黒田家一門とは? わかりやすく解説

黒田家一門

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 03:15 UTC 版)

軍師官兵衛」の記事における「黒田家一門」の解説

黒田官兵衛くろだ かんべえ) (万吉黒田官兵衛黒田如水) 演:岡田准一幼少期若山耀人播磨姫路城主・黒田氏嫡男豊臣政権においては豊前国中津治めていた大名幼名万吉(まんきち)、元服後の諱は孝高(よしたか)、出家後は如円清(じょすいえんせい)を名乗る霊名シメオン以前は父と同様、小寺姓も称していた。 幼少期は剣の修練勉学に身が入らず加えて何かに夢中になると厠へ行くことも忘れてしまい小便を漏らす悪癖持ち主であったが、龍野一件改心してからは剣の修練を真剣に行い勉学にも力を入れとりわけ兵法書読破する知恵者となった元服後は政職の近習となり、光と祝言挙げてからは黒田家家督姫路城城主並びに小寺家家老の座を受け継いだ。その少し後に、かつて堺への旅で出会った荒木村重再会果たし親交深めてゆく。播磨織田毛利の両陣営挟まれつつある中で小寺生き残る道は織田従属することを説き小寺織田従属させることに成功する半兵衛とは当初いがみ合う関係であったものの、尊敬する人物として昇華された。 毛利寝返った政職から同じく毛利寝返った重を説得すれば織田に戻ると約束取り付けるも、説得向かった有岡城重に捕縛され、牢に幽閉される。それから1年後有岡城落城の際に善助らによって助け出され、のちに有馬温泉療養する痛めた足だけは完治しなかった。幽閉生活を経て冷徹な言動見せ始め狡猾かつ老獪な采配を振るうになる。後に政職が逃亡したことで小寺家大名家として事実上滅亡となり、黒田家正式に織田家臣として迎えられ大名仲間入りを果たす。 備中高松水攻め最中本能寺の変起きたことを知ると、覇気失いかけた秀吉に御運が開けた信長の後継者となるよう煽る毛利との電撃和睦からの中国大返しからの山崎の戦いへの絵図描き信長の仇を取らせた後、賤ヶ岳の戦いにおいて秀吉勝利貢献する小牧・長久手の戦い以降三成讒言もあり秀吉から次第敬遠されるようになる九州攻めの後、関白となった秀吉播磨山崎から豊前国中津移封される。 家康対面果たした際、秀吉自身に対して恐れ抱いている事を聞き黒田の家を守るため長政家督を譲る事を決意し隠居を願うも家督相続のみ許される文禄の役において三成謀略にはまり、その結果秀吉怒りを買い蟄居命じられ切腹危機出家茶々および小早川らの嘆願書により事なきを得る秀吉死後天下が再び荒れることを予測する徳川石田のどちらにも付かず九州の地より自らの手天下を掴む人生最大大勝負に出る。 手始め九州勢力伸ばしていくが、九州全土制圧する前に天下分け目関ヶ原の合戦決着したことで、その野望潰えるその後は「二度と戦のない世を作る」と語る家康自身敗北認め、また東軍勝利貢献し黒田家躍進させた長政を「わしを越えた」と述べ慶長9年1604年)にその生涯閉じた。 光(てる) (光 → 照福院) 演:中谷美紀 官兵衛の正室櫛橋左京亮次女官兵衛とは小寺忠誠立てるための政略結婚であり、元々は姉の力が嫁ぐはずであった激しく拒んでいたため、初対面の時から官兵衛を憎からず思っていた光自らが名乗り出嫁ぐこととなった才色兼備良妻賢母女性であり、官兵衛の言動意見することはあまりない。ただし官兵衛が病弱な斎の代わりに松寿丸信長への人質にすると言った際だけは、直前文四郎から信長への人質だった久秀の息子二人処刑された件を聞いていたことや、優柔不断な政織に黒田家振り回されてきた経緯もあって猛烈に反対しており、後に松寿丸自身説得されている。 