涼宮ハルヒシリーズ
(SOS団 から転送)
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涼宮ハルヒシリーズ(すずみやハルヒシリーズ)は、『涼宮ハルヒの憂鬱』(すずみやハルヒのゆううつ)をはじめとした日本のライトノベルシリーズ。作者は谷川流、イラストはいとうのいぢ。角川スニーカー文庫(角川書店)より2003年6月から刊行されている。2019年1月からは角川文庫からも刊行されている。
注釈
- ^ 対象期間内に新刊が発売されていないため、2009年版では選考対象から外れた。但し、30位相当の票数が入ったことが、2009年版によって明らかにされている。
- ^ その際には、「年内の単行本の発売を目指す」というコメントも掲載された。実際、2010年秋には原稿が完成していたとされるが[17]、ヒット作となり世界的な販売戦略が取られることとなった本作では、各国のファンに平等に作品を送り届けることが結果的には海賊版の抑止のためにもなるという判断もあり、日本語版の出版を遅らせてアジア5か国・地域で翻訳版を同時発売することになった[17]。
- ^ 告知は2010年12月発売の『ザ・スニーカー』2011年2月号にて発表された。
- ^ a b アニメ版の声の出演の順番は、本来の一番手のキョンと二番手のハルヒのどちらが上になるかが放送話によって入れ変わることがある。
- ^ アニメでは「コンピューター研究会」
- ^ 無論ハルヒがコンピ研に対して行った一連の仕打ちは犯罪行為である。
- ^ 例外的に、長門の力によってパソコンを通じてメッセージのやりとりができたことはあったが、それも短時間に限られていた。
- ^ キョンのような全くの普通人を閉鎖空間に連れて入ることもできる
- ^ ハルヒの北高入学時の自己紹介「この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら〜」のくだりから消去法で選ばれた。
- ^ 例えばアニメ版の公式関連書籍『オフィシャルファンブック 涼宮ハルヒの公式』、 『公式ガイドブック 涼宮ハルヒの消失』ではアニメ版が西宮市の風景や実在の施設がモデルとなっていることに言及している[24]。また、アニメ版のロケハンを行ったのが「小説のモデルになった街」であり、「谷川さん(原作者)の出身地付近」でもあることを明らかにしている[25]。
- ^ 2008年度入試までは、西宮北高校は総合選抜による入学者選抜は行っていた(定員160名4学級)
- ^ 「珈琲屋ドリーム」が正式名称だが、看板は「珈琲屋 夢」で「夢」の上に小さく「ドリーム」と書かれている。
- ^ 作中で「そろそろ梅雨のにおいが鼻先をかすめてきそうな、春と夏の端境期」「そろそろ夏がやって来る」との記述がある。
- ^ 『雪山症候群』以前(『雪山症候群』中でのキョンの回想から)
- ^ 『驚愕』は、もともとは1巻のみで2007年6月1日の発売予定であった[76]。
- ^ 角川スニーカー文庫としての整理番号は初回限定版と通常版は同一だが(驚愕(前)がS168-10、驚愕(後)がS168-11)、角川文庫としての通巻番号は異なっている(初回限定版は驚愕(前)、驚愕(後)ともに16805、通常版は驚愕(前)が16806、驚愕(後)が16807)。
- ^ 具体的にはストライクウィッチーズの登場人物#第501統合戦闘航空団「ストライクウィッチーズ」の項にあるキャラクターである。
- ^ INFINITY DRIVE 2010年06月05日。また京極しんは同作品の連載開始に先立って、コンテンツに『ストライクウィッチーズ』の二次創作が多く含まれていた自身の従来のホームページを全て削除しブログに移行している。
- ^ ただし、原作第7巻『陰謀』のプロローグ→原作第6巻『動揺』の「朝比奈みくるの憂鬱」→原作第8巻『憤慨』の『編集長★一直線!』→原作第7巻『陰謀』本編、となっており、原作の時系列から入れ替えている。
