接尾詞型とは? わかりやすく解説

接尾詞型

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 17:05 UTC 版)

敬称」の記事における「接尾詞型」の解説

様(さま) 相手尊敬する意味で使用される口頭でも文書でも使われ、どの場面で用いることに違和感少な敬称である。 マスメディアでは皇族対し、(対象者年齢性別に関係なく)最高敬称として使用されることも多いが、その場合には、漢字表記の「様」ではなく平仮名の「さま」付け表記することが各社内規義務付けられている。日本共産党始め天皇制廃止論唱える個人・団体はこの敬称も“人に貴賎等級をつけるもの”として避け、『しんぶん赤旗』などの関連紙では、総理大臣同様に敬称付けず表記する。なお、天皇皇族を含む国の機関公に皇族を指すときは、皇室典範第23条)により、陛下又は殿下敬称用いる。 病院患者名札では「様」の代わりに「殿」を用いることが多い(ただし、呼ぶときは「さん」)。 書き言葉場合、「様」という漢字はいくつかの字形があり、永様えいざま)、次様つぎざま)、美様(びざま)、平様ひらざま)がある。永様は「樣」(右下が永)と書き最大敬意を表す次様は「檨」(右下が次)と書き永様俗字体とされる美様永樣に次ぐ敬意を表す平様崩され字体で、目下の者に使われた。現在は通常の「様」を誰に対して用いるのが一般的となっている。 「さま」や「サマ」などのように仮名書いた場合親密度は増すが敬意はかなり落ちるので、相手選んで用い必要があるビジネスでは目上には失礼に当たるので、漢字で書くのが無難である。[要出典] 殿(どの) 職務上の連絡公的な用件事務連絡公的文書)で使われる場合「様」を「殿」に転化することがあるもっぱら書き言葉用いられ文書の上では「殿」とついている相手に対しても、会話では「様」に戻る。 役職名続けて用いことがある(例:部長殿)。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}ただし「○○部長殿」のように「姓+役職名+殿」のように用いるのはこの場合役職名敬称である(後述)ことから二重敬称であり、誤りである。正しい使用方法は、「姓+役職名」(口頭通常の文書)か「部署名+役職名+姓名+殿」(形式張った文書)である[要検証ノート]。 古くは「地名+殿」と記すことでその土地に殿(邸宅)を構え貴人を指す敬称であり身分の高い相手に対して用いていた。現在では事務的公的な文書限られることが多く私信においては目下用いることはあるが目上用いることはほぼない。 近年では、役所等から個人送付される郵便物等の敬称が「殿」から「様」へと変えられつつある。対して市民から役所市町村長等)への文書では、今日「殿」が私信として適さないことから「公私混同厳禁公務員」という公的立場強調するためにあえて「殿」が用いられる公的な申請書届出書等の用紙には最初から「殿」が記載されていることもあるが、「○○市長+姓名」で済ませ形式もある。 どん 殿の九州地方での方言。(例、西郷どん) さん 最も一般的な敬称口頭でも文書でも使われ、どの場面で用いることに違和感少な敬称一定の距離がある相手や、初対面自分との関係が量れない相手にも付ける。 一般的な親族呼称接尾辞。「父さん」「母さん」「兄さん」「姉さん」「祖父さん」「祖母さん」「叔父さん」「叔母さん」など。 役職名職名続けて用いることも一般的。「社長さん」「店長さん」「お巡りさん」「キャディーさん」など。 店の種別につけることも一般的。「呉服屋さん」「ラーメン屋さん」「おもちゃ屋さん」など。ビジネス現場では、「○○商事さん」など相手団体名に付けることも多い。 生き物種別につけることもある。「さん」「象さん」など。 ちゃん 話者より歳下の子供や女性あるいはペット愛情込めて用いることが多いが、同輩年長者用いられることもある一般的な敬称女児用いられる場合が多いが、幼い男児用いられる事もよくある大人子供関係なく親し友人同士が使う事もあり、「さん」よりも距離が近いので、親しくなりたい相手に対して使うこともある。 一般的な親族呼称接尾辞。「父ちゃん」「母ちゃん」「兄ちゃん」「姉ちゃん」「祖父ちゃん」「祖母ちゃん」「叔父ちゃん」「叔母ちゃん」など。 芸能界芸能人ではなく制作関係者いわゆるギョーカイ)でも姓にも付けて用いられる年齢立場による使い分けを省くため。 っち ちゃんの短縮系と考えられる。 氏(し) 肩書き別にして紹介する時に使用し一般的に話し言葉ではあまり使われず、書き言葉または報告報道といった改まった場面で用いる。主として男性多用されたが現在では女性に対して用いることも多い。また、古風には「うじ」とも読むが(用法は同じ)、通常ではほぼ使われない女史(じょし) 社会的な地位が高い女性に対して用い女性用敬称だったが、現在では死語となっており、場合によって揶揄的にのみ用いられる。