剛田家
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「ドラえもんの登場人物一覧」の記事における「剛田家」の解説
ジャイアンの家族など、剛田家の人物を記述する。のび太曰く「ジャイアンの一族には怖い人が多い」。 ジャイ子(ジャイこ) 声 - 太田淑子(1979.4)→青木和代(1980.1 - 2005.3)→山崎バニラ(2005.6 - 2010.12)→山田ふしぎ(2012.2 - 6)→山崎バニラ(2013.2 - ) 演 - 前田敦子(トヨタ自動車コーポレートCM) ジャイアンの妹。5月生まれ。テレビアニメ第1作では産まれておらず、未登場。 当初は粗暴な性格だったが、後に穏やかな性格に変化し、絵が上手で少女漫画家を夢見ているという設定になる。また、アニメ第2作第2期ではあるひみつ道具でドラえもんを弄りまくるジャイアンに「止めて。可哀想よ」と進言する優しさと、兄の無茶苦茶な行動に激昂して止めるほどの凄まじさを持っている。更に泣き出すとジャイアンも参るほどの大声を上げるという描写がされた。上述の性格の変化により真面目で温厚な少女となったため、ジャイアンとは違い、母ちゃんに叱られることはめったにない。 漫画を描く際のペンネームはクリスチーネ剛田。『虹のビオレッタ』、『愛フォルテシモ』などの漫画を描いたが、「プロのまね」と否定的な自己評価をしていた。最初はスネ夫に酷評されたが、次第に腕を上げたようで、雑誌の新人賞に応募した際には落選したものの編集長から直々に激励の電話を受けたり、漫画コレクターの学生からは自費出版した漫画『虹のビオレッタ』を「将来古本屋で高騰するかもしれない」と評価されたりするほどになった。 40巻「泣くなジャイ子よ」で知り合った茂手もて夫というボーイフレンドを持つ。もて夫も漫画を描くのが趣味だったことから、他の同人たちと一緒に同人雑誌を出している。 判明している漫画のタイトルは、「ジャイ子さん」、「ショコラでトレビアン」、「アンコロモチストーリーズ」、「日出処は天気」、「ペロペロキャンディキャンディ」、「愛フォルテシモ」、「虹のビオレッタ」、「お兄ちゃん」。 ドラえもんが来ない場合の未来では、のび太の妻となるはずだった。ドラえもんの介入後はのび太に対する好意は特に描写されていないが、「のび太はジャイ子が好き」という噂が広まった時は、まんざらでもない態度を見せている。しかし「タイプじゃない」という理由で断っている。初期はのび太をバカにする描写が多かったが、中期からは他のメンバー同様友人として親しくなっている。またのび太はジャイアンを除いた中でジャイ子のマンガの良き理解者としても描かれ、ギャグマンガの主人公を描く参考の為にのび太を尾行したこともある。また、テレビアニメではジャイアンとは逆に、料理が上手いという描写があるが(その時の料理はカレーで、ドラえもんやのび太曰く「おいしい」らしい。その味は専門家でさえ高く評価するほどだった)、分量などに関しては大ざっぱな模様。 将来は漫画家となり、「ウェディングメロン」というマンガを500万部突破させ、記念の出版パーティーを開くことになる。登場人物の中では「夢」を叶えた数少ない成功例となった。また、2015年2月の時点で既婚者となっている。 漫画、アニメでは、他の人物と同様にジャイアンの歌に耐えられていないが、TOYOTAの実写CM版ではジャイアンの歌に熱狂しているシーンがある。 TOYOTAのCMでは、28歳でのび太たちより2歳年下という設定。30歳の頃に免許を所得していて、車の名前を「モモタロウ」と呼んでいた。また同CMで、のび太と結婚してドライブに行きたい場所が「月かアマゾン(30秒版)」「やっぱり南極がよかった」と答えた女の子が登場した。