- ^ 何らかの形で、元の世界とのつながりが示唆されている。
- ^ 連載時は、「涼宮ハルヒの消失〜エピローグ〜」となっていた。
- ^ 『編集長★一直線!』の合間のエピソード
出典
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- ^ TFEIが何の略称であるかは不明。また古泉は情報統合思念体製ではない周防九曜の事もこう呼んでおり、「宇宙的存在により生み出された人型端末全般」を指すものと思われる。
- ^ 『涼宮ハルヒの退屈』でSOS団が対戦した野球チーム「上ヶ原パイレーツ」は、西宮市の地名「上ヶ原」と漢字は同じだが、読みを「うえがはら」から「かみがはら」に変更している珍しい例。谷川流が第三回電撃hp短編小説賞に応募した小説のタイトルは「上ヶ原ひみつ委員会」だった。
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SOS団(エスオーエスだん)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 04:05 UTC 版)
「涼宮ハルヒシリーズ」の記事における「SOS団(エスオーエスだん)」の解説
正式名称は「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団(Sekai wo Ooini moriagerutame no Suzumiya haruhi no dan)」。
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SOS団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 16:02 UTC 版)
「涼宮ハルヒシリーズの登場人物」の記事における「SOS団」の解説
キョン 声 - 杉田智和プロフィール 本作の主人公。県立北高校1年5組(第9巻『分裂』から進級して2年5組)の男子生徒であり、SOS団団員その1。身長170cm。一人称は「俺」。 全作品を通しての語り手でツッコミ役も兼ねる、涼宮ハルヒ絡みの厄介ごとを背負い込む苦労人。「キョン」というのはあだ名で、彼の叔母が彼の本名をもじって呼び、それを彼の妹が広めたもの。実際の本名は作中で一度も呼ばれたことがないため不明。なお、本人はあだ名で呼ばれることを快く思っていない。 家族構成は両親と妹。第1巻『憂鬱』では年上の従姉妹、第5巻『暴走』収載「エンドレスエイト」では甥と姪がいることが明らかになっており、上の兄弟がいることも示唆されている。 もともと子供の頃に宇宙人や未来人、幽霊、妖怪、超能力、悪の組織などといった非日常の存在に憧れていた(ただ、サンタクロースの存在は最初から信じていなかったらしい)が、中学を卒業する頃には、実際にはそんなものはいるわけがない、という認識にほぼ落ち着いていた。ところが北高に入学して涼宮ハルヒと出会ったことをきっかけに本当に宇宙人、未来人、超能力者と遭遇することとなり、図らずも非日常な存在・出来事に巻き込まれるという日々を送ることとなった。 性格・言動 性格は事なかれ主義で「やれやれ」が口癖。ネクタイを緩め制服のシャツを出したルーズな服装が特徴的。他人を見下し、理屈っぽくよく愚痴をこぼすが人付き合いは良くお人好しで、慎ましく生きようとする常識人だと自認する。良くも悪くも平凡だが、限度を超えた自己中心な行動をするハルヒに堪忍袋の緒を切らして反論したり、長門を処分しようとした情報統合思念体に啖呵を切る熱い一面や、いざという時には優れた洞察力や行動力を発揮して問題を切り抜けたり、危機的状況に陥っても冷静でいられるという一面もある。 