近鉄21000系電車とは? わかりやすく解説

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近鉄21000系電車

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 17:26 UTC 版)

21000系電車(21000けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道特急形電車である。


注釈

  1. ^ 車体更新後で6両編成の場合。
  2. ^ レール面上から屋上クーラーキセ頂上部までが4,050 mm。レール面上から屋根部までは3,645 mm。
  3. ^ デザインの革新性を除く。『鉄道ファン』1988年4月(第324号)、7 - 22頁の車両スペックと12200系のそれとの比較。
  4. ^ ブルーリボン賞の授賞式は1989年7月16日に上本町にて挙行され、名張まで21101Fによる祝賀列車が運行された。当該編成には前面にブルーリボンをあしらった記念ステッカーが貼付された[6]
  5. ^ デトニ2300型をサロン風に改造し、1949年から1957年頃まで運用された。運賃、特急料金のほかにサロン利用料として当時の金額で50円を必要とした[7]
  6. ^ 手銭正道は、かつて新幹線100系のデザインアドバイザーとして国鉄の車両設計事務所内に置かれた車両デザイン専門委員会のメンバーの一人として招聘されていた[11]
  7. ^ 山内陸平は工業デザイナーとして家具やオフィス、ホテルのデザインを行っている。21000系の開発ではコンセプト設定の指南や車内色と素材の選定、妻壁のドット模様や金属製の路線案内図の作成などを担当した。その後も近鉄電車のデザインを担当し、50000系「しまかぜ」の監修も行った[12]
  8. ^ 市場調査の結果、要望の多かった座席の横幅拡大は、それを形にすれば1+2配列の座席となる。それを1編成(6両)すべてに適用すれば全車特別車並の座席となるが、これでは在来車との格差が大きいために2両の特別車という形で採用された。
  9. ^ 1987年12月18日に近鉄より発表があり、翌19日の各新聞紙の朝刊に21000系のイラストと紹介記事が載せられた。中日新聞は「近鉄が難波へデラックス特急 来春 無料週刊誌サービスも」のタイトルで紹介した。翌月21日発売の鉄道雑誌に速報として近畿車輛で撮影された写真が載せられた。竣功日は1988年1月22日であるから、その僅か1か月前に初めて21000系の存在がプレス公開されたことになり、それほどに製造は極秘裏に進められた。
  10. ^ 国内において車椅子対応の車両が初めて製造されたのは1976年で、新幹線においてであった。しかしながら新幹線以外には波及せず、ようやく採用したのは1989年のJR東日本「スーパーひたち」用651系電車であった。構想と設計が1985年 - 1987年にまたがる21000系においては車椅子対応という概念そのものが存在しなかった。
  11. ^ 大阪線の新青山トンネルおよび垣内トンネル付近の上り勾配と、山田線鳥羽線志摩線のごく一部の区間に限定されている。同線のそのほかの区間や名古屋線では制動装置などの条件において120 km/hに制限されている。
  12. ^ 端子電圧340 V時1時間定格出力125 kW、定格回転数1,500 rpm、最大許容回転数4,500 rpm。出力こそ従来のMB-3020系と同一であるが全くの新設計である。
  13. ^ 端子電圧675 V時1時間定格出力180 kW。
  14. ^ 12200系で初採用されたKD-71系のマイナーチェンジモデルで、30000系で初採用され、小改良を加えつつ12410系や12600系に採用された。
  15. ^ 冷凍能力10,500 kcal/h、暖房能力8,500 kcal/h。
  16. ^ 新製車としてロスナイが取り付けられたのは12400系が最初であるが、特急車としては車体更新の際に設置された10400系が最初である。1980年代には11400系、12000系、12200系の屋根上に換気扇が取り付けられ、近鉄特急の車内から不快な臭いが消えていった[18]。なお、本系列の後継として2020年にデビューした80000系では再びロスナイの採用に回帰している。
  17. ^ 営業運行を開始して間もない1988年3月29日に、車両トラブルによって中間ユニットを抜いた4両編成で運行されている。この他、お召し列車としても4両で運用されているが、こちらは2次車が充当されている。
  18. ^ 1994年の23000系の登場を機にデラックスカー、レギュラーカーと名称が変更された。近鉄時刻表の93年版と94年版との比較で確認できる。
