初代UVF4#型とは? わかりやすく解説

初代(LS全体としては4代目)UVF4#型(2007年 - 2017年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 17:11 UTC 版)

レクサス・LSハイブリッド」の記事における「初代LS全体として4代目)UVF4#型(2007年 - 2017年)」の解説

LSハイブリッドUVF4#型LS 600h F SPORT後期型2012年10月 - 2017年10月 フロント リア 内装日本仕様概要製造日本 販売期間2007年5月 - 2017年10月 設計統括定方理 ボディ乗車定員5 / 4名 ボディタイプ4ドアセダン 駆動方式AWD プラットフォームNプラットフォーム パワートレインエンジン2UR-FSE型 4.968 L V8 DOHC モーター1KM最高出力2UR-FSE: 290 kW (394 PS) / 6,400 rpm1KM: 165 kW (224 PS) 最大トルク2UR-FSE: 520 N·m(53.0 kgf·m)/ 4,000 rpm1KM: 300 N·m (30.6 kgf·m) 変速機電気式無段変速機 サスペンション前・後:マルチリンクスタビライザー付) 車両寸法ホイールベース2,970 mm標準車)3,090 mm(ロングボディ車) 全長5,060 mm標準車)5,180 mm(ロングボディ車) 全幅1,875 mm 全高1,475 mm 車両重量2,230 kg標準車)2,340 kg(ロングボディ車) テンプレート表示 LS600h(UVF45) / LS600hL(UVF46) 2007年平成19年5月17日LSハイブリッド仕様の「LS600h」と同ロングホイールベース車の「LS600hL」を追加。「LS600hL」の本体価格(税込)は1,330万円と1,510万円(リヤセパレートシート仕様)の2タイプで、発表当時日本車の最高価格車であった(量産仕様日本車としての最高額は、その後発売の「LFA」の3,750万円である)。また、LS600h標準グレード本体価格ガソリンエンジン車の「LS460」と比べてみると、AWD機構や、世界初採用発売当初高額であったLEDヘッドランプ搭載考慮すると、ハイブリッド化に伴う純増分は100万円強となる。 グレード体系は、標準仕様・「version-S」・「version-U」があり、それぞれに「I-package」の設定がある(LS600hLには設定なし)。 パワートレーン エンジンLS4604.6 L(1UR-FSE)からストロークアップした5.0 L V8気筒DOHC(2UR-FSE)に換装されており、最高出力290 kW(394 PS)/6400 rpm最大トルク520 N·m (53 kgf·m) / 4000 rpm発揮するハイブリッドシステム使用されている同期電動機1KMモーターは、同じくハイブリッド仕様の「GS450h」が最高出力147 kW (200 PS)、最大トルク275 N·m (28 kgf·m)なのに対しLS600hでは最高出力165 kW (224 PS)、最大トルク300 N·m (30.6 kgf·m)に強化されている。モーター基本構造変えずモーター電流値GS450hでは最大200 A程度であったものを、LS600hでは300 A程度まで高め、高トルク高出力化を実現している。この際モーター電流値増加対応するため、パワーコントロールユニットのパワー素子冷却方法改良されている。GS450h金属板にパワー素子貼り付けて下側から水冷していたが、LS600hではパワー素子アルミニウム合金製の水冷通路サンドイッチして素子両側水冷する構造とした。 この高出力モーターと、5.0 LのV8エンジンとの組み合わせにより、システム出力エンジンモーターにより、システム全体として発揮できる出力)は実に327 kW (445 PS)にも上り、2.4 t以上の重量級車体にもかかわらず追越し加速4070 km/h):2.5発進加速(0 → 100 km/h):5.5秒(いずれもトヨタ社内測定値)のパフォーマンスを示す。 ハイブリッドメカニズムトヨタプリウス」などと基本的には同じものであり、動力分割機構・モーター・ジェネレーター(発電機)で構成されトランスミッションに、2段変速リダクション機構副変速機)を有している。この動力分割機構をによってジェネレーター回転自在に変化させ、ギヤ比を無段階コントロールし滑らかな走り実現する電気式の「無段変速機CVT)」として機能させているのが特徴である。また、トランスミッション組み込まれ2段変速リダクション機構GS450hと同様、低速域から高速域までの幅広い速度域で、モーター効率良い領域使用できる発進時低速域での加速時は、2段変速式のローギヤ使用することで、力強い加速性能実現するとともに中・高速域では、2段変速式のハイギヤを使用し高速クルージング対応するとともに効率のよいエネルギー回生可能になった。