帯とは? わかりやすく解説

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おび【帯】

読み方:おび

《身に帯びるものの意》

和服を着るとき、腰の辺り巻いて結ぶ細長い布。「—を結ぶ」「—を緩める」

岩田帯また、それを巻くこと。

1似た形のもの。帯紙の類。

帯番組」の略。

太刀

二つなき宝にめで給ふ—あり」〈読・雨月蛇性の婬

帯の画像

たい【帯〔帶〕】

読み方:たい

[音]タイ(呉)(漢) [訓]おびる おび

学習漢字4年

[一]タイ

おび。おび状のもの。「衣帯眼帯靭帯(じんたい)・声帯束帯着帯紐帯(ちゅうたいじゅうたい)・包帯

身につける。おびる。「帯出帯電帯刀帯黒色拐帯携帯

そばに伴う。「帯同妻帯所帯付帯連帯

ある範囲地域。おび状の範囲。「一帯温帯寒帯地帯時間帯植物帯

[二]〈おび〉「帯革角帯腰帯腹帯兵児帯(へこおび)」

名のり]たらし・よ

難読帯刀(たちはきたてわき)


帯(おび)

書籍表紙外箱に帯のように巻いた紙。体裁の上から俗に腰帯)とか(腰巻)などと呼ぶ。その用途主として広告宣伝のためであって多くは目立つように色紙用い内容紹介著名人による推薦のことばといったものを記載する本によっては、この帯紙のあるなしが古書価を大きく左右することもある。


読み方:オビobi

布や革を用いて衣服整えるもの。


おび 【帯】

日本で、帯は通過儀礼祭礼関係する妊娠カ月目の帯祝小児帯解七五三帯結び成年式下帯祝などのほか、魂を結ぶものとして婚約贈りあう地方もある(結納金を帯料という)。葬送入れたり、喪主の妻は帯を前に結んだりもした(遊女に、この風が残った)。静岡県島田市大井神社祭礼には奴が帯を太刀にかけて練り歩き帯祭といい、他にも帯を手にかけて参拝するところがある。帯で人をたたくとになるとか、帯で作った着物を着る短命になるとの俗信もあり、夜に帯を贈るのは嫌われる。→ 通過儀礼 帯解 七五三

帯〈蜀江錦/〉


帯〈(三沢初子所用)/〉

主名称: 帯〈(三沢初子所用)/〉
指定番号 2538
枝番 00
指定年月日 1991.06.21(平成3.06.21)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 工芸品
ト書
員数 12
時代区分 江戸
年代
検索年代
解説文: 仙台伊達家三代藩主綱宗(一六四〇一七一一)の側室で、四代生母であった三沢初子一六四〇一六八六)が所用した帯である。三沢初子伊達騒動本にしたとされる歌舞伎の「伽羅先代萩めいぼくせんだいはぎ】」の政岡のモデルになった女性で、綱宗が二十一歳で隠居させられたため正室迎えておらず、実質的に初子正夫人として伊達家重きをなした。
 帯は十二条のうち、染に描絵一条、染に繍が一条、染のみが三条織文七条となっている。特に春草墨描きした雪輪文を絞り染めして音律的に構成した綸子雪輪春草文帯は、辻ヶ花風の優れた染織技法示している。
 武家における女性用の帯が、機能的あるいは装飾的に重要な存在となってくるのは、近世以前の襲【かさね】装束から、小袖中心服飾へと変化した近世初期こととされている。その初期の帯は幅が狭く江戸時代中期から次第今日のような幅広い帯へと発展している。
 その初期遺例極めて少ないなかにあって、三沢初子所用十二条の帯は、初期細帯から、幅広い帯への過渡期様相如実に示す基準的な稀有一括遺例あり、か多彩な江戸前期染織技法を示す資料としても極めて貴重である。
重要文化財のほかの用語一覧
工芸品:  巴螺鈿鞍  巴透鐔  帯  帯  幡、褥残闕  干網千鳥透鐔  張良図沈金鞍

