房総地区
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1968年7月に千葉駅 - 木更津駅間が電化された房総西線(後の内房線)は、翌1969年7月に千倉駅まで電化が延伸され、普通列車に113系1000番台が投入された。配置は津田沼電車区であった。その後も外房線・総武本線・成田線・東金線・鹿島線の電化により113系の運用範囲は拡大された。 113系は1969年 - 1971年の夏季輸送で臨時急行列車「うち房」にも使用され、いわゆる遜色急行となっていた。 1972年7月の総武快速線の開通と同時に、房総東線(後の外房線)が電化された。これに備えて1000'番台が登場し、同年に新設の幕張電車区に配置された。夏季の房総半島の海水浴客輸送の臨時列車として、快速「白い砂」「青い海」が113系により運転された。 1974年には首都圏に0'番台と1000'番台が投入され、捻出車は房総地区と山陽地区に転用された。房総地区への転用は総武本線の佐倉駅 - 銚子駅間と成田線・鹿島線の電化に伴うもので、同年10月より普通列車の電車運転が開始された。 房総地区に残っていた72系などの旧性能車は、東海道線東京口への113系0'番台の投入で捻出された0番台により置き換えられ、1977年9月に房総地区の新性能化が完了した。 1986年3月には、房総地区の113系の配置区所が幕張電車区に集約されている。 1986年11月の国鉄最後のダイヤ改正では、短編成化と列車増発により静岡運転所、網干電車区、日根野電車区からもクハ111形が転入した。横須賀色へ塗装変更されるまでの一時期は、湘南色や阪和線快速色との混色編成も見られた。 末期まで113系が使われていたのは全て千葉支社管轄の千葉県内の総武本線(千葉以東)・成田線(成田 - 我孫子間を除く)・内房線・外房線であった。成田線成田 - 我孫子間の運用は103系への置き換えが進められ、113系の運用は1998年3月14日の改正で消滅している。 総武快速線の両国 - 千葉間では、内房・外房線方面へ向けて新聞の夕刊を輸送する新聞電車(2331M)として走行していた。新聞電車は1996年12月に従来のクモユニ143形から113系での運用に変更され、夕刊発行日の平日・土曜日に定期列車として両国 - 千葉間で運転されていた。総武快速線と東海道線の113系運用終了後は東京都内へ乗り入れる唯一の113系運用となっていたが、2010年3月のダイヤ改正で廃止された。 新聞電車は千葉駅到着後、外房線方面14時11分発安房鴨川行き、内房線方面14時28分発安房鴨川行き(いずれも4両×2の8両編成)に分割されていた。なお、夕刊の発行されない日曜日・祝日・年末年始は運休し、このような場合は幕張車両センター - 千葉間の回送列車(列車番号:回8269M)として運転され分割されていた。なお、いずれにしても千葉駅は外房線ホームに到着し、内房線用車両は切り離された後すぐに回送列車となり、一度稲毛駅付近の黒砂信号場に回送後、改めて内房線ホームに入線していた。 2005年以降に東海道本線から撤退した車両、2006年秋以降に東北本線(宇都宮線)・高崎線から211系への置換えがそれぞれ行われた。初期車に関しては、国府津車両センターからの車歴の若い車両によって置き換えられた他、E231系の増備で捻出された211系3000番台が高崎車両センターから転入し、2006年10月21日から運用を開始した。その後、京浜東北線から転用された209系2000番台・2100番台により、211系よりも先に置き換えられ、営業運転は2011年9月1日に終了した。 同月23日と24日にマリ116編成とマリ217編成を用いたさよなら運転が行われ、10月15日には同車の長野総合車両センターへの廃車回送を兼ねた団体臨時列車「さらばスカ色113系 房総から長野への旅」が、JR東日本で最後まで残ったマリ116編成を用いて運転された。マリ116編成は運転翌日の10月16日付けで廃車となり、JR東日本から113系が消滅した。 2011年に廃車となった湘南色S62編成のクハ111-249は、前頭部のカットモデルが長野総合車両センター内にある長野スキルアップセンターの訓練用教材として設置された。外観は長野地区の115系を模したものとなり、外部塗装は長野色に変更され、タイフォンが115系仕様のシャッター式に改造されている。
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房総地区
