樋口明雄
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{{Portal 文学}} 樋口 明雄(ひぐち あきお、1960年1月30日[1] - )は、日本の小説家。『頭弾』、『狼叫』(講談社)、『狼は瞑らない』『光の山脈』(角川春樹事務所)、『約束の地』、『ドッグテールズ』(光文社)、『天空の犬』(徳間書店)など、作品は冒険小説、山岳小説、SFからライトノベル、ゲームブックまで多岐にわたる。また実話怪談ブームの先駆けとなった『「超」怖い話』シリーズの2代目編著者を務めた。
略歴
山口県岩国市生まれ。岩国市立岩国中学校、広島工業大学附属広島高等学校、明治学院大学法学部法律学科卒業。雑誌記者、フリーライターなどを経て作家に。山梨県自然監視員。山梨県北杜市在住。
受賞歴
2008年、『約束の地』(光文社)で第27回日本冒険小説協会大賞受賞。2010年、同作品で第12回大藪春彦賞受賞[2]。2013年『ミッドナイト・ラン!』(講談社)が、第2回エキナカ書店大賞を受賞。
作品リスト
ゲームブック
- 『ルパン三世ゲームブック 黄金のデッド・チェイス』(双葉社、双葉文庫ゲームブック) 1986年
- 『ゼルダの伝説 蜃気楼城の戦い』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1986年
- 『鉄人28号 東京原爆作戦』(竹田明との共著、スタジオ・ハード名義、光文社、光文社文庫ゲームブック) 1986年
- 『ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1987年
- 『ミシシッピー殺人事件 リバーボートの冒険』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1987年
- 『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』上・下(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1987年
- 『ヴァイケルの魔城 トツゲキ魔界探検隊』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1987年
- 『ウルティマ 魔道士ゾールの陰謀』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1987年
- 『サラマンダ ラティス救出作戦』(大出光貴との共著、ひぐち&ぴろてん名義、勁文社、アドベンチャーヒーローブックス) 1987年
- 『貝獣物語 シェルドラド伝説』(大出光貴との共著、双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1988年
- 『超時空パイレーツ おみそれ3人組の冒険』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1988年
- 『天外魔境 魔城の聖戦』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1989年
- 『ダンジョン・エクスプローラー 探せ! 破邪の宝玉』(橋爪啓との共著、双葉社、冒険ゲームブックシリーズ)1989年
- 『MOTHER (マザー) 未知からの挑戦』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1989年
- 『ルパン三世ゲームブック 黒い薔薇のノスフェラトゥ』(双葉社、双葉文庫ゲームブック) 1989年
- 『ウルティマ Vol.2 聖者への道』(双葉社、冒険ゲームブックシリーズ) 1990年
ライトノベル他
- 『ルパン三世 戦場は、フリーウェイ』(双葉社、双葉文庫アクション・ノベル・シリーズ) 1987年
- 『霧の学園』(牧村優名義 講談社、講談社X文庫) 1988年
- 『星降る街に』(牧村優名義、講談社、講談社X文庫) 1989年
- 『ルパン三世 エルドリア大脱出作戦』(双葉社、双葉文庫アクション・ノベル・シリーズ) 1989年、のちハードカバー版 1992年
- 『ハイスクール重機動作戦』(富士見書房、富士見ファンタジア文庫) 1991年
- 『ヴァンパイア特捜隊(スクワッド)』(富士見書房、富士見ファンタジア文庫) 1991年
- 『爆風カーニバル』(富士見書房、富士見ファンタジア文庫) 1991年
- 『翔べ! フライングマシーン』(白泉社) 1991年
- 『ハート・オン・ファイア』(富士見書房、富士見ファンタジア文庫) 1993年
- 『赤い夕陽の快男児 - 白狼伝』(アスペクト、ログアウト文庫) 1993年
- 『サイレント・ファイア 1 - 風よ、荒野へ』(勁文社、ケイブンシャノベルズ) 1990年