古今東西の故事や歴史、宗教から映画、文学、様々な人物の言動や科学分野の専門用語などを度々引用・暗喩・婉曲表現したり、物事を哲学的に考えたりする衒学家ではあるが、SOS団内で学業の成績は一番悪く、定期考査の結果は赤点ギリギリである。 過去に女性と付き合った経験はない(と認識している)。しかし硬派であるとか女性に興味がないというわけでもなく、朝比奈みくるに対しては「付き合いたい」ともらした事もあり、朝比奈にデートに誘われた際には大喜びしていた。 能力 「機関」の調査によれば、間違いなくどこにでもいる普通の人間であり、他のSOS団員のような非日常な能力は何も持っていないとされる。しかし、ハルヒに選ばれた人間として、またハルヒを動かす切り札として、涼宮ハルヒを取り巻く各組織からは「鍵」として重要視されている。実際、クラスでもハルヒと普通に会話できるクラスメートはキョンぐらいであり(巻が進むにつれ、ハルヒは僅かずつキョン以外のクラスメートとも交流を持つようになってきているが、本当に心を許していると言えるのは未だにキョンのみである)、SOS団内でもハルヒの行動に対して面と向かって本気で叱ったり諌めることができる人間はキョンだけで、他のメンバーはそのような行動を取らない。 当初はSOS団の中でも一般人として傍観者の立場を決め込んでいたが、第4巻『消失』の事件で世界が非日常な出来事とは無縁の平凡な日常に変わってしまったことをきっかけに、自分がSOS団として活動する非日常な世界を楽しんでいたことに気づき、そのことを受け入れた。その後は自分が「傍観者」でなく「当事者」として非日常を含む現在の世界を積極的に守る側にいることを自覚している。そして第7巻『陰謀』において長門とともに時間遡行し、『消失』で改変された世界を元に戻した。なお、この改変世界で起こったことの記憶をすべて持っているのはキョンのみである模様。 ジョン・スミス 第3巻『退屈』収載の「笹の葉ラプソディ」および第4巻『消失』において、3年前の七夕の夜に時間遡行したキョンが、当時中学1年生のハルヒに対して名乗った偽名。この時のハルヒとジョン・スミスの出会いが、ハルヒが北高に入学し、SOS団を結成した遠因となっている。ハルヒは「ジョン・スミス=キョン」という事実に気づいていないが、北高入学後初めてキョンとまともに会話が成立した際に、以前会ったことを疑うような発言をしている。 第4巻『消失』では、時空改変が3年前の時間平面にまで及んでいなかった為にこの名前が改変後のハルヒの記憶にも残っており、それが鍵となってキョンは世界を修復するチャンスを得ることができた。以後キョンはこの名前をハルヒに力を自覚させ、情報統合思念体に対抗できる唯一の切り札として封印している。『消失』の改変後の世界のハルヒは「キョン」ではなく「ジョン」と呼んでいる。 なお、ジョン・スミス(John Smith)とは欧米では偽名・ありふれた名前の象徴で、日本における山田太郎に相当する。 涼宮 ハルヒ(すずみや ハルヒ) 声 - 平野綾 詳細は「涼宮ハルヒ」を参照 本作のメインヒロインであり、もう一人の主人公。北高1年5組(第9巻『分裂』より2年5組)の女子生徒であり、SOS団団長。黄色(山吹色)のリボンがトレードマークで、小学校時代から愛用している。高校入学時にいきなり「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。」と言い放ち、ぶっ飛んだ自己紹介をかましたことで知られる。黒髪ボブカット黒目の美少女で、スタイルも抜群。朝比奈みくるほどではないが胸も大きく、プロポーションはキョン曰く「スレンダーだが、出るとこは出ている」。文武において万能で、学業の成績は学年上位に位置しており、身体能力も非常に高く、入学当初はどの運動部からも熱心に勧誘されていたほど。また料理、楽器演奏、歌唱など多彩な才能を持っており、キョン曰く「性格以外は欠点は無い」。