トランジスタ
トランジスタとは、増幅、発振、スイッチングなどの動作を行うことができる半導体素子のことである。AT&Tベル研究所で開発された。
トランジスタには端子が3つ付いており、2つの端子の間に流れる電流を、残った1つの端子に加える電流もしくは電圧で制御する仕組みになっている。このとき、制御を電流によって行うタイプのトランジスタはバイポーラトランジスタと呼ばれている。バイポーラトランジスタはn型の半導体とp型の半導体が、n-p-n、またはp-n-pの順で接合されている。単にトランジスタといった場合、このバイポーラトランジスタを指していることが多い。
また、2端子間に流れる電流を、電圧によって制御するタイプのトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)と呼ばれている。電極が半導体酸化物の皮膜によって絶縁されているものは、特にMOSFETと呼ばれる。
参照リンク
増幅回路、トランジスターの基本
トランジスタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/07 08:56 UTC 版)
トランジスタ(英: transistor)とは、電子回路において、信号を増幅またはスイッチングすることができる半導体素子である。
注記(英語)
- ^ 英: Kahng
- ^ 英: Atalla
- ^ 英: bipolar transistor
- ^ 英: field effect transistor
- ^ 英: unipolar transistor
- ^ 英: insulated gate bipolar transistor
- ^ 英: grounded-trench-MOS assisted bipolar-mode field effect transistor
- ^ 英: uni-junction transistor
- ^ 英: programmable uni-junction transistor
- ^ 英: static induction transistor
- ^ 英: power bipolar transistor
- ^ 英: power transistor
出典
- ^ “NVIDIA GeForce ニュース”. NVIDIA. 2022年10月19日閲覧。
- ^ [1]。
- ^ Lilienfeld, Julius Edgar, "Method and apparatus for controlling electric current" アメリカ合衆国特許第 1,745,175号 1930-01-28 (filed in Canada 1925-10-22, in US 1926-10-08).
- ^ GB application 439457, Heil, Oskar, "Improvements in or relating to electrical amplifiers and other control arrangements and devices", published 1935-12-06, issued 1934-03-02 European Patent Office, filed in Great Britain 1934-03-02, (originally filed in Germany 1934-03-02).
- ^ https://spectrum.ieee.org/tech-history/silicon-revolution/how-europe-missed-the-transistor
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- ^ TR-55ソニー公式サイト
- ^ 50年前のソニーが生んだもの日経エレクトロニクス雑誌ブログ、2005年8月5日
- ^ W. Heywang, K. H. Zaininger, "Silicon: The Semiconductor Material", Silicon: evolution and future of a technology (Editors: P. Siffert, E. F. Krimmel), p.36, Springer, 2004 ISBN 3540405461.
- 1 トランジスタとは
- 2 トランジスタの概要
- 3 機能・特性
- 4 形名(型番)
- 5 脚注
- 6 外部リンク
トランジスタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 01:28 UTC 版)
「ウィリアム・ショックレー」の記事における「トランジスタ」の解説
1945年に戦争が終わると、ベル研究所に固体物理学部門ができ、ショックレーと化学者のスタンレー・モルガンが指揮することになった。他のメンバーとしては、ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテン、物理学者ジェラルド・ピアソン、化学者ロバート・ギブニー、電子工学者ヒルバート・ムーア、および数人の技術者がいた。彼らの当面の目標は、真空管増幅器の代替となる固体(半導体)を見つけることだった。まずショックレーの発案で、半導体を外部の電界の中に置いて伝導率に影響を与えられないか試した。その実験はあらゆる素材と設定で行っても失敗した。バーディーンが半導体の内部に電界が侵入できないことを示す表面準位の理論を提案するまで、全く進展が見られなかった。その後彼らは表面準位の研究に注力し、毎日のように議論した。グループ内の関係は素晴らしく、アイデアを自由に出し合っていた。 1946年の冬までに十分な結果が得られ、バーディーンはフィジカル・レビュー誌に表面準位についての論文を送った。ブラッテンは表面準位の研究のため、半導体の表面に強い光を当てる実験を始めた。そこからさらに論文が書かれ(一部はショックレーと共同)、初期の実験が失敗した原因が推測できるようになった。研究が軌道に乗ったのは、半導体と導体の導線の接触点を電解液に浸すという実験を行ってからのことである。ムーアは入力信号の周波数を容易に変更できる回路を組み立てた。ショックレーの助言に従い、ピアソンはpn接合の接合部分にホウ酸グリコール(蒸発しない粘性のある化学物質)の小滴を置き、そこに電圧を印加してみた。これによってついに増幅作用が観測されるようになった。 1947年12月はベル研究所にとって「奇跡の1カ月」となった。バーディーンとブラッテンは点接触型トランジスタを完成させ、増幅機能を確認した(ショックレーは直接関わっていない)。翌月までにベル研究所は特許を出願した。 ベル研究所の弁理士は間もなく、ショックレーの電界効果の原理が既に予測され、ユリウス・エドガー・リリエンフェルトが1930年にそれを利用した装置の特許を取得済みであることを発見した。そのMOSFETのような素子の特許が最初に出願されたのはカナダで、1925年10月22日のことだった。