薔薇十字騎士団
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「トリニティ・ブラッド」の記事における「薔薇十字騎士団」の解説
カイン・ナイトロード 声 - 諏訪部順一(少年時代 - 野島裕史)/ 一条和矢 ナイトロード3兄妹の長子で、アベルの双児の兄。金髪の温厚そうな青年だが、彼こそがアベル達と敵対する組織“薔薇十字騎士団(ローゼンクロイツ・オルデン)”の首魁。位階は10=1(イプシシマス)。「我が君(マイン・ヘル)」「あの方」などと呼ばれている首領にして「クルースニク01」。アベルやセスと異なり“クルースニク”と精神面も含めて完全に融合している。 過去にアベルとセスによって「生身で大気圏外から地上に落とされ、数百年かけて再生した」という。現在も体の修復が完全ではないらしく、長時間活動していると人の形を保てないらしい。再生途中でケンプファーと出会い、彼とともに乗っ取った小さな異端結社「薔薇十字騎士団」を巨大犯罪組織に作り変え、「世界の敵」として暗躍するための手勢とした。その物柔らかな笑顔や温厚そうな言動とは裏腹に自分達の出生理由により全ての人類及び生き物への憎悪を内包しており、狂気を秘めている。戦闘時は白い翼と諸刃の槍が出現する。また空間を操作することもできる。 自らを「何も必要としない者、それゆえにすべてを必要としている者」と称している。 名前はアダムとイヴの長男カイン(קַיִן)に由来している。 イザーク・フェルナンド・フォン・ケンプファー 声 - 藤原啓治 / 速水奨 “薔薇十字騎士団”の最高幹部で位階は9=2。長い黒髪、死魚の様に濁った黒瞳、怜悧な容貌が特徴。著名人の格言や古典文学からの引用を好む優雅な所作と細葉巻が特徴。カインの執事的な役割も担っている。 電磁防壁(アスモダイの盾)、粒子加速砲(ベリアルの矢)、生体工学を駆使した人造精霊・人造矮人といったオーバーテクノロジーを魔法のように使うことから“機械仕掛けの魔道士(パンツァー・マギエル)”あるいは“魔術師”と呼ばれている。本作中最年長であるという発言をしており、ある意味謎の多い男。本作から1000年以上前から、カリオストロ、サンジェルマン伯爵、パラケルススなど様々な名前で存在していた。作者もその正体については敢えて設定せず、謎のままで残そうとしていた。また「アイザック・バトラー」という偽名を使用している。 原作では長らく姿を見せなかったことから『R.A.M.』後半で死亡説が流れていたが、『聖女の烙印』でアルビオン人の執事アイザック・バトラーとして再登場。続く『薔薇の玉座』『茨の宝冠』では“隔離地区”に眠るアベルの生体データを奪取するため、ヴァネッサと接触。更に武装蜂起に失敗し王都を脱出しようとするメアリに“湖の剣”システムを譲渡して内乱の深刻化に一役買う等、相も変わらず凄味を見せ付けた。切れ者として知られるメアリを手玉に取る強かで厄介な人物。 又、アベル個人に対しては任務の域を超えた興味を抱いているおり、彼を「アベル様」と呼ぶ。 バトラーの偽名で王立ロンディニウム学院に学籍を置いていたが、人体実験を行い首謀者として放校された事がある。その時の被害者がワーズワースの婚約者フランセスであり、ワーズワースは当時の親友で彼に陥れられた被害者である。漫画版での特徴 巻末の四コマ漫画では、九条の友人役として頻繁に登場する。キャラ設定と一致するのは喫煙者であることぐらいの様だ。 『聖女の烙印』編以降のアルビオン人執事「アイザック・バトラー」として登場する際は眼鏡をかけ髪型はオールバックの短髪という容姿をしている。 ディートリッヒ・フォン・ローエングリューン 声 - 鈴村健一 / 結城比呂 鳶色の髪と鳶色の瞳、端正な美貌を備えたゲルマニクス王国(現在のドイツ)出身の青年。