性格は唯我独尊・傍若無人・猪突猛進かつ極端な負けず嫌いであり、「校内一の変人」として校内で知らない人はいないほどその名は知れ渡っている。感情の起伏が激しく、情緒不安定になりやすい。また退屈を嫌っており、何か面白い事をいつも探している。己の目的のためには手段を選ばず、時には恐喝や強奪などの行為に及ぶこともある。このような個性の強さなどから、世間でも大きな注目・人気を集めたキャラクターであり、いわば涼宮ハルヒシリーズの代名詞的存在。2008年の『このライトノベルがすごい!』女性キャラクター部門1位には涼宮ハルヒが選ばれた。 長門 有希(ながと ゆき) 声 - 茅原実里 プロフィール 北高1年6組(第9巻『分裂』より2年)の女子生徒であり、唯一の文芸部員。身長154cm。一人称は「私」。 ハルヒが文芸部室を乗っ取った際、SOS団団員その2として組み入れられた。ハルヒ曰く「SOS団に不可欠な無口キャラ」。極めて口数が少なく、表情もいかなる状況においてもほとんど変化が見られないなど、極端に感情表現に乏しい。口を開いても淡々と短い言葉でしか話さない。しかし知識欲・食欲は旺盛。読書を好み、いつも何かしらの本を読んでいる。 谷口曰く「容姿はAランク-(マイナー)」で、校内に隠れファンが多く存在する模様。髪は菫色のショートカットで一部を耳にかけていて、瞳の色は黒。自宅室内を含む殆どの場面で北高の制服を着ており、冬場はその上にダッフルコートを着る。小柄で細身の体型で、キョン曰く体重も軽い。 なお、当初は眼鏡を着用していたが、『憂鬱』における朝倉涼子との戦闘中に朝倉の攻撃で落下して壊れ、キョンに「してない方が可愛いと思うぞ」と言われたのをきっかけにかけなくなった。ただし『消失』では時空改変後の世界、および3年前の長門宅にて再び眼鏡をかけた姿で登場する。 情報統合思念体 (宇宙人) その正体は、情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースで、簡単に言えば宇宙人。キョンたち一般人類が「有機生命体」に分類されるのに対し、長門たちは「情報生命体」に分類される。情報統合思念体において派閥は主流派に属する。いつ地球に来たのか正確な時期は不明だが、少なくとも第1巻『憂鬱』の舞台になった時間より3年前の七夕の日、当時中学1年のハルヒがタイムトラベルして来たキョン(ジョン・スミス)の助けを借りて東中の校庭にメッセージを書いた時には既に現住所のマンションに住んでいた(「笹の葉ラプソディ」より)。 情報の操作を得意とし、環境を改変したり再構成したりすることができる(その際に超高速のコマンドのようなものを唱えることがある)。通常の人間なら即死してもおかしくないほどに肉体が損傷しても、情報操作能力により自力で再生させることができる(ただし限界がないわけではないらしく、それを越えると機能停止に至ることが『憂鬱』で長門と対決した朝倉涼子の台詞にて示唆されている)。また、平時の動作は基本的にゆっくりだが、レーザー光線の発射に瞬時に反応してキョンを守ったりなど、いざというときには常識の範疇を越える運動能力を発揮する。さらに特定の空間の情報を操作して時間の流れを凍結し、一定期間の後にそれを解除することで、その空間の中にいる人間に擬似的に時間移動をさせることもできる。噛みつくことによって歯からナノマシンを人間の体内に注入し、その人間を非日常的な力の影響を受けないようにすることもできる。『涼宮ハルヒの戸惑』では、ナノマシンでハルヒの願望によって朝比奈みくるの目が超電磁加速砲になるのを防いだりキョンの食あたりを治したりする描写があり、ハルヒの能力の影響を無効にしたり体内の細菌を消したりすることも可能だと考えられる。『涼宮ハルヒの並列』では、ナノマシンでループする時間内の記憶を全て再生させることができ、キョン、朝比奈みくる、古泉一樹はそれで全ての記憶を再生させた。