターである。 当初はメインキャラクター級の扱いを受けていたが、単行本3巻以降は後ろ姿しか描かれることが無くなり、単行本4巻以降は登場していない。アニメ版11話では男性教師の代わりとして少しだけ登場シーンが増えている。 なお、アニメ第8話では同姓同名のよく似た人物が旅館「鶴寿館」で仲居として登場しているが、上記の森園生と同一人物かは不明である。
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