作者樋口明雄

収載図書私の中に誰かいる!
出版社勁文社
刊行年月1997.9
シリーズ名ケイブンシャ文庫


読み方
おび

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/03 09:07 UTC 版)

帯(立て矢系の結び)

(おび、旧字体)とは、着物の上からの上に巻いて結ぶことで着物を体に固定させる幅広で紐状の装身具[1]道具を装用する機能も持つ。

衣類の帯

帯の歴史

帯の始まりはおそらく衣類自体より古く、初発的形態としては裸体に腰紐のみを巻き、そこに狩猟で用いる道具を挿していたことにはじまる。これはいわゆる未開社会で見られる。

前開きの上着に対して帯は原理的には必須ではなく、ガウンなどのように、脇の部分に結ぶための紐を備えることで、開かないようにできる。

帯は道具を装用するための機能もあり、たとえば日本刀の一種の打刀は腰の帯に差す形で携行されていたし、小物入れの機能を持った提げ物や印籠は、帯の裏に紐を通して帯の上端に留め具の根付をひっかける形で装用されていた。もとより日本語では「帯びる」というように、それは身体の最も近いところに置くことである。また漢語に於いても同様で、「携帯する」という語には既に、という字が含まれている。

服飾史においては、帯は「帯びる」「止める」よりも「飾る」機能の発揮によって様々なものが現れてきた。上半身と下半身を分かつ一本のラインとなり、トータルコーディネートの上での重要なアクセントである。ことに和服の帯のように幅広のものは、意匠を凝らす余地が存分にあることから、様々な模様が与えられ、実際的な機能を離れ鑑賞用になることもある。

帯鉤

広くは、帯は結び目を作ることで固定するが、帯鉤(たいこう)と呼ばれる金具によって固定するものも、ヨーロッパでは新石器時代の終わり頃からすでに見られる。いわゆるベルトである。これはヨーロッパ特有のものではなく、たとえば始皇帝陵兵馬俑群が、その兵士たち一人ひとりが異なる形状の帯鉤を身につけていることでも知られているように、アジアなどにも存在した。これは日本においても律令制の時代の遺物には残っている。

和装の帯

和服の帯は江戸時代初期までは幅10cm程度の細い物であり、胴に巻いて縛ることで着物の打ち合わせを固定する機能性を持っていた。

平和な時代が長期に渡り、また華美を競う風潮と相まって時代が下がるごとに女性の帯の長大化が進んだ結果、現代の着物においては、帯の目的はもっぱら装飾である。これは、現代の着付けでは、打ち合わせを固定する機能は腰紐やコーリンベルトが担っており、帯はその上から巻くものとなっているためである。

和装の帯の種類には、次のようなものがある。

女物の付属品
角帯の例

文化

呪術的な要素

身体を取り締めるものである帯は、生命にかかわる呪術的な力をも有すると考えられ、妊婦のために特別のものが用意されるなどしたほか、様々な伝承において、力帯(ちからおび)やそれに類する装身具が広く見られる。北欧神話におけるトールの神話もその一つに挙げられる。適切に巻かれた帯は身体能力を発揮する一助となり、ウェイトリフティングなどのパワー系競技において、腰椎の保護などの機能も併せ、専用のベルトを装着する選手も多い。このことは古くより体験的に知られており、神秘的な力として、その強力なものが口承の中に現れてくるのであろう。

日本では帯初めという通過儀礼もあった。これは、着物の付け紐を取り、幼児が初めて帯を結ぶ儀式である。もとは室町時代貴族の間で始まったと考えられる。地方によっては両親が執り行わず、帯親と呼ばれる人物に託す。これは名付け親などと同様の、仮親の一種と分類される。

