Dystopia

実用日本語表現辞典

dystopia

別表記：ディストピア

「dystopia」の意味・「dystopia」とは

「dystopia」は英語の単語であり、理想とは逆の、非人道的または恐ろしい社会を指す。一般的には、抑圧的な政府、極度の貧困、または技術の乱用によって引き起こされる未来の暗黒的なビジョンを表す。例えば、ジョージ・オーウェルの「1984年」やオルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」など、多くのディストピア小説が存在する。

「dystopia」の発音・読み方

「dystopia」の発音は、IPA表記では /dɪsˈtoʊpiə/ となる。IPAのカタカナ読みでは「ディス・トウ・ピア」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「ディストピア」と読む。

「dystopia」の定義を英語で解説

「Dystopia」 is a term in English that refers to a society that is the opposite of ideal, often characterized by inhumanity or fear. It typically represents a dark vision of the future caused by oppressive governments, extreme poverty, or the misuse of technology. For instance, there are many dystopian novels such as George Orwell's "1984" and Aldous Huxley's "Brave New World".

「dystopia」の類語

「dystopia」の類語としては、「nightmare」（悪夢）、「hellhole」（地獄のような場所）、「apocalypse」（黙示録、終末）などがある。これらの単語も同様に、理想とは逆の恐ろしい状況を表す。

「dystopia」に関連する用語・表現

「dystopia」に関連する用語としては、「utopia」（理想郷）、「post-apocalyptic」（黙示録後の）、「totalitarian」（全体主義の）などがある。これらの単語は、ディストピアの概念を理解する上で重要なキーワードである。

「dystopia」の例文

1. "The novel presents a dystopia where freedom of speech is suppressed."（その小説は、言論の自由が抑圧されるディストピアを描いている。）
2. "In the dystopia depicted in the film, the government controls every aspect of life."（映画で描かれるディストピアでは、政府が生活のあらゆる側面を支配している。）
3. "The dystopia of the story is a result of technological advancement without ethical considerations."（その物語のディストピアは、倫理的考慮なしの技術進歩の結果である。）
4. "The book portrays a dystopia where people are divided by class."（その本は、人々が階級によって分けられるディストピアを描いている。）
5. "The dystopia in the game is a warning about the potential dangers of artificial intelligence."（ゲームの中のディストピアは、人工知能の潜在的な危険性に対する警告である。）
6. "The dystopia imagined in the poem is a place where nature has been completely destroyed."（詩で想像されるディストピアは、自然が完全に破壊された場所である。）
7. "The dystopia in the play is a society where individuality is not valued."（劇中のディストピアは、個性が評価されない社会である。）
8. "The dystopia of the film is a world where war is constant."（映画のディストピアは、戦争が絶え間ない世界である。）
9. "The dystopia depicted in the series is a future where resources are scarce."（シリーズで描かれるディストピアは、資源が乏しい未来である。）
10. "The dystopia in the novel is a place where human rights are ignored."（小説のディストピアは、人権が無視される場所である。）

（2023年9月25日更新）

ディストピア

英語：dystopia

ディストピア（dystopia）とは、理想的な社会の対義語で、不幸や抑圧が支配する未来社会を描いた概念である。この概念は、主に文学や映画、テレビドラマなどのフィクション作品で用いられる。ディストピアの世界では、個人の自由や人間の尊厳が脅かされ、社会全体が制御下に置かれていることが特徴である。 ディストピアの描写は、現代社会の問題点を強調し、警鐘を鳴らす目的で用いられることが多い。例えば、過度な監視社会、情報操作、環境破壊など、現実の社会問題を拡大解釈した形で描かれる。これらの描写は、視聴者や読者に対して、現状の社会や未来に対する警戒感を喚起する効果がある。 ディストピアの代表的な作品には、ジョージ・オーウェルの「1984年」やオルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」などがある。これらの作品は、ディストピアの世界を詳細に描き出し、人間の自由や尊厳が失われた社会の恐ろしさを伝えている。

（2023年9月21日更新）

ディストピア

英語：dystopia

「ディストピア」とは・「ディストピア」の意味

「ディストピア」とは理想郷を意味する「ユートピア」の対義語で、反理想郷、暗黒世界、そのような世界を描いた映画、アニメ作品を意味する。ディストピアの世界観として、政府による徹底的な統制によって行動制限される、国民全員が同じ思想に染められるなどの特徴がある。