SOS団の中では飛び抜けて万能であり、メンバーからの信頼も厚く、キョンは彼女を「SOS団の影の実力者」と呼んでいる(『陰謀』)。 自分の力や起こった出来事を説明する際には専門用語のような難しい単語を羅列する。そのためキョンに分かりやすく解説するよう要求されることが多い。人間との言語を介したコミュニケーションのために作られたヒューマノイド・インターフェースであるにも関わらず、頭の中にある情報を言語に置き換えるのは苦手であるらしく、それが無口さの原因のひとつではないかとキョンは推測している。また長門自身も後に、自分には朝倉涼子のような社交性機能が付与されておらず、言語的コミュニケーション能力が欠如していると自覚するようになっており、且つそれを無念に想っているような発言をしている(『驚愕』より)。長門がそのように作られた理由は現時点では不明。 北高の最寄駅近くにある分譲マンションの708号室で1人暮らしをしており、第1巻『憂鬱』ではキョンを自室に招き入れ、自身の正体を明かしている。それ以後もキョンは何か問題が起こると、しばしば長門の部屋を訪れて助けを求めている。長門もキョンが相手のときにもっとも言葉数が多くなり、基本的にキョンの言うことには素直に従う。行動の最終的な判断をキョンに委ねることも多い。巻が進むにつれて、冗談と思われる事をキョンに対して言ったり(『憤慨』所収の「ワンダリング・シャドウ」より)、上記の言語的コミュニケーション能力の欠如に関する発言や、自分の書いている小説を見られるのを嫌がってパソコンの画面を隠そうとしたりする(『憤慨』収載の「編集長★一直線!」より)など、自分の弱い部分や自意識をキョンの前で見せるようにもなってきている。 上記のように、もともとは「無口・無表情・無感情・無感動のないない四拍子」(『溜息』より)だったが、SOS団とともに日々を過ごすうちに僅かずつではあるが変化が表れるようになる。長門自身は最初この変化を「エラー」と認識しており、これが後に『消失』の引き金となった。『消失』での一件の後、この「エラー」のために情報統合思念体が長門の処分を検討していたことを自身が語っているが、キョンが切った啖呵のためか、結局処分が下されることはなかった模様。 当初は情報統合思念体から与えられた多くの情報操作能力を有していたが、『消失』の後、より自律的に活動をしたいという考えから自身の異時間同位体との「同期」など自らの能力の一部を意図的に封印し、その解除権限および地球上での情報統合思念体の総意の代表という役割を喜緑江美里に譲渡した。キョンはいつか長門が普通の女子高生になる日は遠くないのではと推測しており、それを願っている。しかしその一方で(或いはそのために)、長門もハルヒを取り巻く各組織からハルヒやキョンと同じくらいの重要人物と見なされるようになってきており、接触したがっている組織が多数存在することが古泉の台詞にて示唆されている。また、後に『驚愕』で復活した朝倉涼子も、長門が既に単なる端末ではなくなっていると発言している。 ハルヒの観測(権限譲渡時点では「ハルヒとキョンの保全」に変更されている)という従来の任務に加え、天蓋領域との間の高次元コミュニケーションという特別任務にもついていた。『驚愕』の一件が一応の解決を見た後、特別任務についてはその任を解かれた模様。 その他 地球上の現在の技術レベルに合わせて情報操作能力に枷をはめた状態でも、コンピュータに関しては極めて高度な技術を発揮する。第5巻『暴走』収載の「射手座の日」におけるコンピュータ研究部との戦艦ゲーム対決では、キョンの言葉に従って情報操作能力を封印した状態であったにも関わらず、ゲーム対戦中にゲームのサーバーに侵入し、20もの艦隊を同時に操作しながらゲームの不正プログラムを公正なものに書き換えるなど超人的な活躍を見せ、SOS団を勝利に導いた。その後はコンピュータ研究部に準部員としてたまに訪れている。 