ストア‐しゅぎ【ストア主義】
読み方:すとあしゅぎ
ストア派
ストア主義(キケロとセネカ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 06:20 UTC 版)
「政治学史」の記事における「ストア主義(キケロとセネカ)」の解説
共和政ローマの代表的な文人・政治家であるキケロはストア派の哲学に影響され、自然法思想を政治研究に取り入れた。また『国家論』のなかでキケロは正義を自然法に基づくものとし、人は正義のために生まれ、権利は自然に基づくと述べた。キケロはさらに自由と平等を関連づけ、すべての公民が同時にかつ平等に自由を享受できる国家でなければ、それを自由の国家ということはできないと述べている。キケロは共和政ローマの現実の国制を重視して機構論を展開し、執政官・元老院・平民会の間に権力分立が成り立っていることは自然法に合致し、それこそが自由を保障すると述べた。キケロはこのような立場から、カエサルの独裁を激しく非難した。キケロがこのように政治社会と自然法を同次元に見ていたのに対して、帝政初期のストア派を代表する政治家・思想家であるセネカは、現実の政治社会と自然法は乖離していると述べた。自然法に基づく世界共同体・普遍的な世界は精神的なものであり、現実の政治社会で自然法に基づく平等を実現することは不可能で、社会はどこまでも必要悪でしかないと述べた。
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