鳴滝荘の住民
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 13:26 UTC 版)
白鳥以外の住人は全員何かしら心の傷を背負っている。 茶ノ畑珠実(ちゃのはた たまみ) 声 - 堀江由衣 【11月8日生まれ 蠍座 17歳 血液型B型 身長151cm 体重40kgスリーサイズ - B78/W56/H82[要出典]】 1号室の住人。またの名をブラウニー・ブラウン、略してブラブラ。蒼葉梢とは親友同士で、学校も梢と同じ青華短大付属高校に通っており、クラスも一緒。小4の時に出会ってからずっと梢と一緒に過ごしている。ですます調で喋り、語尾を「です〜」のように伸ばすことが多い。かなりの毒舌家で、梢や銀先生以外には暴言を吐くことも多い。天性の才能により、事象の触りを知るだけで全てを理解しマスターする事ができてしまう。そのため、梢と知り合うまでは喜怒哀楽の感情が欠落していた。桃乃の大学受験時に勉強を教えられる程の学力を持ち、喧嘩も強く不良3人をまとめて倒すほどで、その際アニメでは「瞬撲殺」という技を披露した(漫画では「無制限開放中」と表現)。また、人の弱みをいつの間にか写真に撮っておいて利用することもある。これらの抜群の能力は主に梢を守るために行使され、人格が入れ替わりうる梢が悪い噂ひとつなく平穏な学校生活を送れるのは、彼女の尽力(と手段を選ばない実力行使)があってこそである。彼女の部屋は何か危険で、入ったら最後、暫く立ち上がれないほどの精神的ダメージを受ける。やや同性愛の気があり、桃乃が寝ている所に忍び込んだり、さり気なく胸を揉んだり、同級生の着替えシーンにカメラを持ち込んだりと、セクハラ行動をすることも多い。また、桃乃同様、勝手に隆士の部屋に上がり込んだこともあった。アニメでは海水浴に行った時、海に向かって本人の前で「白鳥さんの、あほーっ!」と叫んだ。 梢に対する感情は同性愛に近いが、白鳥との梢を巡っての言い争いに完敗して以来、「草葉の陰から」2人を見守ることを決める。しかし結局は相変わらず口出ししてくることも多く、あのとき本当に2人の関係を認めたのかどうかは疑問符が付くが、徐々に温かく見守るようになった。オカルト研究部に所属しているが、ほとんど活動はしていない幽霊部員。物語途中でオカルト研究部の部長を引き継ぎ、白鳥との決着後は自分の生き甲斐を探している。 後日談では、高校卒業後カメラマンとして世界中を旅して回っており、あまり鳴滝荘には戻っていないらしい。髪はかつてのようにストレートに戻ったが、体の方は成長していない模様。世界中を旅する間に紫羽夫妻の元へと何度か行っていた。 桃乃恵(ももの めぐみ) 声 - 浅野真澄 【2月13日生まれ 水瓶座 19歳→20歳→21歳血液型O型 身長167cm 体重51kgスリーサイズ - B94/W55/H88[要出典]】 3号室の住人。またの名をドクター・ピンク、略してドクピン。鷲田大学に通う大学生だが、1年時に単位を多く取っていたようで、2年である現在は自主休学状態(要はサボリ中)。そのため鳴滝荘に常にいる。明るい性格で、よくイベントの立案&まとめ役となる。その多くは突発的だが、結果的にはみんなが楽しめるという結果になっている。好奇心旺盛で、隆士の入居初日から隆士に関する情報を調べ、いきなり部屋に無断で上がり込み、酒を飲ませた。それ以降、なんだかんだで隆士の最大の理解者の1人となる。アニメでは海水浴に行った時、海に向かって本人の前で「白鳥君のば〜か〜っ!」と叫んだ。人をオモチャにするのが大好きだが、実はかなりの照れ屋で自分のこととなるとからっきし。酒豪で何かにつけて宴会をしたがる。語尾に「 - わよ」と付けることが多い。可変型のアホ毛を1本備えている。