基本的に「長門(さん)」と呼ばれるが、ハルヒからは「有希」、キョンの妹からは「有希ちゃん」、鶴屋さんからは「長門っち」「有希っこ」などと呼ばれている。なお、ドラマCDではキョンがハルヒを説得させるためにあだ名を考えていた時、自身を「ゆきりん」と呼ぶ場面があったが冗談で済ませた。 朝比奈 みくる(あさひな みくる) 声 - 後藤邑子 北高2年2組(第9巻『分裂』より3年)の女子生徒であり、キョン達の上級生。SOS団副々団長兼書記(SOS団団員その3)。身長152cm。一人称は「私」。ハルヒが「ロリで巨乳な萌えマスコット的キャラ」として拉致してきた。外見は童顔で小柄(SOS団の中でもっとも身長が低い)且つグラマーであり、舌っ足らずで幼い感じの喋り方をする。動作もどこか子供っぽく、ふわふわとした印象を与える。キョンに「朝比奈さんより可愛い生物はいない」、谷口に「朝比奈さんを泣かせることは学校の半分(=男子全員)を敵にする」と言われるほどの超美少女であり、北高のアイドル。髪は栗色のロングヘア。左胸の上に星形のほくろがある。成績はキョンを除いた3人には及ばないもののかなり優秀である模様。その一方で運動神経や腕力は優れているとは言いがたく、野球のバットすらまともに振ることができない。元々は書道部に在籍していたがハルヒによって退部させられ、SOS団専属のメイド兼マスコットとなる。第7巻『陰謀』で、バレンタインデーの翌日に実施したイベントで巫女に扮し、団の活動費を調達した功績により、ハルヒから副々団長に任命された。 性格は真面目で優しく、素直。またシャイで気が小さいところがあり、特に名目上一学年下の長門に対しては恐縮し、遠慮がちな態度を取る。ハルヒにオモチャ扱いされ、毎回様々なコスプレ(バニーガールやメイドなど)をさせられている。ハルヒの思いつきに振り回される被害者であり、度が過ぎた被害の場合には次の日SOS団に顔を出さないなどささやかな抵抗を見せる時もある。しかし、今では強制されたはずのメイドやお茶くみについて勉強したりと努力家の一面を見せつつ、現在の立場をそれなりに楽しむようになってきている。多少ドジッ娘で天然なところがある。 その正体は、遥か未来から来た未来人でハルヒの監視係だが、まだ研修生以下の見習いレベルでほとんど権限がなく、ハルヒとの接触も想定外のことだったらしい。そのため未来の情報について話せないことが多く、その場合は「禁則事項です」と返答する(口が勝手にそう置き換えることもある)。権限がないこともあってか、未来人の組織から命令を受ける時もするべき行動以外には何一つ情報を与えられていないことが多く、パニックに陥ることもしばしば。長門や古泉が持っているような特別な力と呼べるものもほとんどなく、脳内に無形で存在するTPDDを利用した、限定的な時空移動しかできない(しかも利用は任意ではなく許可制)ため、能力的にはほとんど普通の人間である。未来人であるゆえか、今の時代では当たり前のことも知らないことが多い。 名目上はキョン達の一年先輩だが、実年齢は不明(本人は、キョンに聞かれた際に冗談めかしてではあるが「禁則事項です」と言っている)。キョンはモノローグの中で彼女を「年下みたい」「中学生みたい」「下手をすれば小学生と間違ってしまいそう」などと評しており(『憂鬱』『陰謀』など)、『消失』ではハルヒ(改変後)も「中学生に見える」と発言している。朝比奈 みちる キョンが鶴屋さんに、一週間先の未来から来た彼女を紹介するときに使った偽名。朝比奈さんの生き別れた双子の妹という設定にされた。 朝比奈さん(大) 彼女の数年後の姿(長門は「異時間同位体」と呼称している)で、現在よりずっと背が伸び、スタイルもさらに良くなっている。キョン曰く「見る者全てを恋に落とす美貌を持つ」、「大人モードの朝比奈さん」、「ミス太陽系」。第1巻『憂鬱』から度々登場し、第3巻『退屈』収載の「笹の葉ラプソディ」以降は「朝比奈さん(大)」として、現在の「朝比奈さん(小)」と区別されている。