カントー四天王
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「四天王 (ポケットモンスターSPECIAL)」の記事における「カントー四天王」の解説
第2章に登場。主人公達と対立する集団としての登場で、本来の「四天王」の称号とは大幅に異なる。 選ばれたトレーナーとポケモンのみの「理想郷」を作ることを目的とし、そのために、ポケモンに害をなす人類を滅ぼそうとしている。ポケモン、道具、もしくはトレーナーが特殊能力を持っていることがある。ボールは「ハイパーボール」を使用している。本拠地は島自体が巨大なエネルギー増幅器である火山島・スオウ島。 キクコが遠隔操作する「四天王軍」と呼ばれるポケモンたちをジムのある町へ送り込んで破壊活動を行うが、スオウ島に乗り込んできた図鑑所有者たちとジムリーダーに敗北した。 なお、ゲームにおけるカントー地方のリーグチャンピオンであるグリーンは、ワタル以外の四天王と面識は持っている。 ワタル 自然界を統べる、王者の軍団 第2章における黒幕で、四天王の将。ドラゴンタイプを主流に使う。イエローと同じくトキワの森の出身であり、ポケモンの思いを読み取り、その傷を癒す力を持つ。この能力は10年に1人生まれるとの事から、第2章の時点では21歳だと思われる。フスベシティのジムリーダー・イブキの兄弟子であり、従兄にあたる。 幼少期の頃、人間の産業開発のためにポケモンが苦しむ事に怒り、人間を滅ぼして「ポケモンのための理想郷」を築こうと決心する。四天王を率いルギアを捕獲しようとエネルギー増幅器を起動させるため、各地のジムバッジを入手する。行方をくらませていたサカキを探しクチバシティに現れ、町を"はかいこうせん"で破壊する。その際にイエローと遭遇し、自らの野望を語り圧倒的な力で追い詰めたが、新たに"なみのり"を会得したピカの攻撃を受け撤退する。スオウ島での決戦ではイエロー・カツラと交戦し、ミュウツーと制限時間まで渡り合い、ピカが"なみのり"で作った溶岩の蟻地獄も物ともせず、マグマの中に潜んで攻撃を仕掛ける。更に加勢したロケット団のサカキとも一戦交え、圧倒されたかに見えたが、島の中心部に彼が所持するグリーンバッジを誘導し、増幅器の起動に成功。そして切り札のルギアにエネルギーを吸収させて野望を実現させようとしたが、最後はイエローのポケモンと人との絆を信じる強い心に敗れた。 その後は行方をくらましジョウト地方のうずまき島に潜伏していたが、第3章で再登場。かつての野心は消えており、「仮面の男」と戦うシルバーの欠点を指摘し、配下として様々な指令を与える事で鍛えつつサポートした。シルバーとの関係は当初は利用し利用される間柄であったが、その中で絆が芽生え師匠として尊敬されるようになった。 第9章ではオーキド博士にコンタクトを取り、ロケット団が狙うアルセウスの情報を提供するため図鑑所有者をポケスロンドームまで呼び出すが、途中ラムダに襲われ消息を絶つ。アルフの遺跡でゴールド・ツクシと合流するが、トゲたろう(トゲピー)が懐いていない事からアルセウスに敵わないと忠告、ゴールドの去り際にトゲたろうに「ひかりのいし」を授ける。その後シント遺跡にサカキ・ヤナギと共に現れ、事件収束のために奮戦する。また、ラムダに不覚を取ったのは変装術でイエローの顔を見せられ隙を突かれたためだった。 マントについては拘りを持っているようで、店で同じものを10枚購入するほどである。 なお、第3章と第9章では同じ作画担当者であるが、第9章ではキャラクターデザインが大幅に変わっている。手持ちポケモン 覚えている"はかいこうせん"の軌道を自在に操ることができる。ハクリュー♂(白竜)×2 特性:だっぴ 技:"たたきつける"・"なみのり"・"はかいこうせん"・"バブルこうせん"・"りゅうのいかり"・"こうそくいどう" 海と空を駆け、"はかいこうせん"のエネルギー波の軌道を自在に操り、天候を支配し呼び寄せた風と雷雲と一体化して攻撃力を高めることができ、2匹による連携も得意とする。ワタルは、前2者を小回りのきく敵に対して、後2者を力の強い敵に対してと、区別して使っている。 ギャラドス(凶竜) 特性:いかく 技:"はかいこうせん"・"バブルこうせん" 2匹のハクリューとギャラドスはそれぞれ赤・緑・青の3色の泡を吐くことができ、それらが太陽光の下で交錯する事により「無色」となり、不可視の攻撃が可能となる。"