その特許は「弱い」(実動しない)もののようだったが、弁理士は衝突を避けて4つの特許のうちの1つに関してはバーディーンとブラッテンによる点接触型設計のみを扱った。他の3つの特許(先に出願)は、バーディーン、ギブニー、ブラッテンを発明者として電解質を使ったトランジスタの特許とした。つまり、ショックレーはこれらの特許出願書に発明人として名を連ねていない。ショックレーは彼の電界効果のアイデアがこれら発明の元になったと考えており、自分の名が入っていないことに怒った。彼は自分の名前だけを入れた特許を書くつもりだとバーディーンやブラッテンに話している。 同時に彼は独自に点接触型ではなく接合型のトランジスタを作る作業を続けた。そちらの方が量産しやすいと予想したためである。彼は、点接触型トランジスタは壊れやすく製造が難しいと考えていた。ショックレーはまた、点接触型トランジスタの動作原理の説明や少数キャリア注入の可能性についても完全には納得していなかった。ショックレーは「サンドイッチ構造」トランジスタと自ら名付けたものについてより徹底的な説明を考え、1949年4月7日にその動作原理の証明を得た。 これによって生まれた発明が接合型トランジスタで、1951年7月4日に報道陣に対して発表を行った。この発明の特許は1951年9月25日に発効。その後、様々な製造技法が考案されたが、最終的には拡散とフォトリソグラフィによる製造が急速に広まった。間もなく点接触型トランジスタを圧倒するようになり、しばらくの間市場を支配することになった。ショックレーはさらに2年間、ベル研究所でトランジスタの改良に取り組むグループを指揮した。 一方でショックレーは558ページの大著 Electrons and Holes in Semiconductors を書き上げ、1950年に出版した。その中でショックレーはドリフト-拡散モデルを説明し、半導体内の電子の流れを表す微分方程式を記している。ショックレーのダイオード方程式もその中に記されていた。トランジスタの改良や新たな半導体素子を発明しようとする科学者にとって、この著作は一種の「聖書」となった。 1951年、米国科学アカデミー (NAS) の会員に選ばれた。このときショックレーは41歳であり、NASに選ばれるにはかなり若い方だった。その2年後、NASは Comstock Prize for Physics をショックレーに授与。その後も次々と様々な賞を受賞していった。 ベル研究所は一貫して3人がチームとして発明したとしていたが、「トランジスタの発明者」として一般に認知されたのはまず第一にショックレーだった。結局ショックレーは2人と仲違いし、そのせいもあってバーディーンとブラッテンは接合型トランジスタの研究から遠ざかることになった。バーディーンは超伝導現象の研究に向かい、1951年にベル研究所を去った。ブラッテンもショックレーと一緒に働くことを拒否し、別のグループに割り当てられた。バーディーンもブラッテンもトランジスタ発明後の1年以降はトランジスタの研究から遠ざかっている。 ショックレーの管理スタイルは人をいらだたせる面があり、そのせいもあってベル研究所での昇進から外されていった。それはまた同時にベル研究所にとってショックレーが管理者ではなく科学者として重要だったという意味もある。ショックレー自身は自らの能力にふさわしい富と権力を望んでいた。1953年、ショックレーはベル研究所を離れ、カリフォルニア工科大学に戻って4カ月だけ客員教授を務めた。
※この「トランジスタ」の解説は、「ウィリアム・ショックレー」の解説の一部です。
「トランジスタ」を含む「ウィリアム・ショックレー」の記事については、「ウィリアム・ショックレー」の概要を参照ください。
トランジスタ
出典:『Wiktionary』 (2021/08/07 00:27 UTC 版)
語源
英語のtransistor (en)より。
名詞
トランジスタ
発音(?)
- と↗らんじ↘すた
関連語
翻訳
- アイスランド語: smári (is) 男性
- アラビア語: تْرَانْزِسْتُور (ar) (tranzistur) 男性
- 英語: transistor (en)
- エストニア語: transistor (et)
- オランダ語: transistor (nl) 男性
- カタルーニャ語: transistor (ca) 男性
- ガリシア語: transistor (gl) 男性
- ギリシア語: κρυσταλλοτρίοδος (el) 女性
- スウェーデン語: transistor (sv) 通性
- スペイン語: transistor (es) 男性
- セルビア・クロアチア語:
- タガログ語: saligwil (tl)
- チェコ語: tranzistor (cs) 男性
- 中国語:
- 朝鮮語: 트랜지스터 (ko)
- ドイツ語: Transistor (de) 男性
- ハンガリー語: tranzisztor (hu)
- フランス語: transistor (fr) 男性
- ベトナム語: bóng bán dẫn (vi)
- ポーランド語: tranzystor (pl) 男性
- ポルトガル語: transístor (pt) 男性
- マオリ語: whitiārai (mi)
- ロシア語: транзи́стор (ru) 男性
「トランジスタ」の例文・使い方・用例・文例
- このトランジスタは大電力用ではない。
- トランジスタの発明で新しい時代が始まった。
- トランジスターの発明は新時代を画した。
- (電子装置について)トランジスタを備えている
- トランジスタ(電子回路か装置)を備える
- コレクタからエミッタを分離するトランジスタの部分
- キャリアーの一次流が電極間の領域を通って出る、トランジスタの電極
- トランジスタ中の電極で電子が出てくる
- 実効抵抗が横電場によってコントロールできるチャンネルに、大部分の電流が流れるトランジスタ
- エミッタとして用いられるP型半導体と集電装置として機能するP型半導体の間のN型半導体を備える接合トランジスタ
- 米国の物理学者(英国生まれ)で、電子トランジスタの開発に貢献した(1910年−1989年)
- 砕けやすい灰色の結晶性の元素で、トランジスターに用いられる(シリコンに似た)半導性メタロイド
- 有機合成やトランジスターへの不純物の添加、また毒ガス兵器として用いられる、有毒、無色で可燃性の高い気体
- トランジスターという,電気回路部品
- コレクターという,トランジスターの電極
- ケイ素を半導体に用いたトランジスタ
- トランジスタ回路を使ったテレビ受像機
- 2極式のトランジスター
- トランジスターが2極式であること
- 超高周波トランジスタという,1ギガヘルツ以上の高周波で使うトランジスタ
トランジスタと同じ種類の言葉
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