また、戦で官兵衛が不在の際には官兵衛の代わりに城主として領民を護ろうとする気丈な一面もある。女性ながら薙刀名手で剣の腕前松寿丸勝っていた又兵衛稽古でわざと手を抜いて負けたのを見抜いて咎めた際、「弱い者と稽古して強くなれませぬ」と反論した又兵衛薙刀打ち倒してから「女だから弱い、体が小さいから弱いと相手甘く見て手加減をするのは愚かなこと。手加減手抜きをしたところで強くはなれません」と松寿丸又兵衛説いた備中高松城攻略戦より前に第二子の熊之助を産んでいる。慶長の役にて熊之助が遭難したことを受け入れられず、気丈に振る舞う官兵衛の言葉でようやく受け入れている。 また、兄の遺児たち(二男二女)や出家する姉から託され娘たち引き取り養子にしている。 黒田長政くろだ ながまさ) (松寿丸黒田長政) 演:松坂桃李幼少期秋元黎 / 少年期若山耀人官兵衛の嫡男幼名松寿丸しょうじゅまる)。家督相続後豊臣政権では中津大名関ヶ原の戦い以後筑前五十万石大大名。七将襲撃事件実行犯一人信長播磨城主人質要求した際には、光の反対押し切り自ら人質になることを願い出ている。小寺家からの人質として長浜城預けられるが、秀吉とおねからは寵愛持って迎えられ子飼いの虎之助・市松と共に鍛錬日々を送る。そのためおねのことはもう一人母としておかか様」と呼び慕っており、何かあれば力になると心に決めている。 荒木謀反官兵衛も荷担していると疑った信長から処刑されそうになるが、介錯願い出た半兵衛機転により匿われることで生き長らえ生還した官兵衛との再会果たしたその際人質の任を解かれ姫路戻っている。 劇中では語られることのなかった鳥取城攻略戦後に元服し、諱を長政とする。官兵衛に認められたい一心災いし行動空回りすることも多く叱責を受けることも多い。父譲り明晰な頭脳を持つにもかかわらず、かつての官兵以上に武断かつ短気な性格で、初陣での躍起になって首級上げようとし、播磨山崎移封後の地元農民との軋轢豊前国移封後に肥後一揆呼応した旧領主宇都宮反乱鎮圧など、冷静さを失うことが多々あった。しかし黒田家を守るために行った宇都宮鎮房謀殺機に黒田家跡取りとしての自覚が行動にも顕れ小田原攻め直前家督譲られ黒田家当主となる。 秀吉死後は同じ人質出身である家康意気投合三成との確執もあって豊臣家見限り家康天下人押し上げることで黒田家発展目指す立場を取る。関ヶ原では武功一番として筑前五十万石加増を受ける。そのことで「その働き自分天下取りの野望阻んだ」と父に指摘されるも、同時に自分越えた」と認められた。また、関ケ原の戦いの後、捕えられた三成対しこれまでのことは水に流しましょう」と労いの言葉をかけ、和解した最終回での大阪の役では、出奔した又兵衛と戦うことになり、泉下の父に詫びている。 黒田職隆(くろだ もとたか) 演:柴田恭兵 官兵衛の父。播磨姫路城主、元小寺家家老小寺家時代主筋から小寺姓を拝していた。通称美濃守。 重隆に比べて頭が固い。政職と碁を打つ時は互角勝負持ち込んでからわざと負けることで主君顔を立てるなどするが、生真面目さが災いし足利義昭直々書状見せびらかせたことで警戒され隠居決断する官兵衛に家督譲って隠居してからも一門重鎮として精力的に働き続け毛利との最初の戦いでは官兵衛の偽計によって編成されニセ援軍大将務め秀吉播磨出陣してきた際は姫路城守り任された。松寿丸処刑されたと聞いた後、おねから描かれ扇子贈られた際にはおねの意図正確にくみ取り松寿丸生存確信している。四国攻めより少しのち、自分教えた遊びをまねる孫たち静かに見守りながら、眠るように大往生遂げた黒田重隆(くろだ しげたか) 演:竜雷太 職隆の父で、官兵衛の祖父黒田家先代当主近江黒田庄出身牢人だったが、播磨流れ着いて土着して当地土豪となったその際広峯神社通じて家伝目薬代理販売をしてもらい財を成した。