朝比奈さん(小)の頃からかなり昇進したらしく、朝比奈さん(小)にとっては禁則事項となっている情報を(全てではないものの)ある程度はキョンに伝えることができるようになっている。『消失』において、朝比奈さん(小)をキョンとともに3年前の七夕に時間遡行させたのは自分であると明かしている。キョンは、朝比奈さん(大)が朝比奈さん(小)の上司なのではないかと疑っている。朝比奈さん(小)に比べるとぐっと落ち着いた物腰になっており、口調も大人らしくなっている。字も大人っぽい綺麗な字になっているが、絵や地図を書くのは下手らしい。また、ドジッ娘なところも残っており、勘違いから自分の胸元に星型のほくろがあることをキョンに口走ってしまったりしている。なお朝比奈さん(小)と同様、長門が苦手な様子。 基本的にキョンや長門の前にだけ出現し、ハルヒは勿論のこと、朝比奈さん(小)にも存在自体が秘密(「昔の私は今の私に会ったことがない」という理由)になっている。古泉に関しては、原作及びアニメでは長いこと彼の前には姿を見せなかったが、『驚愕』で初めて姿を現し、実は未来人側で古泉を要注意人物とみなしているため、これまで接触を極力避けていたことを明かした。古泉側では、それ以前から朝比奈さん(大)の存在自体は知っていた(遅くとも「雪山症候群」の時点でキョンから知らされている)。 『驚愕』において藤原から「姉さん」と呼ばれたが、彼女自身は自分には弟はおらず、「あなたの時間線上にいたその人はわたしと違う」と発言している。つまり、分岐した別の時間線(藤原の属する時間線)上に別の朝比奈さん(大)がおり、それが藤原の姉であった模様。ただし、藤原曰くその姉はすでに「失われ」ており(それを「なかった事」にするのが藤原の目的であった)、また朝比奈さん(大)は、分岐した時間は「どうせ一つに収斂される」と語っている。つまり、朝比奈さん(大)が時間の収斂の結果「失われる」ことになる可能性が示唆されている。 『追想』では、再びSOS団が存在しない北高に飛ばされたキョンに時間修復を依頼し、彼を影でサポートする役目を果たしている。 古泉 一樹(こいずみ いつき) 声 - 小野大輔 北高1年9組(第9巻『分裂』より2年9組)の男子生徒であり、SOS団副団長(SOS団団員その4)。身長178cm(「あてずっぽナンバーズ」時点では、身長179cm、体重71kg、ウエスト61cm(または、体重61kg、ウエスト71cm))。一人称は「僕」。高校1年の5月という半端な時期に転入してきたことから、ハルヒに「謎の転校生」としてSOS団に勧誘された。いつも微笑を浮かべ穏和で爽やかな、しかしどこか胡散臭い物腰をしており、同級生に対しても常に敬語を使う。在籍している1年9組は、理数系の特別進学クラス。頭も運動神経もよく美形でもあり、女子生徒からの人気は高い様子。第3巻『退屈』収載「孤島症候群」でのゴージャスな夏休み合宿の企画立案の功績により、ハルヒから副団長に任命される。 その正体は3年前にハルヒの能力によって突如覚醒した超能力者で、その集団である組織・「機関」に所属している。ハルヒの精神状態の不安定が原因で発生する「閉鎖空間」への侵入と、その中で破壊活動を行なう「神人」を倒す能力をもつ。閉鎖空間と類似の異空間においても戦闘能力を発揮できることがあり、第3巻『退屈』収載の「ミステリックサイン」にてコンピ研部長の自宅に発生していた異空間に入った際、発揮できたのは本来の10分の1の力ではあったが、巨大な怪物カマドウマを難無く撃破している。ただし超能力者と言っても上記以外の特殊能力はないため、通常時は普通の人間と変わりない。 職務に関連してハルヒの精神面に気を配っており、彼女の内心をそれとなくキョンに伝えることもある。ハルヒを刺激することを避けるため基本的にイエスマンで、ハルヒには自分の意見をあまり言わずに曖昧な態度を取ることが多い。