初期設定では19歳だったが、番外編の「ヒカリ」における1年ダブっている(留年)発言により、単行本第9巻収録の「あとがき地獄フィーバー」で設定が19歳→20歳に変更された。なお、この後誕生日を迎えたので、年齢は21歳になっている。 享楽的な性格だが、実は良家のお嬢様で、中学生までピアノをやっており、将来を有望視されていた。だがそのプレッシャーに耐えられずにリストカットし、同時にピアノを辞めている。その後は喫煙を始めて不良化し、結果として1年の空白期間を過ごす。それ以降親子関係は冷め切っており、両親は文句を言わせないために、毎月仕送りとして30万円を振り込んでいる。左手首を切ったときのためらい傷は今でも残っており、外出するときは腕時計や腕輪、リストバンドなどでいつも隠しているが、何もつけていないときは今もその傷が残っていることを垣間見ることが出来る。 不良として居場所のない無為な時を過ごしていた時に紫羽と出会い、彼の真っ直ぐな思いに触れて更生し、紫羽と付き合い始める。この際にタバコも止めた模様。しかし紫羽は映画の勉強のために海外留学中で、長らく遠距離恋愛を続けていた。紫羽に影響されたのか彼女もかなりの映画好きで、部屋には多くの映画のDVDがあり、とりわけダメ過ぎるB級・C級映画をこよなく愛する。なお高校までは裸眼だったが、紫羽と同じ大学(鷲田大學)に入学するために猛勉強したことで視力が落ち、お揃いの眼鏡をかけるようになった。また、いつも着けているチョーカーは紫羽への想いが続いていることの証。55話で紫羽と婚約を交わし、一緒に日本を発つため鳴滝莊の部屋を引き払った。なお、桃乃と珠実とのメールのやりとりは続いている(しかし、桃乃の携帯電話は日本国外の仕様で日本語が使えないためローマ字でのやりとりをしている)。また、桃乃が退去した後の3号室は珠実のAV鑑賞室兼住人(+α)の溜まり場として使われている。 後日談では、紫羽と結婚後、瑠璃(るり)という名の娘を授かり、夫婦関係も円満な様子。 黒崎沙夜子(くろさき さよこ) 声 - 藤原美央子 【10月17日生まれ 天秤座 年齢不明→27歳 血液型AB型 身長160cm 体重47kgスリーサイズ - B83/W54/H85[要出典]】 5号室の住人。朝美の母。無気力でネガティブ。弱気になると自殺しようとする癖があるが、悪運が強く自殺は絶対に遂行できない(アニメでは自殺癖が逃亡癖に変更されている)。方向音痴。放っておくとすぐ寝てしまう。唯一の生きがいは朝美。食べる時と朝美のこと以外で能動的に動くことはまずない。基本的に無趣味だが、生活力に関係のないこと(チェス・バイオリン・彫刻)が得意。彫刻の作品として「鳥のえさ」「黒崎朝美」「梢にプレゼントしたヴィネット」がある。 駆け落ち婚のために家族(水無月家)と絶縁状態で、駆け落ち直後に夫が他界してからは女手一つで朝美を養ってきた。その後、偶然沙夜子を見かけたまひるとタチバナに水無月家へ連れ戻され、父母と和解。朝美共々認めて貰え、以降はたまに遊びに行ったり祭りに一緒に行ったりしている。 好物は水羊羹。お嬢様育ち故に生活能力ゼロで共同で使っている冷蔵庫の中の白鳥の飲み物を頻繁に無断で飲むこともある(そのためか珠実や白鳥とはやや相性が悪い)が、血の繋がらない娘でも実の子の様に心から愛している姿は、立派な「母親」そのものと言える。亡き夫にも変わらず強い情を持っている。朝美の白鳥との沙夜子についての相談(を陰で聞いていた)後、サボリ癖・自殺癖などは徐々に改善されている。そして朝美と一緒に頑張るようになり、更に仲睦まじくなった。 後日談では、木彫りの女性(鳶田遙)と共にその彫刻の才能を認められ、彫刻の製造販売を行い、生計を立てている。そこそこ売れているようで家具が増え、ダンボールの数が減ったところを見るに内職生活は脱した模様。 