「ディストピア」の熟語・言い回し

ディストピア飯とは

「ディストピア飯」とは、管理社会によって自由を奪われたディストピアの世界の下層階級の人々に配給される人工食品である。実際、旧ソ連のような共産国家では人々に配給されていた過去がある。「ディストピア飯」は、無機質なプレートにスティック状のお菓子、錠剤、ゼリーなどが入っているのが一般的だ。体に必要な栄養を効率的に摂取することだけを重視しているため、味や見た目を全く楽しめないのが最大の特徴である。

ディストピア小説とは

「ディストピア小説」とは、文字通り、ディストピアの世界を描いている小説である。独裁者による暴力的な支配、徹底的な監視による自由な生活の制限などを描いていることが多い。一口にディストピア小説といっても色々とあるが、最も有名な作品として挙げられるのがイギリスの作家ジョージ・オーウェル氏の「1984年」。「1984年」では、思想や言語、結婚など国民の生活すべてが政府によって徹底的に管理されている世界を描いている。結婚は国への奉仕のために子供を産む儀式という思想に国民は染められているのが特徴である。また、コミュニケーションの手段である言語は、日常生活で必要とされる最低限の単語に限定されている。さらに、監視カメラが道のあちこちに設置されていて、国民の一挙手一投足を政府が常に監視しているのだ。争いごとや格差などは一切ないが、その代わり、国が定めた法律に違反すると即座に警察に連れていかれてしまう。「1984年」はディストピア感が満載の小説なので、ディストピアの世界観に浸りたい方にうってつけの作品である。

ディストピア感とは

「ディストピア感」というのは、人間が人間らしさを失って生きている様を指す言葉である。一見すると貧困や紛争、格差もない理想的な社会に見えるが、実は徹底した政府による監視・管理社会となっていて自由が奪われているのが特徴だ。また、非人間的な労働も当たり前で、個人の自由、人間としての尊厳、人間性などがすべてが否定された歪な社会となっている。

「ディストピア」の使い方・例文

・新入社員として入社した会社は、想像以上に上司や先輩が厳しい上に仕事もやまほどあるので、ディストピア感が漂う大変辛い環境だ。
・私の高校のクラスメートは食べることに一切興味がなく、いつもディストピア飯を彷彿とさせるような味気ない弁当を持ってくる。
・現実世界があまりにも辛くて現実逃避をするためにディストピア小説を読み始めたら、すっかりはまってしまった。
・子供の頃、両親からのしつけが非常に厳しく、まるでディストピアの世界で暮らしているかのように辛かった。
・子供の頃から競艇選手になりたくて専門学校に入ったのだが教諭から厳しく管理されるようになり、まるでディストピアの世界で生きているようだ。
・自由に生きることはできないけれども、戦争や格差などが全くないディストピアの世界に実は憧れている。
・ディストピア飯を想像するくらいに、私の母親は昔から料理が下手くそだった。
・ディストピアとはかけ離れた、自由に自分らしく生きることができる世界に生まれてきて良かったと思う。
・夏休みの期間中、ディストピアを描いた映画、漫画などをたくさん観ていたので、その世界にどっぷりと浸かってしまった。
・久しぶりに近所の本屋さんに足を運んでみたら、ディストピアの世界を描いている作品がたくさんあって驚いた。

（2022年12月5日更新）

デジタル大辞泉

ディストピア【dystopia】

読み方：でぃすとぴあ

反理想郷。暗黒世界。また、そのような世界を描いた作品。

ウィキペディア

ディストピア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/12/19 13:51 UTC 版)

ディストピア（英: dystopia）または逆ユートピア（英: anti-utopia）は、反理想郷・暗黒世界、またはそのような世界を描いた作品、「否定的に描かれたユートピア」を指す言葉。産業革命後に発達した機械文明の、否定的・反人間的な側面が強調されて描き出された「未来社会」像。典型例は反自由的な社会であり、隠れた独裁や横暴な官僚システム、性愛制御などが描かれる。