クラッキングや遺失技術の復元に長けた天才電脳調律師。 初登場時はエステルとともにイシュトヴァーンでレジスタンス活動を行っていたが(その際の設定は原作、漫画、アニメでそれぞれ異なる)、その正体は“薔薇十字騎士団”幹部で位階は8=3。エステルとジュラを利用して教皇庁と真人類帝国との戦争を引き起こそうとしていた。 エステルのことを「綺麗事が好きな愚かな小娘」と称して強い関心を見せており、カインから過去を知らされている故か、アベルに対しても強い関心を寄せている。 特殊な生体繊維の“糸”を用いて他人の体を支配する能力を持ち、また言葉巧みに相手を誘導する狡猾さから“人形使い(マリオネッテンシュピーラー)”と呼ばれる。本作でもっとも酷薄な人物といえる。 原作ではゲルマニクス王国の潜水艦に搭乗し、「中佐」の肩書でよばれているシーンがあることから同国軍の軍籍を持っているものと思われる。 天使のような風貌に悪魔の様な本性と比類の無い邪悪さを秘めており、他者を個人的な玩具もしくは退屈凌ぎとしか見ていない。一切の奇麗事を信用せず、己の快楽的欲求を満たす為だけに数多の凶悪な事件を引き起こす。 ゲルマニクスの地方小領主の息子として誕生。幼少の頃から天才ぶりを発揮して、その卓越した能力と残酷さを恐れ息子の暗殺を目論んだ父親並びに一族を抹殺。幼いながらも領主として君臨するが、人体実験の材料として領民の迫害を繰り返し、呪詛の対象となる。七歳の時に、“騎士団”の構成員を探すケンプファーとカインと遭遇。カインの圧倒的な力と世界を滅ぼす狂気に完全な屈服を強いられ、以後、彼に服従する事となった。 未完に終わった『R.O.M.』後半のストーリーでは潜在的なカインへの不信感からか、反旗を翻す事となっていた。 アニメでは、今までの失敗のせいなのか、それともカインの狂気に彩られた冷酷な性情ゆえか、終盤にアベルと対峙した折、カインにより殺され「何故」と驚愕の表情を浮かべながら絶命した。 ヘルガ・フォン・フォーゲルワイデ “薔薇十字騎士団”幹部にして、構成員の序列としては位階8=3。 結い上げた豊かな銀髪と白くきつめの端正な顔たち、グラマラスな肢体を持つ美女。外見は二十代頃の若々しい女性だが、実年齢は五十を過ぎていると思われる。 冷凍光線を放つ“マクスウェル[要曖昧さ回避]の魔杖”や過冷却水をマイクロマシンで操る人造精霊“冬の乙女”などの能力を使用することから“氷の魔女”(アイス・ヘクセ)の異名を持つ。敬慕の情を抱く“主君”カインの側近であるケンプファーの存在と専横を苦々しく思っており、Axを上手く利用して彼を排除しようと目論む『R.A.M.』編後半のキーパーソン。 表の顔は旧オストマルク公国の伯爵夫人であり、かつての首都ヴィエナ上空に成層圏プラットフォームを改造した“魔女の塔”という拠点を構えている。かつては“塔”の発掘作業を指揮した女性研究者であり、ゲルマニクスの侵攻を受けた母国の滅亡後も“騎士団”の援助を受けて修復を続行し、自らの居城とした。 初登場の「レディ・ギルティ」でカテリーナの異端審問のシナリオを妨害する為に、ブルノの小領主の貴婦人としてアベル達に接触し、新教皇庁の潜むエストニアまで誘導した。「バード・ケージ」ではAx同時襲撃からケンプファーを追い詰める壮大な謀略を企てるが、最終的にはケンプファーに処分された。 性格的には無慈悲な野心家だが、ノイマン三兄弟とは長い付き合いで、特にバルタザールとは深い信頼関係にある様。 バルタザール・フォン・ノイマン “薔薇十字騎士団”に所属する吸血鬼で、ヘルガの側近であるノイマン三兄弟の長男。 位階は7=4。容姿はウェーブがかかった茶髪の物腰柔らかな青年。 