名前について 「ジャイ子」はあだ名で、本名は不明。兄であるジャイアンを「武」と本名で呼ぶ母親からも「ジャイ子」とあだ名で呼ばれる。原作者の藤子・F・不二雄自身、ジャイ子の本名を最後まで明かすことはなかった。それは、ジャイ子の本名を公表すると同じ名前の女の子が学校でいじめられるかもしれないと配慮したためである。これは藤子の死後、2006年2月19日放送のテレビ朝日系『〜ドラえもん誕生物語 藤子・F・不二雄からの手紙〜』にて関係者が告白したことにより初めて明らかになったもので、それまでは「藤子は『(ジャイ子の本名は)そのうち漫画の中で書きますよ』と答えていたが、結局書かれることがなかっただけ」と説明されていた。藤子は生前、「友達の女の子をジャイ子と呼ぶのはやめましょう」と語っていた。なお、テレビアニメ第2作第2期「落ち葉とジャイ子」(2014年11月21日放送)では、入院するシーンがあったが、この時のベッドの名札は「剛田ジャイ子」となっている。 フランス語翻訳版漫画での名前はジャネット (Giannette)。一般的な綴りであるJeannetteではない理由は、Giannetteと書くことでジャイアン(Giant)との兄妹関係をより分かりやすくするためである。ジャイアンも、フランス語発音では「ジャン」である。これも一般的な「Jean」とは異なり英語の「Giant(巨人)」を意味する。アメリカ版では「Little G(リトル・ジー)」の愛称で呼ばれており、ジャイアンの「Big G(ビッグ・ジー)」と対になっている。 ジャイアンの母ちゃん 声 - 青木和代(1979.4 - 2005.3)→竹内都子(2005.4 - ) 剛田商店を経営している。原作では缶詰や卵、カボチャやキャベツなどの野菜を販売している描写がある。原作での店名は不明で、アニメ第1作では「正直屋」、テレビアニメ第2作第1期では「剛田雑貨店」、第2期では「剛田商店」という名前がある。また、一時期「雑貨屋」という名前もあった。テレビアニメ第1作では故人。 稀にジャイアンに「ばあちゃん」と呼ばれる。黒髪に御団子のような髪型が特徴。服装は主に割烹着姿で、寝る際にはネグリジェを着る。山の手の有閑婦人のように描かれるスネ夫のママとは対照的に、下町の肝っ玉母さんといった雰囲気。女性としては非常に大柄で腕っぷしもかなり強く、しつけや叱責なども他の母親達と比べて体罰的な傾向にある。ジャイアンが恐れる数少ない人物の筆頭格であり、弱い者いじめやジャイアンリサイタルなど他人への迷惑行為、店番サボりなどを見つけるとジャイアンを見るたびに叱りにやってきて強制的に連れ帰ったり、体罰を与えるパターンが多い。スネ夫が一緒にいる時はスネ夫にも体罰を与えることがある。息子にいじめられたのび太に対して「(息子のことを)許してね」と子供たちに対するフォローを行ったこともある。また息子の歌についてもひどく思っている。そのため、のび太などにとっては女神のような存在である。昔から厳しい性格は変わらないようで2001年公開の『がんばれ!ジャイアン!!』ではジャイ子のためにいじめっ子を追い払い、のび太のクレヨンを無理やりジャイ子に渡そうとしたため小さいころのジャイアンを雪の降る中、お仕置きとして物置に閉じ込めている。その一方でキャラクター商品の収集には理解がある。良く言えば正義感溢れる人物でジャイアンや悪役以外の人物に暴力を振るうことはない。またドラえもん、のび太、スネ夫がジャイアンに道具で操られ、襲い掛かってきた時は容赦なく撃退している。 いつも怒られているという理由で家出したジャイアンがドラえもんの道具で相手の本心を聞く道具を借り、「俺のことなんか嫌いなんだろ」と問うと「自分の息子が嫌いな親がどこにいるんだい!!乱暴でも武は私の大切な息子だよ!」