エピステーメーとは? わかりやすく解説

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エピステーメー【(ギリシャ)epistēmē】

読み方:えぴすてーめー

知識ドクサ臆見(おっけん)。根拠のない主観的信念に対して学問的に得られる知識

フランス哲学者フーコーの用語。各時代基盤にある、知の総体的な枠組み


エピステーメー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/03 01:56 UTC 版)

  1. エピステーメーἐπιστήμη: Knowledge)または科学(英: Science)と訳されるギリシャ語英語では「episteme」、フランス語では「épistémè」と表記される。この項目で記述。
  2. エピステーメー』は、1975年に朝日出版社から創刊された思想を扱う月刊誌。中野幹隆も参照。
  3. επιστημη(えぴすてーめー)は、日本のプログラマー著作家。ペンネームは1.に由来。C++Javaに関する著書が多い。C++標準化委員会の会員。

ミシェル・フーコー

エピステーメーとは、ミシェル・フーコーが提唱した哲学的概念。ある時代の社会や人々の生産する知識のあり方を特定付け、影響を与える、知の「枠組」といったように捉えられる。

トーマス・クーンの言う「パラダイム」概念との類似を(パラダイム概念への誤解にもとづいて)指摘されることがあるが、問題意識の上でも概念的射程の上でも大きく異なる。

基本的に知の「枠組」と捉えているが、その認識論については時代によって大きく異なる。それは、『言葉と物』と『知の考古学』において、特に顕著に見られる。

簡潔にまとめると、『言葉と物』において「エピステーメー」とは、人の思考はそれが持つ思考体系、メタ知識構造に従ってしまうという構造主義的見解を示す。 この考え方によれば、ある時代の社会を支配する「エピステーメー」から解放されるには「エピステーメー」の破壊でしか解決しない、という批判もあった。

『知の考古学』においては、フーコーは『言葉と物』の議論をベースにしつつも発展させた議論を展開する。ある時代の社会を支配するメタ知構造である「エピステーメー」は存在しつつも、それは社会を構成する人々の生産した知識によって、変化したり、増幅したり、破滅したり、様々に変化する、というものである。

メタ知識である「エピステーメー」も、多くの人々の生産する知識の総体が、発話(Discourse)される事により、促進もされ、変化し、それを破滅させて新しいエピステーメーを作る可能性も開く。


「エピステーメー」の例文・使い方・用例・文例

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