  19. ^ 従来の車両インテリアから脱却し、リビング感覚のインテリアを実現するために、内装材は化粧板、モケットを問わず、既製品を使用することはやめてイメージスケッチに合わせた特注品を使用した。これまでは既製品、つまり限られたサンプルの中から材料を選ぶ方法がとられていた。このやり方では乗客本位の空間造りができず、どうしても業界の都合を利用者に押しつける結果となる[20]
  20. ^ 住友3Mの製品で建築内装材。
  21. ^ モケットは試作品が8種類用意され、この内の2種類が採用された。他の2種類は5200系に採用された。
  22. ^ モケットについてはデザインチームが糸の選択から関わった[21]
  23. ^ 金属製便器に塗装する手法は26000系でも採用されたが、塗装が剥がれ落ちて金属の地肌が露出する結果となり、見た目にも良くないために普及しなかった。
  24. ^ 21000系登場から4年後の1992年、22000系特急車が竣功したが、この電車から座席が油圧式リクライニングとなった。
  25. ^ 喫煙・禁煙1両ずつ確保する必要がなくなった。
  26. ^ ただし、2007年9月4日からモ21600形(デラックスカー)の喫煙コーナーは廃止され、車販準備室に転用された。
  27. ^ 1994年3月28日・29日の2日間、23000系1編成がお召し列車に充当されるための措置。
  28. ^ イエローのユニフォームは冬服。夏服は半袖のピンクのユニフォームとなる。1990年からは上半身グレー、スカートは黒のユニフォームとなった。
  29. ^ 東雲あきらは当時のOSK日本歌劇団トップスター。近鉄バファローズ監督だった仰木とともに1992年ダイヤ変更のイメージキャラクターも務めた。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 『鉄道ファン』第324号、1988年4月、7 - 22頁。 
  2. ^ a b 『TECHNICAL NOTES KINTETSU21000』近畿日本鉄道、1988年。 
  3. ^ 『週刊 鉄道データファイル』(第270号)、デアゴスティーニ・ジャパン、14頁
  4. ^ グッドデザイン賞受賞の紹介 [1]
  5. ^ a b c d e f g h i j k 『鉄道ファン』1989年3月(第335号)、交友社、60 - 61頁
  6. ^ 『鉄道ファン』1989年10月号(第342号)、交友社、143頁
  7. ^ 田淵仁『近鉄特急 上』JTB 75頁
  8. ^ 『鉄道ファン』(第473号)2000年9月号、54頁
  9. ^ 藤井信夫『車両発達史シリーズ2 近畿日本鉄道 特急車』 関西鉄道研究会 p.49 1975年の図は国鉄監修時刻表 1975年4月号をデータの参考とした。
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 『鉄道ピクトリアル』 1988年12月臨時増刊号(第505号)、電気車研究会、19 - 31 頁
  11. ^ 『鉄道ファン』2011年12月(第608号)、交友社、30-36頁 『鉄道ピクトリアル』1988年12月臨時増刊号(第505号)、電気車研究会、21頁
  12. ^ 山内陸平のホームページ(インターネットアーカイブ)
  13. ^ 『鉄道ファン』1990年8月号(第352号)、交友社、19-31頁
  14. ^ a b 『鉄道ファン』1988年9月号(第329号)、交友社、34 - 42頁
  15. ^ a b c d e f g h i j 近畿日本鉄道発行の21000系のカタログ『TECHNICAL NOTES KINTETSU21000』
  16. ^ 『鉄道ファン』1988年6月号(第326号)、交友社、27頁 他多数
  17. ^ 『とれいん』1988年3月号(第159号)、エリエイ出版部・プレスアイゼンバーン、17頁
  18. ^ とれいん』2009年1月(第409号)、エリエイ出版部・プレスアイゼンバーン、65頁。
  19. ^ a b c d e 藤井信夫『車両発達史シリーズ2 近畿日本鉄道 特急車』 関西鉄道研究会 136 - 141頁
  20. ^ 『鉄道ピクトリアル』1988年12月臨時増刊号(第505号)、電気車研究会、29頁 『鉄道ジャーナル』1990年1月号(第279号)、鉄道ジャーナル社、47 - 48頁 『鉄道ジャーナル』2003年7月(第441号)、鉄道ジャーナル社、56 - 63頁
  21. ^ 『鉄道ジャーナル』2003年7月(第441号)、鉄道ジャーナル社、56 - 63頁
  22. ^ 『鉄道ピクトリアル』 1988年12月臨時増刊号(第505号)、電気車研究会、90頁
  23. ^ a b 『Rail Magazine』2003年2月号(第233号)、ネコ・パブリッシング、112頁
  24. ^ 『鉄道ジャーナル』2002年11月号(第433号)、鉄道ジャーナル社、30頁