AWDLS600hでは、FRGS450hFFプリウスに対して4輪全て回生を行うため高効率安定した制動性能実現することが可能となったGS450hでは採用されなかったEVモード採用されフル充電状態では約1 km程度(約40 km/h以下)でモーターのみでの走行が可能となり、早朝深夜住宅街などでさらに静かに走ることができる。 ハイブリッドバッテリーは、車室空気とリヤクーラーの冷気活用した冷却制御により、冷却性能高めとともに小型高密度化してリヤシート後方荷室スペース配置されている。 足回り この圧倒的なパワー路面あますことなく伝えると同時にあらゆる路面状況安定した走行実現するために、駆動方式GS450hFRとは異なりセンターデフトランスファー介したトルクスプリット型LSD(新開発の超小型トルセンLSD方式AWDとなる。このAWD駆動配分方式ハイテク満載LSとしては意外な感もあるが、電子制御一切介さない完全メカニカル方式である(ただし、車両統合制御システムVDIMとの組み合わせにより4輪独立電子制御が常に行われており、運動性能予防安全性を両立させている)。 このAWDは、3種類の前後トルク配分状況に応じて切り替えることにより成立させている。通常走行前後トルク配分4060として、FR同等上の加速感実現しており、コーナリング時加速時には、さらに後輪寄り30:70トルク配分として、ダイナミックな操縦性実現している。また、道や雪道などで、前後輪でトルク差が発生した際にはトルク配分5050として、スタビリティ最大限発揮させつつ、AWDとは思えないような自然なハンドリング実現している(後に、同方式AWDモデルがLS460/LS460Lにも追加されている)。 LS460/LS460Lに比べ大幅に重量増加するため、全車にはLS460Version-S」が採用する大径4ポットアルミモノブロックブレーキキャリパーと大径ディスクローター(前⌀357、後⌀335)が流用され、ブレーキ性能の向上が図られている。加えて、「version-S」には19インチアルミホイール&タイヤと、トヨタ自動車としてはGS450hで初採用され電動アクティブスタビライザー搭載ちなみにLS460の同バージョンには非搭載となるのが460と600hの唯一の違いである)されて走行性能を向上させている。 インテリア インテリア基本的にはLS460/LS460Lとほぼ同一である。大型2連式メーターには、本来、ハイブリッド車には必要ないとされるタコメーター装備されており、アイドリングストップ時のみならず、モーターのみの走行時にタコメーターが0 rpmを示すことがあり、ハイブリッドシステムインジケーター以上にドライバーハイブリッド車であることを意識させる計器となっている。 エクステリア 2007年平成19年当時市販車としては世界初採用となるLEDヘッドランプロービーム搭載している。構造としては、3眼一体型のプロジェクターランプと小型反射鏡(パラボラリフレクター)の4ユニット構成されている。 これは、小糸製作所開発・製造したものであり、後に、プロジェクターランプ部分流用した思われる後付LED式フォグランプ小糸製作所自社ブランド品として発売されている。後にこのLEDヘッドランプコストダウン進み2009年平成21年以降には「RX450h」、「HS250h」、トヨタSAI」、「プリウス」(3代目)などにも採用された。ただ、LS600hランプよりユニット数を減らしたり、左右LED色温度ばらつきなどを管理していないなど、コストダウン図られ仕様となっている。 小改良2008年4月、より実際走行条件に近い新し燃費試験方法となる「JC08モード」で11.0 km/L10・15モードで12.2 km/L)を達成し、また同時に2015年度燃費基準」をクリアした。 年次改良2008年8月、初の年次改良実施2009年モデルへ)。内装色にLS600hシリーズ専用となる「ブラック&ライトグレー」が追加設定された。その他の改良内容についてはLS460/LS460Lに準ずるので、そちらの項目を参照されたい。 マイナーチェンジ2009年10月マイナーチェンジ実施エクステリアは、レクサス初のハイブリッド専用車であるHS250に始まり同年一部改良されGS450hにも盛り込まれた「レクサス・ハイブリッド」共通のテイスト盛り込み、LS460/LS460Lとの差別化図った。LS460/LS460Lとの外観上の差異は、LED式フロントヘッドライト(LED式スモールライト意匠変更と、ヘッドランプウォッシャーをバンパー移設など)、前後エンブレムもとよりフロントグリルフロント一体バンパーフォグランプ専用形状)、リア一体パンパー、リアディフューザーなどである。