その縁もあって広峯神社など姫路周辺領民からは非常に慕われている。当初龍野赤松氏仕えたが、後に小寺氏鞍替えして重用された。その後隠居生活送っており、幼い官兵はしばしば重隆の草庵訪ねていた。 官兵衛が成人した後もたびたび助言送っていたが、おたつを失い我を忘れていた時には「命の使い道わかっていない」「もっと見聞広げよ」と厳しく叱責し官兵衛が立ち直るきっかけ与えたその後間もなく死去する。 その経緯から、武士ありながら銭勘定にとても明る人物であり、黒田家に「いざという時のために、普段無駄に銭を使わず倹約せよ」という家風生み出す至った反面黒田家快く思わない小寺家譜代同僚からは「目薬屋」と揶揄される土壌作り出してしまっている。 いわ 演:戸田菜穂 官兵衛の母。職隆の正室小寺政職養女。 政職が外様である黒田家懐柔するためにいわゆる政略結婚として黒田職隆嫁いだ。職隆と夫婦円満で、修練勉学に身の入らなかった幼い官兵衛にも優しく接していた。体調崩し官兵衛が薬草入手すべく敵方龍野潜り込んでしまった時にはそれを厳しく叱責し官兵衛が改心するきっかけ与えた。しかし病状回復せず、その直後病没した。子は官兵衛の他、兵庫助二女がいる。 のちに官兵衛が有岡城土牢の中で病に侵され意識朦朧とした際、持参して介抱しただしの姿が、官兵衛にはまるで母のごとく映った。 糸(いと) 演:高畑充希 蜂須賀小六娘。長政正室倹約是とする黒田家家訓には当初馴染めずにいたが、父・官兵衛との器量の差に苦し長政強気かつ奔放な跳ねっ返り」の性格励ましており、夫婦仲義母ある光との仲は良好であった慶長の役の際に長政の子出産するが、長い夫婦生活の末に生まれた第一子女子であったこと、義弟熊之助が人目を忍んで出兵するのを目撃する止められなかったことで責任痛感最終的に徳川黒田同盟により、娘を黒田家残して離縁された。 栄(えい) 演:吉本実憂 徳川家康の姪、のちに養女長政継室黒田家との政略結婚のため長政の下へ嫁ぐ関ヶ原より少し後に嫡子を産む。 ぬい 演:藤吉久美子 官兵衛の継母。職隆の継室。 職隆はいわを亡くした直後に政職から後添え勧められた際、亡くしたばかりである以上少し待ってほしいと訴えたが、これが石川策略もあって政職から疑われる要因ともなったため石川の件に片が付いた直後生き残る」ために彼女を後添え迎えた黒田休夢(くろだ きゅうむ) 演:隆大介 官兵衛の叔父で職隆の弟。つねに坊主頭登場していたことからわかるように、若くして出家した人物である。兄と同様、小寺氏称していた。 官兵衛が初陣迎えた赤松との合戦では敵兵との斬り合いで足がすくんだ官兵衛を庇った。勇猛な武将である反面涙もろい一面もある。 井手友氏(いで ともうじ) 演:飯田基祐 官兵衛の叔父。職隆・休夢の弟。 黒田家重臣として、休夢や小兵とともに職隆を支えた赤松政秀侵攻に際して奮戦するが、二度目青山の戦い討死にする黒田兵庫助(くろだ ひょうごのすけ) 演: 植木祥平 官兵衛の弟。兄と同様、小寺氏称していた。 熊之助(くまのすけ) 演:今井悠貴幼少期荒井雄斗) 官兵衛の次男。兄(長政)と14歳離れている。兄同様血気盛ん性分一日早く元服し初陣飾りたい気持ち強かった二度目朝鮮出兵に際して従軍したいと願い出て許されなかったが納得できず、身分隠して他家軍勢まぎれこんで朝鮮への渡航強行したものの、乗っていた船が悪天候のために遭難し行方不明となった(きく) 演:築地ひより 長政と糸の娘。

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