不正融資
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:08 UTC 版)
後の経営破綻後、銀行に損害を与えた不正融資として預金保険法116条1項に基づき、当時の経営陣に対して損害賠償訴訟が起こされたものとして次の2案件がある(出典)。 埼玉県荒川村(現:秩父市)の荒川観光開発株式会社。1988年に地元の土木業らが設立し会員制ゴルフ場を建設していたが、バブル崩壊によりゴルフ会員権販売による土地取得費の回収すら困難な状況となった。しかし、1993年12月に当時の専務2名が十分な担保を取らずに建設資金92億円の追加融資を決定した(融資総額119億円)。1998年11月に会員権700万円の「秩父キングダムカントリークラブ」として開業したが不良債権化した 煉瓦窯(旧下野煉化製造会社煉瓦窯)が重要文化財に指定されている1888年創業の株式会社シモレン(野木町)。生コンなど建築材料の製造・販売を本業としていたが、1992年前後に当時の社長が乗馬クラブ事業へ進出を決定。足銀は採算性や資力を考慮せず過剰融資(約100億円)を行い、1994年に入会金1千万円の「ロイヤルホースライディングクラブ」として開業した。 シモレンは乗馬クラブ開業による赤字を隠蔽するために粉飾するようになり、1999年に同社は足銀に謝罪。これを受け、足銀は他の取引金融機関に対しては粉飾を秘匿とし、同社に約100億円の融資枠を設定した。 2000年9月に中央青山監査法人の担当会計士が、秘匿のまま他の金融機関に同社の手形を引受けさせて融資額を減少させるよう融資第2部長らに助言し、足銀の2001年3月期決算でシモレンの不良債権を隠蔽しつつ中央青山は監査の適正意見を表明していた事が2005年10月28日になって報道された。中央青山はカネボウ (1887-2008)や日興コーディアルグループに対しても不祥事を抱えたことから2007年には解散に追いやられている。
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