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「あやめ (列車)#成田線・鹿島線優等列車沿革」、「さざなみ (列車)#内房線優等列車沿革」、「しおさい (列車)#総武本線優等列車沿革」、および「わかしお (列車)#外房線優等列車沿革」も参照 1969年7月11日の房総西線(現・内房線)木更津 - 千倉電化に伴い新宿・両国 - 館山・千倉間気動車急行「うち房」定期9往復・季節2往復を電車化。このためは津田沼電車区(→習志野電車区→現・習志野運輸区)に165系新製冷房車44両を配置。グリーン車組込基本7両+付属3両の10両編成x4本と予備車がクモハ165形+モハ164形+クハ165形3両編成x1本+サロ165形1両とされた。 モハ164形が800番台とされたほか、車両番号は#新製冷房車を参照のこと。 房総地区は季節による乗客数が大きく異なり閑散期は基本編成7両のみで運転となる一方で、海水浴シーズンは夏ダイヤを設定するほど利用が顕著となることから、管轄する千葉鉄道管理局では気動車時代から同期間中のみ他区所から車両の借受や貸出的転出入が行われることが多く、一部列車へ津田沼所属113系のほか他車両基地から113系・115系の借入による充当が実施されたほか、本系列でも1970年7月1日 - 9月2日に下関運転所からクモハ165-139+モハ164-862+サハ165-11+クハ165-204を転入させ充当した実績がある。 また1970年7月1日に発生した脱線転覆事故でクハ165-202が同年8月13日付で廃車となったことから、補填として1971年5月9日付で宮原電車区からクハ165-162が転入した。 津田沼電車区新製配置時の編成(1969年) ← 新宿・両国 館山・千倉・安房鴨川 → クハ165 サロ165 モハ164 クモハ165 クハ165 モハ164 クモハ165 + クハ165 モハ164 クモハ165 基本編成 付属編成 1971年7月1日には房総西線千倉 - 安房鴨川間電化完成により夏ダイヤでは「うち房」も運転本数を定期下り5本・上り7本 季節2往復とし、従来の館山・千倉発着から一部列車が安房鴨川まで運転区間を延長した。 1972年7月15日ダイヤ改正では房総東線蘇我 - 安房鴨川間電化完成により、同日に房総東線は外房線に、房総西線は内房線に改称。総武本線は東京 - 錦糸町間地下線開業ならびに錦糸町 - 津田沼間快速線新設による複々線化が完成し、183系電車による内房線特急「さざなみ」、外房線特急「わかしお」を新設。 改正前の5月27日には房総東線大網駅のスイッチバックが解消されたほか、7月5日には新たな車両基地として幕張電車区(現・幕張車両センター)を開設し、165系44両も津田沼電車区から転入した。 房総急行は従来の「うち房」「そと房」を廃止し、新宿・両国→勝浦→館山→両国・新宿で房総半島を外回りする循環急行「みさき」、新宿・両国→館山→勝浦→両国・新宿と内周りする「なぎさ」それぞれ2本ずつ計4本が設定された。両列車は勝浦 - 館山間を普通列車区間としたほか、内房線・外房線で1周して蘇我に戻った時点で編成が逆向きになるため午前1周・午後1周で1日に房総半島を2周して元の向きに戻す運用が組まれた。 運用A【みさき1号】新宿6:50(201M)8:54勝浦(281M)館山10:18(102M)12:42新宿 【みさき3号】新宿12:52(205M)14:56勝浦(285M)館山16:08(106M)18:10両国 運用B【みさき2号】両国8:04(203M)9:59勝浦(283M)館山11:32(104M)13:34両国 【みさき4号】両国14:04(207M)15:50勝浦(287M)館山17:08(108M)19:29新宿 運用C【なぎさ1号】新宿7:00(101M)9:18館山(282M)勝浦10:53(202M)12:38両国 【なぎさ3号】両国13:30(105M)15:33館山(286M)勝浦17:00(206M)19:02新宿 運用D【なぎさ2号】両国8:30(103M)10:33館山(284M)勝浦11:58(204M)13:58新宿 【なぎさ4号】新宿14:13(107M)16:33館山(288M)勝浦18:02(208M)19:53新宿 なお、同年11月には新前橋区から車両供給調整によりサロ165-14が転入し配置車両は45両となった。 急行「外房」1978年 錦糸町 急行「水郷」1982年3月30日 成田 急行「犬吠」2002年のリバイバル運転 1974年10月26日に総武本線佐倉 - 銚子間・成田線成田 - 松岸間・鹿島線香取 - 鹿島神宮間の電化が完成し、ローカル列車のダイヤ改正が実施された。優等列車は翌1975年3月10日ダイヤ改正が実施され、特急列車は183系を増備し、特急「しおさい」「あやめ」を新設。急行列車は以下の変更を実施した。 