バブルこうせん"の泡は腕の骨を軽くへし折るほどの威力を持つ。また巨大な泡で身体を覆うことが可能で、溶岩の熱にも耐えられ、攻撃用の泡よりもはるかに堅いが、サカキのスピアーの"ダブルニードル"に割られてしまう。 プテラ(翼竜) 技:"はかいこうせん"・"ちょうおんぱ"・"とっしん" 鋭利な刃となった翼を利用した"とっしん"が強力。 カイリュー♂(海竜) 特性:せいしんりょく 技:"かいりき"・"そらをとぶ"・"だいもんじ"・"たたきつける"・"はかいこうせん" 回想シーンでワタルが抱きかかえていたミニリュウが最終進化したものと見られる。地殻に振動を与えて火山活動を活性化させるほどのパワーがあり、厚く堅い鎧のような皮膚には小手先の攻撃は通用せず、溶岩の中にしばらく待機していても耐えられるほどにタフ。ワタルの指示がなくても、至近距離からの攻撃を"はかいこうせん"で弾き返す瞬発力を持つ。 ポケモンの敵である人間を排除するというワタルの気持ちに心から賛同しており、深刻な疲労を隠してまでワタルのために戦った。 第9章で、ラムダに襲われてワタルからはぐれ傷つきながらポケスロンドームに現れ、我を忘れて暴れまわったが、ゴールドの活躍で鎮められた。その後、旧知の仲であるシバの手でボールに入れられてワタルと出会った時のためにゴールドに託され、アルフの遺跡で無事に合流する。 サナギラス♂→バンギラス♂ 特性:だっぴ→すなおこし 性格:きまぐれ 技:"すなあらし" シルバーに貸し与えていたが、シルバーは使いこなせず返した。第9章でも登場、トゲたろうは覚えていたのか、笑顔を見せていた。 キクコ 闇よりせまりくる、姿なき敵 カントー四天王の1人。ゴーストタイプを主流で使う老婆。 若い頃はオーキド博士・ジョウトの育て屋夫婦・ガンテツ・ヤナギとは仲が良い親友だった。オーキド博士とは以前ポケモンの研究方針をめぐって対立し、未だ因縁に持つ。しかし「昔はいい男だった」と発言していることから、少なくとも若い頃のオーキド博士に対して評価はしている模様。第1回ポケモンリーグ決勝ではオーキド博士と8時間以上に及ぶ死闘を繰り広げたが、わずかの差で敗れ準優勝者となった。 若い頃の研究の成果で、バッジのエネルギーを利用して他人のポケモンをある程度操る事ができる。さらにはシバも操っていた事から、人も操れると思われる。ただ、自前の霊軍以外の支配は色々と制限があり、操る数が多いか遠隔操作では「単純な命令」しかできず、特に遠隔操作は初期形態しか操れないので親玉に命じて統率させる必要がある。 2年前はゲンガーたちを強化する目的で大量の産業廃棄物が放棄された無人発電所に潜伏し、セキエイ高原へ向かう途中で立ち寄ったグリーンと交戦した。そしてシルフカンパニー跡を捜索してエネルギー増幅器を回収、ジムバッジのエネルギー利用の研究など、四天王の内では最も精力的に活躍していた。「サ・ファイ・ザー」の複数タイプの融合攻撃をヒントにカンナ・シバ・キクコの合体攻撃「氷・闘・霊の陣」を使い、レッドの手持ちを一瞬で倒した。そしてカンナが標的に加えたピカを捕らえるため、「りかけいのおとこ」を唆してタマムシシティを襲わせ、彼の敗北後は証拠隠滅のためにゴースを使って回収を試みたが、グリーンの介入により失敗する。スオウ島での戦いでは模様を自在に替える事で能力を変化させるアーボックや相手の影に潜み襲い掛かるゲンガーでグリーン・キョウを苦しめたが、2人の連携に敗れその後行方をくらませる。 カントー四天王で唯一、再登場していない(ただし写真や回想シーンでは登場している)。手持ちポケモン ゴース 特性:ふゆう ゴースト 特性:ふゆう カントー「正義のジムリーダーズ」への総攻撃で群れを組み、ゲンガーと共にカスミのハナダシティを襲撃する。 ゲンガー♂ 特性:ふゆう 技:"カウンター"・"さいみんじゅつ"・"したでなめる"・"ナイトヘッド"・"ゆめくい" 無人発電所で初登場。"ゆめくい"を行う際、黒き霧を発生させて棺桶の幻影を作り出し、対象をその中に閉じ込めて動きを封じる。そしてその状態のままじわじわと体力を削っていく恐るべき戦術を使う。 スオウ島の決戦ではキクコの切り札として登場。他者の影に自由に出入りし、不意打ち攻撃することも可能。影に潜んだ相手の生気を少しずつ奪い、影が交差する度に他の敵の影へと移動する。しかし、上空から明かりで照らされて長さを制限された影には入り込めない上、影の中からはターゲットを直接見据えて攻撃することはできず、キクコの指示が無いときは音を頼りに攻撃する。 