家伝
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家伝(かでん)
- その家に代々伝わっていること。また、そのもの。
- 学説などが師弟の間で伝承されること。また、そのもの。相伝。
- その家に代々伝わっている歴史、伝承などを記した書物。本項で詳述。
- 狭義では、特に藤原氏の家伝である『藤氏家伝』のこと。リンク先参照。
概要
家伝とは、その家、特に貴族の家に代々伝わっている歴史、伝承などを記した書物のことである。本系帳(ほんけいちょう)、氏文(うじぶみ)、譜第(ふだい)、家譜(かふ)などいろいろな呼称がある。
日本では、『帝紀』などの皇室系譜と、『旧辞』などの皇室関係の伝承が、もっとも古い例とされる。ただし、いずれも現存しない。
律令制では式部省が各家の家伝を収集管理しており、これ以前から有力貴族の家では、家伝の編纂が進んでいたと推測されている。670年、日本初の全国戸籍となる庚午年籍が作られたが、家伝類も参考にされたといわれる。
天平勝宝年間(749年 - 757年)、諸蕃(主に朝鮮半島系の渡来人)の改姓・賜姓が許されるようになった。その結果日本風の姓を名乗る一方、家伝で日本古来の氏族であるかのように偽造する者が少なくなかった。そこで、761年(天平宝字5年)に撰氏族志所を設け、家伝の偽造を正そうとしたが、途中で挫折した。
平安時代になると、渡来人の子孫に限らず、先祖を飾り立てる偽造が盛んになった。そこで、嵯峨天皇の命により、氏族名鑑である『新撰姓氏録』が編纂され、814年(弘仁5年)上進された。諸氏の家伝、本系帳などの偽造や誤りを正したものである。
主な家伝
参考文献
- 横田健一「家伝」『國史大辞典』3巻、吉川弘文館、1983年1月1日、ISBN 9784642005036。
- 『日本国語大辞典』第二版3巻、小学館、2001年2月、ISBN 978-4095210032
家伝
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戸沢氏は平忠正の子、平維盛より始まり大和国三輪を本拠地とした。その子、平衡盛の代に木曾義仲に属していたが、その不義を憎み奥州磐手郡滴石庄(岩手県雫石町)に下向した。1185年に源頼朝に臣従し、屋島の戦いや奥州合戦での活躍が認められ、磐手郡滴石庄内に4千6百町歩の土地を与えられ大身の御家人となる。その時に滴石庄の戸沢邑に居を構えたことから「戸沢氏」と称した。1206年、戸沢兼盛は南部氏から攻められ、滴石(岩手県雫石町)から門屋小館(秋田県仙北市西木町西明寺)に移る。1220年に門屋小館から門屋へ移り、1228年門屋城を築城。以上が、『藩翰譜』などが伝える戸沢氏の出自である。
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