しかし、稀に書籍(特に和訳されたもの)において本来の意味用いられる場合がある。 この事は「共同通信社出版1997年版『記者ハンドブック』から「差別語、不快用語の項目の5」にて「性別理由にした社会的制度的な差別つながらないよう注意する」と差別用語追加されている「性差別語」に含まれており、マスメディアにおける表記ガイドラインにおいて、「女史」は使用せずに「氏」「さん」を用いるようにと示されている。 刀自(とうじ) 年配の女性敬意込めて用いる。「刀自単独でも名前に付けて用いられる。 君(くん) 名前の後ろに付けるのは、「さん」や「ちゃん」と同様である。 同輩目下に対して用いる事が多いが、仲の良い先輩に対して使われることもある。男性に対して使われることが多いが、上司部下を呼ぶ場合など、女性に対して使われるまた、親しみのある者に対して用いる事もある。 元々は吉田松陰松下村塾身分の差なく対等な立場議論ができるように統一した敬称として使い始めたのが始まり参議院では参議院先例録により「議員は、議場または委員会議室においては互いに敬称として『君』を用いる」となっている。また、衆議院でも衆議院要覧には「議員は、互いに敬称用いなければならない」とだけあるが、参議院倣って「君」付けをしている。 慶應義塾では「先生」創立者福澤諭吉ただ一人である、という考え方に基づき慶應義塾文書掲示などで、教職員を「〇〇君」と表記するジャニーズ事務所ではタレントのことを“クン”を付けて呼ぶという慣習がある。 嬢(じょう) 未婚女性に対して用いる。君を男子だけに用い場合女子には嬢が用いられることがある稀に既婚女性に対して使う事もある。 たん、タン 萌え対象とする人物(主に少女)に使う事が多い。インターネット以外で使われる事は少ない。 「ちゃん」の幼児語。この場合インターネット以外でもよく使われる。 やん 関西地方での男女用いる。(例、おちょやんパーやん(藤子不二雄マンガキャラ「パーマン」の仲間)。 きゅん、キュン 「くん」と同じであるが、「たん」と同じく萌え対象とする人物(主に少年)にしばしば用いられるインターネット以外で使われる事は稀である。 卿(きょう) 日本では平安時代以降江戸時代までの公卿対す敬称岩倉卿など)。また、華族制度があった時代における華族への敬称。現在では外国爵位などを有するに対してとりわけイギリスにおけるLord訳語として使われることが多い。Lord Lyttonリットン卿公爵以外の貴族爵位名にLordが付く) Lord William Bentinckウィリアム・ベンティンク卿(公爵侯爵長男以外の男子姓名または名にLordが付く) 公(こう) 貴族や(古代の)大臣対し使う。近世以降では、「忠犬ハチ公のような愛称的な用例もある。近衛文麿西園寺公望を「近衛公」「西園寺公」と呼ぶのは公爵の略で、侯爵に対して「某侯」、伯爵には「某伯」、子爵には「某子」、男爵には「某男」と、爵位対応して同様の言い方があった。 夫人(ふじん) 既婚女性に対して用いる。夫の社会的地位が高い場合用いられることが多い。 御中おんちゅう文書宛先などで、相手企業官公庁学校などの団体など場合用いる。「中」(ちゅう)は人間集団氏子中島津家中など。 尊(そん) 仏教信仰対象に対して用いられる。特にブッダ指示するものとしては「世尊」があり、例え教団創始者であるゴータマ・シッダールタは「シャカ釈迦)族の聖者たる仏」を意味する釈迦牟尼世尊」をさらに縮めて釈尊呼ばれる。「尊」は阿弥陀三尊不動尊地蔵尊などと釈尊以外の仏菩薩にも用いられ修行者の上首・高僧尊者と呼ぶこともある。これら「尊」の字は、経典漢訳する際に中国の道教における神々位格一つ「尊」に擬したのである日本では古代から神や貴人尊称である「ミコト」には古くから「命」文字当てていたが、奈良時代以降ミコト」の中でも特上のものには「尊」の字をあててそれ以外「命」区別するようになった。しかし『古事記』は古い用法採用してわざわざ「命」の字に統一していたことが江戸国学指摘され以降ミコトを「尊」の字で表わすことを疎んで『古事記』用法に従う事例増えてくると、尊と命の区別曖昧となって現在に至っている。この「ミコト」に「尊」の字を当てることも道教の用語からの流用である。 その他 ボードゲームであって段級位制存在するものにあっては、そのボードゲームプレーヤー氏名に、段数付けて呼ぶことがある。(ウィキペ四段など)また、そのゲームにおいて称号タイトルまたはそれに準ずるものがある場合同様に氏名前後にその称号をつけて呼ぶことがある。(ウィキペ竜王 ウィキペ永世七冠など)

※この「接尾詞型」の解説は、「敬称」の解説の一部です。
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