  25. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 『Rail Magazine』2003年10月号(第241号)、ネコ・パブリッシング、124 - 127頁
  26. ^ 「近鉄アプリ」の特急空席検索画面アイコンより確認することが可能。
  27. ^ 橋村季真 (2022年7月28日). “近鉄名阪特急に革命「アーバンライナー」の貢献度”. 東洋経済オンライン. 東洋経済新報社. 2022年12月3日閲覧。
  28. ^ 鉄道コムスタッフ 西中悠基 (2024年3月17日). “北陸新幹線延伸の裏で、金沢でも見られた「懐かしの色」復活の発表 今週一週間の鉄道ニュース”. 鉄道コム. 朝日インタラクティブ. 2024年3月18日閲覧。
  29. ^ 『鉄道ファン』1988年6月号(第326号)、交友社、86 - 91頁
  30. ^ 『鉄道ジャーナル』2002年11月号(第433号)、鉄道ジャーナル社、41頁
  31. ^ 『鉄道ジャーナル』2005年7月号(第465号)、鉄道ジャーナル社、109頁
  32. ^ 車両部品の供給再開に伴う通常の編成両数での運転再開について (PDF) - 近畿日本鉄道プレスリリース 2011年4月12日(インターネットアーカイブ)
  33. ^ 大阪難波駅・近鉄名古屋駅毎時0分発の名阪特急をすべて「ひのとり」で運転します』(PDF)(プレスリリース)近畿日本鉄道、2021年1月8日。 オリジナルの2021年1月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210109071411/https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/common-hd/data/pdf/hinotoriul20210108155916100891645.pdf2021年1月11日閲覧 
  34. ^ a b c 『鉄道ピクトリアル』 1991年5月号(第543号)、電気車研究会、89頁
  35. ^ 『鉄道ピクトリアル』1991年3月号(第540号)、電気車研究会、87頁
  36. ^ 『鉄道ピクトリアル』1991年9月号(第548号)、電気車研究会 同誌1992年12月臨時増刊号(第569号)、電気車研究会、257頁
  37. ^ 『鉄道ピクトリアル』1991年3月号(第540号)、電気車研究会、84 - 85頁
  38. ^ 藤井信夫著『車両発達史シリーズ2 近畿日本鉄道 特急車』関西鉄道研究会 176頁
  39. ^ 『鉄道ジャーナル』1991年8月号(第298号)、鉄道ジャーナル社、104頁
  40. ^ 『鉄道ダイヤ情報』2003年2月号(第226号)、交通新聞社、26頁
  41. ^ 『全国育樹祭・ご参拝記念グラフ みえ・あいちの皇太子ご夫妻』中日新聞社 1993年発行(当本にページの記載なし)
  42. ^ 交友社鉄道ファン』2019年8月号 Vol.59/通巻700号 付録小冊子「大手私鉄車両ファイル2019 車両配置表」(当文献にページ番号の記載無し)
  43. ^ 鉄道ジャーナル 2002年11月号(第433号)、鉄道ジャーナル社、36頁
  44. ^ 大阪~名古屋間の特急における車内販売サービス終了について』(PDF)(プレスリリース)近畿日本鉄道、2020年1月21日https://www.kintetsu.co.jp/tetsudo/tetsudo_info/news_info/200121_meihan-syahan.pdf2020年1月30日閲覧 
  45. ^ 近鉄時刻表1988年春号から2003年号までを基に調査。
  46. ^ 神山純一 (2021年3月29日). “近鉄、特急アーバンライナーで工業製品も輸送 今夏から”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). https://www.asahi.com/articles/ASP3X5WQXP3WPLFA001.html 2022年12月3日閲覧。 
  47. ^ 名阪特急「アーバンライナー」を使用した貨客混載事業の実施決定!』(PDF)(プレスリリース)近畿日本鉄道(近鉄グループホールディングス)、2021年6月28日。 オリジナルの2022年8月11日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20220811123425/https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/common-hd/data/pdf/kakyakukonsaininnka20210628111016248462451.pdf2022年12月3日閲覧 






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