と言うなど母親としての愛情も持ち合わせている。ジャイアン同様に出べそであり、そのことを気にしている。 のび太にカレーを食べさせたことがあり、その味は「美味しい」と喜ばれたほど。なお、ジャイアンやジャイ子と違ってカレーの見た目はまともである。 テレビアニメ第2作第2期では人間離れした人物として描写されるようになり、ドラえもんの道具の術中を気合で無力化しジャイアンを捕まえたり、歩くたびに凄まじい足音を響かせたり、凶悪犯罪者である未来世界の怪人を迫力で震え上がらせた後に大根の一撃でノックアウトしている。 ジャイアンの父ちゃん 声 - 不明(1973.4 - 8)→加藤正之(1979.4 - 1980.7)→島香裕(1987.3 - 1993.4)、郷里大輔(1987.11)→辻親八(2011.8 - ) 登場時は店や家にいるが、妻に比べると原作・アニメ共に登場回数は少なく、角刈りにちょび髭というキャラクターが固まるまでは顔も違っており、初期は夫婦二人が似た顔で書かれていた。母ちゃんに比べるとお小遣いを上げようとしたり、母ちゃんに対しジャイアンの叱り方に注意するなど多少ジャイアンに甘い。 登場回数が少ないために妻(母ちゃん)ほどのインパクトはないものの、剛田家の人間だけあってやはり腕力は強く、空手チョップで分厚い木の板を割れるという。実際に第2作第2期の「ソノウソホント」では、怒った拍子に木のテーブルを破壊してしまい、ジャイアンを怯えさせた。町内に自分より強い者はいないと信じていて、のび太のパパが自分よりも強いと聞いた時には、のび助に相撲での決闘を挑んだこともあるが、彼が「ソノウソホント」の力でのび助に投げ飛ばされると、「おそれいりました」と率直に負けを認めた。前述の通り妻と比べるとジャイアンに対しては甘やかし気味であり、成績が悪いことに関しては「出来が悪いのは仕方がない」と大目に見ているもののその一方で不正や嘘には厳しく、ジャイアンがドラえもんのコンピューターペンシルを悪用して100点を取ったときには、すぐにこの不正行為を見抜き、「いつも落第点のお前が急に100点を取れる筈がない! 出来が悪いことは仕方ないとしても、不正だけはするなと教えたはずだ!!」と涙を流しながら厳しく叱責した。 「黒おびのび太」及び「最強!黒帯のび太」では、ジャイアンに柔道を教えていることが語られている。「無事故でけがをした話」では、交通事故に遭い大怪我をしてしまったが、タイムマシンを使ったのび太によって間一髪のところで突き飛ばされたため歴史は変えられた。 第2作第2期の『ばくはつコショウ』ではオチに登場。ジャイアンが持っていた『ばくはつコショウ』を使ってしまい、くしゃみによって晩飯のラーメンが飛び回ってしまったので、一家総出で追い駆け回すことになった。 テレビアニメ第1作では体格は小柄で、人柄が良く息子思いの面が強調されている。息子のためを思って無理をすることがある。腕力はとても弱い設定。体型はジャイアンより小柄で、髪型はジャイアンと同じ。 ムク 声 - 玄田哲章(1981.12)→青木和代(?)→たてかべ和也(? - 2005.3)→高戸靖広(2007.5 - ) ジャイアンの飼い犬。雑種犬。小犬の頃、土手橋の下で捨てられている所をジャイアンらに拾われて以来、剛田家の一員として生活を共にするようになった。 獰猛な性格で、人からとった物を自分の宝物としてため込んだり、所構わず立ち小便をしたり、他人の飼い犬を痛めつけたりなどと、飼い主のジャイアンに似ているところもある。一方で、スネ夫の飼い猫・チルチルに対しケンカを売るも逆に買われ、怯えて逃げ出したり、泥棒を捕まえたりするなどジャイアンとは異なる点もある。飼い主であるジャイアンのことは大好きで、彼を守るためにライオンと一対一で決闘するという勇気を見せたこともある。 