主人公と親友
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 05:42 UTC 版)
半沢直樹(はんざわ なおき) 演 - 堺雅人(中学時代:中島凱斗) 産業中央銀行 八重洲通支店(新人行員時代) → 東京中央銀行 大阪西支店融資課 課長(2013年版第一部) → 本部 営業第二部 次長(グループは不明)(2013年版第二部) → 東京セントラル証券 営業企画部 部長(2020年版第一部) → 東京中央銀行本部 営業第二部第一グループ 次長(2020年版第二部) 旧S出身。1970年12月8日生まれ。石川県金沢市出身。慶應義塾大学体育会剣道部。慶應義塾大学経済学部出身。 主人公。曲がったことを非常に嫌い「やられたらやり返す、倍返しだ!!」が流儀かつ決め台詞。決め台詞を言って相手の反感を買ってしまうことが多いが、部下からの信頼は厚い。亡き父親・慎之助の作ったネジを形見のように常に携帯している。銀行員として、ひいてはビジネスマンとして尋常ならざる問題解決能力を有する一方、目的のためには手段を選ばない苛烈で危うい一面も併せ持つ。 金沢市立錦西小学校 → 市立錦山中学校 → 県立金沢星条高校を経て慶應義塾大学経済学部を卒業し、1992年、産業中央銀行に入行する。2013年版 西大阪スチールの融資事故が起こる2年前に大阪西支店の融資課長に着任。部下たちと仕事に邁進していたが、融資事故の一件から浅野の策略を知り「10倍返し」を宣言。徹底抗戦して見事に5億円を回収し、彼の不正を見逃すことと引き換えに東京本部営業第二部への栄転を果たす。 栄転後は、慎之助を自殺に追いやった大和田と伊勢島ホテル経営再建問題を発端に敵対し、伊勢島ホテル融資事件とタミヤ電機を通じた迂回融資に関する大和田の一連の不正を取締役会において糾弾。そして内藤や中野渡の制止を拒絶して大和田に土下座をさせ「100倍返し」に成功する。劇中の功績から昇進間違いなしと思われていたが、中野渡に「東京セントラル証券への出向を命じる」と直々に辞令を告げられる。 2020年版(第一部) 出向後も営業企画部部長として仕事に邁進していたが、電脳雑伎集団から舞い込んできた大型案件を親会社である東京中央銀行が横取りしたことに反発し銀行への倍返しを誓言。部下である森山と共に事態の究明に奔走し、スパイラルとの間にアドバイザー契約を締結し銀行との対立姿勢を明確にする。スパイラルによるフォックス逆買収を実現させるためにフォックスの経営状況報告書を白水銀行の油山から極秘で入手するなど、グレーな方法を駆使しながらも電脳によるスパイラル買収を阻止するために活躍。 銀行や黒崎らと対峙する中で「なぜ電脳は東京中央銀行ではなく、東京セントラル証券にアドバイザーを依頼したのか」という疑問に辿りつき、その鍵を握っているとされる電脳の財務担当役員である玉置へ接触を図ろうとするが、その動きを感知した平山夫妻の先回りにより玉置は退職し子会社である電脳電設に雲隠れしてしまう。それでも諦めず電脳電設本社まで赴いて玉置親子と接触し、開発した次世代スイッチング電源の特許を電脳に買い取られ電脳に逆らえなくなっていた経緯を知ると、伊佐山の妨害に遭いながらもセントラル証券の営業力を総動員させ特許を取り戻す道筋をつけ、玉置から電脳が粉飾決算を行っているという事実とそれを示す裏帳簿のありかを引き出す事に成功。さらに、伊佐山の裏切りに怒り心頭の大和田に接触し「電脳への500億の追加融資の稟議の是非を問う役員会において自身に発言の機会を与えること」と「伊佐山の妨害によって頓挫していた電脳電設の特許買戻しを支援してくれる企業への根回し」を要請し一時的に大和田と手を組む。そして単身役員会に乗り込み、電脳の粉飾決算の事実を指摘。スパイラル買収を阻止するとともに、銀行への倍返しに成功する。 2020年版(第二部) その功績を評価され東京本部営業第二部へ復帰すると、大和田の推薦もあり中野渡から直々に帝国航空の再建担当に任命される。