派生・転義

帯封をされた紙幣の束
出版物とその帯(下の方に巻いてある)
帯グラフ

おび、タイ)」という日本語は、多種多様な派生語転義語を持つ。

束ねなければまとまりのつかない物を帯状に巻いて封印する「帯封(おびふう)」(■右列の画像を参照)や、外装する形でレコードCDなどに巻かれる「(おび)」(■右列の画像を参照)、特定の長さをもつ一本の帯状のグラフの上に数値データを表して割合を示す「帯グラフ(おびグラフ)」(■右列の画像を参照)、ウェブデザインにおける「見出し(みだしおび)」などは、衣服の帯の直喩である。

また、物理的形状から敷衍して、「時間帯(じかんたい)」「時刻帯(じこくたい)」「深夜(しんやたい)」、「帯域(たいいき)」、「価格(かかくたい)」など、を持った事物・概念にも転用される。テレビラジオ等の放送において安定した放送枠内で高い継続性をもつ番組を指して使われる「帯番組(おびばんぐみ)」、それがドラマであった場合の「帯ドラマ(おびドラマ)」、テレビ・ラジオ等のゴールデンタイム(プライムタイム)を帯になぞらえた「G帯(ジーたい)」などといった語も挙げることができる。

日本語の「衣帯(いたい)」は多義語であるが、中国語由来の「衣帯」は「帯」を意味し、これをと関連付けた「一衣帯水(いちいたいすい)」は「一本の帯のように幅の狭い一筋の川や海」を意味すると共に、そのように何かで分断されていながら隣り合っていて関係の深いことをも意味する四字熟語である。語構成は[〈一 - 衣帯〉- 水 ]で、「一本の帯」と「川」や「水域」を意味する「水」との合成語。出典は『南史 陳後主紀』など。

メビウスの帯

中国語以外の外国語を音写もしくは漢訳した要素のある日本語としては、「帯スペクトル(読み:たいスペクトル、別名:ベルトスペクトル)」と「電子帯スペクトル(でんしたいスペクトル)」、「吸収帯(読み:きゅうしゅうたい、別名:吸収バンド)」、メビウスの帯(読み:メビウスのおび、別名:メビウスの輪)」(■左列の画像を参照)、ビーナスの帯(読み:ビーナスのおび、別名:ビーナスベルト)」、カイパーベルト「カイパー帯(読み:カイパーたい、別名:カイパーベルト)」、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」などがある。

出典

関連項目


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 19:46 UTC 版)

幼なじみが絶対に負けないラブコメ」の記事における「帯」の解説

各巻の帯には、以下の内容が四弾に分かれて書かれている第一弾作品紹介1巻のみ) 第二弾:有名声優による推薦コメント1、24巻1巻佐倉綾音 2巻水瀬いのり 4巻大西沙織 佐倉瀬は書籍PV第1弾同時にコメント担当した第三弾澤村スペンサー・英々による推薦コメント3巻のみ) 『冴えない彼女の育てかた』登場するマンガ家キャラクター澤村スペンサー・英々による推薦コメント。この作品劇場版冴えない彼女の育てかた Fine』の特典小説には、英々がおさまけの名前を出して好評価するシーンがある。 実際には、作者丸戸史明イラスト深崎暮人による推薦コメントである。 そしてアニメでの英々のCV大西沙織であり、おさまけ3巻の後に刊行され4巻では、大西本人推薦コメントが帯に書かれている第四弾アニメ化発表後):アニメ化宣伝既刊全巻

※この「帯」の解説は、「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」の解説の一部です。
「帯」を含む「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」の記事については、「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」の概要を参照ください。

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出典:『Wiktionary』 (2021/10/24 09:41 UTC 版)

発音(?)

名詞

  1. おび着物の上から腰に巻いて結ぶ細長い布。
  2. おび岩田帯
  3. おび)「帯紙」の略。
  4. おび)「帯番組」の略。

動詞

  1. タイ身に付ける。腰に付ける

活用

発音(?)

た↗いす↘る

熟語


出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 02:35 UTC 版)

発音(?)

熟語



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「帯」の例文・使い方・用例・文例

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