ただし本人曰く、現在の性格や表情などは「ハルヒの願望」に沿った演技であるらしく、そうした演技を強いられる不満をキョンに漏らしたこともある。また、意外にも字は乱暴と呼べるほど悪筆。 ボードゲームやカードゲームなどのアナログゲームが好きで、キョンからは「電子機器が嫌いなのか」と疑われたほど。ゲームを部室に持ち込んでは1人で詰め碁や詰めチェスなどをしているが、その割に弱く、キョンと勝負するといつも負けている。そのあまりの弱さゆえ、キョンに「わざと負けてるんじゃないか?」などと疑惑を抱かれている。またミステリーや陰謀ものの物語を好む一面もあり、それを活かしてハルヒが退屈しないよう「機関」でイベントを仕込む際にはシナリオを作る役割を果たしている。総じて、思考ゲーム・パズル的なもの全般を好んでいる模様。 キョンと話す際(ハルヒに聞かれないよう小声で話す時などは特に)顔をかなり近づけることがたびたびあり、よくキョンから「近い近い」と文句を言われる。 物語の中では「解説役」のポジションにある。哲学や文学理論、自然科学など幅広い知識を持ち、長門の難解な説明も理解できる。その知識と理解力を利用して、自分たちの置かれている状況や問題解決のためのヒントを解説する役割を担っている(ただ、キョンには説明が回りくどいとみなされ真面目に取り合ってもらえないことも少なくない)。また、古泉自身には限定的な力しかないこともあり、概念的には理解しているものの体験を伴っていないことが多く、そのためか実際に時空改変やタイムトラベルを体験したキョンを羨ましく思っている節がある(『陰謀』より)。何か解決しなければならない問題が発生した時には、その頭脳と「機関」の力を活かしてキョン、長門と共に進んで解決策を講じようとする。 当初は「機関」の方針である「現状維持」に従って、SOS団のメンバーに対して何事にもハルヒの機嫌を損ねないことが最優先といった態度を取り、一歩退いた所からハルヒらを観察していることが多かった。そのためキョンとは険悪な雰囲気になることもあったが、現在では両者とも随分打ち解けた様子である。ハルヒについては「魅力的に思う」などの好意的な発言を多々残しており、彼女に関してはそれなりに好意を抱いている節がある。物語が進むにつれ、徐々に気持ちの変化が見られるようになり、第5巻『暴走』収載の「雪山症候群」では、キョンに対し「長門が窮地に追い込まれ、それが「機関」にとって好都合なことなのだとしても、一度だけ「機関」を裏切ってあなたに味方する」と発言している。また、第7巻『陰謀』では「自分も初対面時には予想もできなかったほどの好意をSOS団に抱いている」と述べ、さらに今や自分の所属団体は「機関」ではなく、SOS団の方なのではないかと考えるようになりつつあるとまで言っている。仲間を大切に思う一方で、未来人が現代に、宇宙人が地球に干渉していることを快く思っておらず、『驚愕』において朝比奈さん(大)や藤原、九曜に対し、キョンが見たこともないような怒りを露わにした。 当初は自分のことを「機関」の末端と語っていたが、橘京子によれば彼こそが「機関」の創設者にして、創設時から現在まで「機関」を統率してきたリーダーであるという(第10巻『驚愕(前)』より)。ただし彼自身はそれを認める発言をしておらず、真相は不明。また朝比奈さん(大)によれば、僅かな言動から未来を推察してしまうその聡明さから、未来人の組織からは過去の人間たちの中でも上級の要注意人物として認識されており、昇進して禁則が緩くなっている筈の朝比奈さん(大)ですら、古泉の前だと禁則が厳しくなってしまうらしい(第11巻『驚愕(後)』)。ドラマCDではキョンがハルヒを説得させるためにあだ名を考えていた時、自身を「いっちゃん」と呼ぶ場面があったがキョンから断固却下された。
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