手から石化毒(蛋白質結晶化酵素)を分泌するため“毒竜の王”(バズイリスク)の異名を持ち、配下にスフォルツァ城を占拠した吸血鬼部隊やメイド型自動人形“ジークリンデ”シリーズが存在する。直接戦闘に加わるよりも、戦略を講じる事を得意とする指揮官タイプの人物で、一連のAx殲滅とケンプファー排斥に対してその才能を発揮したが、最終的にはケンプファーによって殺害された。 3兄弟の名前は新約聖書キリストの降誕の“東方の三博士”に由来している。 メルキオール・フォン・ノイマン ノイマン三兄弟の次男。短い水色の髪と度の強い眼鏡をかけた青年。オタク気質の屈折した性格の持ち主。 自作のメイド型自動人形を操ることから“傀儡の王”(ピグマリオン)の異名を持つ。 又、全ての機械センサーを欺く特殊能力を有するグレムリンであり、未完に終わった「アポカリプス・ナウ」後編では“アイアン・メイデンI”を襲撃。レオンとトレスと交戦後に壮絶な最期を迎える筈だった。 カスパール・フォン・ノイマン ノイマン三兄弟の三男。刺青を入れたスキンヘッドの筋肉質な巨漢でオネエ言葉のハードゲイ。 外見を他人そっくりに変化させることができる能力から、“百貌の王”(フンゲルトゲシュヒト)と呼ばれている。 アルフォンソ・デステ暗殺の際に、“教授”と交戦。“教授”に重傷を負わすが駆けつけたユーグによって撃退される。続く「ナイト・ホスピタル」で顔を傷つけられた怨みから入院中の“教授”を狙ってローマに現れ、二人を殺害を目論むがカテリーナの護衛として居合わせたカーヤによって“処理”された。 グデーリアン ケンプファーがイシュトバーンや王都ロンディニウムで運転手兼ボディガードとして同行させていた、肉食獣のような目の寡黙な男。 「牙の眷属」(ライスツァーン)と呼ばれ、狼に似た巨大な獣への変身や野犬(イヌ科動物?)を操る能力がある模様。 シュザンヌ・フォン・スコルツェニー 全翼機のような外観でWIGとしての機能を併せ持つ潜水艦“赤の男爵”(ローテバロン)の艦長で、本人も“赤の男爵夫人”と呼ばれる。ゲルマニクス王国軍人であり階級は大尉。 『薔薇の玉座』でケンプファーと共に王都ロンディニウムに潜入。『茨の宝冠』でケイト操る“アイアン・メイデンII”と空中戦を繰り広げ、一瞬の隙を突かれ敗走した。自身の技量に絶対的な自信を抱いている。 姓の由来はナチス・ドイツの親衛隊将校オットー・スコルツェニー。また機体名および称号は第一次世界大戦時のドイツの戦闘機パイロットマンフレート・フォン・リヒトホーフェンから。
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薔薇十字騎士団(ローゼンクロイツ・オルデン)
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通称「世界の敵(コントラ・ムンディ)」と呼ばれる秘密結社。ラテン語で「我ら、炎によりて世界を更新せん(イグネ・ナチュラ・レノヴァトール・インテグラ)(Igne natura renovatur integra)」(直訳は「炎によりて全き世界は更新される」という意)というスローガンの下に、各地でテロ行為を行う。 もとはゲルマニクスの小さな異端結社だったが、カインとケンプファーによって乗っ取られて以降急速にテロ組織として急成長した。しかし、犯罪ネットワークの管理者という活動が主であまり表舞台に出ることがなく、また騎士団として動く際も「世界に不満を持つ者に技術や人員を提供する」という形をとるため、その存在を知る者は少ない。名前の由来は薔薇十字団(ローゼンクロイツ)。団員の制服はナチス親衛隊を連想させるデザイン。団員の称号や作戦名はすべてドイツ語である。
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