黒崎朝美(くろさき あさみ) 声 - 天神有海 【6月26日生まれ 蟹座 13歳 血液型A型 身長142cm 体重35kg スリーサイズ - B70/W45/H69[要出典]】 5号室の住人で中学生。沙夜子の娘だが、血は繋がっておらず、父の黒崎と同じく養護施設出身で、物心ついた頃に養女として引き取られてきた。身体的にはここ数年あまり成長していないように見受けられるが、内面は真面目で頑張り屋、常に前向きで気遣いが出来て遠慮がち、誰にでも分け隔てなく接するといった性格ゆえに人に好かれやすい。母とは違ってしっかり者で、家計を支える内職の大半は彼女が行っている。食べられる雑草を採取したり、ダンボール箱で布団や家具を賄ったりと、貧乏生活に対してもかなりたくましい。オレンジジュースは必ず3倍薄めて飲む。母とは違ってかなりポジティブだが、貧乏絡みでネガティブモードに入ることもある。恋愛話に弱く、刺激の強い話を聞くと真っ赤になって失神してしまう。自分をたった一人で育ててくれた沙夜子には心から感謝し、尊敬している。水無月家と和解後はちょくちょくまひると遊んでいる。趣味は料理で、食べて喜ばれるのも好き。大好物はプリン。白鳥への呼称は「白鳥さん」→「お兄ちゃん」。 後日談では高校へ進学し、バイトと受験勉強に精を出しているが、相変わらず恋愛に憧れる面がある。ようやく体の方も成長し始めたようで、少し背が伸びて珠実と並ぶくらいになった。 灰原由起夫(はいばら ゆきお) 声 - 堀内賢雄 【誕生日不明 36歳 身長182cm 体重77kg】 6号室の住人。本作におけるキーパーソンの1人で、梢の曽祖父・総一朗および鳴滝荘の過去に深く関わっている重要な人物。 極端に無口で、他人との会話はパペットのジョニーが代わりに行っている。ジョニーがいないときに筆談を使用したこともあるほどの対人恐怖症で、ジョニーがないとまともにしゃべれない。本職は小説家で、それなりに生活は安定している模様。存在感が希薄で、他の住人から忘れられることもしばしばで、ジョニーからも「浮いている」といわれる。いつもタバコを吸っていて、暇なときはよく庭の池で釣りらしき事をしている(ただ竿を垂らしているだけ)「あの池で鮪がつれるって本当か〜?」とも叫んでいたこともある。釣りをする理由は、そうするとアイディアが浮かぶから。 昔から本が好きで、中学時代は一部のマニアに文学少年としてモテていた。小説家を夢見て上京した際に梢の曾祖父・蒼葉総一朗と出会い、それ以来鳴滝荘に書生として働き居つくようになる。後に孫夫婦と一緒に暮らすと言われ、邪魔になると灰原が思って一旦引き払い別の場所に住んでいたが、梢の両親が蒸発した後は鳴滝荘の管理を受け持ったり、不器用ながらも親代わりとなって梢を一人で育ててきた。梢の多重人格の原因を作ったとして落ち込む白鳥を叱咤した際、最後に「梢をよろしく頼む」と劇中では後にも先にも一度だけ、ジョニーを介さずにしゃべった。 流星ジョニー(りゅうせいジョニー) 灰原由起夫が手に付けている人形(ハンドパペット)。灰原が話すべき事を代弁するが、口が悪いのが難点。ジョニー曰く自分が本体で灰原はオマケであり、ジョニーとしては自身を一個の生命体として扱っている。元々は幼い頃の梢の持ち物で、梢とのコミュニケーションを取る際に灰原が犬のパペットを身につけたことから始まった。天敵は金沢魚子で、奪われた後「いぬ夫」と命名されるというこの上ない屈辱を経験している。また、身代わりの「ジョージ」も奪われ、「キャサリン」と名付けられてしまう。さらに黒猫にも奪われた事もある(取り返した後、ジョニーを紐で固定していた)。
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