- 『サイレント・ファイア 2 - 遙かなる虚塔』(勁文社、ケイブンシャノベルズ) 1991年
- 『サイレント・ファイア 3 - 閃光の序曲』(勁文社、ケイブンシャノベルズ) 1991年
- 『サイレント・ファイア 4 - 堕ちる巨星』(勁文社、ケイブンシャノベルズ) 1991年
- 『小説 ゼルダの伝説 黒き影の伯爵』(双葉社) 1992年
- 『幽霊屋敷の魔火 - ナイト・ボーイズ』(朝日ソノラマ、ソノラマ文庫) 1997年
- 『爆風警察』(朝日ソノラマ、ソノラマ文庫NEXT) 1999年、のち朝日文庫 2010年
- 『爆風警察〈2〉バトル・インフェルノ』(朝日ソノラマ、ソノラマ文庫NEXT) 1999年
- 『ZONE(ゾーン)』(樋口明雄原作、細馬信一作画、エニックス) 1996年
- 『天使が堕ちた街』(ソフトバンククリエイティブ、GA文庫) 2007年
長編小説
- 『電影馬賊団(バンディッツ)』(徳間書店、徳間ノベルズ) 1995年
- 『明日なき山河』(KKベストセラーズ、ワニノベルズ) 1996年
- 『魔名子 - MANAKO』(徳間書店、徳間ノベルズ) 1996年、のち学研M文庫 2002年
- 『酔いどれ犬』(角川書店) 1999年、のち徳間文庫 2010年
- 『狼は瞑らない』(角川春樹事務所) 2000年、のちハルキ文庫 2003年
- 『墓標の森』(双葉社) 2001年
- 『俺たちの疾走』(朝日ソノラマ) 2002年、のち改題『WAT16』(ビズ・アップロード) 2010年
- 『武装酒場』(角川春樹事務所、ハルキノベルズ) 2002年、のちハルキ文庫 2009年
- 『光の山脈』(角川春樹事務所) 2003年、のちハルキ文庫 2006年
- 『クライム』(角川春樹事務所) 2006年、のち改題『男たちの十字架』(ハルキ文庫) 2008年
- 『武装酒場の逆襲』(角川春樹事務所、ハルキ文庫) 2009年
- 『約束の地』(光文社) 2008年、のち上下巻で光文社文庫 2010年
- 『ミッドナイト・ラン!』(講談社) 2010年、のち講談社文庫 2012年
- 『鬼火』(竹書房) 2010年、のち改題『逢魔ヶ刻』(ハルキ文庫) 2013年
- 『許されざるもの』(光文社) 2014年、のち光文社文庫 2016年
- 『ドッグ・ラン!』(講談社、講談社文庫) 2014年
- 『オン・ザ・ロード』(中央公論新社、中公文庫) 2015年
- 『邪神狩り』(創土社) 2017年
- 『レスキュードッグ・ストーリーズ』(山と溪谷社) 2018年、のちヤマケイ文庫 2018年
- 『風に吹かれて』(角川春樹事務所、ハルキ文庫) 2018年
- 『ダークリバー』(祥伝社、祥伝社文庫) 2018年
- 『サイレント・ブルー』(光文社) 2019年11月
- 『還らざる聖域』(角川春樹事務所) 2021年6月
- 『ストレイドッグス As Time Goes By』(祥伝社、祥伝社文庫)2021年8月
「スケアクロウ・コマンド」シリーズ
- 『灼撃の山塊 - スケアクロウ・コマンド 1』(中央公論社、C-ノベルズ) 1995年
- 『高層の侵撃 - スケアクロウ・コマンド 2』(中央公論社、C-ノベルズ) 1995年
- 『叛撃の孤島 - スケアクロウ・コマンド 3』(中央公論社、C-ノベルズ) 1995年
「紅の匣子槍」シリーズ
- 『頭弾』(講談社) 1997年、のち改題『紅の匣子槍 頭弾』(双葉社、双葉文庫) 2010年
- 『狼叫』(講談社) 1998年、のち改題『紅の匣子槍 狼叫』(双葉社、双葉文庫) 2011年
- 『竜虎(ロンフー)』(双葉社) 2012年、のち改題『紅の匣子槍 竜虎』(双葉文庫) 2015年
「ロスト・ゾーン」シリーズ
- 『闇の守護者 ロスト・ゾーン』(角川書店、角川ホラー文庫) 2008年
- 『魔の聖職者 ロスト・ゾーン』(角川書店、角川ホラー文庫) 2008年
- 『光の発現者 ロスト・ゾーン』(角川書店、角川ホラー文庫) 2009年
- 『邪神街』上・下(創土社) 2016年 - 上掲「ロスト・ゾーン」シリーズを改稿、再編集
「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズ
- 『天空の犬』(徳間書店) 2012年、のち改題『天空の犬 南アルプス山岳救助隊K-9』(徳間文庫) 2013年
- 『ハルカの空 南アルプス山岳救助隊K-9』(徳間書店) 2014年、のち徳間文庫 2015年
- 『ブロッケンの悪魔 南アルプス山岳救助隊K-9』(角川春樹事務所) 2016年、のちハルキ文庫 2017年
- 『火竜の山 南アルプス山岳救助隊K-9』(新潮社) 2017年、のち改題『炎の岳』(新潮文庫) 2018年
- 『白い標的 南アルプス山岳救助隊K-9』(角川春樹事務所) 2017年、のちハルキ文庫 2018年
