組物 耐災害

組物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/10 05:38 UTC 版)

耐災害

中国にある応県木塔を含む多くの歴史建築物が、地震や自然災害を乗り越え、今日まで残っているのは、これらの組み物によって得られた構造的な柔軟性によるものと考えられている[29]

その他

文化財愛護シンボルマーク

日本文化庁が、文化財愛護運動の推進のために1966年(昭和41年)5月に制定した「文化財愛護シンボルマーク」は、3段に重ねた組物(斗栱)をイメージしたもので、日本における文化財保護の象徴となっている[30]

脚注

参考文献

  • 岡田英男『日本建築の構造と技法―岡田英男論集』 下、思文閣出版、2005年。ISBN 978-4784212545 
  • 片桐正夫「朝鮮建築の「牛舌」の成立形態に関する一考察」『日本建築学会計画系論文集』第469号、日本建築学会、1995年、doi:10.3130/aija.60.177_1 
  • 清水重敦, 西田紀子「009 IV 出土部材からみた山田寺建築」『飛鳥資料館図録 : 秋季特別展示重要文化財指定記念奇偉荘厳山田寺』第47巻、独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所飛鳥資料館、2007年10月、41-46頁、CRID 1390290700445870336doi:10.24484/sitereports.16683-12363hdl:11177/1761 
  • 西和夫 著、太田博太郎 編『図解古建築入門』彰国社、1990年。ISBN 4-395-00306-0 
  • 武井豊治『古建築辞典』理工学社、1994年。ISBN 978-4844530190 
  • 玉井哲夫『図説日本建築の歴史 : 寺院・神社と住宅』河出書房新社、2008年。
  • 妻木靖延『図解 ここが見どころ! 古建築』学芸出版社、2016年。ISBN 978-4761526269 
  • 奈良県文化財保存事務所『国宝東大寺鐘楼修理工事報告書』奈良県文化財保存事務所、1967年。 
  • 文化財建造物保存技術協会『崇福寺大雄宝殿・第一峰門保存修理工事報告書』崇福寺、1995年。 
  • 藤井恵介『日本建築のレトリック-組物を見る』INAX、1994年。ISBN 4-8099-1044-X 
  • 村田健一 著「古代の建築技法の変遷と終焉」、鈴木博之ほか 編『古代社会の崩壊』東京大学出版会〈シリーズ 都市・建築・歴史2〉、2005年。ISBN 4-13-065202-8 
  • 村田健一『伝統木造建築を読み解く』学芸出版社、2006年。ISBN 4-7615-1219-9 
  • 村田健一 著「古代の建築技法の変遷と終焉」、鈴木博之ほか 編『古代社会の崩壊』東京大学出版会〈シリーズ 都市・建築・歴史2〉、2005年。ISBN 4-13-065202-8 
  • 太田博太郎『奈良の寺々 古建築の見かたく』吉川弘文館、2019年。 (原書は1982年岩波書店刊)

外部リンク


注釈

  1. ^ 法隆寺の金堂・五重塔・中門、法起寺の三重塔、法輪寺の三重塔(焼失)、および法隆寺の玉虫厨子
  2. ^ 対になる言葉は疎組(あまぐみ・亜麻組とも)である
  3. ^ 昴は日本語でいう尾垂木の意味で、仮は見せかけのという意味
  4. ^ 不要な材料を再利用して後世に作った可能性もある
  5. ^ この画像ではややわかりにくいが、虹梁の中央付近に乗る、2本の短い斜材を「人」字形に組んだものが叉首。この上に斗と肘木が乗り、棟木を支える。

出典

  1. ^ 武井豊治 1994, p. 180.
  2. ^ 村田健一 2005, p. 363-368.
  3. ^ 太田博太郎 2019, p. 40.
  4. ^ 太田博太郎 2019, p. 65, 66, 100, 125, 126.
  5. ^ 太田博太郎 2019, p. 102.
  6. ^ 岡田英男 2005, p. 7.
  7. ^ 村田健一 2005, p. 374-375.
  8. ^ a b 村田健一 2006, p. 192-205.
  9. ^ 妻木靖延 2016, p. 68.
  10. ^ 妻木靖延 2016, p. 78-84.
  11. ^ 奈良県文化財保存事務所 1967, p. 17-18.
  12. ^ 片桐正夫 1995, p. 179.
  13. ^ a b 文化財建造物保存技術協会 1995, p. 22-26.
  14. ^ 藤井恵介 1994, p. 10.
  15. ^ 藤井恵介 1994, p. 4.
  16. ^ 村田健一 2006, p. 137-138.
  17. ^ 清水重敦、西田紀子 2007, p. 41-46.
  18. ^ 村田健一 2006, p. 48-59.
  19. ^ 村田健一 2006, p. 87-89.
  20. ^ a b 村田健一 2006, p. 82-84.
  21. ^ 藤井恵介 1994, p. 25-26.
  22. ^ 藤井恵介 1994, p. 43-46.
  23. ^ 西和夫 1990, p. 103.
  24. ^ 武井豊治 1994, p. 246.
  25. ^ 武井豊治 1994, p. 14,42,232.
  26. ^ 武井豊治 1994, p. 224.
  27. ^ 武井豊治 1994, p. 208.
  28. ^ 武井豊治 1994, p. 288.
  29. ^ Dougong: The enduring appeal of an ancient Chinese building technique(CNN 2017年9月1日)
  30. ^ 文化庁. “文化財愛護シンボルマーク”. 文化庁サイト. 2022年9月7日閲覧。


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