散歩は基本的にジャイ子が担当で、ジャイアンはムクをあまり散歩に連れて行かないらしく、ジャイアンが散歩に誘ったときには「!?」と吹き出し付きで疑問を感じたり、前足の肉球側を上に向けて「雪でも降るのではないか?」というポーズを取ったりして、ジャイアンに疎まれていた。 ジャイアンのおばさん 声 - 橘U子(2012.12) 原作では3巻に登場。ジャイアンの母ちゃんの妹で容姿も似ている。姉同様、腕っ節と気が強くジャイアンも「オレの苦手なおばさん」と発言している。のび太との初対面時には「サル」と呼ばれて怒ったが、きび団子を全部渡されると途端に機嫌をよくした。その後、のび太をいじめていたジャイアンを見咎め、無理やり土下座させて謝らせた。ペットに犬のポチ(声 - 坂東尚樹〈2012.12〉)を連れている。 ジャイアンのおじさん 声 - 飯塚昭三(1985)→楠見尚己(2007)→天田益男(2020.12) 原作では36巻「ジャイアン反省・のび太はめいわく」に登場。柔道十段の腕前でジャイアンから尊敬されている。他の親族とは違い性格は温和だが、強い正義感の持ち主でもある。「強くなりたい」と目先の力だけを求める甥に対し、「君が求めてるのはケダモノの強さだ」「本当に強い者は決していばらない。弱い者いじめなどとんでもない」と優しく諭した。しかしジャイアンには曲解されており、「本当に強い人間は、弱い者いじめをする悪者をやっつけるもの」と受け取られてしまった。 ジャイアンのいとこ 声 - 安原義人(1982)→郷里大輔(1988)→塩屋浩三(2010.3) 第29巻収録「ペタンコアイロン」、てんとう虫コミックススペシャル『ドラえもんカラー作品集』第3巻収録「なんでもそうじゅう機」に登場する大学生ぐらいの青年。格闘技や武道を趣味としており、柔道三段、剣道五段の段位を持つほか、ボクシング、合気道、少林寺拳法、空手もたしなんでおり、ジャイアンも頭が上がらない。ジャイアンと同様、友情に厚く、引っ越しの手伝いをしてくれたドラえもんとのび太に対して、「心の友よ!」と言っていたが、ジャイアン、のび太、スネ夫を脅して引っ越しの手伝いをさせるなど、ジャイアンに似て横暴な一面もある。なお、登場した話の両方とも、「ジャイアンたちに引越しの手伝いをさせる」という役回りで登場している。「花子さん」という名前の恋人がいる。他にてんとう虫コミックス『ドラえもんプラス』第2巻収録「大きくなってジャイアンをやっつけろ」にもいとこの青年は登場するが、同一人物なのか定かではない(顔立ちはやや異なる)。 おじさん(僧侶) 声 - 秋元羊介(2000年) 第37巻収録「しかしユーレイはでた!」に置き手紙のみ登場する(原作、第2期では直接登場せず置き手紙のみ。アニメ第2作第1期オリジナル「ジャイアンの夏休み」には直接登場、外見の差異から柔道家のおじと同一人物の感はない)。山奥の寺で住職をしている。ジャイアンのことは「たけ坊」と呼んでいるらしい。 ヤサシ 声 - たてかべ和也→木村昴 ジャイアンの息子。通称「ジャイチビ」。外見はジャイアンに似ているが、気が弱く優しい性格。「のび太の100点 25年後の大事件」(2014年5月30日放送)で登場した際には特に名前が呼ばれなかった。 ジャンボ 声 - 桜井敏治(1993.3)→たてかべ和也(1993.10)→木村昴(2006.6) セワシの友達で、22世紀におけるジャイアンの子孫[要出典]。ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!では、名前がアントンになっており、見た目も性格も異なっている。
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