当初は帝国航空の経営陣の反発を受けながらも、独自の視点から帝国航空は自力で再建可能な企業であると看破し、独自の経営再建案を提出。帝国航空の将来性と可能性を熱弁し、経営陣や社員たちの信頼を得る。その後、乃原に債権放棄案を呑むよう強要されるも、毅然としてこれを拒否する。 国交大臣・白井の横槍で東京中央銀行が金融庁による帝国航空の与信判断を受けた際、黒崎に金融庁に報告した帝国航空再建案の数値が本来のものと違っている事を指摘され、それは曾根崎個人の判断ではなく何者かの指示によって実行したものだと疑念を抱くが、中野渡が銀行として正しい判断をして虚偽の説明があったことを報告したことで、金融庁からの業務改善命令を受け入れることになる。自責の念に駆られた半沢は、改めて政府への倍返しと書類の改ざんを指示した黒幕を突き止める決意を新たにする。 一連の出来事から常務の紀本の政府寄りの動きを疑い、彼が政府の内通者である疑惑が強まったことを受け、利害が一致している大和田の協力を取り付ける。そして出向が決まっていた曾根崎を問い詰め、帝国航空再建計画案の数字の改ざんを指示した黒幕が紀本である事を突き止める。役員会では債権放棄拒絶を主張するも、紀本の横槍で債権放棄受け入れの方向に意見が固まってしまうと、「メインバンクの開発投資銀行が債権放棄を拒絶する方向を示した場合はこれに準ずる」という条件を提案し、頭取の中野渡の承認を受け付帯させることに成功。それを受けてタスクフォース合同報告会では、開投銀の谷川より事前に債権放棄見送りの方針を伝えられたのを受け、改めて債権放棄拒絶を表明。遅れて到着した谷川も債権放棄見送りを宣言したことで他の銀行もそれに追従、政府及び再生タスクフォースの目論見を打破した。 10年前の牧野副頭取の自殺に不審な点がある事から、旧Tと箕部の関係を調べ、その結果旧Tが箕部に行っていた不可解な20億円の融資に関するクレジットファイルのありかを突き止め入手するも、それを察知した箕部に呼び出されて、牧野副頭が不正融資を行っていた企業からリベートを受け取っていた口座の入金記録を提示され、これまで伏せていた箕部の不正を金融庁に報告して東京中央銀行を業務停止命令にすると脅されてしまい、苦渋の末箕部に屈服したが、黒崎からの「伊勢志摩ステートを調べろ」という情報をもとに、自宅謹慎処分を課せられた身ながら伊勢志摩へ飛び、森山とともに伊勢志摩ステートの決算報告書を調べ上げ、箕部が20億円の融資を転貸して伊勢志摩空港の用地となる山林を買い占め、土地売却で巨額の利益を得ていた事実を掴む。 大和田が内容を控えていた箕部のクレジットファイルにあったメモ書きが銀行から箕部と「棺の会」へ金が流れた履歴であるという謎を解き、その情報をもとに国税庁へ異動となった黒崎の力を借りて伊勢志摩ステートの口座から「棺の会」メンバーの個人口座に流れていた入金記録の入手に成功し、その証拠を突きつけて紀本を問い詰め、本丸の伊勢志摩ステートから箕部への金の流れが記された決定的証拠の保管場所を白状させる。だが、一足早くそれらの証拠書類は大和田に盗み出され、中野渡の判断によって箕部の手中に渡ってしまい、さらには中野渡から帝国航空の再建担当を外されてしまう。中野渡、大和田の裏切りに怒った半沢は、箕部・中野渡・大和田の3人へ「1000倍返し」を宣告する。 信頼していた中野渡の裏切りに当初はバンカーとしての情熱を失いかけていたが、瀬名・森山の剣道を通じでの叱咤激励を受け、再び立ち上がる。その後、ホテルに雲隠れしていた紀本と接触し、伊勢志摩ステートから箕部への金の流れを証明できる資料は箕部本人か、彼の第一秘書である武田が握っていることを知り、同時に中野渡・大和田の裏切りは箕部の不正の決定的証拠を掴むための芝居であると看破する。中野渡・大和田と共に白井に接触し、10年前の牧野副頭取の死の真相を話し、箕部の不正を明らかにするために力を貸してほしいと要請して協力を取り付け、その場で中野渡からふたたび帝国航空の再建担当として翌日に開かれるタスクフォースによる債権放棄の報告会に自身の代わりに出席するよう命じられる。