- 『クリムゾンの疾走 南アルプス山岳救助隊K-9』(徳間書店、徳間文庫) 2018年
- 『逃亡山脈 南アルプス山岳救助隊K-9』(徳間書店、徳間文庫) 2019年5月
- 『風の渓 南アルプス山岳救助隊K-9』(徳間書店、徳間文庫) 2020年11月
- 『異形の山 南アルプス山岳救助隊K-9』(徳間書店、徳間文庫) 2021年9月
中短編小説
- 「打鹿目(タールームウ)」(徳間書店、『龍虎酔夢 チャイナ・ファンタジア』掲載) 1995年
- 『私の中に誰かいる!』(平山夢明, 神代創, 妹尾美音子と共著、勁文社、勁文社文庫) 1997年
- 「蛍こい - まぼろしの渓奇譚」(PHP研究所、PHP文庫、『妖かしの宴』掲載) 1999年
- 「深き森は死の香り」(双葉社、『小説ルパン三世』掲載) 2005年、のち双葉文庫 2011年
- 「マヨヒガ」(光文社、光文社文庫、『異形コレクション オバケヤシキ』掲載) 2005年
- 『「超」 怖い物語 - 壱 - 屍村』(竹書房、竹書房文庫) 2006年
- 「天国への扉」(地球丸、『渓流賛歌』に掲載) 2009年
- 『メモリーズ』(光文社、光文社文庫) 2010年
- 「格安中古物件につき」(メディアファクトリー、MF文庫、『怪談実話系 書き下ろし怪談文芸競作集』) 2011年
- 『ドッグテールズ』(光文社) 2011年、のち光文社文庫 2013年
- 『標高二八〇〇米』(徳間書店) 2011年、のち徳間文庫 2013年
- 「遺され島」(光文社、『SF宝石』掲載) 2013年
- 「海からの視線」(夢枕獏, 寺田克也, 黒史郎と共著、創土社、『インスマスの血脈 - クトゥルー・ミュトス・ファイルズ』掲載) 2013年
- 「地底超特急、北へ」(光文社、『SF宝石』掲載) 2014年
- 「モーレン小屋」(光文社、光文社文庫、『山岳迷宮(ラビリンス) : 山のミステリー傑作選』掲載) 2016年
-
- 前掲の『標高二○○八米』より収録
エッセイ
- 「スナフキンになりたい」(山と渓谷社、『山がくれた百のよろこび』掲載) 2004年
- 「里守り犬」(山と渓谷社、『言葉ふる森』掲載) 2010年
- 『目の前にシカの鼻息〈アウトドアエッセイ〉』(フライの雑誌社) 2011年
- 『北岳山小屋物語』(山と溪谷社) 2020年1月、のち改訂版(ヤマケイ文庫) 2023年8月
- 『田舎暮らし毒本』(光文社、光文社新書) 2021年9月
「超」怖い話
- 『「超」怖い話』(安藤薫平, 加藤一と共著、勁文社、ケイブンシャブックス) 1991年、のち勁文社文庫 1993年
- 『「超」怖い話 2』(加藤一, 添田寛明と共著、勁文社、ケイブンシャブックス) 1992年、のち改題『続「超」怖い話』(勁文社文庫) 1993年
- 『新「超」怖い話』(デルモンテ平山, 加藤一, 氷原公魚と共著、勁文社、勁文社文庫21) 1993年
- 『新「超」怖い話 2』(デルモンテ平山, 加藤一と共著、勁文社、勁文社文庫21) 1994年
- 『新「超」怖い話 3』(デルモンテ平山, 加藤一と共著、勁文社、勁文社文庫21) 1994年
- 『新「超」怖い話 5』(デルモンテ平山, 加藤一と共著、勁文社、勁文社文庫21) 1995年
- 『新「超」怖い話 6』(デルモンテ平山, 加藤一と共著、勁文社、勁文社文庫21) 1995年
- 『新「超」怖い話 7』(デルモンテ平山, 加藤一と共著、勁文社、勁文社文庫21) 1996年
- 『怖いはなし』1 - 3 (あかつきBP株式会社) 年代不詳 - 「超」怖い話シリーズから担当作品を文庫化
- 『「超」怖い話0(ゼロ)』(竹書房、竹書房文庫) 2004年 - 同上
- 『「超」怖い話∞(エンドレス)』(竹書房、竹書房文庫) 2004年
脚本
- ルパン三世 PART6(2021年、第8話)[3]
映像化作品
- 「カウントダウン」(世にも奇妙な物語 秋の特別編 (2007年))
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- 早川書房ミステリマガジン 2005年8月号「カウントダウン」より
脚注
- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.462
- ^ “大藪春彦賞”. 徳間書店. 2025年9月11日閲覧。
- ^ “『ルパン三世 PART6』第8話 小説家・樋口明雄によるオムニバス回!”. アニメージュ (2021年11月30日). 2021年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月5日閲覧。
関連項目
外部リンク
固有名詞の分類
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