こっけん‐の‐さいこうきかん〔‐サイカウキクワン〕【国権の最高機関】
読み方:こっけんのさいこうきかん
立法・行政・司法といった国家権力を担う機関のうち、最も重要な機関。国会のこと。
[補説] 日本国憲法第41条に「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である」とある。「最高機関」の意味については諸説があり、通説では、主権者である国民を代表する国会が国政の中心的位置を占める最も重要な機関であることを強調する修辞的表現で、法的な意味はないとされる(政治的美称説)。ほかに、立法権を独占する国会は、文字通り、内閣や裁判所といった他の国家機関の上位に立つという統括機関説、国会は、三権相互の関係を調整する地位にあると解釈する総合調整機能説、国会は国政全般が円滑に進むよう絶えず配慮すべき立場にあることから、国政において最高の地位にあるとする最高責任地位説などがある。
国権の最高機関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 07:19 UTC 版)
日本国憲法は、国会を「国権の最高機関」と定める(憲法41条)。 ここで、「最高機関」の意味が問題となる。この点、憲法学説上は、政治的美称説が通説的見解と目されている。政治的美称説とは、国会が諸々の国家機関の中で主権者たる国民に次いで高い地位にあり、国民に代わって、国政全般にわたり、強い発言力をもつべきであることから、「最高機関」とは、国民を代表し、国政の中心に位置する重要な機関であるという点に着目して国会に付した政治的美称であるとする見解である。この見解は、憲法が権力分立制を採用していること、内閣による衆議院解散、違憲立法審査権の存在、司法権の独立などから、「最高機関」に特段の法的意味を認めない。この点について、より積極的な意味づけをなす見解もある。 統括機関説 - 国会は、国権の最高機関として内閣、裁判所の上位に君臨し、国政全般にわたって最終的な決定権を有する。 最高責任地位説 - 国会は、国権の最高機関として国民に対して国政全般の責任を負い、行政、司法作用を調整する。
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