報告会では、大勢のマスコミが詰めかける中、旧T時代の不正融資と箕部の不正の実情をつまびらかにし、さらに白井・笠松・瀬名・黒崎の尽力によって入手した箕部の不正の決定的証拠が記された書類を大和田から受け取り、それを公表して箕部への「1000倍返し」に成功した。 その後、東京中央銀行は過去の不正融資の実態を世間に明らかにし謝罪したことで社会的信頼は失墜し、中野渡は責任をとって頭取を辞した。半沢は、そのことで自分なりの責任を感じ辞職しようとするも、大和田から『銀行の復活が可能だと信じているならば、その青臭い正義を引っ提げて立て直してみろ』と檄を飛ばされ、頭取に上りつめて東京中央銀行を立て直す決意を固める。 渡真利忍(とまり しのぶ) 演 - 及川光博 東京中央銀行本部 融資部審査グループ 調査役(2013年版) → 融資部企画グループ 次長(2020年版) 旧S出身。慶應義塾大学経済学部出身。 1992年に産業中央銀行に入行。「情報と人事は銀行員にとって命」が信条。入行時はプロジェクト・ファイナンス志望。非常にクールで整然とした物言いをしていたが、半沢が東京本店に栄転してからは直接会う機会が多くなり、伊勢島ホテルの一件もありかつての熱い情熱が再燃してきている。自らの豊富な人脈と情報網で、大和田派に関する情報や行内の動向を収集しており、同期入行の半沢・近藤を常にサポートしている。2020年版では企画グループに部内異動しており融資部次長に昇進している。 行内だけでなく社外にも多くの人脈と情報網を持ち、白水銀行が伊勢島ホテルへの融資計画中止について学生時代からの知り合いである白水銀行・油山から情報を聞き出したり、箕部の身辺調査を行う半沢に箕部の元番記者から話を聞きだす場をセッティングしたり、乃原と同じロースクールだった自身の後輩の弁護士から情報収集し、乃原が旧Tが箕部に不正融資していることを嗅ぎつけており、紀本と因縁があることを調べ上げている。 近藤直弼(こんどう なおすけ) 演 - 滝藤賢一 東京中央銀行秋葉原東口支店融資課 課長代理(2010年頃) → 大阪本店 営業システム課 課長補佐(2013年版第1話) → 本部 人事部付(2013年版第2話) → タミヤ電機 経理部 部長(2013年版第6話 - 第9話) → 東京中央銀行本部 広報部 調査役(2013年版最終話) → 広報部情報グループ 次長(2020年版・シンガポール長期出張中) 旧S出身。慶應義塾大学体育会剣道部。慶應義塾大学商学部出身。 1992年、産業中央銀行に入行する。半沢とは大学以来の同じ剣道仲間。半沢・渡真利よりも上級の課長代理になったが、秋葉原東口支店時代の上司・小木曽に融資ノルマの達成を極度に求められた末、統合失調症を患い半年間休職する。 出向先・タミヤ電機でも当初は銀行に融資される為だけに使われ精神を再び病みそうになるが、直樹との剣道の手合わせなどを通じ本来の自分を取り戻しタミヤ電機での自分の地位の確立に成功。しかし今度は業務の過程で会社の粉飾に気付いてしまい、会社浄化のため社長や部下の経理課長と対立する事になる。このため一時は会社中から疎まれて別の会社へ出向させられそうになるが、社長と経理課長を粘り強く説得し、大和田主導による迂回融資を突き止めて会社浄化に成功し、大和田を糾弾できる報告書を半沢に渡そうとするが、それを阻止しようとする大和田の「迂回融資に関する報告書を渡せば近藤を銀行の希望部署に異動させる」という取引を家族のことを考慮した末に受け入れる。翌日、報告書を渡さなかった事を半沢に詫び、家族を考慮した近藤の言動に半沢達は理解を示し不問とする。 2020年版ではシンガポールに長期出張中で日本に不在のため登場しない。
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