中央政府
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/24 06:34 UTC 版)
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中央政府(ちゅうおうせいふ、英: Central government)は、内閣や連邦政府といった国全体の事柄を扱う統治機構[1]。地方政府や州政府などと対比される概念である[1]。
単に政府という場合には「中央政府」の用語・概念として用いられる。なお、連合国においての「中央政府」は一つ一つの「国」の政府と対比される。
例えば、日本の中央政府は日本国政府、アメリカ合衆国の中央政府はアメリカ合衆国連邦政府(英: Federal government of the United States)、イギリスの中央政府はイギリス政府(英: Government of the United Kingdom)、フランスの中央政府はフランス共和国政府(仏: Gouvernement de la République française)、中華人民共和国の中央政府は中華人民共和国中央人民政府(簡: 中华人民共和国中央人民政府)である[注釈 1]。
概説
中央政府と各州政府、中央政府と地方政府との優先関係や力関係は、さまざまである。
たとえば米国では1788年の9州による憲法批准以降、正式に連邦政府となり、個々の州の承認によって中央政府が存在する、と決められた。つまり各州の政府のほうが根本的な存在である。まず第一に各州の政府に高度な主体性や行政権があり、中央政府も各州の高度な主体性や行政権を認めることで、はじめてその存在が認められている。もし州政府の高い主体性や自律性を認めないようなことがあれば、各州政府も「中央政府」を拒絶する可能性があり、そうなれば「中央政府」と呼ばれるものも実際には中央政府としては認められなくなる、という関係にある。
欧州連合(EU)は国家連合に近いもので、各国の独立性はかなり高いわけだが、EUに様々な機構が設置されてその政治が行われており、その中で欧州委員会が行政機能を担い、その欧州委員会が欧州連合の中央政府の機能をおおむね担っている。
それ以外の国では、米国や欧州とは反対に中央政府が各州や各自治体に対して優越するしくみになっていることも多い。中央政府があまりに各州や各自治体の政府の主体性や各州(各自治体)の住民の幸福をないがしろにするなどすると、対立が生じて緊張関係に陥り、それが高じると各州や各自治体が独立に向けた運動(独立運動)や独立戦争を起こすことにもなる[注釈 2]。
たとえば米国は現在、一つの独立した国家として認められているが、もともとイギリス帝国の中の一領土であった時期があり、イギリス(の中央政府)がアメリカ大陸に移住した人々の意向や事情を軽視・無視したり蹂躙したことによって、アメリカでイギリスから独立しようとする運動が起きた。独立戦争(アメリカ独立戦争)により、イギリス(の中央政府)の側が敗北し撤退したことによって米国は成立している。つまり、アメリカに住む人々にイギリス政府(中央政府)は拒絶され、アメリカ人にとっては「中央政府」ではなくなり、あくまで「他国の政府」となった。
主要な国の中央政府
アジア
- 日本国政府(日本)
- 中華人民共和国中央人民政府(中国)
- 香港特別行政区政府(香港)
- 中華民国政府(台湾)
- 大韓民国政府(韓国)
- 朝鮮民主主義人民共和国政府(北朝鮮)
- タイ王国政府(タイ)
- インド共和国政府(インド)
欧米
- アメリカ合衆国連邦政府(アメリカ)
- カナダ政府(カナダ)
- イギリス政府(イギリス)
- フランス共和国政府(フランス)
- ドイツ連邦共和国連邦政府(ドイツ)
- オーストリア共和国連邦政府(オーストリア)
- イタリア共和国政府(イタリア)
- ロシア連邦政府(ロシア)
- ウクライナ政府(ウクライナ)
脚注
注釈
- ^ 人民共和国などでは「政府」の前に「人民」という単語をつけ、「中央人民政府」という用語が使用される。中央である、国家全体の政府である、という点ではほぼ同様である。
- ^ インドネシアの東ティモールが典型。またカナダでも、鎮静化はしたが、フランス系移民の多いケベック州で独立の機運が高まった時期がある
出典
関連項目
中央政府
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 15:58 UTC 版)
国会議事堂 内閣総理大臣官邸 最高裁判所 日本国政府(統治機構)は、憲法上、立法権を国会に、行政権を内閣に、司法権を裁判所に、それぞれ分配する権力分立制(三権分立)を採る。また、内閣が国会の信任に拠って存在する議院内閣制を採用する。日本国憲法第41条は、国会を「国権の最高機関」と定めるが、この意味につき学説は分かれ、国政の中心的位置を占める機関であることを強調する政治的美称であるとする説(政治的美称説)、「国家諸機関の権能および相互関係を解釈する際の解釈準則となる」とする説(総合調整機能説)が有力である。
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「中央政府」の例文・使い方・用例・文例
- 中央政府はその衝突を地元の分離派のせいにした。
- 地方自治体が中央政府に服従することは必ずしも正しいとは思わない。
- 先週には、大きな力を持つ経団連が、規制解除のため中央政府を訪問した。
- (各州の state government に対して)米国連邦政府[中央政府].
- 中央政府
- 中央政府から地方政府への交付金
- 権力が1つが中央政府といくつかの地方分権により分割されていることに特徴付けられる、またはによって構成するさま
- (特に中央政府から地域政府への)権限の委任
- 中央政府によって市民のために所有されるか、維持される
- 中央政府の下で一体になる
- 連邦の中央政府の、または、連邦の中央政府に関する
- 連邦区は、中央政府の本拠地として確保されている地域である
- 国家独立の賛同者、または、強力な中央政府の賛同者
- 特に中央政府が弱い場合に、誰に対しても説明責任がなく、一つの地域で内政権力を行使する軍事上の最高指導者
- フィレンツェの政治家で、強い中央政府を唱えた(1469年−1527年)
- (個人・企業体・行政の小部門の負債と区別して)中央政府の負債
- 国家全体の負債:地方、州、中央政府の総合負債
- 中央政府という行政機関
- 昔,中央政府の所在地以外におかれた任地
- 独立賛成派の運動家は,独立を選ぶことで,ロンドンにある中央政府によって現在決定されていることをスコットランドが決定できるようになると述べた。
中央政府と同じ種類の言葉
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