ゴルバット 特性:せいしんりょく 技:"ちょうおんぱ" キョウのゴルバットの"ちょうおんぱ"を妨害する"ちょうおんぱ"を出すことができる。通常のゴルバットとは顔つきが異なり、白目になっている。 アーボック 技:"いわなだれ"・"かみつく"・"どくばり"・"にらみつける"・"のしかかり"・"まきつく" 「死化粧」と呼ばれる、腹の模様を書き換えるキクコの能力で戦闘能力を変えることができ、すばやさなどの能力変化だけでなく"毒を受けつけない"など状況に応じた戦い方をする。コミックス6巻の裏表紙のイラストでは体が白い(普通のアーボックは体が紫。見方を変えれば「色違い」とも取れる)。尾には毒針が付いている。また、"いわなだれ"で鍾乳石を落として迷路を作り出した。 シバ #シバを参照。 カンナ 魂すら凍てつく、極北の風 カントー四天王の1人。眼鏡をかけた女性で、こおりタイプを主流に使う。冷静沈着で細かなミスも許さない完璧主義な性格。幼少期、自分のパウワウが産業廃棄物の毒に侵されていたところをキクコに救われ、四天王に加わる。クールで理知的なイメージだが、自室はぬいぐるみだらけという意外な趣味がある。 レッド・シバとの戦いから唯一逃げ出したピカを追い、トキワの森で彼を保護したイエローを襲撃するも、イエローの機転とブルーの加勢で取り逃がし、イエローを警戒対象に加えた。スオウ島ではブルー・ナツメのペアと戦い、氷人形を駆使して彼女らの動きを封じ、息の合わない二人を圧倒。何度も自分たちの邪魔をしたブルーを先に狙って昏倒させ、続いてナツメも失神させたものの、目を覚ましたブルーの作戦によって奇襲され敗れる。 第2章以降行方を眩ましていたが、第5章で再登場。故郷がナナシマの4の島である事が明かされ、自らの故郷を守るためにかつて敵対関係だったレッド・ブルー・グリーン達と共にロケット団と戦う事になる。ブルーが昏睡状態になってしまったため、代わりに三獣士のサキと7の島で戦うが敗北。しかしサキにルージュラの冷気を纏わせることには成功した。 なお、登場初期とはゲーム同様キャラクターデザインが大幅に変わっており、真斗が担当の頃は一度も目が透き通らない眼鏡のデザインだったが、山本サトシが担当になった際は眼鏡に目が透き通るデザインとなった。手持ちポケモン パウワウ♀→ジュゴン♀ 技:"オーロラビーム"・"ふぶき"・"れいとうビーム" カンナの主力。凍らせた地面を滑走することで、水中並みの速度で移動する。 パルシェン♂ 技:"オーロラビーム"・"からにこもる"・"ちょうおんぱ"・"とげキャノン"・"ふぶき"・"れいとうビーム" ジュゴンの"れいとうビーム"と"とげキャノン"を合わせる事によって強力な氷のミサイルを撃ち出す。また、"オーロラビーム"は波をそのままの形で凍り付かせるほどの出力を誇る。 カントー「正義のジムリーダーズ」への総攻撃でシェルダーと群れを組みエリカのタマムシシティを襲撃する。 ヤドラン 技:"ドわすれ" "ドわすれ"によるダメージ無効の能力を持ち、それでいて鈍いのはダメージに関してだけであり頭脳は非常に高い。尾のシェルダーも意思を持っていて後方を監視しているため、尾行にも気づける。 ルージュラ♀ 技:"あくまのキッス"・"あばれる"・"はたく"・"ふぶき"・"れいとうビーム" "れいとうビーム"でポケモンや人間を模った氷人形を作り、カンナがその人形の身体の部位に口紅で印をすると、モデルの同じ部分に氷の枷をつけることができる。この氷の枷は動きを制限し、やがては全身を凍りつかせる。また氷人形が壊れると、モデルの身体も同じように破壊されてしまう。本来はポケモンが受ける技なので、人間がこの技を受けると後遺症でその部分に痺れを感じるようになる。また発する冷気には、発信機のように纏わせた人物の存在をコンパクトの鏡に映し出す力もある。 上記の技は作中でレッド・ナツメ・サキが影響を受けている(レッドとナツメは後に完治している)。 ラプラス 人物紹介や4巻表紙裏などに描かれているが、作中では第5章に1シーンだけ登場している。 ヤドキング 技:"あなをほる" いてだきの洞窟からカンナの家までレッド達を救出した。 シェルダー♀ 特性:シェルアーマー 技:"つららばり"
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