したがって前期型違って社外エアロパーツなどは、フロントリアに関してLS460共有化することはできなくなってしまったが、2010年になってBRANEW、WALDSKIPPER、H-STYLE、LX modeTOM'Sなどから、LS600h後期型専用エアロパーツ発売されている。また、LS460/LS460L同様、全色に擦り傷に強い「セルフリストアリングコート」をトヨタ・レクサス通じて採用された。 インテリアでは、LS460/LS460Lと共通の意匠変更素材変更加えて、LS460/LS460Lではオプション扱いとなる全面カラーTFT液晶使った「ファイングラフィックメーター」を標準搭載とし、インテリアのカスタマイズプログラム「L-Select」もLS460/LS460Lと同様に設定された。また、前期型ではゴルフバッグ4つ搭載できないことネックだったトランク容量に関して改善図られハイブリッドシステムバッテリー小型化2段積みにして奥行き確保し、さらにスペアタイヤ廃止代替としてパンク修理キット搭載)により、搭載容量420リットルVDA方式確保して、9.5インチゴルフバッグ4つ搭載が可能となったメカニズムに関する変更は、高速走行時安定性改善すべく、ダンパーエアサス制御方法などを含めたサスペンションセッティングの見直しが行われたのに加えてアイドリングストップ制御などハイブリッドシステム洗練アップが行われた。社外品であるデータシステムのエアサスコントローラーも、前期型後期型では互換性なくなり車高調整範囲変更されていることからも、エアサス制御方法前期から見直されたことがわかる。 加えて2007年平成19年発売当初LEDヘッドライトとの相性問題により採用見送られレーンキーピングアシストLKA)がオプション選べるようになったまた、昨今環境性能意識した装備としては、後期型のLS460/LS460Lと同様、燃料消費をより抑えたECOモード」が新たに選択できるようになり、暖房時のエンジン回転数冷房時のコンプレッサー作動風量等を抑えたエアコン制御などに加えて、LS600h/LS600hLではアクセル開度によるハイブリッドシステム出力カーブ変更や、モーターのみの走行アイドリングストップをより積極的に行う制御が行われる。 また、トヨタセンチュリー同様のショーファードリブンリムジン用途見据えて、より後席の乗り心地重視した仕様の「コンフォートライド」を新たにLS600hL全車メーカーオプションとして用意した。これは、後席重視専用サスペンション専用タイヤ備えている。LS600hLには新グレードとなる「version UZ」を設定。このモデルは、LS460の「version UZ」と特に変わりはない(ハイブリッドとしての装備を除く)。 LS600h5.0 L V8気筒DOHCエンジン 2UR-FSE(394 PS / 53.0 kgf·m)、電気式無段変速機駆動方式AWDLS600hLLS600h全長ホイールベース120 mm長くしたモデルマイナーチェンジ2012年2012年平成24年7月サンフランシスコ2013年度モデル発表同年10月11日より日本での発売開始スピンドルグリル採用や、内装刷新などフルモデルチェンジに近いビッグマイナーチェンジとなり、グレード体系集約とF SPORTグレード新設等を行っている。詳しくレクサス・LS参照。 小改良2013年2013年平成25年9月に、LSガソリン車同様にLEDクリアランスランプデイライト機能追加シャークフィンアンテナ新デザイン変更ボディカラーには新色のソニックチタニウムを設定する改良が行われた。 年次改良2014年2014年平成26年10月に、LSガソリン車同様にリモートイモビライザーとリモート操作追加するG-securityの強化、セルフパワーサイレンの新設定SDナビゲーションシステム標準装備、「エージェント」と「LEXUS Appsレクサス アップス)」の追加、ドームランプ(フロント/リア)のLED化、パワートランクリッドの「F SPORT」への拡大を行うとともにハイブリッド車専用改良点としてランフラットタイヤ新設定した一部改良が行われた。 日本開業10周年記念特別仕様車発売2015年2015年平成27年1月に、レクサス日本開業10周年記念した特別仕様車LS600h"F SPORT X Line"」を発売した年次改良2015年2015年平成27年9月25日ガソリン車同様一部改良が行われた。ナビ通信モジュールLTE対応、ボディカラーにソニッククォーツの追加(F SPORT除く)と言ったガソリン車同様の改良が行われている。 LS600h フロント前期型リア前期型LS600hL フロント中期型リア中期型インテリア中期型) ファイングラフィックメーター

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