完璧主義
完璧主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/18 16:11 UTC 版)
完璧主義(かんぺきしゅぎ、英: Perfectionism)とは、心理学においては、万全を期すために努力し、過度に高い目標基準を設定し、自分に厳しい自己評価を課し、他人からの評価を気にする性格を特徴とする人のこと[1][2] 。定められた時間、限られた時間の内にて完璧な状態を目指す考え方や、精神状態のことである。このような思想を持ったものや、そのような心理状態の者を完全主義者、もしくは完璧主義者(英: perfectionist)と呼ぶ。
- ^ Stoeber, Joachim; Childs, Julian H. (2010). “The Assessment of Self-Oriented and Socially Prescribed Perfectionism: Subscales Make a Difference”. Journal of Personality Assessment 92 (6): 577–585. doi:10.1080/00223891.2010.513306. PMID 20954059.
- ^ Flett, G. L.; Hewitt, P. L. (2002). Perfectionism. Washington, DC: American Psychological Association. pp. 5–31
- ^ Yang, Hongfei; Stoeber, Joachim (2012). “The Physical Appearance Perfectionism Scale: Development and Preliminary Validation”. Journal of Psychopathology and Behavioral Assessment 34 (1): 69–83. doi:10.1007/s10862-011-9260-7.
- ^ Osenk, Ivana; Williamson, Paul; Wade, Tracey D. (2020-10). “Does perfectionism or pursuit of excellence contribute to successful learning? A meta-analytic review.” (英語). Psychological Assessment 32 (10): 972–983. doi:10.1037/pas0000942. ISSN 1939-134X .
- ^ “Focusing on past successes can help you make better decisions” (英語). Harvard Health (2021年4月1日). 2023年7月18日閲覧。
- ^ ((補注)) 例えば、大人を例にとると、会社の仕事を最優先にしそれを完璧に行おうとする人は、残業が多くなりがちで、家庭がおろそかになりがちなる。学生ならば、勉学を完璧にしようとすると、運動のほうは苦手になったり、人付き合いが悪くなったり、様々な実体験が不足したりする。また、知識の習得に限っても、人類の全知識を知っている人もいないし、音楽でも、あるジャンルに精通していれば、他のジャンルは手薄になり不得手になる。さらに、スポーツでも、サッカーに上達しようとそれに集中すると、野球は凡庸になる。ひとりひとりの人間の持っている時間は有限だから全部は完璧にできない。
また、もっと深い問題もある。たいていの場面で、いわゆるジレンマは起きている。例えば人間関係の対処のしかたを例にとっても、夏目漱石が「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される」と言ったように、どのような態度をとっても、それなりに負の面がつきまとい、問題点がある、ということは人生には多々ある。森鷗外も、エリートコース上にいる自分を守ろうとしたところ、ドイツの女性を見捨てて帰国せざるを得なくなり、ひとりの人間・男としては問題を残し、鴎外の人生は"完璧"ではなかった。だが、その反対の選択をしたとしても、やはり森鴎外の人生は問題が多い人生となったであろう、ということは評論家からしばしば指摘されている。例えば、子供の状態でも、"何でもソツなくこなす子供"は、ある角度からは立派なようではあるが、一方で "かわいげの無い子供"になってしまっているという点で完璧ではなくなる。大人であれ、子供であれ、皆ジレンマの中で生きているわけである。 - ^ 例えば、日本が高度成長期をなしとげ、日本製品がその品質で世界から高く評価されるまでに至ったのも、適材適所のノウハウを知っている経営者たちが、完璧主義的な性質を持つ職人をうまく活用していた、という面もある。ただし、経営の領域にこのような完璧主義的な(職人気質の)人間を参加させたりすると、ひどい困難にみまわれたり、経営破綻を引き起こすことが多いことは知られている。経営というものは部分的な業務をどれだけ犠牲にしてでも全体がほどほどのレベルで存続できることを選択しなければならない場面が多いからである。完璧主義者には、経営者的な臨機応変の妙技を理解・体得することが困難なのである。
- ^ Greenspon, Thomas S. "Is There an Antidote to Perfectionism?" Psychology in the Schools, November 2014: 986-998.
- ^ Perfectionism: Causes and Explanations
完璧主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 00:38 UTC 版)
詳細は「Perfectionism (psychology)」を参照 伝統的に、先延ばしは完璧主義と関連している。すなわち、結果や自分の能力を否定的に評価する傾向、他者による自分の能力の評価に対する強い恐怖や回避、社会的な自意識や不安の高まり、再発性の気分低下、そして「仕事中毒」に関係している。しかし、順応的完全主義者、自我親和的完全主義は非完全主義者よりも先延ばしする可能性が低く、一方、完全主義を問題と見なした不適応な完全主義者、自我異和的完全主義は高レベルの先延ばしと不安を持っていた。スティールの2007年の回帰分析では、軽度から中等度の完璧主義者は他の人よりも少し先延ばしをしにくく、「臨床カウンセリングも求めていた完璧主義者は例外である」ことが判明した。
※この「完璧主義」の解説は、「先延ばし」の解説の一部です。
「完璧主義」を含む「先延ばし」の記事については、「先延ばし」の概要を参照ください。
完璧主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 15:54 UTC 版)
完璧主義も、ギフテッドの人間によく見られる精神的な問題である。ハマチェックの論文に寄れば、完璧主義に関連する特定の行動6つが挙げられる。 気分的うつ(慢性のうつ病ではない) 「こうするべきだ」という気持ちに絶えず苛まれる 恥と罪悪感 面目を保つための行動 内気でぐずぐず先に延ばす 自己卑下 孤立問題同様、完璧主義も男性より女性によく見られる。 ギフテッドの子供は自分の精神年齢(自分の思考水準)を標準にするが、身体年齢が追いつかないため完璧主義であることはなおさら辛い。頭では理解していても、人生経験が足りないために精神年齢並みの行動ができないという歯がゆさもある。また逆に、自己の能力の限界に達しないギフテッドは、多くのことが何でもそつなく、時に普通以上に達成できてしまうため、失敗すること自体に対する完璧主義が助長されてしまう。
※この「完璧主義」の解説は、「ギフテッド」の解説の一部です。
「完璧主義」を含む「ギフテッド」の記事については、「ギフテッド」の概要を参照ください。
完璧主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:17 UTC 版)
ギフテッドは完璧主義に陥りがちで自分の高い理想に追いつかず精神的に問題を抱える事がある。また完璧主義が故に完璧になる迄繰り返し確認する事で見かけのパフォーマンスが低下する事もある。
※この「完璧主義」の解説は、「2e」の解説の一部です。
「完璧主義」を含む「2e」の記事については、「2e」の概要を参照ください。
「完璧主義」の例文・使い方・用例・文例
完璧主義と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- 完璧主義のページへのリンク