キハ58系で運転されていた「犬吠」「水郷」を電車化した上で「水郷」鹿島神宮発着列車を「鹿島」に分離。 「犬吠」:新宿・両国 - 銚子(総武本線経由)2往復 「水郷」:両国 - 銚子駅|銚子(成田線経由)2往復 「鹿島」:両国 - 鹿島神宮(成田線・鹿島線経由)定期1往復・季節1往復 内房線・外房線の「みさき」「なぎさ」は循環運転を廃止し以下の2列車に再編。 「内房」:新宿・両国 - 館山 3往復 「外房」:新宿・両国 - 安房鴨川 3往復 運用増に対応するため以下の転入が行われた。 153系が下関運転所からMM'ユニット6組12両、大垣電車区からMM'ユニット1組2両とクハ153形6両の計8両、田町電車区からMM'ユニット4組8両とクハ153形4両の計12両総計32両 サロ165形が湘南急行運用見直しで田町電車区から9・12、山陽新幹線博多開業に伴う山陽本線急行廃止で下関運転所から55・56の計4両 クモハ165形+モハ164形+クハ165形3両編成が新前橋電車区から4本12両 これにより7両基本編成は165系5本・153系5本、3両付属編成は165系7本を組成。予備車の153系MM'ユニット1組2両を含み幕張配置車は93両となった。このうち165系付属編成2本が1978年までに転出した結果以下の編成組成となった。 幕張電車区急行充当用編成(1979年) ← 新宿・両国 館山・安房鴨川・調子・鹿島神宮 → 165系編成番号クハ165サロ165モハ164クモハ165クハ165モハ164クモハ16551 195 132 853 130 194 852 129 52 199 131 857 134 191 849 126 53 197 130 855 132 196 854 131 54 203 133 860 137 201 859 136 55 198 134 856 133 193 851 128 付属編成 200 858 135 192 850 127 162 861 138 37 41 38 42 153系編成番号クハ153サロ165モハ152モハ153モハ152モハ153クハ15371 34 55 5 4 57 72 56 12 8 14 55 73 4 56 9 6 551 74 60 9 154 122 541 75 54 14 151 141 53 予備車 7 備考 165系 付属編成は編成番号付番無 増結時に153系も含め基本編成番号を付番する 車両番号太字書体:1982年の定期運用全廃後も波動運用対応で幕張電車区に残留した車両 車両番号斜体:津田沼電車区以外からの転入車 モハ164形0番台組込付属編成は1975年に新前橋電車区から転入 クハ165-162:事故廃車クハ165-202代替で1971年に宮原電車区から転入 1975年新前橋電車区から転入→1978年までに転出編成は以下の2本 クモハ165-53+モハ164-512+クハ165-46:1978年8月21日付 松本運転所へ転出 クモハ165-54+モハ164-513+クハ165-85:1977年8月2日付 新潟運転所へ転出 153系 モハ153+152形ユニットならびにクハ153形全車は1975年に以下の車両基地から転入 車両番号太字書体:田町電車区 車両番号斜体:下関運転所 車両番号標準書体:大垣電車区 153系編成に組成されるサロ165形は以下の車両基地から転入 車両番号太字書体:1975年に田町電車区から転入 車両番号斜体:1975年に下関運転所から転入 車両番号標準書体:1972年11月に新前橋電車区から転入 1981年には185系電車に置換えとなった田町電車区から153系がモハ153・152-106・109・121・128 クハ153-531・534・536・547・550、165系が「ごてんば」充当用3両B編成x2本とサロ165-10・11・59・114が転入。引換にモハ153・152-4 - 9・14 クハ153-4・34・53・55 - 57ならびにサロ165-9・12・14・56が廃車となった。 1982年11月15日ダイヤ改正で総武・房総急行は全廃となり、同区間を運転する特急列車に格上げされた。 ただし「水郷」は「すいごう」に愛称変更しての格上げ。 急行運行末期にはヘッドマーク一部撤去や車両転配からグリーン車を除外した普通車のみ6両での運転もあり、一方で新潟運転所から早期転入した183系1000番台が「鹿島」などに充当された。 ダイヤ改正後の幕張所属車は153系が全車廃車。165系は首都圏波動運用対応3両編成x4本計12両を残し新潟・新前橋・豊橋などに転出した。
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