剛的(rigid)な群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 20:26 UTC 版)
「ガロアの逆問題」の記事における「剛的(rigid)な群」の解説
C1, …, Cn を有限群 G の共役類とし、A を G の n 個の元の組 (g1, …, gn) で、各 gi は Ci に含まれ、全ての積 g1…gn が単位元になるようなものの集合とする。A が、空集合ではなく、共役による G のその上への作用が推移的であり、更に A の各元が G を生成するとき、剛的(rigid)であると言う。 Thompson (1984) は、 もし有限群 G が剛的(rigid)な集合を持つならば、この有限群はしばしば有理数体の円分拡大体(具体的には、G の既約指標が共役類 Ci でとる値によって生成される有理数体の円分拡大体)上のガロア群として実現できることを示した。 これを使ってモンスター群を含む多くの有限単純群が有理数体のガロア拡大のガロア群となることを示せる。モンスター群は位数が 2、3、29 の元の3つ組によって生成される。このような3つ組は全て共役である。 剛的(rigid)な群の原型は対称群 Sn である。この群は、積を取ると長さ (n − 1) 巡回置換になる長さ n 巡回置換と互換で生成される。前節の構成ではこの生成元を使って多項式のガロア群を求めた。
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